なんだあの機体…
これしかなかった感満載のレザハン、取って付けたようなレザキャ、とりあえず性能の高そうなパルスシールドに大本命のつもりであろうKRSVと何がしたいのか分からない武装構成に、高EN系で固めた結果カツカツなのが丸わかりな歪過ぎるフレーム。胴体くらいしか共通部分がないから本当に偽アンフォラM2と呼んで良いのかさえも分からないんだけど…
「その機体…ランク7を真似ているという噂の……」
心なしかフロイトも確信し切れてない感じの発言だ…普段なら「お前の戦い方、まさに猟犬という感じだ」とか直感的に断言するだろうことだろう。
というかフロイトと偽アンフォラが潰し合ってくれることに期待するつもりだったが、よく考えたら普通にこの状況はまずい。カスアセンとはいえ中身が良さげな偽アンフォラと弱武器の俺だったらフロイト的には俺の方が「安い」ように思える。このままではチャティのように秒で片付けられてしまいかねない。こうなったら三つ巴かフロイトとの共闘を見込んで俺から偽アンフォラに…
「これから楽しくなる所だったんだ、邪魔はしないで貰いたい」
あれ?普通にフロイトが偽アンフォラへ突っ込んでいったんだが…思ったより俺との戦闘を楽しみにして頂けてた感じ…?俺にとってありがたい状況なのは確かなんだが…やっぱ俺コイツの判断基準よくわかんないわ…
アサルトブーストで接近していくフロイトをKRSVとレーザーハンドガンを乱射して迎撃する偽アンフォラだが、どちらもEN武器である以上ロックスミスを怯ませるには至らない。
反撃として放たれた拡散バズーカとその爆煙に紛れて振るうレーザーブレードに加え、フロイトに便乗して背後から接近した俺のパルスブレードまで完璧にパルスバックラーの高出力イニシャルガードで捌き切った偽アンフォラではあるが、連続展開によりバックラーはオーバーヒートしてしまっている。
盾の防御性能の高さを意識し過ぎて回避という選択肢が抜け落ちているのは流石俺のデッドコピーといったところか。ゲージ管理難しいよね…
「少し違うな、こちらが無人ACだったか。となるとお前は…」
無人機ご本人との交戦でフロイトは俺が中身入りなのに気づいたようだ。ちょっとした攻防だったのに違いを確信するの早過ぎない?思考パターンが
まぁ理解できないものを考えたって仕方がない。このままフロイトと偽アンフォラがやり合っている所にちょっかいをかけるだけで終わったら良かったんだが…どうやら偽アンフォラを俺を先に潰すつもりらしい。そりゃ俺だってフロイトとやり合うなら取り巻きから潰すし妥当な判断か。
流石にフル芭蕉でのEN攻撃は痛過ぎるのでレーザーキャノンをクイックブーストで躱しながら後方へ引きつつ、適当にランセツARと垂直ミサイルをばら撒いておけば後はフロイトがなんとかしてくれるだろう。こうして逃げに徹した立ち回りをしていると初めてレイヴン先輩と出撃した時のことを思い出すな。何故俺は2度目の出撃で封鎖機構の特務機体に喧嘩を売る羽目になってたんだよ今考えてもおかしいだろオペ子ォ…!
そんな事を考えつつ見え透いたフルチャKRSVを回避した辺りでフロイトのレーザードローンにより衝撃値が蓄積しきって偽アンフォラがスタッガー。フロイトが追い付くまで少し時間が掛かりそうなのでランセツARを捨てた右腕で3度殴り付け、スタッガー硬直を延長。パルスブレードで2連撃をお見舞いした後、フロイトのチャージレーザーブレードに巻き込まれないよう後方へ飛び退いておく。
フロイトの拡散バズーカがトドメとなり、偽アンフォラは爆散した。完全にフロイトのオモチャでしかなかったな…
「相性が良いみたいだな、お前とは。そこらのドーザーにやるには惜しい、
どうやらだいぶ気に入られてしまったらしい。RaDが第一志望なので暗黒コーポは遠慮しておきます…
「いや、それで本気のお前とやり合えないのは勿体ない。ベイラムの機体が目当てなら持っていけ」
これ、もしかして俺の正体に勘付いてるんじゃないか?この場での戦闘は避けられそうだがそれ以上に面倒なことになった…
「次があれば、また敵として会いたい所だ」
あー…流石にハーミットから脱出したであろうレッド君を生身のままここに置いていくのは可哀想だし、輸送機に載せてあるMTは一機置いていこうか…
「ディープダウン、キャノンヘッド、ヘッドブリンガーに破損しているとはいえハーミットまで…!すごいぞシンシア!大収穫だ!それにV.Iと交戦して生きて帰ってくるなんて…!」
頭を抱えるしかないような状況にげんなりしている俺とは裏腹に3機+αのACという戦果を得たヒビキは大興奮。そんなに肩を揺すられると偽乳がばるんばるんして肩がやられるんだよなぁ…!
『これもボスの幸運のおかげであって私は何も…』
「ヒビキ様の賞賛が受け取れないと言うのですかメス牛?」
『…そうですn』
「自惚れないで下さい、この戦果も全てヒビキ様の幸運のおかげですよ」
最初にそう言っただろうがこのダブスタクソガキ…!
「このACのパイロットとしては前に紹介したゲボック、
『了解です、ボス』
「お任せ下さい!ヒビキ様!」
こいつと2人でかぁ…ちゃんと対話できるかなぁ…
さて、今回の出撃までの時間でゲボック、王大豊、メリナ*1とは数回模擬戦をしてなんとなくの強みは掴めたつもりだ。少なくともヒビキの20倍くらいは強くなるだろう。
まずゲボックだが、こいつは自分の命が1番大事なタイプの小物だ。自分の安全が確保されている状況ならば割と高いパフォーマンスを出してくれることを考えるとヘッドブリンガーをベースにハーミットからバズーカと頭部、脚部を貰って来れば良いだろう。
次に王大豊だが、こいつはエロが絡まなければ状況を俯瞰して見られているようだ。エロが絡まなければ。手抜きのようになるが素材の味そのままディープダウンを任せれば敵機の行動を制限しつつリニアライフルでゲボックとメリナ*2の隙をフォローしてくれるだろう。
最後にメリナ*3、メリナなどという恵まれた名前を持っている以上、4脚にメリニット製品を詰め込んで空中から爆撃してもらいたいというのが俺の本音なのだが、彼女は意外にも殴り合いを好むタイプのようだ。分裂ミサイルをジマーマン(仮)の拡散バズーカに換装したキャノンヘッドで一気に敵を崩して貰おう。
『というのが私の案です。ランカー達の機体ですから基本は弄らず、本人達の使用感を聞きつつ変更していくべきだと思います』
「無難ですね。まぁ前中後衛は揃ってますし、それで良いんじゃないですか?」
あら素直。もう少しいちゃもんつけてくると思っていたんだが…今なら聞けるか?
『所で、シラベさんはヒビキさんのことが好…』
「好きなどという浅ましい言葉でボクがヒビキ様に向けるこの感情を表現するのはやめて下さい」
『お、おう…じゃなかったごめんなさい』