転生独立傭兵のわくわく3周クッキング   作:おーるどあっくす

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ACfA楽し過ぎる…けど、ハードオールSしないとパーフェクト機体が組めないのは割としんどいぞ…!
いや、オールSしてもオマちゃんステッカーのAC6よりやりがいはあるけども…!


多重ダム防衛/自由の在り方

〔独立傭兵レイヴン、すまないが緊急の依頼を送らせてもらった。独力で解決できず心苦しいが…おそらく貴方にしか遂行できない。まずは内容を確認してみてくれ〕

 

 カーラからの依頼でオーネスト・ブルートゥをオルクスと一緒に排除したわたしの元に、ルビコン解放戦線から依頼が届いた。

 “エノメナ”とやらの仇討ちの為明らかに取り乱した様子だった前回と比べて随分と落ち着いていたオルクスのことは気になるけれど、今は随分と焦った様子のルビコン解放戦線から話を聞いてみよう。

 

 

ーーーーーーーーーー

独立傭兵レイヴン

貴方に引き受けてもらいたい作戦がある

 

内容はベリウス地方ガリア多重ダムの防衛

アーキバスは惑星封鎖機構との戦いと並行して

我々ルビコニアンに対する弾圧も強めている

ルビコン全土の実効支配に向けて

布石を打とうと目論んでいるのだろう…

 

奴らは今回の作戦に対し

ランカー上位の独立傭兵2名を投入した

ACアスタークラウンおよびアンバーオックス

2機による同時襲撃に備えなければならない

 

…知ってのとおり 我々には手札が乏しい

貴方の助力が得られることを願う

ーーーーーーーーーー

 

 

 相変わらず解放戦線は企業からの攻撃に苦しめられているらしい。独立傭兵を先行して突入させるいつものアーキバスといった立ち回りだ。

 わたしも最終的に裏切ったとはいえ以前ベイラムのレッドガンと共に攻撃を仕掛けたように、発電設備を持つガリア多重ダムは解放戦線の力を削ぐ布石にはもってこいという訳だろう。

 

《…アリーナの上位ランカー2名が相手です。気を引き締めて行きましょう、レイヴン》

 

 エアの言う通り、油断は出来ない相手だ。ここはいつものようにオルクスの力を頼りたいところだけれど…残念ながら先約があるらしい。彼も傭兵である以上そういうこともあるだろう。

 今回はわたし1人で成し遂げてみせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《始めましょう、レイヴン》

 

 多重ダムに到着したが、既に解放戦線が攻撃を受けている。どうやら出遅れたらしい。戦場を目指してアサルトブーストで飛び立つ。

 

《アスタークラウンのパイロット…識別名キングの作戦成功率は89.6%。その極めて高い技量から、完成された傭兵と称されています》

 

 目標へ向かう傍ら、エアが敵機についての情報を回してくれる。

 アリーナのSランク、特例上位ランカーという評価を受けているだけあって、相当安定感のある傭兵らしい。わたしだって作戦成功率は相当なものだと自負しているけれど、キングとわたしでは傭兵としての年季が違うのだから十分評価に値するだろう。

 

《一方アンバーオックスのシャルトルーズは正面突破と火力集中では比肩する者なく、「見つめ合うと死ぬ」女性傭兵として恐れられています》

 

 解放戦線のMT達が次々と爆炎に呑まれ、レーザーに貫かれていく。見つめ合うと死ぬ、という評価はまさにそういう意味なのだろう。

 

《目標を迎撃してください》

 

 

 

 小回りの効かないアンバーオックスの武装ではMTの処理にまだ時間がかかりそうだ。今のうちにキングを叩くことにする。

 MTと交戦中のキングへ一気に接近してショットガンによる先制攻撃。

 

「お前がレイヴンか。敵としてその名を再び聞くことになろうとはな…シャルトルーズ、優先順位は分かっているな?まずはこいつを叩く」

 

「相変わらずだね、キング。その偉そうな口ぶり、友達なくすよ」

 

 アスタークラウンは重量4脚かつKASUAR頭部という組み合わせにより姿勢安定性能は相当なものだ。幸い機動力はこちらが上、確実にショットガンを当てていこう。

 

 翼のような形状をした3連レーザーキャノンをクイックブーストで回避。そのまま跳躍して敵機の上を取り、パルススクトゥムでは防御しきれない角度からショットガンを浴びせかける。

