というわけで、いよいよこの小説も原作時間軸へと突入していきます!
といっても、今回には関しては進級してからの地続きの日常なので、まだ先生のせの字も出てきませんが。
また、今回お試しで原作キャラや原作登場済みの組織の名前に、初登場時文字色や縁色をつけてみました。今後つけるか考えたいので、できれば意見が欲しいです。ご協力よろしくお願いします。
また、次回から前書きの使い方を変えるつもりです。以前まではお気に入り登録等のお礼等は前書きでやっていましたが、今後は後書きでやりますので、よろしくお願いします。
それでは、新槍開幕です! どうぞ!
2024.6/30 文字色と縁色の追加についてですが、無い方が良いとの意見を頂きましたので、元に戻しました。ご了承ください。
第十八詩:『首長補佐』と『キヴォトス』の『日常』
この学園都市『キヴォトス』において、『銃撃戦』というのは日常風景となるほど、盛んに行われている。
欲しいものがあれば銃で奪い合うし、態度であれサービスであれ、その店や店員が気に入らなければ銃をぶっぱなす、なんて客がいる事も割と想定されうる事態である。
そのため、各学園にはそういった暴徒や問題児達に対するための治安維持組織というのが設けられている。勿論、学区内での企業による越権行為や後ろ暗い諸問題を取り締まるのも仕事ではあるが、主な活動はおそらくそれになるだろう。
これが特に顕著なのが、キヴォトス三大校の一角『ゲヘナ学園』の『風紀委員会』であり、同じく三大校の一角『トリニティ総合学園』の『正義実現委員会』、通称『正実』だろう。残る三大校の一角『ミレニアムサイエンススクール』にも治安部隊は存在するとの事だが、特に目立つのは『ゲヘナ』・『トリニティ』の2校の治安維持部隊だろう。*1
何せどちらも規模も人員も凄まじい上に、そのトップが各校の『個』としての頂点に君臨しているため、学区内の問題児達は常に彼女達の存在を注視せざるをえないからだ。ただし、当代の『風紀委員会』はその『個』ばかりが目立つせいで、彼女がいないと治安が成立しない『ワンマン状態』という本末転倒な事になっているため、その点では頂点の『個』以外の戦力も整っている『正実』に軍配は上がるのかもしれない。
そんな『正実』だが、今日も今日とて彼女達は職務を全うしていた。しかし、今日は彼女達を象徴する『黒』の制服の中に、それとは真逆の『白』の制服を着用した二人が、最前線で大立ち回りを繰り広げていた。
「リンデちゃん、右に新手だよ!」
「承りました。ハッ!」
『ギャァァァ!?』
彼女達は当代の『ティーパーティー』『パテル分派』における最強にして最高戦力。『首長』の『聖園ミカ』と、『首長補佐』の『十郷リンデ』である。彼女達は問題児たる『カンカンヘルメット団』の部隊を見つけるやいなや、リンデが飛び込みながら『ロンギヌスの槍』から放つ衝撃波での広範囲薙ぎ払いで次々と蹴散らし、さらにミカと共に敵陣のど真ん中へ突っ込むようにして銃を乱射していた。
「相変わらずの殲滅力。流石ですね、リンデは。〇〇地区の部隊は追撃を続行してください。当然、捕縛を最優先で。」
「ハスミ先輩、私はこのままですか?」
「えぇ。マシロはそのまま、〇〇地区側の援護を、っ、ミカ様!」
「はいは~い☆」
「あべしっ?!」
「ひでぶっ!?」
それを狙撃位置からヘルメット団員達を狙撃しつつ、委員会メンバーへの指揮も熟しているのが『正実』の『副委員長』『羽川ハスミ』だ。
実は最近、彼女にも専属の後輩が出来た。名は『静山マシロ』。1年という若輩ながら、身の丈よりも大きい対物ライフル『正義の顕現』を使いこなし、狙撃手として頭角を現し始めている若きスナイパーである。今回もハスミと共に前線部隊の援護をしており、彼女はリンデ達とは別方向で戦闘している部隊の援護を担当していた。
と、ここでミカの背後を狙う者達を視認したハスミは、直ぐ様ミカに呼びかけながら狙撃した。すると、ミカはまるで後ろが見えているかのように銃を後ろに向けて発砲し、ミカの背後を狙った者達は即座に鎮圧された。
