偶然と奇跡の終着点へ   作:烈風一一

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こんにちは、烈風一一で御座います。
今回はアリウス集結編です!シン君がなぜアリウス分校について行ったか、本人の口から未だ真実は語られていません。
アリウス生たちとどう関わっていくのか、ご期待ください。では、どうぞ!


patēr

「そうと決まったら早速...と、その前に。その爆弾は没収ね、全部」

「ああ...先生がもし信用できないとしたら、それを。起爆装置はこれだ」

爆弾が出てくる...あの時、白洲アズサさんが持っていたものだ。

先生は起爆装置を受け取り、そして握り拳を...握り拳?

バチッ!起爆装置が音を立てて壊れる。

没収した爆弾は全部ゴミ箱に。

「な、何を...!?」

「さあ、行くよ二人とも。時間がないんでしょ、サオリ?」

「ま、待ってくれ先生。私は、まだ納得できる理由が...」

「...」

例の爆弾を先生は全部捨てた。なら。

拝借しても文句は言われないだろ。

 

大口径弾が発射される轟音が聞こえてくる。

「あの音は...ヒヨリか!」

「あそこにスクワッドの子がいるの?」

「ああ、おそらくな...先生、指揮を頼む!」

「わかった...シンも指揮の手伝い、頼めるかな」

「あの様子だと必要ないでしょう、彼女は強いです」

実際、錠前サオリは強い。

戦ってわかった。あの強さは...心に依存するタイプのものだ。

それだけ「姫」が大事なんだろうな。

「お、おお、お前は!?」

「なっ、錠前サオリだ!戦闘用意をしろ!」

「遅いっ!」

先生の指揮の補助もあって、圧倒的な戦力でアリウス兵を蹂躙していく。流石...とでもいうべきなんだろうか。

「ヒヨリっ、無事か!?」

「り、リーダー...助けに来てくれたんですね」

「ああ、その様子を見ると無事そうだな」

「無事でよかった、ヒヨリ」

ヒヨリの体が固まる。

「.........................」

「え、えええっ!?シャ、シャーレの先生がどうしてリーダーと一緒に!?しかも上原シンさんもいるじゃないですか!?」

「それはな...」

「つ、ついに天罰の時がやってきたんですね!?やっぱり私、終わるんですね...」

「待て、まずは話を...」

「そうですよね、先生は自らの手でアリウスを処罰したいですよね...それにシンさんも左手を奪った私の左手を切り落としたいんですよね...そして、シャーレにあると噂の地下牢で私たちに酷いことを...」

「...そんな噂あったの?」

...なんか、この子こんな感じだったっけ?といった印象。もっと虚しい虚しい言ってたイメージがあったけど。

「うわぁぁぁぁぁぁああん!もう終わりなんです!まだ読みたい雑誌もたくさんあったしやりたいこともたくさんあったのに!」

「良いか、先生は姫を助けるために...」

「リーダーも先生に脅されてるみたいですね、苦痛だらけの人生で可哀想に...」

「私はヒヨリを助けにきたんだ」

「...え、え?私たちが誰かとかって、わかります?それに、もしそれが真実だったとして...なんでシンさんがここに?」

「...あんたらは確かに憎いさ。特に俺を戦えない体にしてくれた君にはね...でも、僕は。あんたらに悲しいまま人生を終わらせてほしくない、それだけ」

「...ヒヨリ、シャーレの先生と上原シンは私たちを助けてくれるそうだ。行くぞ...姫を助けに」

表情が次々変わった後、目からハイライトが消える。

「そうだ、姫ちゃん...私たちで果たして、姫ちゃんが倒せるのでしょうか?」

「...私は、リーダーの居場所を教えればアリウス自治区へ帰れると便宜する、そう彼女から言われました。」

「...あいつのやりそうなことだ」

「私はリーダーの誤った指示に従っただけで、情状酌量の余地があると...」

「...そうか。なら、そうするといい。」

「...え?」

「私の居場所を彼女へ伝えて、そのまま自治区へ戻れ。そうすればお前に迷惑がかかることはなくなる、だろう?」

てっきりヒヨリはサオリを突き出すものかと思ったが...どうにも、そうではないらしい。

「い、いえ...もう断ったんですけど...そもそも、彼女の言葉が本当かどうか疑わしいですし...私たち、『家族』ですから。リーダーだって家族であるアツコちゃんを助けたい、でしょう?」

...家族、ね。

反吐が出るよ...だけど、ここまで来たんだ。見ておかないと。この結末を。

「ああ、そうだな...ひとまず、ミサキを探そう。全員揃ってから改めて作戦会議だ」

「場所に心当たりってある?」

「ああ、あるさ...考えていることは、よく知っている」

 

足が震えるような高い橋の歩道。このような高いところに作られていながら、長い間放置されていたようだ。所々に大きな欠損がある。

そして、よく目立つ人が一人。

「眩暈がするような高さ...」

「それに水深は軽く見積もっても5m、落ちたら確実に死ぬだろうね。」

「ミサキ」

「み、ミサキさん...」

「...シャーレの先生まで。リーダー、そっか。あなたはそういう選択をしたんだね...上原シン、あんたはどういう心持ちかは知らないけどさ」

「気分だ」

...これ以上話すと、確実に見透かされる。

「そうか...まあ、なんにせよ予想外だったな。でも、先生。知ってるでしょ?あなたを始末すれば、私たちは自治区に戻れるって。」

「うん、知ってるよ」

「そこの二人も私と同じことを言われたはず。いつ引き金が引かれるかわからない状況で、あなたはなお生徒を信用するの?」

「...その可能性も考えた、だけど。私はスクワッドを信じる」

「...そっか」

ミサキは橋の欄干に立つ。

「ミサキさん!?」

「自治区に行ってどうするの?全生徒と戦う?夜明けまでに姫を奪還?おそらく彼女は、私たちの知らない武器を用意しているというのに?」

「私たちじゃ不可能に決まってるじゃん。もしアツコを救出できたとして、そこになんの意味が?この泥水を啜って生きるしかない苦しい人生が長引くだけでしょ?」

「...」

サオリは沈黙する...なんだ、家族といえどもこんなものか。

「それとも先生、大人であるあなたなら何かこの問いに答えられる?」

「待って、危ない!それ以上動かないで!」

...先生はああいっているが、無駄だろう。

自殺する意思を固めた人間は、何があろうとそれを実行しようとする。

「...黙れ、ミサキ。それでお前の人生も安息を迎えたいと?そんな脅迫、私に通じると。そう思っているのか?」

「良いか、よく聞け。お前がそこから飛び降りるなら、私もそこから飛び込んで何度でもお前を助ける。お前がそうやって脅そうが、私は何度でもお前を助けてみせる。今まで何度やっても無駄だったのに、今回成功するとでも思っているのか?」

時間にしては一分程度だが、重く長い沈黙が続く。そして。

「...まあ、自信はないかな」

沈黙は終わった。




ご閲読いただきありがとうございました!
内心家族に対して反吐が出るほど嫌っているみたいですね、まあ仕方ないね。
最近ヒロインたるミカ様が出てきませんが、ちゃんと見せ場がありますのでご安心ください。
次回は土曜に投稿予定です、頑張ります!
評価、感想、お気に入り登録いつもありがとうございます!これからも頑張ります!
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