 敵機がパルススクトゥムで時間を稼いでいる隙にリニアライフルをチャージしていることを確認し、垂直プラズマミサイルを発射しつつ離脱。余裕を持って回避出来る位置取りでリニアライフルを対処した後再び接近し、アイドリング中のパルススクトゥムへ攻撃を仕掛ける。

 

 ACS負荷限界に陥り隙を晒した所に向けてレーザーダガーで斬りかかった瞬間敵機がアサルトアーマーを発動。こちらも即座にアサルトアーマーを起動してパルス爆発を打ち消した後、今度こそレーザーダガーによる3連撃を放った。

 

「聞きおよぶ以上の実力だな…この圧力…あいつを相手にした時以来か…!」

 

 キングはどうやら先代のレイヴンについて知っているらしい。新しいレイヴンの実力を見極めにきたのだろう。

 前回の旧宇宙港防衛でわたしはレイヴン…いや、オルクスから認められている。レイヴンという名前の意味を知った以上、彼に情けない姿は見せられない。

 

 アスタークラウンをブーストキックで蹴り飛ばし、今度はレーザーダガーをチャージして更なる追撃を…と思ったのも束の間、アラートが鳴り響き離脱を余儀なくされる。先程までわたしが居た地点にバズーカが突き刺さり、爆ぜた。

 

 

 

「そっちは終わったか…仕掛けるぞ、シャルトルーズ!」

 

「梃子摺ってたクセに偉そうにしない!」

 

《レイヴン、挟撃されないよう注意を!》

 

 …合流されてしまった。大火力の武装を持つ2機に挟まれるというのは中々厳しい状況だ。先程までのように自由には動けないだろう。

 ある程度ダメージを与えているキングを墜としたいけれど、キングに集中している所でシャルトルーズから横槍を入れられるのは面倒だ。

 

 ふわふわと滞空しながらこちらを狙うアンバーオックスに向かってアサルトブースト。真下に潜り込んでしまえば巨大な脚部が邪魔でこちらを攻撃出来ないし、キングも誤射の危険があるため攻撃に躊躇いが生まれるはずだ。速度を活かしてシャルトルーズを撹乱し、ショットガンで攻撃。

 

「こいつ、普通じゃない…あいつの目利きは確かだったようね…!」

 

 ACS負荷限界に陥ったアンバーオックスへレーザーダガーを振り下ろす。ブーストキックからさらに追撃を狙おうとしたが敵機はパルスアーマーを展開。アサルトアーマーはキングに対して使ってしまったため冷却中。これ以上の追撃は諦めるしかなさそうだ。

 

 防御をパルスアーマーに任せられる状況で一方的に火力を集中されることは避けたい。アーマーの時間切れまではキングを盾にさせてもらおう。

 

 パルススクトゥムでは防御しきれずはみ出した脚部や頭上から攻撃を繰り返してキングを追い込む。時折シャルトルーズからも攻撃が飛んでくるが、キングを巻き込んでしまうグレネードや拡散レーザーキャノンが使い辛いため圧力はそれほどでもない。

 

「この感覚…戦意を内に秘めるタイプか。あいつとは似たもの同士かもしれんな」

 

「またそうやって人様を上から評価する…」

 

《!?待ってください、新たな機体反応!》

 

 2人でも厄介なのにもう一機…まさか…!?

 

 

 

 

 

〔「レイヴン」通信は聞こえてる…?〕

 

 いつか聞いた声が、わたしではない誰かに向けてわたしと同じ名前を呼ぶ。

 

〔あのふたりを同時に相手にするなんて…あなたの偽物は相当やるようね〕

 

 ガリア多重ダムで最も大きい発電施設の方角から、橙色の噴射炎と共に機体が迫っている。

 

〔見せてもらいましょう。借り物の翼で…どこまで飛べるか〕

 

 

 

 

 

 新たな意志の表象足り得るかを試す為、再びレイヴンがわたしの前へ降り立った。

 

〔強化人間C4-621、「レイヴン」の名を返せとは言いません。ただ…あなたにその資格があるか、見極めさせてもらいます〕

 

 わたしはもう、あの時のからっぽなわたしじゃない。レイヴンとして飛んでいけると…オルクスに証明してみせる。

 

 

 