「クソッ、『正実』以外に『ティーパーティー』の、それも『パテルの双姫』がいるとか聞いてねえぞ!?」
「見回りの最中に偶然鉢合わせただけ、らしいッス。まぁ、運がなかったと諦めてほしいッスね。」
「そういうことだぁ!! キェェェェァァァァアアアア!!!」
「なっ、あの数をもう突破してきただと!?」
『カンカンヘルメット団』のリーダーは、想定になかったミカとリンデの参戦に苛立ちを隠せないでいた。が、そこへ更に別の部隊と交戦していた『正実』の2年『仲正イチカ』と、『正実』の『委員長』にして『トリニティ』最強の一角『剣先ツルギ』が、他の委員会メンバーを率いてこちらへ向かってきているのが見えて、動揺していた。そして、そんな隙をこれだけのメンバーが揃っている中で晒した以上、彼女の運命は決した。
「あら、余所見してる暇があるとでも? ツルギ!」
「グエッ!?」
動揺している間に瞬足で懐へ入ったリンデが、『ロンギヌスの槍』の石突と蹴りのコンボでツルギの方へ『カンカンヘルメット団』リーダーを打ち上げた。そして、死に体で打ち上げられたリーダーへ向かってツルギは突貫すると―――
「終わり、だァァァァァ!!」
「ギャァァァ!?!?」
―――ありったけの銃弾をプレゼントした。ツルギの銃『ブラッド&ガンパウダー』は散弾銃。その弾を至近距離で防御無しに大量に浴びれば、無事なものはほぼいない。当然リーダーも例に漏れず、そのまま気絶して地面へと打ち付けられた。
「そ、そんな・・・、カシラが!?」
「に、にげろぉ!」
トップを失った『カンカンヘルメット団』の団員達は、勝てないことを悟ると散り散りに撤退しようとした。が、結果だけ言えば、彼女達が逃げる事は叶わなかった。
「アハッ☆ 私達がいるのに逃げられると思ってるの? ねぇリンデちゃん?」
「ですね。ハァッ!」
『アバーッ!?』
ミカの言葉とともに放たれたリンデの衝撃波によって、残りのメンバーも軒並み鎮圧され、かくして『カンカンヘルメット団』によるショッピングモール襲撃作戦は失敗に終わったのだった。
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽
「イェーイ、楽勝☆」
「お疲れ様です、ミカ。怪我はありませんか?」
「うん! ハスミちゃんのおかげで、怪我なしだよ♪ リンデちゃんは?」
「こちらも問題ありません。」
戦闘が終了し、ミカと合流して怪我の有無を確かめ合う。良かった、新手を無力化してる間、別働隊に気がつくのが僅かに遅れたせいで、ミカへのフォローが間に合わなかったのですが、ハスミがフォローに入ってくれたおかげでどうにか事なきを得たようですね。流石はハスミです。
それにしても、ミカもミカでいつの間に
「えっ、あの撃ち方? ん〜、何となく振り向くの面倒だな〜って思ったから、適当にやったら出来たんだよね。ほら、リンデちゃんとかもよくやってるじゃん。槍投げとか。あれと同じ感じ。」
なるほど、いつもの直感ですか。っていやいや、それでぶっつけ本番でノールックの相手を撃てるの、かなりヤバい事言ってませんか? しかも参考にしたのが私の槍投げとは・・・。流石といいますか、何といいますか。これを純粋な戦闘センス100%で熟せるんですから、やはりミカは凄いですね。
と思っていると、ミカがキョトンとした顔になって、急に満面の笑顔になってこう言いました。
「アハッ☆ 褒めても何も出ないよ?」
「あら、口に出てましたか?」
「うん、思いっきりね♪」
「これは失敬。ですが、思ってることに嘘偽りはありませんよ。本当に凄いです、ミカは。このまま順当に経験を積んでいけば、いずれ私が追い抜かれてしまうかもしれませんね。」
どうやら心の中で思っていたことが、口から漏れてしまっていたようです。すぐに謝るも、思っている事自体は混じり気のない純粋な賛辞でしかなく、その思いに嘘偽りはないということは伝えました。
