最近受験生になったので忙しくて更新できてませんでした...すみません
不定期になってはいきますが、以前のペースに戻せるよう頑張ります!
これからもよろしくお願いします。
「...桐藤ナギサ、ティーパーティーの首長。なぜここにきた、身体はそこまで強くないと聞いているが」
「喋った...!?」
「私だけではありません」
周囲から足音が響く。
「各学園のリーダー、および武力組織。ここに来ていたすべての学園のすべての武力組織があなたを狙っています」
「...そうか」
左手を空に向けて掲げる。
「時、場、状況。すべてはそろった」
上の方から甲高い音がする。まるで、巡航ミサイルのような何かが落ちてくるような。
「ッ、上よ...!」
そういったのは誰だったか。サンクトゥムタワーを破壊し、「それ」は顕現した。
「虚妄のサンクトゥム、ここに顕現せり...さて。」
何か禍々しい、そして本能的な恐怖を纏った刀が向けられる。
「では、最終決戦としよう」
一瞬の静寂の後に戦闘が始まった。榴弾砲、汎用機関銃、アサルトライフル、短機関銃その他諸々の攻撃が彼に命中した、ように見えた。
「効果がない...!?」
「...いや、違う。あれはおそらくギリギリで攻撃を打ち消している。ダメージが入っていないわけじゃないだろうが、効きは悪いだろうね」
「じゃあどうすれば...」
「決まってるさ、そんなの...打ち消せない程度の法話攻撃を叩き込むしかない」
「簡単に言ってくれるね...!」
ミカは隕石を落とし、ナギサとマコトは榴弾砲を叩き込む。ユウカは軽機関銃を連射し、ノアは拳銃弾を叩き込む。それでもあまり消耗した様子は見えない。
「ねえ、これどうすればいいの!?大体あれは何なの!?」
ユウカは冷静さを失った様子でセイアにそう聞く。
「...わからない、と言うしかない。幸いにも今あれは攻撃の手が止まっている、力が尽きるのを待つしかないんだ」
しかしこのままではジリ貧、打つ手もない。
榴弾砲が砲身の冷却に入った、そのタイミングで"それ"は攻撃を仕掛ける。
「-斬」
「全員、よけろ!」
全員回避行動に移る、が榴弾を運んでいた正義実現委員会の数人の体に切り傷ができる。
「今のは...!?」
「かまいたちみたいなものだ、予備動作で判断するしかない!」
「隙有り」
駆け出してきてミカに襲い掛かる。ミカは銃身でガードするが、攻撃ができない。
「...強いね、やっぱり。だけど、もう君に守られるだけの私じゃないんだよ...!」
刀で銃がはじかれる、と同時に隕石が降ってくる。
「...考えたな、だが終わりだ」
隕石を真っ二つに切り伏せた後、周囲にかまいたちを飛ばし回避動作に移らせる。そしてミカに向けて刀を振り下ろす。
はずだった。
「...?」
本人でもなぜかわからないが、刀を振り下ろすことができない。
「...なぜだ?」
「ミカさん!」
榴弾砲がクリーンヒットして、ユゴーは倒れる。
「ミカ、避けてっ!」
聞き覚えのある声が近づいてくる。先生だろう。
「先生...力を貸して!」
「先生、無事か!」
SRT、Rabbit小隊の子たちがガラスを破って突入する。カイザーの襲撃から助けに来てくれたんだ。
「皆、ありがとう!助かったよ...!」
小隊に援護されながら脱出する、と同時にミヤコから現状を聞く。
「トリニティとミレニアム、ゲヘナが主体となって謎の人物と戦闘を行っています。その人物により赤い塔のようなものが空から降ってきました」
「赤い塔...?ひとまず、すぐ向かおう」
おそらくトリニティがなりふり構わず手を組むということはユゴーだろう。ユゴーとやらはそんな力もあるのか...?