〔…ふたりとも、お待たせしました〕

 

「遅かったな、ここまでやるのは気が進まないが」

 

「必要なんでしょ?やるだけよ」

 

 親しげに言葉を交わすふたりと「レイヴン」のオペレーター。やはり彼らもレイヴンの関係者だったようだ。

 

《あなたのライセンス…その本来の持ち主ということでしょう。おそらく…偶然ではありません》

 

 3対1…苦しい状況だけれど…

 

《そんな…!?また新たな機体反応!?》

 

 まだいるの…!?流石にこれ以上は…

 

 

 

 

 

『…3対1でかかっておいて、何が見極めるですか』

 

 聞き慣れた声と共にナイトフォールへプラズマミサイルが降り注ぎ、アスタークラウンとアンバーオックスを2本のレーザーが貫く。

 

『…尊敬する先輩方のそんな情けない姿、見たくなかったです』

 

 わたしの前に、アンフォラM2を駆るオルクスが降り立った。

 

 

 

 

 

「オルクス…!?」

 

『やあ後輩、見守るべきだと思っていたんだが…俺の先輩方が余りにも不甲斐ないからつい飛び出してきてしまった』

 

「…レイヴンって、オルクスじゃなかったの?」

 

『えっ?なんでそうなるの…?』

 

 レイヴンのライセンスを譲ってくれたり…その時にオペレーターと似たような事言ってたり…前回捕まったときにはナイトフォールに乗ってわたしを助けにきてくれたりとかいろいろ…

 

『あのレイヴンは俺の先輩だから俺とは別人だよ…?』

 

 じゃあオルクスにわたしの力を証明してみせるという意気込みは空回りで…

 というか、オルクスがわたしを後輩と呼ぶのはあの先輩と混同しないように区別するためだったんだ…なんだか複雑…

 

『とりあえず諸々はあとで説明するからさ、まずは先輩達を無力化しよう』

 

「…うん」

 

 今から彼らを攻撃するのはこのモヤモヤした腹立たしい感情の行き場として八つ当たりをするわけでは決してない。わたしは機能以外の死んだ強化人間なのだから感情などないのだ。さっきはもうからっぽじゃないとか言っていた?…ないったらないのだ。

 

「やっぱり、あんたはそっちのレイヴンにつくのね…」

 

『恩知らずな後輩でごめんなさい、シャルト姉さん』

 

 オルクスがレーザーライフルで注意を引いている隙にアサルトブーストでアンバーオックスに向けて突撃。ショットガンを撃ち込みレーザーダガーのチャージでACS限界に追い込む。

 動きの停止した敵機の脚部がオルクスの放ったチャージショットによって貫かれたことでその脚部の特色である滞空能力を喪失した。

 

『その脚部では自走出来ません。脱出を』

 

「…そうさせて貰うわ」

 

《ACアンバーオックスを撃破》

 

〔シャルトルーズ…!「レイヴン」傍観している場合ではありません。今は目の前の相手を…!〕

 

「随分と後輩を気に入っているようだな。誰かに肩入れし過ぎるのは窮屈だろう?」

 

『「レイヴン」を担ぎ上げてる貴方たちがそれを言うんですね。ずっと思ってたんですが、言ってることとやってることが食い違ってませんか?』

 

 ジェネレーターによってEN射撃武器適正が大きく引き上げられた彼の機体であればACS負荷限界を狙うまでもなく敵機のAPを削り切ることが可能だ。彼が攻撃を通せるように今度はわたしがショットガンでプレッシャーをかけて、キングにパルススクトゥムの使用を余儀なくさせる。

 アスタークラウンがダメージ限界を迎えるまで、それほど時間はかからなかった。

 

『誰かが定義した自由なんて、自由には程遠い。俺はそう思います』

 

「…お前の言う通りかもしれんな」

 

〔この短時間で…ふたりを退けましたか…!〕

 

《ACアスタークラウンの撃破を確認。レイヴン、あと1機です!》

 

 

 

〔「レイヴン」とは意思の表象。相応しいのは選び戦う者だと貴方も分かっているはずです。彼女はハンドラーの猟犬としての鎖を断ち切れずにいる…〕

 

『彼女のハンドラーは猟犬を縛りつけるような真似はしません。そこに居ることを選び、戦っている後輩を愚弄するのはやめて貰いましょうか』

 

