偶然と奇跡の終着点へ   作:烈風一一

62 / 65
お疲れ様です、烈風一一で御座います。
スランプに陥ったり勉強したりしてたら投稿めちゃくちゃ遅れてしまいました...本当にすみません...
徐々に頻度上げていければと思っています。
今回は...色々あります。色々。では、どうぞ!


虚妄の先にあるものは

「お集まりいただきありがとうございます。」

黒服の声が響く。

「さて...では、無名の司祭たちの対策を」

「そんなことより」

ベアトリーチェがヒステリックさの介在する声で言う。

「あの者を確実に抹殺せねばなりません」

「あの者とは、マダム」

ベアトリーチェは焦りと怒りを滲ませる。

「先生と上原シン、あの両名です!」

黒服たちは首を傾げる。

「上原シン...それは何者ですか、マダム。この道具と関係あるのです?」

机の上に置かれたペースメーカーのようなものを黒服が指さす。

「それに、先生...かの者を抹殺する必要などどこにあるというのだ。彼は我々の理解者であり、色彩の敵対者となりうる。もはや敵対する意味はない」

ベアトリーチェは全身を震わせる。

「色彩がなんだと言うのです!色彩を利用し、この世界もろとも-」

「...やはり、マダム。あなたは我々の同志ではないようですね」

デカルコマニーは指を鳴らす。ベアトリーチェの周りに一瞬にして無限の闇とでも呼称すべき空間が生まれ、ベアトリーチェはそこに吸い込まれていく。

「果て無き闇の洗礼です。あなたは色彩に触れるべきではなかった」

ベアトリーチェは獣のような声を上げる。しかし、その抵抗も長くは続かず、粉々になって闇の中へ。

「...しかし、私たちはあまりに遅すぎたようです」

黒服の後ろに銀髪、狼の耳を持った女性が現れる。正確無比な射撃がゲマトリアをとらえる。

「これは私たちの目的のために必要」

その言葉を最後に、空間を静寂が支配した。

 

「連邦生徒会からの招集...?」

ミカは首をかしげる。

「はい、なにやら非常事態のようで。」

「えー、ってことはゲヘナも来るの?私嫌なんだけど...」

身かは明らかに忌避するような姿勢を見せる。

「しかし、だ。エデン条約にすら不干渉だった連邦生徒会が私たちを招集した。何か大きなことが起こっているのだろう...それを指をくわえて見ているわけにはいかない」

「ミカさん、私からもお願いします。」

ミカは少し考えこむ姿勢を見せた。そして、次に彼女が放った言葉は。

「...わかった。」

承諾の言葉だった。

 

悲鳴、絶叫、燃え盛る炎。

そして敵対者。

「殺せ」という声が頭の中で繰り返される。

恐怖はない。考えることは何もない。

そうして、僕はそいつを-

「お疲れ様」

目が覚める。今までのは全て夢か。

「命令、D.U.を破壊して。」

「そこに敵が?」

「そう、だから破壊して。」

ならば破壊しよう。***の敵がそこにいるなら。

...あれ。誰の敵だっけ。

 

「先生、こちらへ。」

ヴァルキューレの生徒が先生をヘリへ誘導する。

「よろしくね」

ドアが閉められる。ヘリは飛び立ち、D.U.の空を飛ぶ。

「さて、おとなしくしてもらおうか」

突如銃を向けられる。気づけばヴァルキューレ生はカイザーPMC兵となっていた。

「何のつもり?」

「答える義務はない」

そのままヘリはどこかへ飛んでいく。

「...どこへ連れていくつもり?」

「答える義務はないが...教えてやろう。お前はこれから矯正局に送られる。その後の処遇は知らん」

ヘリはすぐに矯正局のヘリポートへ着く。暴れないよう拘束されながら中へ入れられ、そうして先生は檻に閉じ込められた。

 

「それでは会議を-」

リンが会議を進めようとした瞬間、ズドン、と鈍い音がする。地響きにも似たその音は会議室に集まったあらゆる学校の代表にも聞こえた。

「代行、大変です!ユゴーが...!」

「...会議は中止とします。ご足労いただき申し訳ありません」

そう言ってリンは部屋を出ていった。

「ユゴー...ミカ、彼が」

「うん、いこっか」

そうしてミカとセイアも会議室を走って出ていった。

「え、ミカさん!?セイアさんまで!?」

何も理解していない少女を置いて。

 

D.U.シラトリ区。暗くなってきた空をバックに、一人の人間が破壊の限りを尽くしていた。

一言すら発さぬまま破壊の限りを尽くしていく姿は、両羽のインパクトもあり悪魔と言って差し支えなかった。

「シン君!」

ミカがそう叫ぶ。

「お願い、もうこんなことやめてよ!でないと、私はあなたと戦わないと-」

相手は声を返さない。無感情に町を破壊しつくしているだけ。

「...ミカ、もはや戦うしかない。彼は、もう私たちの知っている彼ではない。話を聞くのは捕えてからでも遅くはないだろう。サポートは任せたまえ」

「そうだね...うん、わかった。」

ミカは銃のコッキングレバーを引く。

「...行くよ、シン君」

ミカの動きは素早かった。瞬時に狙いを定め、敵めがけて走っていった。

「妨害者を発見、対処する」

声は酷く機械的で、感情を微塵ほども感じさせなかった。

「それでも、貴方のために...祈るね」

「ミカ、左によけろ!」

「えっ!?わ、わかった!」

ミカは左へ大きく飛び退く。1秒もしないうちにミカのいた場所の奥にある建物が倒壊した。

「おそらく彼は風を刃のように飛ばしている!大体タイミングはわかるから私の言ったタイミングで回避してくれ!」

「わかった、お願い!」

ミカは銃撃と回避を繰り返していく。一発一発が強力だが、ほぼ全て弾かれてしまう。

「シン君、何がしたいの!?前の君はこんなことしなかったよ!?」

「全ては-のため」

「え!?聞こえないよ!」

「まさか、そんな...いや、でもそれしか...」

セイアは何か考え込んでいる様子。

「セイアちゃんもなんとか言ってよ!」

「っ、そうだ...すまない、ミカ。シン!そんな危ない力、手放すんだ!」

「全ては-いのため」

「ダメだ、聞く耳を持たない!」

その時、空から甲高い音がした。

「お二方、後方へ!」

ミカはセイアの腕を引っ張り後ろの方へ。刹那、大量の榴弾が着弾する。

「貴方がトリニティで問題を起こしてくださった方ですね。ユゴー、とか言いましたか」

ヒールの音が渦中のD.U.に響く。

「貴方はここで倒します」




ご閲読いただきありがとう御座いました!
上原シンはキヴォトスの敵になりつつあります。これからの彼はどうなるんでしょうね。
感想、お気に入り登録、評価等いただけるとめちゃくちゃ喜びます!良ければお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。