本当はもうちょい話を進めたかったのですが、諸事情によりちょっと短めです。
それではどうぞ!
「・・・では、改めて議題の方へ戻りますね。ただ、ミカさんとリンデさんにはお聞きしたい事があるので、もう一度始めからお話しします。ハスミさんの報告前からお伝えしていましたが、ここ最近『トリニティ』だけでなく、『キヴォトス』全体で『ヘルメット団』等による犯罪や、違法に取引や改造を施された銃器等の売買が増加傾向にあります。先日、ミカさんやリンデさんも『正実』の皆さんと共に鎮圧活動に参加されたと伺ってます。その時のお話なども聞いておきたいのですが、よろしいですか?」
「オッケー☆」
「はい、問題ありません。」
セイアのおかげで上手く軌道修正を行うことが出来た、いつもの『お茶会』の会議。現在の議題は、先日から頻発する問題児達などの犯罪行為や、違法に取引や改造を施された銃器等の売買の増加について。先日、ミカと私が見回り中に、『正実』と協力して鎮圧した『カンカンヘルメット団』も、そういった犯罪行為に手を染めている問題児グルーブの一つのようで、先ほどハスミが報告していたのもそういった情報でした。
ナギサに説明を求められた私達は、ミカが大枠を話しながら、私が補足を入れるといった形で、先日の襲撃事件をなるべく簡潔に話しました。時々私のことをミカが褒めて脱線しそうになるのを上手いこと補足で舵取りして何とか防ぎながらだったので、少し長くなってしまいましたが、セイアはいつも通りの表情で、ナギサは少し呆れてはいるものの、さっきのように噴火はすることなく話を最後まで聞いてくれました。
「―――私達からの報告は以上です。」
「うん、これ以上はないかな。」
「そうかい。ご苦労だったねミカ、リンデ。偶然とはいえ、君達のお陰で早期に鎮圧出来たのは僥倖だ。」
「そうですね。あの場所は私達『トリニティ』生だけでなく、『トリニティ』に住まう多くの方が利用される場所ですから。被害らしい被害もなく鎮圧出来たのは、とても喜ばしいことです。改めてありがとうございます、ミカさん。リンデさん。」
私達からの報告を聞いて、セイアとナギサが労いの言葉をかけてくれました。私達としては、降りかかる火の粉を払うついでのようなものだったのですが、確かに、あそこは『トリニティ』の中でも有数の大型ショッピングモール。都市部の住民の生活を支える大事な場所と考えれば、あそこへの襲撃を早期に鎮圧出来た事は、素直に喜んで良いのかもしれません。
ですが、今回活躍したのはあくまでハスミ達『正実』のメンバーであって、私達ではありません。主犯格を捕らえたのもツルギですし、露払いに徹していた私達よりも、功績はあちらの方が大きいでしょう。ミカとも事前にそういう事にすると話し合って決めていましたので、
「アハッ☆ そんなお礼を言われるような事じゃないよ。ホントにたまたま巻き込まれただけだし、メインで活躍してたのはハスミちゃんやツルギちゃんだから。ね、リンデちゃん?」
「フフッ、そうですね。我々は降りかかる火の粉を払うついでに、彼女達の手伝いをしただけですから。大したことはしていませんよ。」
「そのハスミさんやツルギさんから、改めてお二人にお礼を伝えて欲しいと言伝を預かってますよ。主犯格をスムーズに捕えることが出来たのはお二人のお陰である、とも。」
「ハスミ、それにツルギからもですか?」
「そういう事だ。謙遜は時として美徳だが、し過ぎると却って逆効果になる。今回は素直に賞賛を受け取っておくといい。」
そう言って、セイア経由でナギサから渡されたのは、先ほどハスミが持ってきた報告書の一部。その最後の方に、『追伸:』とつけて、私やミカへのお礼が綴られていました。
〚偶然とはいえ、今回はミカ様とリンデ首長補佐には助けられました。本来守る側としては考えるべきではないかもしれませんが、これからも一人の友人として、当てにできる時は当てにさせて頂きます。
『正義実現委員会・委員長』 剣先ツルギ〛
〚今回はミカ様とリンデ首長補佐、お二人には非常に助けられました。あまり無い方が望ましいですが、またいつかお二人と肩を並べられる日が来ることを願っています。
『正義実現委員会・副委員長』 羽川ハスミ〛
ツルギの珍しい敬語が何となくおかしく思いながら、それでも二人の気持ちがよく伝わってきて、私は何だか面映ゆくなりました。隣にいたミカも覗き込んでくると、二人らしい言葉で綴られたお礼に苦笑していました。
「アハハ、あの二人らしいね。ってあれ? リンデちゃん、もしかして照れてる?」
と、突然そうミカに指摘されてふと顔に手を当てると、少しだけ頬が熱くなっていました。鏡を見なくても、何となく分かります。今私は照れているのかもしれないと。
いえ、確かに少し面映ゆくはなりましたけど、別に照れるほどの事ではなかったと、自分でも思うのですが。それに照れている事を認めると、何となく自分がチョロいタイプではないかと思いそうで、それが嫌だった私は、ミカから顔を背けてしまいました。
「べ、別に照れてません。」
「え〜、ホントかな〜?」
「ミ〜カ〜?」
「わぁお☆ リンデちゃんが怒った〜! アハハッ♪」
「何がおかしいんですかあなたは〜!」
顔を見ずとも、ミカがニヤニヤしながら私に話しかけてきてるのが何となく理解できました。顔を背けた時点で認めているようなものではあるのですが、それが少しだけ、ほんの少〜しだけ癪に障った私は、頬を膨らませて怒ることにしました。ですが、ミカには逆効果だったようで、おかしそうに笑われた私は、会議中にも関わらずミカへ掴みかかろうとしました。
「ハァ〜。お見せした方が良いと判断したのは私ですが、もう少し空気を保つ事は出来ないのですか?」
「こうなってしまった二人に、それを求めるのは『馬の耳に念仏』ではないかい? 特にミカは。」
なお、その裏でナギサとセイアが頭を振って呆れていたのに私達は終ぞ気づかず、最終的に我慢できなくなったナギサにミカと纏めて説教されるまで、私達はじゃれ合っていました。
リンデはミカやナギサ相手なら、流れでサラッと褒め言葉を流すことも出来ますが、彼女達以外だと自己評価の低さからこんな感じになります。
で、ミカがいるとイジられるまでがワンセット。
筆が乗れば明日、もう一話投稿する予定です。間に合わなかったらごめんなさい。
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それではまた次回!