実際、私がミカ達と並び立てるだけの力を持てているのは、『ロンギヌスの槍』による無法戦法と、この『エルフリンデ』由来の身体能力や飛翔能力に助けられている部分は大いにあります。ツルギ達との鍛錬のおかげもあって、私自身力の使い方やコントロールを上手く制御出来るようになってきて、経験もかなり濃いものを積むことが出来ていますが、センスだけはミカにどうも勝てる気がしません。
なので、もしミカがキチンと場数を踏んで、経験を積んでいけば、自ずとこちらが抜かれる可能性が出てきそうなんですよね。まぁ、私だってそう簡単に抜かされたくはありませんが。
と、内心でそんな事を思っていると、ミカの顔が少し赤くなっていました。あれは・・・、照れてるのでしょうか? 思ったことを口にしただけだったのですが。
「・・・そういう事を自然と言えるの、やっぱりズルいじゃんね。」
「えっ、ズルい? ミカ、私また、何か気に障ることでも言いましたか?」
「・・・何でもない! ふんっ、リンデちゃんのニブチン、鈍感天使。」
赤くなった顔を私に見せたくないのか、ぷいっと顔を背けるミカ。ん〜、褒められた事を怒るような捻くれた性格ではないはずですが、何がいけなかったのでしょうか? 今回は皆目見当がつかないのですが。
微妙な空気が私とミカの間に流れ始めたが、それを吹き飛ばすように手を叩く音と別の声が聞こえてきました。
「はいはい、ご両人。夫婦漫才はそこまでッスよ。」
「いえ、夫婦漫才では・・・。あっ・・・。」
「ふっ、夫婦漫才なんかじゃ!あっ・・・。」///
「見事にタイミングが噛み合いましたね、お二人とも。」
「息ぴったりで羨ましい事ッスね。」
声をかけてきたのは、ちょうど事後処理を終えた『正実』のイチカでした。隣にはマシロもいて、私達の会話を夫婦漫才とからかってきたイチカに対してぴったりなタイミングで返したことを二人に指摘され、私はさっきの事もあって少し気まずくなり、顔を逸らしてしまいました。・・・ミカの方はどうでしょうか? ってあら? 俯いてますが、少し顔が赤くなってるような―――
―――と考えていたら、ミカは急にガバッと顔をこちらに向けると、うがーっ、という感じに噴火しました。
「〜〜〜〜〜っ、もーリンデちゃんのバカ! 何で被せちゃうかな〜! わざとなの?!」/////
「え、えぇ~? これ、私が悪いんですか?」
いきなりの責任転嫁に、私は少し困惑しました。私は別に被せようと思って被せたわけではないのですし、偶然重なっただけで、別にわざとではないのですが。
そんな私の内心などお構いなしに、噴火したミカは顔を真っ赤にして、今度はポカポカと私の胸を殴り始めました。
「こんなに恥ずかしい気持ちになったのはリンデちゃんのせいじゃんね! だからリンデちゃんが全部悪い!!」/////
「そんな無茶苦茶な、って痛い! 痛いですミカ!普通に痛い!」
「うるさいうるさいうるさーい!! ちゃんと責任とってじゃんね!!」///////
「え、えぇ~・・・?」
胸を殴る感触がポカポカからボカボカへと変わっていくのを感じながら、私の中でさらに困惑が広がっていきました。いったい何がミカの琴線に触れたのですか? 夫婦、にはどう見ても私もミカも見えませんし。夫婦漫才と言われるほど仲が良く見えてるというのは、寧ろ良いことでは? ・・・ダメ、本当に分からないです。という事で、助けてほしいという気持ちを乗せてイチカ達の方をみたのですが。
「ん〜、煽ったのは私ッスけど、その後の対応は100パーリンデ先輩の責任ッスね。」
「ですね。夫婦喧嘩は犬も食わぬ、というやつです。」
「リンデ。手伝ってくれたのは助かりましたが、ミカ様の事はあなたの責任ですので。その、頑張ってください。」
「諦めろ、リンデ。今回ばかりはお前が悪い。せめてミカ様が落ち着くまでそうしておけ。後は私達でやっておく。」
いつの間にか合流していたハスミとツルギも含めて、何故か私が満場一致で悪い事になっていました。み、味方がいない、ですって? しかも、そそくさと後始末に戻っていきましたし!
