魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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最近配信されているルパンレンジャーVSパトレンジャー、個人的にはパトレンジャー推しですが放送当時はルパンレンジャーが人気で後半は強化アイテムがルパンレンジャーばかりに流れたと聞き、ちょっと悲しい気持ちです。


第101話 隕石

荒くれ無敵城

 

 

 いつもの部屋で置かれた畳の上でブドーは巻物を広げ新たな作戦を説明していた。

 

「モビーディグ捕獲作戦其の四『モビーディグを誘導装置でおびき寄せるべし』」

「何だブドー、今回は穢れを使わんのか?」

「今回はマゼンタに浄化されぬ様に少々手を変えた策でござる」

  

 そう言うとブドーは一枚の設計図と装置をゼイハブとシェリンダに見せる。

 

「何でぇそれは?」

「ビズネラの部屋から拝借したモビーディグの誘導装置と設計図の一つでござる。ビズネラは結局あぷりとやらにした様ですがその前に幾つかの試作品を作っていた様です。それを傀儡太夫に命じ作らせた物。これならばマゼンタの浄化の影響を受けず穢れを生み出さずトレスマジアに察知させるのも遅らせる事が出来ます」

「ほぉ、そりゃあいい。だったら直ぐにモビーディグをおびき寄せて来い」

「ハッ、しかしコレにはあと一つの物が足りず使う事が出来ぬのです」

 

 それを聞きシェリンダは失望した様な表情を浮かべる。

 

「何だ。それではこれは唯のガラクタでは無いか」

「で?その足りねぇ物は何なんだ?」

「赤隕石。その特殊な隕鉄をはめ込む事によってこの誘導装置を使う事が可能になるでござる。そしてその隕石の保管場所も特定済み、今我が配下の1人煙ヱ門が奪取に向かっている所。それを確保したら此処へモビーディグをおびき寄せるのが此度の策」

 

 そう言ってブドーは地図の一カ所に丸を書くと俳句を書き始める。

 

「”隕石を 大泥棒が 盗み出す”」

 

 

 

研究所付近 ビル屋上

 

 

「絶景かな絶景かな!『石川や 浜の真砂は尽きるとも 世に盗人の種は尽きまじ』!!」

 

 ビルの屋上でそう言いながら大見得を切る巨大な煙管を持ちウニの様なトゲトゲの頭に縞模様の着物と褞袍を羽織った五右衛門の様な魔人ー煙ヱ門がいた。

 

「中々厳重そうな所だがこのブドー魔人衆が一の大泥棒、煙ヱ門の前では障子戸も同然!赤隕石を盗むなどお茶の子さいさいだぁ~、とっとっとっと、わぁ~~~!?」

 

 そう歌舞伎役者の様に傾いているとバランスを崩し蹌踉めいてそのまま柵を乗り越えて地面に落下してしまった。

 

 

研究所内

 

 

「お~イテテ。コブ出来ちまった・・・」

 

研究所内に侵入した煙ヱ門は頭をさすりながら赤隕石が保管してある場所に向かっているととある通路の前でピタリと止まる。

 

「ここは・・・怪しい、怪しいぞ。大泥棒の勘がビンビン響いているぞ~」

 

 そう言うと煙ヱ門は煙管を吸って通路に煙を吐くと薄らと赤外線が浮かび上がった。

 

「やはりな。針飛ばし!」

 

 煙ヱ門は頭のトゲを飛ばし赤外線を発生させている装置をピンポイントで破壊し赤外線を消していく。

 

「よしよし、隕石はもう直ぐだな」

 

そう言いながら煙ヱ門は進んでいき今度はロックされたテンキー付きの扉の前に着く。

 

「次はここか。フフンこんな扉も俺様の前では無駄な事よ」

 

 そう言って煙ヱ門はテンキーを入力するが

 

ピー!【パスワードが違います】

 

「あれ?コレだったかな?」

 

 パスワードが違った事に煙ヱ門は首を傾げてもう一度打ち込むが再び警告音が流れる。

 

ピー!【パスワードが違います】

 

「えぇい!!」

 

ピー!【パスワードが違います】

 

「この開けろ!」

 

ピー!【パスワードが違います。入力すんなよバカ】

 

「こんにゃろー!」

 

 遂に切れた煙ヱ門が煙管でテンキー付き扉をぶっ叩き壊して開けてしまった。

 

「・・・・良し!開いた」

 

 煙ヱ門は結果的に開いた事で気を取り直して中に入ると中には幾つもの石が保管してあった。

 

「さてさて赤隕石はどれかな?」

 

煙ヱ門はそう言いながら石の一つを手に取り煙管の中に入れて煙管を吸って吐くと×印の煙が浮かび上がった。

 

「あいや違ったか。これでは無いな」

 

 そう言って石を捨ててビー玉くらいの大きさの石を入れて煙を吐くと今度は〇印が浮かび上がった。

 

「おぉ、これかぁ。コレで誘導装置は、あ、完成だぁ~「居たぞ!コイツだ!」やや?」

 

 煙ヱ門が喜んでいると壊した扉の向こう側からドカドカと警備員達が入ってきた。

 

「何ぃ~~!?何故侵入がバレた?」

「お前が此処の扉を壊したからに決まってるだろうが!!」

「舐めた真似しやがって!ふん捕まえてやる」

 

そう言って殺気立つ警備員達に対し煙ヱ門は余裕そうな態度を崩さない。

 

「馬鹿め~!お前等ごときに捕まる煙ヱ門ではないわ~針飛ばし!」

「「うわぁああ!?」」

 

 煙ヱ門は針飛ばしで警備員達を壁に縫い付けるとそのまま研究所を煙を出して去って行った。

 

