偶然と奇跡の終着点へ   作:烈風一一

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こんにちは、烈風一一で御座います。
今回から結構オリジナル展開に突入します。カルバノグの兎編は...多分カットになるかと思います。すみません!
最終編へは必ず通します!
では、どうぞ!


笑う顔

始まりはあるミレニアムの生徒からの呼び出しだった。

『先生、急だけどトリニティの路地で小規模な時空の歪みが見つかった。念のためこっちに来てくれるかな』

そう書かれたメッセージに応じ、私はミレニアム随一のハッカー集団、ヴェリタスの部室へ向かった。ちょうどゲーム開発部の子たちに呼ばれてミレニアムにいたから彼女らのところへ着くまでにそう時間は必要なかった。

「来てくれてありがとう、先生。早速だけど起こったことを説明するね」

私を呼んでくれた生徒、チヒロによるとトリニティ自治区の路地で本当に小規模だが時空の歪みが見つかったそうだ。

彼女曰く「別に気にするほどのものでもないと思う、あっちには正実がいるし。何か化け物の類が転移しててもそう大したものが転移できるわけがないから」とのことだった。私は一応ハスミに連絡を取ったが、特にそのような報告は上がっていないとのことだった。

その後、トリニティに行ったときに...何かがあったはず。

だけど結局大したことはなかった、はず。

だけど、今回はそうもいかないようだ。

『先生、遅くにごめん。前見たとこと同じ場所にそこそこの時空の歪みが出たから急いで来てほしい』

そうチヒロからメッセージをもらった。アリウスの一件もあってトリニティ内の部活もほとんどが安定していない。武装勢力の侵攻などあってはひとたまりもないだろう。

「来たね、先生。現在時空の歪みは続いているよ。しかも動き続けてる、学園からは遠ざかってるけれど...」

「...前回より明らかに危険だね」

「そういうこと。もしあれの正体がアリウスの戦略兵器とかだったら目も当てられない」

「わかった、私も現地に行ってみるから何かあったら連絡してね」

そう言って私はトリニティへ向かった。

 

『そこを右に曲がって』

トリニティとはにわかに信じがたいほどの人通りのなさ。不気味な雰囲気がする。

『そう、その交差点のところを過ぎれば原因が見えるはず。気を付けて、先生』

チヒロの言う通りに進む。不気味な雰囲気はさらに強まっていく。

刹那、悲鳴。

「何事っ!?」

正実の誰かに連絡を...

『悠長ですね』

急に通信が乗っ取られる。

「誰!?」

『おはようございます、先生。やはり私のことは覚えていないようですね』

声を聴いたとき、強烈な違和感を感じた。

あの電車の中で出会った彼女と同じ感覚がする。

「君は-」

『何か勘違いをされているようですので申し上げますが、あなたが想像されている人物ではありません』

「...君は誰で、何が目的なんだい?」

『名前は申し上げるほどでもない、目的はこの世界の破壊ですよ』

「この世界の、破壊...!?」

『左様、斯様に早くあなたに嗅ぎ付けられるとは思いませんでした』

...この通信先の相手がだれかは分からない、が。間違いなく敵のように思える。

声からして10代であることは間違いないのだが、どうも大人びているようにも聞こえる。

『まあ些細な問題ですので。そんなことより、早く大切な生徒を連れて逃げられてはどうです?今なら間に合いますよ』

「...そんなことを言われては、俄然逃げるわけにはいかないね」

『...なるほど、この世界を覆い尽くす絶望を目の前にしてもですか?』

「当たり前だよ、私は"先生"だからね」

「そうですか」

不気味どころじゃない、恐怖すら感じるようになってくる。それはやがてこっちへ近づいてくる。

「なら今はそれでいいですよ。どうなっても知りませんからね」

「待って、君は-」

黒い髪の毛と羽、そして口裂け女と見紛うほど口角が上がっている仮面。

私はこの生徒を、知っているはず-

「では、また。」

思い出す間もなく、彼はまるで存在もなかったかのように消えてしまった。

「...っ、そうだ!悲鳴!」

悲鳴のした方向に走ると、ゲヘナの生徒が気絶していた。

 

「...」

「...」

「...」

ゲヘナ生を救護騎士団に運んだ後、急遽私はティーパーティの3人と会議することになった。議題はもちろん倒れていたゲヘナ生についてだ。

「防犯カメラの映像を確認させていただきました...謎の人物の犯行と見て間違い無いと言えそうです。問題はこの人物が何者か、です」

ナギサが口を開く。ナギサだけではない、ミカやセイアも険しい面持ちだ。

「この人物を現状ユゴーと呼称します。ユゴーは先生の向かわれた地点に急に出現し、わざわざ刀の柄の部分でうなじを叩いています。結果としてこの生徒は気絶しました...これだけであればただの暴力事件に過ぎません、が。ユゴーが出現する前まで、この日ゲヘナの生徒は自治区に存在していませんでした。」

「...わざわざ攫ってきて気絶させたってこと?」

「そうなります。しかもわざわざ黒い羽根を見せて...これはおそらくゲヘナとトリニティの関係悪化を狙った破壊工作であると考えられます」

「...しかも銃じゃなくて、刀。こんな生徒はトリニティにはいないね、今は...」

「...今は?セイアさん、何かご存知なのですか?」

「いや、私は何も知らない。ただ過去にいた可能性もなくは無いかなと思ったまでだよ」

「...なるほど、わかりました。ひとまず我々は正義実現委員会を派遣してユゴーの捜索に当たりますので、先生も十分お気をつけください」

 




ご閲読いただきありがとう御座いました!
テクストは狂い、本質は変わり果てていきます。この物語はどうなっていくんでしょうね。
今後の投稿予定ですが、来週の土曜日は投稿が難しそうなのでお休みとさせていただきます、火曜日は投稿します!
また、24日にはクリスマス回を登校します!エデン条約編のあたりの平和な時期を想定して登校します。できたらR18も...あまり期待しないで待っていてください!
評価、お気に入り登録、感想いつもありがとう御座います!大変励みになっておりますので、よければぜひ!
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