こんにちは、シャーレの先生です。今はさっき出会ったばかりの少女、ユカリに百鬼夜行連合学院を案内してもらっています。
ユカリに、今日の百鬼夜行は忙しそうだね、と話しかける。おそらくはお祭りだろうけどいつもより規模が大きい。
ユカリが、はい!近々特別なお祭りがありますの!と勢いよくこたえた。 その勢いのまま、今回のお祭りは20年前に廃止された「百鬼夜行燈籠祭」というお祭りを復活させたものだということ、その起源は百鬼夜行学院の紛争の時代が終わった頃までさかのぼること、過去の傷を流してこれからの未来を願い、心を通じ合わせるお祭りだということなど、百鬼夜行燈籠祭に関する様々なことを話した。
20年前廃止された、という点に引っかかり、ユカリに質問していると百鬼夜行の住民2名が話しかけてきた。20年前何があったかは些細なことだ、自分達は20年前のお祭りで何があったかは分からないが、こうしてお祭りを復活させる事ができて嬉しい、だいたいこんな事を言って、彼らは話に入った。
最近はみんなお祭りの準備で忙しく、お祭り運営委員長は特に尽力している、と住民の一人が言う。確かにシズコは今忙しいだろう、20年前のお祭りをこの規模で復活させるのだ。次に会ったらうんと褒めよう。
それから、住人達の話は百鬼夜行燈籠祭の目玉らしい巫女の儀式の話に移った。
住人達と巫女の儀式について話していると、ユカリが巫女の儀式について説明してくれた。
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「・・・それからこうやってこうすれば!儀式は終わりですわ!」ユカリの説明が終わった。
「おおう嬢ちゃん、詳しいじゃねえか」
”動きは結構複雑なんだね”
「はい!この儀式は難しく、長い間お稽古を続けた人にしか出来ませんの!」
自信満々のユカリに住人の一人が尋ねる。
「ふむ、先程の動き、洗練されていました。もしやあなたが巫女様でしょうか?」
ユカリが首を横に振り、笑顔で答える。
「違いますわ!今回の百鬼夜行燈籠祭の儀式はシキミ先輩がしますの!」!昨日シャーレに来たあの子だ。
よくよく考えると、私はシキミについてほとんど知らない。ユカリの知り合いのようだし彼女のことを聞いてみよう。
”シキミさんが儀式を執り行うんだね”
”どんな人か気になるな、教えてくれる?”
「はい!シキミ先輩は優しい方ですの!身共がつらいときはいつも側に居てくれますわ!」
”いい先輩だね。”
「はい!だから、いつかシキミ先輩がつらくなったら身共が側に居たいですわ!」
”ユカリは優しいね”
誰かに優しくされた分、誰かに優しくしようとする。その心はとても温かく優しいものだ。
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「!連絡ですわ!」
キキョウさんの説得を終えて家に帰る途中、スマートフォンが振動した。
「ええと、差出人は先生ですわね。用件は・・・レンゲさんの説得に失敗した!?」
シャーレの先生はどんな問題でも解決してくれる、なんて噂を聞いて頼ったが所詮は噂なのかもしれない。・・・連絡には続きがあるようだ。
「一緒にいる百花繚乱の生徒が落ち込んでいるから、励まさないといけないんだ。今日は少し遅いから、そっちには行かないことにするよ。ところで百鬼夜行燈籠祭で儀式を執り行うらしいね、応援してるよ。・・・・・・はぁ」
私が儀式を執り行うのはユカリが帰ってこなかった場合の話だ。この調子だと、家の者の望み通りユカリが儀式をすることになってしまう。
「まったく、誰がこんな適当な事を言ったのでしょう。」
そうなって欲しいのは私だけなのに。
この話には怪しい影が見える所があります。
その影は何が生み出したものか、予想してみてくださいね。