偶然と奇跡の終着点へ   作:烈風一一

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どうもみなさんこんにちは、烈風一一で御座います。
だんだんエデン条約編3章も終結に近づいていますね。予定では次回かその次で終了です。予定が変わってすまない。
最終的にはハッピーエンドで終わります!それでは本編どうぞ。


After I rise

「...鎖は、一つ切れたようだね。それと、先生との和解も。」

この空間はセイア様のものだったのか。納得した。

「ええ、ただいま戻りました...セイア様。」

「ああ、お帰り。さて...先生。前に私と会ったのはいつだい?」

「ついさっき、だね。」

「...なるほど。これも偶然か。君が会ったさっきの私は、襲撃されて治療中だった時の私だ。今は君たちと同じ時間を過ごすことができている...のだろうね、おそらく」

「僕たちはこれからこの混乱を終わらせます」

「責任を負うものとしての役目を果たしてくる」

「ああ、それがいい。...だが、シン。君は前線に出ないことだ。君、今奇跡が起こらない限り前線に出たら死ぬぞ。」

「ですが」

今の僕の本分は戦闘であるはず。今度こそ。

「ですがもどうもない。君が死ぬのは私たち全員が嫌だし、誰も得しないんだ。私たちは君に生きていてほしい」

「...敵いませんね、セイア様には。わかりました。今回は後方支援に徹します。」

「君は元々連邦生徒会で防衛室...正しくは、ヴァルキューレの戦闘支援をしていた。支援能力も君は卓越したものがあるだろう?」

「えっそうなの?」

...昔の話を、それも内部の話をセイア様が知っているとは。

「...昔の話で御座います故。ですが、己の能力が必要とあらば身を削ってでも。」

「身は削らないでいい。だが...頼むよ、先生、シン。」

「この世界を救ってくれ」

「お任せくださいませ、セイア様」

「うん、任せて。」

揺蕩うような感触が消え、だんだん体が現実の感触と同期していく、そして。

「み、ミネ団長!」

「お二人が目覚められました!」

...ここは、騎士団本部か。

左手の感触がない。しょうがない...か。

 

ああ、ふたりはいったか。

「...ミカは自責の念でボロボロ。ナギサはシンが死んでしまったと思って絶望。私は...いつ目覚めるかわからない。」

「だから...君たちだけが頼りだ。頼むよ」

 

体を起こす。いつまでも寝てるわけにはいかない。

「「あ」」

隣のベッドで先生が同じように体を起こす。

「...やることは決まってますね」

「うん、行こうか」

「せ、先生、シンさん!?どこへ行かれるおつもりですか!?」

救護騎士団の皆さんが驚いてる。まあ、当然か。

「やらないといけないことがあります」

確固たる決意、そして覚悟。

僕たちは、勝たないと。

 

「さあ、ミカ様。これであなた様は自由の身です」

「あはっ、貴方たちは私のファンってところかな?私を自由の身にしてどうするつもり?」

正直なところ、面倒な人たちに捕まってしまったくらいの感想しか出ない。

「現在の状況はご存知でしょうか?」

「うん、知ってるよ。もしかして、今このタイミングでゲヘナに宣戦布告しようとしてたり?」

「左様でございます!貴方様の望みの通り、今こそゲヘナを地上から消し去るチャンスかと!」

ああ、めんどくさいなあ。もうそんなことどうでもいいのに。

今私が一番気になるのは、シン君の安否。それを理解してないのかな?

「さあ、今すぐトリニティ全域へ戦闘命令を!」

ああ、もう。なんでこんなめんどくさいのばっかり寄ってくるかなあ。

「...あはっ」

「そうだよ、確かに私はゲヘナが大っ嫌い。で?だから何?今の私には実権がほとんどないんだよ?なんで私の命令を頼ろうと?」

「...はい?」

「こんなことできるってことは、実際他の派閥を押さえたんでしょ?宣戦布告なんかせずとも殴り掛かればそれで済む話、違う?それを自分たちの代わりに怒って、殴り掛かれって...面白いこと言うね?」

バカみたいなことをする。結局、自分たちに降りかかる責任から逃れたいだけ。

気持ち悪い。

「み、ミカ様!?何を...」

「あははっ、気に障ったらごめんね...私がゲヘナを嫌ってたのは確かだよ。それこそ、機会があったら消し去ってやりたいと思ってた程には」

「でもさ。今の私は...そんなことよりもっと大事なことがあるんだよね。だから、帰ってくれる?」

「今がどれだけ重要なタイミングかわかっていらっしゃるのですか。これ以上重要なことなど」

「あーもう、うるさいなあ...帰ってっていってるでしょ?こんな状況で宣戦布告とか必要ないってわかってるよね?なのに自分たちの代わりに憎めって、そんなことある?もう帰って欲しいんだけどさ」

「...なんだと?」

心底気持ち悪い。シン君を少しは見習ってほしい。

あの子は、負う必要のない責任まで負ってるくらいだし。

「命令されなきゃ憎むことすらできないの、って聞いてるの。それとも責任を負う覚悟すらないの?」

「...何?」

「ある人は負う必要のない責任まで全て負ってるんだよ?それなのに貴方たちはまだ他人に責任を被せるつもり?失敗したらしたで袋叩きにするくせに。」

「このっ、言わせておけば...!」

結局暴力に訴えることしかできない。愚かってやつなのかな。

あ、痛い。

「せっかく牢屋から出してやろうって言うのに、調子に乗って...!」

「自分の立場を理解しろ!ティーパーティーから解任直前の身で!」

「な、何してんのっ!?」

誰だろ。もうどうでもいいや。

「だ、誰だ!」

「どうしてこうも多人数で寄ってたかって...!こんなの、私が許さないんだから!」

...すごい勇気。

「退きなさい、今の状況がわからないの!?」

「緊急事態なのよ!?」

「でも、私は...!」

「どけっ!」

「...い、嫌っ!」

「私は何が起こってるのかとか、頭が悪いから全くわかってないけど...これは違う!こんなの絶対にダメ!」

ああ、でも。結局、私を救ってくれる人は、みんなこうなるのかな?

「わからないやつだ、 なら...!」

「...聖園ミカ様の御前と知っての狼藉か」

低い声が響き渡る。私の望んでた声。

「...死んだはずでは、なぜ此処にいる」

「子供を守るのは、大人の役目だからさ」

「...シン君、先生」

「ミカ様、遅れまして大変申し訳ありません。上原シン、ただいま推参いたしました」




ご閲読いただきありがとうございました!
だんだん明るくなっていってますね。そしてミカの救済がされつつあります。
今回本文短めになってしまって申し訳ありません、次回かその次は長くなるかもしれません。未来の自分、頑張れ。
次回は明日の投稿となります!頑張ります。
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