このシリーズのヒロインは決まっていません。イチカにしようかミカにしようか、はたまたカズサでもいいなあ...と思っていながら数日が過ぎました。このままでは決まらないのでアンケートを設置しようと思います。良ければ答えてくださるとうれしいです。では、本編どうぞ。
PS:誤字・脱字報告ありがとうございます!とても助かっています。
外見は中世を思わせる堅牢な石煉瓦造りの建物。しかし内装は完璧な医療施設。トリニティの一角にある救護騎士団本部に少年は横たわっていた。周囲では2人の看護師、セリナとハナエが長身の看護師、騎士団長たるミネの指示を受け治療している。
「ひとまず脚部にレントゲンを、その後余裕がありそうなら他の部分にも頼みます。ミカ様曰く痛覚を感じていなかったそうなので、神経にも救護が必要な箇所があるかもしれません」
「わかりました。失礼しますね...」
セリナは横たわるシンを抱えてそのまま装置の近くにおろし、足をフィルムの上に載せ撮影準備を完了する。
「撮りますね...よいしょ!」
スイッチを押す。音と共に写真がハナエのパソコンへ転送される。
「写真出ました!結構綺麗に折れてますね。ミカ様の力、恐ろしいです...」
出力された写真では、脚の骨がまるで刃物で斜めに切ったかのように真っ二つになっていた。
「やはり骨折ですか、ですが綺麗に折れたと言うことでは痛みを訴えなかった理由にはなりませんね...他のところも撮影を」
「分かりました、では失礼しますね...」
再びシンの体を抱え、今度はフィルムの上に胸部を下ろす。
「撮ります!」
そうして大腿骨のあたりや胸部など頭以外の全てを撮り終えた。
「うーん...特に脚以外は異常内容に見えますね。アドレナリンの過剰放出とかじゃないですか?団長はどう思われますか?」
ハナエがそう尋ねる。
「何か引っ掛かるものはありますが...おそらくそう言うことではないかと。今はとりあえず骨折への対処をしましょう。セリナ!」
「はい団長、お任せください!」
セリナは疾風迅雷という言葉が似合うほど早い手際でシンをベッドへ戻し、天井から布を垂らし足を固定する。
「相変わらず見事な手際です、セリナ。ありがとうございます。ではこのまま経過観察、という感じでいきましょう」
「「分かりました!」」
「お前はいつもそうだ」
「何の役にも立たず、誰も必要としない」
「お前にぴったりな名前じゃないか!
「...ひっ!?」
病院の一角を思わせる部屋でシンは飛び起きる。
「あ、起きましたか?だいぶうなされてましたよ?」
椅子に座っていたセリナがこちらを向き話しかける。
「どれほど眠っていましたか...?」
恐れているかのようにそう言う。
「だいたい2時間ほどですね、私としてはもっと安静にして欲しいのですが...」
「そう言う訳にもいきません。手当していただきありがとうございました。では...いっづ!?」
足を下ろそうとした瞬間激痛が走る。
「無理しちゃだめですよ!怪我人なんですから!」
「怪我人?怪我くらいどうってことないですけど,,,」
「団長!ちょっと救護をお願いします!」
呆れた様子でミネを呼ぶ。
「ああ、起きましたか。連邦生徒会の方ですよね?」
「ええ...元連邦生徒会行政官、上原シンです。この度はお世話になりました」
「元、とは?」
「生徒会からの命でトリニティへ転学することになり...ミカ様の命でお相手させていただいておりましたが、不甲斐ないことにあなた方にやられてしまい今に至るわけです」
「そうですか。つまり転入生ということですね?」
「そういうことになります」
ミネは少し考えた後こう言う。
「救護騎士団へ入りませんか?」
「あなたたちの第一印象が最悪なタイミングでそれ言います?」
シンは顔を顰める。
「『救護が必要な場所へ救護を』、これが私たちのモットーです。あなたはまた高確率で救護対象になるでしょうから、今のうちに救護騎士団へ入れておいていつでも救護できるようにしようかと」
「僕は正義実現委員会へ入ることにしています故、お断りさせていただきます」
「そうですか、残念です。ひとまず安静にしておいてください、安静にしなければまた救護しに来ます」
「わかりました、お世話になります」
「ハナエ、少しここを任せます。私は少しティーパーティーのほうへ」
「分かりました、お任せください!」
ハナエは笑顔でそう答える。
「ありがとうございます。1時間以内には戻ります」
ミネはそう言って駆け出していく。
「さて、どうしましょうかね...心の傷もあるみたいですから。一筋縄にはいかないみたいです」
「失礼します。救護騎士団蒼森ミネ、ミカ様にお目通りを願いたく参りました」
「入っていいよ?」
「失礼します」
ミネは扉を叩き部屋に入る。
「ミカ様、男子生徒が目覚めました故にご報告させていただきます。」
「容体は?」