そうこうしているうちにシラトリ区の中心につく。ユゴーがミカに向かって刀を振り下ろそうとしていた。
走っていくが、時間は無常に過ぎていく。
「ミカ、避けてっ!」
しかし、いつまでたってもユゴーは刀を振り下ろさなかった。
...彼は、いったい何と戦っているんだ?
「先生、力を貸して!」
ミカの声が聞こえてくる。
そうだ、生徒が苦しんでいるなら助けるのが私の役目だ。
「任せて」
"大人のカードを使う"
「...彼と、一度でいい。話させてくれ」
「...ここは?」
気づくと赤黒い世界にいた。憎悪のような感情があたりに渦巻き、息ができない。
「...また、守れなかったのか?いや、でも...ミカ様があそこで命を落とさなかっただけでも...」
でも、色彩の脅威をまだ取り除けてない。また、やり直しか...?
いや、もう僕の命は尽きたはず。ここにいるなら、もう輪廻からは脱したのだろう。
「...いや、まだ敵が-」
「君は...?」
聞いたことのある声がする。誰だろう。
「...先生?」
何度も死んだはずのその人、生きているのか知らない人。
でも、おそらく僕のことは知らないんだろう。
「...なんでこんなところに来たんです?」
拒絶の意思を示す。知らないなら多分僕の死体は誰かに都合のいいよう操られてるか、幻覚なんだろう。
「君を助けたいからだよ」
意味が分からない。知らないなら助ける理由もないはずだ。
「あなたは僕のことを知らない。そのうえ多分敵なんでしょう?あなたは救世主でも何でもない、なら来ないでください」
「うん、私は君のことを知らないよ。でも、私は君を助けたい。それだけじゃダメかな?」
「...あなたは、優しすぎます。そんなんだから何千回も死ぬんですよ」
「だとしても、私は先生であり続けるほうを選ぶよ。」
本当に訳が分からない。なんで、先生はこうなんだ...!
「いい加減にしてください!僕はあなたの敵で、操り人形で、殺人者なんです!そんな僕を救う!?冗談も大概にしてください!そしてとっとと止めを刺してください!僕は...本来のこの世界にいるべきじゃない!」
すべて言ってしまった。でもいいだろう。どうせもう会うこともない。
「...君はそれでいいのかい?」
「いいも悪いもありません!命の尽きた人間もどきを救うなんて無理なんですよ!僕は...死んでいたほうがいいんです!」
「本当にそう思う?私はね-」
...聞きたくない。この先を聞いてしまうと絆されてしまいそうな気がする。
「君がなりたいものになっていいと思うよ。君がなりたいものは、たどりたい道は。本当にそういうものなのかい?」
「...どっちにしろ帰る道はありません。居場所だってない」
「なら作ればいいんだよ。私が助けるし、それに。君のことを覚えてくれてる人が二人いるよ」
記憶がだんだんクリアになっていく。最期を迎える前に回収され過去を回想させられたこと、操り人形にさせられたこと。
周りの憎悪も段々と消えていく。世界が白くなる。
「それに、帰る場所ならある。ミカとセイア、二人は君のことを覚えていたよ。」
「...あのお二方は、まだご存命でいらっしゃるのですか?」
「うん、誰も死んでない。みんな生きてる。あとは、君が帰るだけだよ。さあ、帰ろう」
先生は手を差し出す。もう一度、つかんでみてもいいかもしれない。
「ここまでしつこい先生はあなたが初めてですよ...わかりました、帰りましょう。それと、先生。改めて自己紹介しますね」
手を胸に当て、跪く。
「僕は上原シン、トリニティ総合学園、正義実現委員会所属。ティーパーティー付きの護衛を務めております。以後、どうぞお見知りおきを」
そして立ち上がり、手を取る。憎悪は消え、世界が、作り替えられていく。
世界は、この時完全に戻った。
ご閲読ありがとうございました!
こうして彼のいない世界は彼のいる世界に戻りました。次回から最終編、本格的に始まります。
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