 残るは「レイヴン」のみ。前回勝った相手とはいえ、2対1でも油断は出来ない。

 

『先輩の間合いで殴り合うべきじゃない。一撃離脱を心がけるんだ、後輩』

 

「りょうかい…!」

 

 なるほど、それでオルクスは射撃戦を得意とするアンフォラM2を選んで来たんだ…あの機体ならば、相手に自分の得意な間合いを押し付けて擦り潰せる。

 

 アサルトブーストで敵機に接近し、すれ違いざまにショットガンを斉射。アサルトブーストを維持したまま脇をすり抜けて離脱してからミサイルを発射して、こちらを追跡する敵機を妨害。隙をついて手痛い攻撃を狙うわたしとそこを迎撃するため身構える「レイヴン」が睨み合う中、オルクスのレーザーが着実に敵機のAPを削っていく。

 

 後一手だ。再びアサルトブーストを発動しようとしたその時、おもむろに「レイヴン」が全ての武装をパージ…何かの策…?

 

〔「レイヴン」反撃を…!〕

 

「………」

 

〔そう、見届けようと言うのね。この翼が…彼らをどこに運ぶのかを〕

 

 

 

『…分かってくれたんですね、レイヴン先輩』

 

 「レイヴン」はオルクスの言葉に対して機体越しに頷くと、わたしの方を向く。

 

「………迷惑をかけた」

 

 そう謝罪するとすぐに、ナイトフォールは飛び立っていった。どうやら今回も認められたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…それじゃ、説明の為に改めて自己紹介をさせて貰おう。俺は独立傭兵集団ブランチ所属のオルクスだ』

 

 戦いの終わった多重ダムで、オルクスが今回の戦闘に参加した経緯について説明を始める。ブランチの名前はアリーナでの説明で把握しているけれど、まさかオルクスがその一員だったとは…一応、もう少し詳しく説明してもらおう。

 

「…ぶらんちってなに?」

 

『ブランチってのは自由意志の表象である「レイヴン」を支援しているハクティビスト集団だ。匿名性と独立性を保つ為に定期的に入れ替わるとかややこしい体制もあるんだが…身も蓋もない言い方をしてしまえば、レイヴン大好き仲良し傭兵サークルとでも思ってくれれば良い。やってることのヤバさに目を瞑ればみんな良い人達でアットホームな組織だよ』

 

「なんでオルクスはぶらんちに?」

 

『なんやかんやあって雪原で遭難していた所をレイヴン先輩に拾われてさ。そのまま行く当てもなかったから独立傭兵になって、先輩方に色々教わってるうちに自然と迎え入れられたって感じかな』

 

 わたしとオルクスが密航の際に出会えたのも、ブランチがあったからこそだったようだ。その点では感謝しなければ。

 

『…俺の先輩達はブランチで定義した自由に縛られて盲目になっていた。そんな彼らが自由を見つめ直すきっかけを君が与えてくれたんだ。本当にありがとう、レイヴン』

 

「うん、それならよかった」

 

 オルクスには助けられっぱなしだったけれど、そんな彼の力になれたのなら嬉しい。

 

 

 

 

 

 …後輩呼びの真相についてはしばらく根に持つけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『話は変わるが、海越え前に話したおでかけの件だけど…温泉とかどう?例のバケモノ…アイスワーム討伐後ならしばらく暇が出来るだろうし』

 

 オルクスから旅館の資料が送られてくる。

 

「かんがえてくれて、ありがとう」

 

『どういたしまして。それじゃ、俺の方から君のハンドラーに話しあって予定を整えておくよ』

 

「たのしみにしてるね」

 

 アイスワーム討伐戦はもうすぐだ。怪我だけはしないようにしないと。

 

 

 

 

 




◯真レイヴン
オルクスにボロクソ言われて自分の大人気なさを自覚
このあとめちゃくちゃ枕を濡らした



次回、621vsエノメナ開幕…?

三周目オルクスとは関係ないかもしれないし結果は反映されないかもしれないアンケート

  • マシンガンパルブレプラミサレザキャ中2
  • W赤ネビュラWLRB重2
  • WランセツWニドミサ軽逆
  • 重マシライフルグレ散布ミサ重逆
  • W赤ネビュラW実弾オービット車椅子
  • Wエツジンプラキャミサ中4
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