第1話 復活のバルバン
「うっ・・・ここは」
そう言いながら巨大なガレオン船の様な胴体をした海賊の風貌の男ーゼイハブは辺りを見ますとそこは失ったはずの拠点ー荒くれ無敵城の中だった。
「どうなっている?俺はギンガマンに敗れて死んだ筈じゃあ・・・」「「「「「船長(殿)!!」」」」」
ゼイハブが声がした方を向くとそこには操舵手のシェリンダや4大軍団長達が居た。
「おめえら!?お前らも生き返ったのか!」
「いや、それが俺達も何が何やらで分からねぇんだ。」
「船長殿、お前らも生き返ったというのは?」
ジャケットを羽織った怪人ーサンバッシュが戸惑いながら答え、侍風の怪人ーブドーが疑問を示した。
「あぁ、俺はギンガマンに敗れて死んだ筈なんだが・・・全員蘇ったのか?それにここはダイタニクスの上なのか?」
「いや、ブクラテスの爺さんや一部の魔人の奴らの姿が見つからないから全員って訳じゃねぇ・・・それと場所なんだが「どうも城だけが海の上に浮いて居るみたいなの」
「なんだと」
バイキング風の怪人ーバットバスや女魔術師風の怪人ーイリエスの言葉を聞き外に出てみると確かに荒くれ無敵城はあるが接続されていた筈の魔獣ダイタニクスが無い状態で海の上に浮いていた。
「これは一体どうなっているんだ?ここは地球なのか?」
「船長、私達はどうしたら?」
貝を模したビキニアーマーを着た銀髪の女性ーシェリンダに聞かれゼイハブはしばらく考え込むとやがて意を決して顔を上げた。
「ゴチャゴチャ考えても埒が明かねぇ、ここが地球なら、もう一度暴れてギンガマンをおびき出してリベンジするだけだ、行くぞ野郎共!!」
こりすのマンション
「なぁ~こりすぅ~それ貸してくれよー」
「・・・・!」(フルフル)
「キ、キウィちゃん無理矢理取っちゃダメだよ・・・」
お団子頭の少女ーキウィが幼い子供ーこりすから人形を取ろうとしてそれを気が弱そうな黒髪の少女ーうてなが止めようとしていた。
その時窓の外から爆発音が響きそれに伴い黒煙も上がり出した。
「え!?何今日私達何もしてないよ!?」
「うてなちゃん、何かあったみたいだよ確かめに行こうよ」
「ハッ!そうだこんな騒ぎがあったらトレスマジアが来る筈直ぐに行かなきゃ!!」
「・・・・」(ジトッ)
ファミレス内
「何!?」
「エノルミータ?」
「でも何の反応も無いで」
突然の爆発に驚き窓の外を見るピンク髪、青髪、黄色髪の少女達ーはるか、小夜、薫子ーだが薫子の言う通りエノルミータの気配を感じない。戸惑う3人にマスコットのヴァーツからのテレパシーが届く。
「(皆さん大変です!!)」
「(ヴァーちゃん、この爆発はエノルミータなの?)」
「(いえ違います。エノルミータとは違う組織の様です)」
「(違う組織?なんやねんそれ?)」
「(それがボクも見た事がない人達なんです。急いで下さい、彼らはエノルミータより危険かもしれません)」
ヴァーツのその言葉を聞き小夜は目線を鋭くした。
「はるか、急いだ方が良さそうよ、ヴァーツの話が本当なら多くの人が犠牲になるわ。」
「小夜ちゃん、うん、分かった!急いで向かおう!!」
「誰かは知らんけど、舐めた真似してくれおって」
「オラ、オラァ!!」
サンバッシュは車に向かって次々と銃を乱射していき
「ふん!」
ブドーは街灯を刀で切り裂き
「オホホホホ」
イリエスは宝石店を襲い次々を宝石を手中に収めていき
「ドラァ!!」
バットバスは斧で建物を叩き壊していく。
「金目の物は奪え、それ以外は破壊しろ!ヤートットお前らは奪った宝は広場に集めておけ」
「「「ヤートットォー!」」」
ゼイハブは屋台を破壊しながらバンダナを巻いたオレンジ色の海賊兵ー賊兵ヤートットに命令をする。
「さっさと出てこいギンガマン、早く来ねぇとこの町を灰にするぞ!「待ちなさい!!」・・・来たか。」
ゼイハブが声が聞こえた方を振り向くとそこには5人の戦士・・・では無く3人の少女が浮かんでいた。
「悪巧みは許さないぞっ!魔法少女トレスマジアここに参上!」
「・・・・・・誰だ?」
ゼイハブは思わず呆けた声を出した。
「あの人達が町を破壊していたのね!」
「又随分とけったいな姿しとるな」
「エノルミータの怪人?」
魔法少女に変身したはるか、小夜、薫子改めマジアマゼンタ、マジアアズール、マジアサルファはゼイハブ達を警戒しながら下に降りると
「おいっ!何だお前ら?ギンガマンじゃ無いのか!!」
我に返ったゼイハブが何処か慌てた様子でマゼンタに問いかける。
