切り立った山間の谷に存在する町「ドンドルマ」。そこは、かつて暮らしていた先住民。そして、大長老の指導によって作られた、大陸内でも有数の巨大都市である。
そこに存在する古龍観測所の書庫に、一冊の本が在った。それは、一人の書士隊によって書かれた一人のハンターの生涯についてである。
本の名は『ラック・ヴァレスト』。
書士隊によって書かれたハンターの名前である。
彼がどんな人柄であったか。
彼がどんな人生を歩んできたか。
彼がどんなモンスターと出会ったか。
彼がどんな
彼についてが、この一冊に詰まっている。
「荒々しくも眩しかった数世紀」と、言われる時代を生きた中の一人。それが、「ラック・ヴァレスト」。もちろんハンターは、彼一人だけでは無い。何千、何万、はたまた何億という人間が、自然と共に、毎日死と隣り合わせの世界で生きていた時代である。だがその中で、実記として書き遺されるほどの名声を得られるのは、ほんの一握りにしか至らない。殆どの者は、志半ばに命を落とすか、引退。そもそも名声すら必要としていない者だっている。私が聴く限りでは、ラック・ヴァレスト自身も、名声と云う物には興味は無かったらしい。何でも化に魅入った書士隊の人間が、強引にも書き残したらしい。名声を必要としていなかった彼からしてみれば、さぞかし堪ったものでは無かったかもしれない。
この本の一ページに、こんな記述がある。
私は、生涯この人ほど尊敬出来る人物は居ないであろう。と同時に、この人ほど愛する人物は現れないであろう。この方に出会えて、この方と狩りに出て、この方と過ごした日々は、一生忘れないであろう。――――――――ルーナ・ヴェルデン
と。説明は此処までにしておこう。
彼に、少し興味が湧いてきただろうか?
此処から先は、自分自身の目で確かめると良い。
ページをめくるも良し。めくらないのも良し。
だが、此処から先に書かれてある事が、全て本当の事だとは限らない。それは、君がこの本を読んで嘘なのか本当なのかを感じ取ってほしい。君が本当だと感じたのであれば、この話は本当の事になる。逆に、嘘だと感じたのであれば、この話は嘘になる。所詮はそんなものさ。まぁ、書士隊が嘘を綴る事は意に反するに値する故、そのような事は無いと思われるが……。
さて、少し長くなってしまったが、この先は君の判断に委ねる事にする。
ページをめくるかどうかは、君次第だ。
必死に文字を繋げて、1000文字まで頑張りました。
不定期更新ですが、宜しくお願い致します。