 

ビル屋上

 

 

「赤隕石、召し捕ったり~~!後はトレスマジアが気付く前に御大将と合流し誘導装置を完成させるだけよ」

 

 そう言いながら煙ヱ門が移動しようとした時、足下に攻撃が当たり思わず動きを止めた。

 

「ぬぉ!?この攻撃は」

「悪い事は許さないトレスマジア参上!」

「トレスマジア!何故此処に居る?」

「パトロールの途中で研究所にバルバンが出たってヴァーツから連絡があったのよ」

「隕石盗んだらしいけど今度は何する気やバルバン!」

「盗んだ隕石を返すんだよぉ!」

 

「黙らっしゃい!大泥棒が盗んだ物を返す訳が、あ、ないだろうが~近くがよって目にも見よ。遠くば耳かっぽじって音にも聞け!俺様はブドー魔人衆が1人煙ヱ門だ「雷のアース!」アババババ!?」

 

 煙ヱ門が名乗りを上げている途中でサルファが攻撃を仕掛け煙ヱ門は直撃し黒焦げなりそれを見てマゼンタ達は唖然としてサルファに視線を向ける。

 

「サ、サルファ・・・流石に名乗りの途中で攻撃するのは・・・」

「何やねんアズールこっちはギリギリ待ってたやろ。名乗りの長いあの煙ヱ門って奴が悪いねん」

〈あー、いやそうかもしんねーけど〉

 

「アババ・・・ブヘ」

 

 黒焦げになった煙ヱ門はフラフラと柵に寄りかかりその拍子に懐から赤隕石がビルの下に落ち、続けて煙ヱ門も落ちていった。

 

   

ビル付近

 

 

 その頃うてなは買い物を終えてウキウキした様子でビルから出てきた。

 

「うへへ、遂に買えた。トレスマジア真化星獣モード、ギンガブレイブモードマゼンタフィギュアと特典DVD「トレスマジアの軌跡~バルバン編」。この特典はこの店しか置いてなかったから遠出したけどその甲斐はあったな♪・・・あ、靴紐が」

 

ビルから出てきた所で靴紐が解けているのに気付き袋を置いて靴紐を結び直していると上から赤隕石が落ちて先程うてなが置いた袋の中に入ってしまう。

 

「?何か今音がした様な「ぁぁぁあああ!」え?」

 

 上から悲鳴が聞こえうてなが何事かと見上げるとうてなの目の前で煙ヱ門が落下してきた。

 

「グェ・・・イデデデ」

「うぇ!?バルバン!何で此処に?」

 

うてなが驚いて居るとマゼンタ達もビル屋上から降りてきた。

 

(うてなちゃん!何でこんな所に?)

「(兎に角避難させないと)うてなさん早く避難して!」

「は、はい」

 

うてなが急いでその場を離れる中地面に落ちた煙ヱ門が復活して立ち上がる。

 

「おのれぇ。名乗りの途中で攻撃するとは卑怯な・・・」

「あんな長い名乗りダラダラ聞けるかい。名前聞いただけでもありがたいと思いい」

「このぉ!喰らえい火種飛ばし!!」

「オラァ!火種返し!」

 

 煙ヱ門が煙管の中に燃える火種を装填するとそれをサルファに向けてぶん投げるがそれに対してサルファは獣槍の爪を装備して火種を殴り飛ばした。

 

「え?」

 

 殴り返した来た事に唖然とし動きが止まった所に顔面に火種が直撃した。

 

「アチャチャチャー!?水、水ーーーー!!」

 

 顔面に大やけどを負って煙ヱ門は大慌てであちこちを走り回り最終的に自販機で水を買いそれで顔に水を掛けやけどを冷やしていった。

 

〈何だコイツ・・・前の魔人衆とえらく感じが違うな〉

〈実はサンバッシュ魔人団じゃないのか?コイツは〉

 

 そんな様子を見ていたギンガホークとギンガホーンは思わず呆れた様な声を出す。

 

「ふぅふぅ。えぇいこれ以上戦っている場合では無い早く御大将と合流せねば。せい!」

 

 煙ヱ門は煙玉を地面に投げつけ煙幕を発生させるとそれに紛れて姿を眩ませていった。

 

「逃げられた!」

〈手分けして探しましょう皆〉

〈確かアイツ御大将と合流とか言ってたな〉

「あのブドーと何処かで合流して何かの作戦をするつもりやな」

〈だとしたら、採石場か森林エリアの何処かにいる可能性があるな」

「だったら直ぐにそこを探すよぉ」

〈そうだな。マゼンタ。シオちゃんズにも連絡しないとな。分かっていると思うが見つけても交戦は避けて皆が集まるのを待とう〉

「「「〈〈了解(や)(だよぉ)〉〉」」

 

 マゼンタ達はそう話し合うとバラバラに散って探索に向かった。

 

 

路地裏

 

 

「無い、無い、無い!何処に行ったー!?」

 

 何処かの路地裏でマゼンタ達を撒いた煙ヱ門一旦隠れて盗んだ赤隕石を確認しようとしたが無くなっている事に気づき慌てて懐やポケットを触って確認していた。

 

「可笑しいビルの屋上に居た時は間違いなくあったはず、あの後マジアサルファの攻撃に当たって落としたのか!!・・・あ!」

 

 そう呟いていた煙ヱ門の脳裏に先程自分が落ちた時に傍に居た少女の袋が浮かんだ。

 

「もしやあの女!俺様が落とした赤隕石をあの袋の中に入れて持っていったな。おのれ大泥棒から物を盗むなどなんと不逞な奴~必ず取り返してくれる~~!」

 

 

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