・・・誰か教えてください。いったい私の対応の、何が悪かったんですか? そんな困惑を抱えたまま、しばらくの間、ショッピングモールの一角で私は、ミカにボカボカと胸を殴られ続けるのでした。しばらくしたら、一応落ち着いてはくれたんですけど。何故か見回りの際にまたもやパフェを奢る羽目になりました。まぁ、ミカは笑顔になってくれましたし、別に構わないのですが。これ、殴られ損な気がするのは私だけでしょうか?
好意には気づいてるくせに、複雑な乙女心には気づけないリンデはニブチン。はっきりわかんだね。
お前わざとやってないだろうな?(←おい)
はい、原作時間軸へと突入したということで、いよいよ原作1年生組もこの小説に参戦です!
トップバッターはマシロちゃんです! ハスミ達と関わりがある以上、彼女との交流は必要不可欠ですよね。原作の雰囲気がちゃんと出せていれば幸いです。
ちなみにもう一人の『正実』(?)1年生は、後述のイチカ&ツルギ参戦によって出番を差し込む場所がなくなってしまいました。申し訳ないです。まぁ、補修にでも引っかかってしまったと思っていただければ、はい。
あと、マリーはサクラコさんのターンにでも出番が作れれば、できれば出したいと考えてますので、どうか楽しみにしていてください!
イチカ、出番アゲイン! ミカリンデに夫婦漫才なんてツッコめる『正実』メンバーは彼女くらいかなと。
ついでにツルギも参戦して、美味しいところを持っていってもらいました! 理由としては、あくまで見回りの最中にミカもリンデも巻き込まれただけだからです。
ミカも事前にリンデから話は聞いていたため、今回は被害抑えめで終始雑魚狩りに徹してもらいました。
ミカの背面ノールック射撃は元ネタがあるんですけど、その元ネタと銃種が違う為出来るかは分からず、ノリと勢いに任せてます。ま、まぁミカは戦闘センスピカイチだし、たぶん出来る、よね?
『パテルの双姫』は某魔法学園系フレンズの主人公ズの異名のオマージュです。片方は『お姫様(他称)』だし、もう片方も見てくれは『お姫様(という名の教皇様)』なので、間違ってはない、はず(なお中身はry)。
あと、所属一致で語呂も良い感じになったので、個人的には満足です。
先日は、ハーメルンへの急なサイバー攻撃の報に思わず発狂しかけましたが、筆者はなんとか元気です。翌日の朝には復活していて良かったです。
管理人の方には頭が下がる思いです。ありがとうございます。
これからも引き続き、楽しく利用させていただきます。
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始めた当初は「久々だし中身も自己満全開だから、読んでもらえたらいいな」くらいの感覚でしたが、気がついたらこんなにもたくさんの方に読んでいただけてるというのが分かって、モチベが天井知らずに上昇してます!
ここからはもう、極力脇目も振らずに突っ走っていくつもりなので、「ついてこられるヤツだけついてこい!」の精神で行きます! 置いてけぼりにしたり、解釈違いを引き起こす事もあると思いますが、どうかこれからも引き続き応援してくださいますよう、よろしくお願いします!
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