「ギンガマン?何ですかそれ?私達はトレスマジアです。あなたはエノルミータの怪人なんですか?」
「エノルミータ?何だそれは。俺達をそんな物と一緒にするな!俺達は泣く子も黙る宇宙海賊バルバンだぞ!」
「宇宙海賊バルバン?アズール、サルファ知ってる?」
「いえ、知らないわ」
「なんやそれ?そんな組織見た事も聞いた事も無いわ。」
「馬鹿な・・・俺達はあらゆる星を滅ぼし恐怖させたバルバンだぞ・・・地球でも暴れ当時のギンガマンに封印されて、再び復活して又暴れ回りギンガマンと戦った俺達だぞ・・・・あれだけの戦い知られてないわけが無い・・・」
3人の言葉を聞きゼイハブは呆然としてブツブツとつぶやき始めた。
「えっと・・・その何というか・・・その、ごめんなさい」
「謝る必要は無いわ、マゼンタ」
「せやで、こいつが何者であれ町を破壊してた奴らや、今の内に「オイ」!?な、なんや」
「ここは地球なんだよな?」
「??え、えぇ、そうよ」
「じゃあ星獣、ギンガマン、アースこの言葉に聞き覚えはあるか?」
「??いえ、ありません」
「エノルミータっていうのはこの星で暴れている悪党でテメエらはそれと戦う戦士と言う事なんだな?」
「??そうやけど」
「そうか・・・そう言う事か・・・フフフフ・・・・ハハハハ・・・ハハハハァッ!!」
マゼンタ達の答えを聞くとゼイハブは狂った様に笑い出し、マゼンダ達はギョッとした。
「な、何?」
「狂ったの?」
「チッ気味が悪い、さっさと潰させてもらうで。」
そういいサルファは両手に巨大なナックルを装備しゼイハブに殴りかかるが
ガキィィン!!
「なっ!?」
ゼイハブはそれをカトラスであっさり弾いた。
「おいおい、この星の正義の戦士っていうのは不意打ちなんて卑怯な真似をするんだな。」
「なんやこいつ・・・ブツブツ言うたと思うたら突然笑い出したり、冷静になるわ。」
「ククク・・・なぁにちょいと俺の運命の数奇さって奴に可笑しくなっただけよ、一度死んだと思ったらギンガマンの居ない地球に居るなんて全くどんな神様の気まぐれだろうな。」
「あなたはさっきから何を言っているの?」
「テメエらがそれを知る必要はねぇ、どうせ今から死ぬんだからな」
「アン?随分舐めてくれるなぁ、アンタらにウチらが殺せるとでも」
「出来るともサンバッシュ!!」
ゼイハブが叫ぶのと同時にサンバッシュが銃弾を放った。
「ッ!!」
サルファはそれに反応し、素早く2人の前にでて防御魔法を展開してそれを防ぐ。
「・・・不意打ちなんて随分卑怯な真似するなぁ。」
「ハッ俺達にそれは褒め言葉だぜ。」
サルファの挑発にサンバッシュは鼻で笑いサンバッシュ達幹部はゼイハブを守る様に周りに集まり、それに警戒するトレスマジアに向かってゼイハブは両手を広げる。
「冥土の土産に教えてやろう、俺の名はゼイハbドーン
そう言って名乗りを上げようとしたゼイハブと周りに居た幹部達に砲撃が降り注いだ。
「 イェーイ命中ー♪」
「レ、レオパルトちゃん今あの人名乗ってた所じゃ・・・」
「いいーじゃん、どう見たってアイツら敵っぽぃし、この町の悪の組織2つも要らないし、さっさと倒しても大丈夫でしょ」
「・・・・!」(コクコク)
「えぇ・・・」
レオパルトーキウィの所業とそれに頷くネロアリスーこりすにやや引いた声をベーゼーうてなが漏らしていると煙が晴れそこには気絶しているヤートットとやや傷ついた幹部達と無傷のゼイハブがいた。
「あれ?意外と頑丈だなアイツら。」
「やりやがったなテメエら、まさか2度も不意打ちを喰らうとは思わなかったぞ、テメエらもトレスマジアの仲間か?」
「ち、違います、私達はエノルミータ、トレスマジアの敵です」
「ほぉ、なら何故、トレスマジアじゃなくて俺達を攻撃した?」
「えっと、それは・・・」
「いや別に答えた無くても良いぜ、何にせよテメエらはこのキャプテン・ゼイハブと俺達にバルバンに喧嘩を売ったんだ。只で済むと思うなよ、おめえら!エノルミータもトレスマジアも纏めて殺っちまえ!!」
「「「「「オォ!!」」」」
「来る!」
「そう簡単に倒されはしないわ」
「返り討ちにしたらぁ!」
「上等だコラー!!」
「あわわわ」
「・・・・!」(ムン!)
ゼイハブの激を受け、幹部達が両陣営に襲いかかりそれを迎え撃つ様にトレスマジアとエノルミータもぶつかり合う。ここに魔法少女と悪の組織、そして宇宙海賊達の三つ巴の長き戦いが幕を開けるのだった。
時系列的にはアニメ第6話から7話の間の設定です。