台風やばいですね。停電してました。復旧して投稿できるようになりました。結果的に遅れてしまい申し訳ありません。
今回から3回ほど日常会を挟んだ後に4章が始まる感じですね。
それでは、どうぞ!
真、芯、新。
夢を見るんだ。
どこか分からない、教会のようなところで。あるいは、忌々しいあいつらのいる場所で。
正気を失って、聖徒会を、ミカ様を。あるいは他校の精鋭の生徒たちを。
ヘイローが割れた僕が。
「はあっ、はあっ、はあっ...!」
みんなころしてしまう。
「...ゆめ、か。」
起きる。午前5時みたいだ。
少し散歩しよう。誰か来た時のために書き置きも。
『散歩しております 何かありましたらモモトークまで』
...よし。
制服を着てイヤホンを片耳に入れる。ナギサ様やミカ様から頂いた曲をかけて歩き出す。
まだ夜風が少し肌に刺さる、だが心地いい。
まだ寝静まったこの街は、逃げている時には気づかなかった心地よさがある。
「...しかし、暇だな。」
聞いたところによると、徒歩2時間ほどでシャーレに着くらしい。
この時間は電車もないし、歩いて行ってみるか。
靴紐を結び直して、持ち物を確認する。お金、携帯、眼鏡、学生証。
これだけあれば十分かな。
「...あんまり無理するなってミカ様たちに言われてるけど、このくらいなら無理には入らないでしょ。」
走り出す。体に応えない範囲で、でも早く。
「...あれ、ここ。」
前に放課後スイーツ部の皆さんと行ったお店だ。
元気にしてるかな。
...あの瞬間は、楽しかった。
いや、あの瞬間も、というべきか。
「...うん、きっと元気なはず。」
今の僕がすべきことは、憂慮することでもなく、信じて前を向くだけ。
午前6時30分。朝焼けが少しずつ広がってきた。
街が目を覚ます時間。
トリニティを抜け、D.U.に近くなってきた。
「...ちょっとだけお腹が空いたな。」
あれが無くなってから、お腹が空くようになったし栄養補給が必要になった。
そのほかにも、睡眠も必要になった。三大欲求のうち二つは復活したわけだ。
「面倒だけど...これはこれで、悪くないね」
ナギサ様やミカ様、セイア様とのお茶会は楽しいし、ミカ様と朝食や昼食をいただくのも楽しい。
以前なら考えられなかったけど。今、僕は楽しいって思っている。
『本当に?』
『騙したお前がその資格を持っているのか?』
...うるさい、誰。
『お前は誰にも見向きすらされず、捨てられてきた。お前の人格がクソみたいだからこうなるんだ。きっとお前の主君3人も、先生も、作った4人の仲間も。すぐお前を見捨てる』
あの人たちはそんな人じゃない!
『すぐにお前は現実を思い知ることになる。今のうちに砕いたほうが楽だと思うぜ』
...うるさい。
もういい。前へ進むだけだ。
「...で、ここまできたの?」
午前7時。僕はシャーレの部室へいた。
「ええ、暇だったので」
「...トリニティからここまで、歩いて?バイクとか運転できるって聞いたんだけど」
「バイク持ってませんよ?敵のを盗んだことは幾度となくありますが」
「盗んだバイクで走り出しちゃってるじゃん...まあとにかく。今度から呼べば向かいに行くよ。危ないし」
「ありがとうございます。」
少なくともシャーレについた、少しだけ暇を潰してから行こう。
「そういえば、シン。プラモデルに興味はない?」
「ないわけではないです」
「オッケ、ちょっと待ってね」
先生は奥から何か取ってくる。
「これでも作ってみたら?」
「...何これ、めっちゃ楽しい」
「でしょ?」
先生が出してくれたプラモデル(「流星改」という艦上攻撃機らしい)を作るのにすっかりハマってしまった。
ランナーからパーツを切り取って接着剤で接着、そして組み立て。
あまりに楽しい。
「いやー、シンが気に入ってくれてよかった。特に趣味もないってナギサから聞いてたし、ならこれハマるんじゃないかなって。」
「ありがとうございます、とても楽しいです。」
「よかったらそれあげるから、完成させたら見せに来て。多分一日じゃできないでしょ?」
「そうですね...ありがたくいただきます。」
「うんうん...おっと、ちょっとごめんね」
誰かから電話がかかってきたみたいだ。先生ってやっぱり忙しい。
「もしもし...ああ、うん。こっちにいるよ。ところで、なんでわかったの?...ああ、うん。とりあえずそれ外したほうがいいと思うんだけど。うん、了解。じゃあ、またね。」
...なんか嫌な予感がする。気をつけよう。
「どなたからでしたか?」
「ミカからだったよ。シンはそっちにいるか、って。」
「なるほど、ミカ様から...なんでこっちにいるってわかったんですかね?」
「...GPS付けてるって。外すよう注意しておいたよ」
「...若干怖いですね」
まあ、いっか。
「...ミカ様やナギサ様が心配されるので、そろそろ戻ります。突然押しかけたにも関わらず丁寧に応対してくださってありがとうございました。」
「うんうん、気軽にきてね...っと、その前に。ちょっとお願いがあるんだけど」
先生は書類を出してくる。
「よかったらシン、シャーレの方に加入して欲しいんだよね。特にやることが増えるわけじゃないけど、加入してもらえたほうが情報管理とかもしやすくて助かるんだよね」
「...ちょっと読みますね。」
書いてあることは個人情報の管理、そして強制ではないものの招集したときの戦闘サポートを実施することなど。
特に問題はないように見える。
「...わかりました。ペンか何かはありますか?」
「はい、ここに。」
名前を書こう。
上原...シン、の漢字ってどう書いたっけ。
真...違う。あの人たちはそういう名前はつけないはず。
芯...違う。
新...これも違う。
「...外の世界の記憶が、薄れてる?」
「ん、どうかした?」
「いえ、何もありませんよ。これでいいですか?」
上原シン、そう書いた。僕はもうあっちの世界の人間じゃないし。
これでいいだろう。
「うん、これでオッケーだよ!ありがとうね」
「いえいえ、お世話になります。迷惑等かけるかと思いますがどうぞよろしくお願いします」
「歩いてシャーレまで行った!?」
あのあと。流石に先生に「電車で帰ってね」と釘を刺されたので普通に電車で帰った。
もちろんミカ様に見つかった、そしてミカ様の部屋で朝食を摂っている途中。
「はい、五時くらいに起きてしまいましたので。今日は休日ですから」
「休日...なるほど。シン君、この後暇?」
「はい、暇です。」
「じゃあさ...私と遊びに行かない?」
ご閲読いただきありがとうございました!
シン君がだんだんポジティブになっていますね。ですが謎の声も聞こえて。
ああ、このポジティブを早くぶっ壊したいです。
次回はデート回です!楽しくデートする回になります。お楽しみに!
いつも感想・評価付与・お気に入り登録ありがとうございます!とても励みになっております。
次回は多分火曜投稿です!頑張ります。