私もそのための特別な短編を用意する必要があるため、本編の投稿に支障をきたす可能性があります。
ユカリが部屋に来た。
「シキミ先輩、失礼しますわ。」
ユカリには珍しく静かだ。夜遅くで灯りも消しているとはいえそれを気にするような子だったか?
「どうしたの、ユカリ?」
いつもより静かな理由を聞いたつもりだったが、私に会いに来た理由を聞いたと思われたようだ。
「お迎えに来た使用人に、シキミ先輩が朝から身共の事を探している、と言われましたわ・・・身共に、大切なご用事がありましたの?」
やはり今のユカリは静かだ、百花繚乱の問題がなかなか好転しないことで精神的な疲労が溜まっているのだろうか。明日は百鬼夜行燈籠祭、上手くいけば私が勘解由小路家の跡取りになれる。そうすれば多少はマシになるだろうが。いや、今はユカリをいつものユカリに戻すことに尽力しないといけない。
「ユカリ」
暗い部屋のなかで名前を呼ぶ。話をするのに暗いままでは不便だ、ユカリの動きも分からない。
「灯りをつけるわね。」
「!待ってくださいま」
ユカリは暗いままの方がいいようだが、私はユカリの顔を見たい。部屋の灯りをつける。
!!!!!!
「誰にやられたの!」
明るく照らされた部屋、よく見えるようになったユカリの顔には赤い跡がついていた。叩かれたような跡、つまりユカリのかわいい顔を叩いた下手人がいるということだ。許すわけには行かない。
「ユカリに手を出すとはいい度胸をしていますわ!もう二度とその度胸を活用出来ないようにしてやります!」
枕もとの銃を取り立ち上がる・・・前に抑えられた。
「身共は大丈夫ですわ!落ち着いてくださいまし!」
「止めないでユカリ!あなたが大丈夫でも私が大丈夫じゃないのよ!」
百花繚乱にいる以上叩かれるなんてよくある事だろう、叩いただけなら怒るほどの事ではない。だが今回は別だ!ユカリに元気が無いのはまず間違いなく叩かれたからだ!見るは無惨、語るは凄惨な姿に変えてやる!
しばらくユカリの抑えから脱出しようともがいていたがビクともしない。さすがに疲れてきたので諦めよう。
「わ、分かった・・・分かったから・・・離してくださいまし・・・」
抑える力が弱まる。百花繚乱に所属しているとはいえ、ここまで強くなっているとは・・・先輩として面目が立たない。
「それで、誰にやられたの?」
ユカリがまた力を強める、報復は諦めたほうがいいようだ。
「分かった、本当に分かった。報復しに行かないから、約束する、絶対行かない。」
・・・ユカリは力を弱めない。
「ユカリ?」
「はい!ユカリですわ!」
抑える力をそのままにこちらを向いた。
「報復しにいかないから、離して。」
ユカリが悲しそうな顔をする・・・しょうがないか
「分かった、このままでいいから。手だけ動かさせて」
ユカリが抑える所を変える、動くようになった手でそっとユカリを抱きしめる。
「・・・・・・・・・」
「今日は一緒に寝る?」
まだまだ、私がいないとだめなようだ。
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「それで、どのような用事でしたの?」
そういえば、ユカリは何用かを聞きに来たんだった。
「たいした用事ではなかったから、気にしなくて良いわ。」
レンゲさんの説得に失敗しているし、どうにも先生はあてにならない。ユカリを紹介する必要はないだろう。
「身共、明日が早く来ないかと待ち遠しいですわ。」
明日は百鬼夜行燈籠祭、勘解由小路家の跡取りがユカリから私に変わる日。
「身共も、シキミ先輩を見ていますわ。」
ユカリは明日も百花繚乱のために忙しくしているだろう、私の儀式を見ることはおそらくない。
「私もよ、ユカリ。」
それでも、私はユカリを見ている。
主人公は自称姉ではないです。おそらく1番遠い肩書きです。
なぜユカリが主人公の事を姉と呼ばないのか、予想してみてください。ちなみに、主人公にはできる限り「妹」と言わせないようにしています。
感想で、何を予想したか教えてください。