偶然と奇跡の終着点へ   作:烈風一一

39 / 65
こんにちは、烈風一一です。
次回より本格的な四章が始まります!まだ今は惚気です。
それでは、どうぞ!


囚われの姫

「...ミカさんと、錠前サオリが。」

「ええ。錠前サオリはアリウススクワッドのリーダーです。ほぼ確実に知っていると見ていいでしょう。ミカ様は...補給品をアリウス生へ手渡した記録がありますし、ほぼ知っているのではないでしょうか」

「...しかし、ミカさんは取り調べにおいて知らない、と...」

「彼女が嘘をついている可能性は?」

「...」

...ナギサの気持ちはよくわかる。友達を疑いたくない。疑った結果、補修授業部のようなことになってしまったのだから。

だけど、疑わざるを得ない...

「やはり、もう一回証人喚問をする必要があるのでは?」

「...いえ、私は。私はミカさんを信じます。」

「...わかりました。ナギサさんがそうおっしゃるなら」

「となると...錠前サオリ、彼女を探しましょう」

そうして、会議は進んでいく。

皆思うところはあるだろうが、しかしそれは表に出さない。

 

「それでは、これにて会議は終了とします。御三方、ありがとうございました」

「ありがとうございました」

会議は無事に終わった。何よりだ。

「...そうだ、ナギサ。ミカとシンはどこにいるかわかる?」

「お二人なら自室で謹慎中です。部屋まで案内しましょうか?」

「うん。お願いできるかな」

「わかりました。お連れします」

二人はこのことによって最も傷を負っているはず。

「...そういえば、先生はあの事件以来お二人に会われましたか?」

「シンには一回ね。シャーレまで歩いてきたって言われた時はビックリしたよ」

「散歩で四時から家を出た、なんて私も信じられませんでした。」

「ミカは元気にしてる?」

「最近は妙に機嫌がいいですね...っと、この部屋です。」

「ありがとね、案内してくれて。」

「いえ、それでは失礼いたします」

「うん、またね...よし。」

ノックをする。

もし二人に何かあったら大変だし。

「どうぞ」

シンなのね、こっちにいるのは。

「失礼するよ、こんにちは。この前ぶりだね、シン」

ロックがいきなり耳に飛び込んでくる。

「ああ、先生。ご無沙汰しております。」

シンはベッドに座っていた。いかにも「暇です」と顔に書いてあるみたいだ。

「今日はどのようなご用事でしょうか?」

「元気かなって。トリニティまで用事があったから、そのついでだよ」

「お仕事お疲れ様です。残念ながら何も面白い話がないです...すみません」

「いやいや、大丈夫だよ。最近はどう?」

「変わり映えのしない毎日です。起きて、食事をとって、音楽を聴いて、寝る。それだけです」

...やっぱり、そうか。

「そっか...できれば毎日何か違うことをしてほしいんだけど、難しいかな?」

「まあ、こんな体ですので。ご容赦願いたく」

「難しいかあ...」

...片腕がなくなるって、こんなに大変なことなんだな。残ってる右手には光るものが...光るもの?

「シン、右手につけてるのって何?」

「ペアリングです。この前ミカ様と一緒に買い物に行った時に買いました」

うんうん、ペアリングね...ペアリング!?

「ぺ、ペアリングって、指輪...?」

「はい、指輪です。」

「...えええええええええええええええ!?」

「先生、声が大きいです。」

え、ペアリング...?

もう二人、そこまで行っちゃってるの...?

「あ、ごめんね...それにしても、二人がもうそこまで行ってるなんて思わなかったよ。お幸せにね...」

「...そういえば、先生。右手の薬指に指輪をはめるのってどう言う意味があるんですか?」

「どうだろうね...ちょっとミカに聞いておくよ」

「ありがとうございます」

「あ、そうだ!何か困ったことがあったら遠慮なく言うんだよ!」

「わかりました、ありがとうございます」

そうして私は部屋から出た。

...次ミカだよね、若干気まずい。

「...ミカ、入るよ?」

ノックする。

「どうぞ」

「お邪魔します」

ミカの部屋は女の子らしい、いかにもって感じだ。

「ミカ、久しぶり。どう?最近は。」

「あっ先生!最近はシン君と仲良くやってるよ!」

やっぱりか。

「それでね、シン君がね、ペアリング買いませんかっていってくれたんだ!」

「なるほど、よかったね!」

「うん!それでね、それでね...」

シンに関する話が延々と続いていく。思ったよりは元気そうだったが、シンとはなれたらどうなることか。

かなり危うさを秘めている。

 

「...そういえば、先生。シン君に右手の薬指に指輪をはめる意味聞かれなかった?」

「聞かれたよ」

「なんて答えた?」

「後でミカに聞いてくるって言っておいたよ」

「さっすがー!じゃあ、永遠の忠誠って意味って言っておいて?」

「わかった、そう言っておくよ」

 

「シン、入るよ。」

「どうぞ、わかりましたか?意味は」

「うん、『永遠の忠誠だって。」

「なるほど...ありがとうございます。これからもミカ様のために精進していかねばなりませんね」

「無理しないようにね」

....若干嘘を教えるのは申し訳ないけど、これも生徒のため。そう言い聞かせる。

「...じゃあ、私は今日は帰るね。ミカにもよろしくね!」

「承知しました。ありがとうございました、先生。」

私はそこを去っていく。外は雨が降りそうだね。

傘、あったかな。




ご閲読いただきありがとうございました!
信じられます、これで付き合ってないんですよ...?
シン君の意思を薄々ミカが感じ取っているので、ミカは歯止めがかかっています。
いつも評価、感想、お気に入り登録等ありがとうございます!モチベーションになっております。
次回ですが、旅行に行くので来週の土曜日に投稿します!よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。