投稿者は幼児体型も2m越えも好きです
『まだあつーい…』
ぐったりとした様子のオルクスに車椅子を押されながらRaDの施設内をシンダー・カーラの案内で進む。わたしは熱を感じる機能も死んでいるしある程度の耐性もあるが、閉鎖空間で溶鉄をばら撒くような敵と対峙するというのは非強化人間である彼には厳しかったのだろう。
「うちのスマートクリーナーは笑えただろう?」
『…アレの本来の用途が解体作業用の重機って事実だけで笑えてくるよ。見た目だけなら完全に殺戮マシーンの類いだ…』
「楽しんでもらえたならなら良かったよ!」
わたしたちのACはRaDの技術者達によってメンテナンスと補充を行うために預けられることになった。ドーザーに機体を預けて大丈夫なのかと気になるところだが、エアもオルクスも問題は無いと判断していたため、今はカーラを信じることにする。
「うちの警備に大打撃を与えたのがどんなビジターかと思ったら、まさかこんなちびっ子2人だとはね」
『誰がチビだ!成人済みだし170はあるんだが?平均よりちょっと低いくらいだが?』
「170台って…いったいどこの星の平均だい?それに傭兵登録を調べさせてもらったが168.2cmだろう」
『…指定する地下駐車場に来てください。待っています、シンダー・カーラ』
「逆鱗に触れちまったかい?それは悪かったね」
先ほどスマートクリーナーをけしかけてきたとは思えないほど和やかな会話だ。確かにこの様子なら彼女たちを信用していいのかもしれない。そう考えてしばらく話をしていると、カーラに通信が入った。
「チッ随分と動きの早い…ビジター、あんたらを上層に案内する約束だが…その前にひとつ掃除を頼みたい」
掃除…恐らく仕事のことだろう。
『…仕事だな、聞かせてくれ』
「誰かさんが暴れてくれたおかげでうちの警備はボロボロだ。そこを突いてくる商売敵のドーザーがいるのさ」
わたしたちが襲撃してからあまり時間は経っていないはずだが…よほど敵視されているらしい。
「「ジャンカー・コヨーテス」…連中は 私らのを目の敵にしていてね。いつも嗅ぎまわり、隙あらば噛み付いてきやがる。まったく…狭量でつまらない連中だよ」
「だが一点、連中が使ってるMTは闇市に流れたうちの製品だ。頭も手足も馬鹿ぞろいだが、道具選びのセンスだけは褒めてやろうかね」
RaD製のMTはBAWSよりも頑丈で、わたしのショットガン1発では倒し切ることが出来ない厄介な相手だ。
「さあ、あんたらが散らかした分は片付けてもら…うん?この場合は余計散らかるか…機体の調整は終わってるからさっさと出な!」
カーゴランチャーを使う為にはカーラの協力が必要不可欠。彼女からの仕事を受けない訳にはいかないだろう。
『サクサク片付けよう、後輩…』
「あんたは留守番だよ、オルクス。傭兵2人なんて過剰過ぎるからね」
『あーそうか、確かに…悪いがここは任せるよ、後輩』
《オルクスは同行出来ないようですね…せっかくの機会です、引き続き私がサポートします》
…ACまでRaDの技術者に連れて行って貰っている621の背中を見届けた後、俺はカーラの方へ向き直る。俺と621の両方を雇うのは戦力が過剰でコストがかさむというのは嘘ではないのだろう。だが…
『わざわざ引き止めて、何か話したいことがあるんだろう?シンダー・カーラ』
「ぼんやりしているように見えたが、流石にそこまで鈍くはないみたいだね…短期間で上位ランカーまで上がったのは伊達じゃない」
カーラさん?ぼんやりだのちびっ子だの俺に対して言いたい放題過ぎない?