「骨が斜めに刃物で切られたかのように折れていました。目覚めた後は痛みを訴えました。」
「そっか...会ってもいいかな?」
ミカは不安な顔をしてそう尋ねる。
「互いに敵意はなかったようですし構いません。ただ、面会するときは団員に一言言ってからでお願いします」
「ありがと!じゃあ早速会ってくるね☆」
ミカは顔を綻ばせ、救護騎士団本部へ駆け出す。
ミカと入れ違いに部屋に入ってくる人が一人。
「ミネ、今回の件は助かったよ。ありがとう」
「恐悦至極です、セイア様。セイア様が急に電話してきたときは何事かと思いましたが、無事に救護できました」
「それにしても、ミカに蹴られて骨だけで済んだとは...正直なところ、脚もろとも吹っ飛ぶかと思ったのだが」
「それだけでなく痛覚も感じていませんでした。彼の体のどこかに異常があると見て間違いありません」
「キヴォトス人ではないのにあそこまで戦闘力があるとは、正直予想外だったよ。君の眼から見てどうだい?彼は私たちの護衛に適しているかな」
「正直なところ、戦闘力と忠誠だけ見れば適しています。ですがミカ様がいる現状、護衛が必要かどうかは疑念が残ることと自己犠牲的な面がかなり強く、皆様を守るためなら死すら厭わないでしょう。私はそこに適当かどうか疑念を持っているのです」
セイアは少し逡巡したのち答える。
「なるほど、まあ彼の自己犠牲的な面はこちらで何とかしよう。彼を臨時の護衛としよう。大丈夫、条約締結までさ」
「分かりました。一つ尋ねても大丈夫でしょうか」
「なんだい?」
「彼は刀のみで戦ってミカ様にあそこまで耐えていたことから近接戦闘能力が高いのは確かだと思います。しかし、銃を持たずに戦うのは自殺行為かと...ミカ様と戦えたのも遮蔽物があったからと私は考えますし、刀のみであればすぐにでも救護対象になる可能性が高いかと」
「大丈夫さ、それは正実に任せてある。彼らはスペシャリストだ、彼に適した武器を見繕ってくれるだろう」
「それならば安心いたしました」
「やっほ、シン君」
「ミカ様、ご足労いただきありがとうございます」
「もー?表情硬いよ?...まあ、脚を折った相手だもんね。」
「そのようなことを仰らないでください、避けきれなかった僕が悪いのですから」
「シン君...もっと自分のことを大切にしてね?文句くらい言っていいんだよ?」
「文句などと、滅相もございません。それに僕はただ戦うためだけに存在するのです。もっと強くならねばなりません」
「だーめ!しばらくは安静にしてね?私からのお願い!」
「...分かりました」
顔を暗くして答える。
「分かればいいの、しっかり休んでね?」
「...なぜ二度も?」
頭の上に?が浮かんでいるかのような顔で。
「だって大事だもん、二回言わないと抜け出しちゃうでしょ?」
「...」
「あれ?図星?」
「...そうです」
「全くもう...私もまあまあな問題児だけど、シン君はそれ以上の問題児だね☆」
「ミカ様の命に従い休ませていただきます」
「うんうん!それでいいよ!」
「それと、ですが。一つお願いしても大丈夫でしょうか」
「うん?いいよ?」
「僕をここまで連れてきてくれた仲正さんにお礼を申し上げたいのですが、どうも体がこれだと難しそうで...代わりにお礼を言っておいてくださりませんか?」
「わかった!任せて!」
「よろしくお願いいたします」
「うんうん!」
そうして時間はあっという間に過ぎ。
「そろそろ帰らないと...また来るね。しっかり休んで、今度は遊びに行こうね!」
「分かりました。本日はご足労いただき誠にありがとうございました
「硬いよ!来てくれてありがとう、でいいの!」
「...来てくれて、ありがとうございました。ミカ様」
「今はそれでいっか、いずれ敬語を外してしゃべってね?」
「努力します」
「じゃあ、またね!」
「ええ、またいつか」
そうしてミカは部屋から出て行った。
ご閲読いただきありがとうございました!
シン君は少しだけ自分の体を大事にできるようになりました。
シン君の武器はスターリングサブマシンガンをカスタムしたものにしようと思っております。でも詳細な設定とかは考えておりません。どうしよう。
救護騎士団をあの場に呼んだのはセイアです。ミカの力の強さに憂慮した結果です。まあでも実際あのまま続けていたら間違いなく死んでいたので正しいです。ちなみにシン君は銃弾は一発受けたら死にます。ミカの蹴りを耐えられたのはただ単にミカが力を抑えていただけです。
ヒロイン誰にする?
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イチカ
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ミカ
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カズサ