投稿2ヶ月ほど遅れましたことをこの場を借りましてお詫びさせていただきます。本当に申し訳ございません。
クリスマス回の後編を描いておりましたが、どうにも書き方が分からず気づけば小説を書かなくなっておりました。
2ヶ月間お待ちいただきました読者の皆様に感謝を申し上げますとともに、未成であることにお詫び申し上げます。
クリスマス回は完成し次第投稿致します。
今回は珍しく本編です。よろしくお願いします。
では、どうぞ!
ここはどこだろう。キヴォトスの、僕の守るべき世界と似ている。でも、赤い。熱い。痛い。
何より。
「...せん、せい?」
大人が、斃れていた。彼の前には長身のドレスを纏い、ヘイローが欠けていた狼のような女が。
「...お前が、やったのか?」
「違う...これは、先生が...」
「先生が自刃したとでも言うのか!あの人はそんな人じゃない!」
言葉が勝手に口から出てくる。僕は、これを知っている。
「違う...違う...」
「問答無用...!」
その時、何か表現しようのない音と光が近づいてきた。
僕にではない、先生にだ。
それに対して言いようのない恐怖を感じる。
「こ、これは...色彩が、先生を...?」
何かわけのわからないことを言っている。今すぐに先生を助けるべきなんだろうが、足が動かない。むしろ勝手に下がっていっている。
「い、嫌...やめ、やめろ...ヤダ、ヤダヤダヤダ...わたし、の、せいで...そんな...」
そして、光は先生を飲み込んだ。
光から勝手に体が目を背ける。その時、誰かが僕を抱える。
「よかった、まだ生きてる人が...!」
その声はなぜか、ひどく聞き覚えのある声だった。
「ねえ、大丈夫?君、怪我はない?」
「はい、大丈夫ですが...あなたは...?」
「ありゃりゃー、聞いたことないかあ。私これでも有名だと思ってたんだけどなー。」
嘘だ。知らないわけがない。装いは少し違うが、心が覚えている。耳が覚えている。目が覚えている。
聖園ミカ様。僕の主君。大事な人。
「私は聖園ミカ、これからよろしくね?」
あの後、現状を教えていただいた。曰く、自分とミカ様、あの長身の女、そして先生以外は生存は絶望的である、とのことだ。
そして先生もあの光に飲み込まれた。生きている保証はない。
...そして、あの長身の女についても教えていただいた。砂狼シロコ、アビドス高等学校の二年生、対策委員会所属。アビドスはほとんど全員が死亡あるいは行方不明となっており、それに絶望した彼女の果ての姿があれだという。ミカ様はアヌビスと呼んでいるそうだ。
先生に襲いかかったところまではわかっているが、トドメを指したのは彼女ではなく、先生はとうに限界を超えていたとも。
「...なんたる有様」
「あはは、やっぱり誰でもそう思うよね?」
ミカ様はこの状況でもしっかりとした意思を保っているように思える。
「...そう言えば、見たことのあるミカ様の姿とはだいぶ違うように思えるのですが」
「やめてよ〜ミカ様だなんて。同い年でしょ?」
「そうですが...こちらの方が心地いいのです」
「そっか〜。まあいいよー、で。私のこの姿は...君も見たでしょ、あの光。あの光に触れたからこうなっちゃったんだ。あれに触れたときは右の羽は折れてて、左の羽も折れる寸前だったんだけどね。あれのおかげで治っちゃった。」
ミカ様はおそらく羽のあったであろうところを優しくさする。
「あの光は、一体なんなんです...?」
「うーん...わからない」
ミカ様はそう言い切る。
「わからない...ですか」
「うん、わからない。ただ、すごく絶望した時に現れた、それは確か。先生も...きっと、自分の無力さに絶望しちゃったんじゃないかな」
「絶望...」
「ひとまず、私たちはあの光に触れた先生やアヌビスから逃げないといけない。君は...不安定なものを持ってるからね。あれに触れたら、きっと壊れちゃう。」
ミカ様はどこか悲しさを纏いながらそう仰る。
「だから...当分は私と一緒に行動した方がいいと思うな。もちろん無理強いはしないよ?」
「...よろしくお願いします。」
そうするほかなかった。ミカ様なら安心だし、それにあのアヌビスやどうなったかもわからない先生に接触するのはあまりにも危険だ。
そうして、僕とミカ様の奇妙な生活は始まった。
ご閲読いただきありがとうございました!
この世界は、或る世界です。いずれわかります。
次回は木曜日の投稿を予定しております。暫しおきまして、土曜日と火曜日の定期更新を再開していきたいと思っております。
次回も読んでいただければ幸いでございます。
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