「…さっき身長について言ったように、あんたの経歴については調べさせてもらったが…不明瞭な点が多すぎる。あんた、本当に星外からきたのかい?」
『………』
流石はAIにハッキング戦で勝てる女だ。恐らくウォルターからの依頼だったのだろうが、情報の扱いに長けるブランチの方で用意してもらった経歴を見破るとは…それはそれとして傭兵登録情報にアクセスされてるAMちゃんは悔い改めて。
「あんたが傭兵支援システムに登録されたのとほぼ同時期に1人のルビコニアンが失踪している。名前は…アクス。なんでも、失踪の直前に致死量のコーラルを浴びたとか」
…まぁ、ここまでバレてるなら話しても良いか。正直疾しいことなんてオールマインドと繋がってることくらいしかないし、ブランチのコーラルリークも俺が入る前のことだし。オールマインドと繋がってるのもリリース計画を阻止する為だし、もう阻止されてるし。しーしーうるせえよ。
『…あなたの言う通り、ルビコン解放戦線の方針に嫌気がさして逃げ出した裏切り者のルビコニアン、アクスだ。まぁ、アクスと名乗るのも相応しくはないが』
「ッ…裏切り者…アクスは帥父の思想に共鳴した敬虔なルビコニアンにして、AC乗りとしての才能は皆無だったそうじゃないか。それがどうしてランク7として、人間の搭乗を想定していない技研の遺産を組み込んだACを駆っているんだい?」
やられっぱなしも癪だったので意趣返して裏切り者発言をしたのは地味に効いてるみたいだな。カーラもルビコンを焼きたい訳じゃないのだろう。
記憶喪失までは流石に把握してないのか。この際全部言い切ってしまおう。
「アクスはコーラルの井戸に落ちて記憶喪失になった。ルビコニアンの思想についていけず居心地の悪さを感じていた俺は全部投げ出して自由な傭兵としてやっていくことを選んだ…という訳だ」
『技研の遺産については廃墟からの拾い物だ。俺も正直よく分かっていないが、コーラルを浴びたからかコーラル動力のACには適正があるらしい。アーキバスのEN兵器を扱うには都合が良かったから活用させてもらっている』
「…嘘は言っていないようだね、信じるよ。まさか全部話してくれるとは思わなかったが」
『別にやましいことはなかったので。話すだけで疑念が晴れるのなら安いものだ』
「ルビコン解放戦線じゃロクな検査は受けて無いだろう?致死量のコーラルを浴びたんだ、うちで検査していきな」
『それはありがたい、よろしくお願いします』
「はぁ…あんた、やっぱりぼんやりしてるね」
まぁ、カーラなら解剖するとか言わないだろうからな…信頼をぼんやりで片付けられるのは心外だ。
ひとまず俺は検査へ、カーラは621への指示へ向かう。身体に関しては問題なしとのことだ。
「あの坊やがあんなことになるとはね…コーラルは誰かの人生を狂わせるって訳かい…笑えないよ」
〔始めるよ、ビジター。つまらないコヨーテどもをぶちのめしてきな〕
《レイヴン、すでに攻め込まれているようです。対処しましょう》
スマートクリーナーと戦った空間から隔壁を抜けて外に出る。
「おい!ACが出てきたぞ!」
「見たことねえ機体だ、カーラの野郎…ビジターに金を積みやがったな!」
「パンチャーとキッカーを突っ込ませろ!」
「うちの技師が作ったカスタムMTじゃないか、あんなのまで市場に流れてるとはね」
《BAWS製のガードメカに改造が施されているようです。火砲と脚力がそれぞれ強化されています》
エアの言う通り、飛び上がった2脚のMTが脚部に装備されたパイルバンカーでこちらに蹴りかかってきた。当たれば無視出来ないダメージになりそうだ。後退して攻撃を捌き、着地後の隙をショットガンで狩る。
「クソッ! こんな奴がいるなんざ 聞いてねえぞ・・・!」
〔コヨーテの鳴き声ってのはどうも耳障りだ、残りの始末も頼むよ〕
上からミサイルを放っていたMTの背後へ回り込み、パイルバンカーで防御の甘い部分を穿つ。
〔ここは片付いたね。続けようか、ビジター〕
《敵性機体反応をマーカーに反映します》
〔そう言えば、うちのMTは退がらせといたよ。あんたひとりで十分そうだったからね、まとめて整備に回したってわけさ〕
確かに、この程度の数が相手ならオルクスどころか友軍MTも必要なさそうだ。コヨーテスにとっても急拵えの襲撃だったのだろう。
「なんだあ!?なんか来やがったぜ!」
「ありゃあ間抜けのラミーじゃねえな、RaDの新入りか!?」
「ミサイルで撃ち落とせ!」
〔ラミーはあんたがやっちまったからね、今は治療中だよ。あんなんでも番犬程度にはなったんだが〕
…生きてるの?確かにコアをパイルバンカーで貫いた筈なのだけど。無敵のラミーよりも不死身のラミーのほうが相応しいのでは無いだろうか?
大量のミサイルをアサルトブーストで切り抜けながら遠くの敵はプラズマミサイル、近くの敵はショットガンで仕留めていく。弾幕こそ凄まじいが、それだけだ。
《コヨーテスの殲滅を確認》
〔終わったようだね、あんたに目を付けたのは正解だったよ。約束どおり、今度は私が手を貸す番だ〕
少し寄り道をすることにはなったが、今度こそ海越えが出来そうだ。オルクス達の所へ帰投しよう。
◯カーラ
アクスは時折ジャンクを売りに来ていたので既知の仲
◯アクス
オルクスの憑依した肉体の持ち主
コーラルの井戸に落ちたことで死亡
仲間思いな性格
女621の体型は…
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折れそう
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ガリガリ
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痩せ気味
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細い
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普通
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健康的な太さ
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むっちり
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ぽっちゃり
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肥満