魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第105話 告白2

浅見デパート 書店コーナー

 

 

「そろそろお昼か。はるかご飯食べに行こか」

「あ、もうそんな時間なんだぁ。そうだね何処で食べるここのフードコート?」

 

 書店コーナーで薫子は時計を見て立ち読みしていた[マスター・シャーフー直伝 激獣拳入門編]を閉じてはるかにそう言うとはるかも読んでいた[刮目せよ!鳳ツルギ伝説]を閉じて同意して何処へ食べるか聞く。

 

「いや実は駅前におすすめの店が「お前そんな本買ったのかよ」「うるさいわね真珠の勝手でしょ!!」ん?」

 

 聞き覚えのある声が聞こえ薫子が振り向くと店の中でネモと真珠が言い争いをしていた。

 

「だからってそんな本読んだって頭良くなる訳ないだろ」

「決めつけるんじゃないわよ!この[これで君も千点頭脳 大教授ビアス監修 勉強法]で真珠の成績を良くしてやるんだから!!」

「でもその本って様は『テストで良い点を取るだけ』で『本当に分からない事を知る為』の方法じゃないだろ」

「それの何が悪いのよ!一々真珠のやる事否定して!アンタはいつも「あの~」何よ!ってはるかと薫子?」

  

口論がヒートアップしそう担った時はるかが恐る恐る声を掛け真珠とネモは口論を一旦止め始めて気付いた様に2人に視線を向けた。

 

 

多国籍料理店 バトルフィーバー

 

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

 薫子が行こうとしていた店の席では4人が気まずそうに座っていると仮面を着けたウェイターが注文した品物を持ってくる。

 

「お待たせいたしました。バトルケニア風焼肉です」

「あ、どうも・・・」

「それではごゆっくりどうぞ」

 

 食事を置いたウェイターが去ると薫子が口を開く。

 

「・・・アンタ等もここに来てたんか」

「あぁ・・・薫子達はデートか?」

「あ、いやそれは」

「ううん、わたし達は付き合ってないから唯単に一緒に遊びに来ただけだよぉ」

「あ、うんそんな感じや・・・」

「そ、そうなの」

 

 ネモの質問に薫子はしどろもどろになるがはるかがバッサリと否定してどんよりと落ち込んだのを見て真珠は同情的な視線を向ける。

 

「そ、そんな事よりアンタ等は何で喧嘩してたねん」

 

 話題を変えようと薫子が慌てて聞くと真珠はブスッとした表情を浮かべる。

 

「・・・実は最近成績が悪くてママから今度のテストも点数が悪かったらお小遣い減らすって言われたからそれでこの本を買って勉強しようとしたのにネモの奴が・・・」

「だからそんな本読んだって真珠の知識にならねーし為にならねーって言ってるんだよ。今だけ良くても将来真珠がバカのまんまだろうが」

「アンタねぇ!」

 

 再び一触即発の空気になりかけはるかが慌てて仲裁に入る。

 

「まぁまぁまぁ落ち着いて2人とも・・・つまり真珠ちゃんはこの本で勉強したいけどネモちゃんがそれを止めてるって訳だよねぇ?」

「そうよ!ネモの奴が」

「う~ん、真珠ちゃんなりに成績を良くしようとしてるのは分かったけど、その本かなり高かったんじゃ無いの?」

「む・・・」

 

 再びヒートアップしようとした真珠にはるかは頬を掻きながらそう聞くと真珠は唸りながらも冷静になる。

 

「確かに真珠の持ってきたお金が大分消えちゃったけどこれは先行投資だから」

「でもその本を買ったから真珠ちゃんの他の欲しい物が買えなくなったんじゃないかなぁ。先行投資だとしても辛くない?」

「それはそうだけど・・・」

「それに本だけだと分からない所があるかもしれないし、その本を読む前にうてなちゃんやキウィちゃん達と友達と教え合った方が1人でやるより分からない事を知る事が出来るんじゃないかなぁ?」

「・・・・そうね確かにキウィはアレで結構勉強出来るみたいだし教えて貰うのもアリか」

「うん、多分ネモちゃんは本に頼る前に自分達に頼って欲しかったんだよぉ、ね、ネモちゃん?」

「まぁな・・・」

「ふ~ん」

 

はるかに笑顔で問われネモはやや気恥ずかしそうに顔をそらし、それを見て真珠はネモの本心を知り口元が緩む。

 

「何よネモ~頼って欲しかったら素直にそう言いなさいよー!もーネモはしょうが無いんだからー!じゃあ今度うてな達も加えて勉強会しましょっかー!その時は頼ってあげるわよーー!」

「ウゼェ・・・」

 

 真珠が嬉しそうにネモの肩をバンバンと叩きネモはそれを鬱陶しそうにしながらも拒絶せずそれを見てはるかは嬉しそうに薫子はやれやれと言った様子で見ていた。

 

「良かったよぉ仲直り出来たみたいで」

「全く人騒がせな2人やな(すごいな、はるか。あんな喧嘩してた2人の仲を修復してもうた・・・いつも人の為に頑張って、そんなはるかやからウチは)・・・ん?」

 

 薫子が物思いに耽っているとスマホに小夜から着信が入っている事に気がついた。

 

「小夜か?何やろ。ゴメン電話来たからちょっと席外すわ」

 

 薫子がそう断りを入れて席を立って化粧室に入って通話ボタンを押すと慌てた様子の小夜の声聞こえた。 

  

『薫子やっと繋がったそっちは何か異常は無い!?』

「いきなりどうしたねん?」

 

鼓膜が破れるかと思うくらいの音量に薫子は驚きながらも何事かと聞き返す。

 

『実はブドー魔人衆の行動パターンを調べていたんだけど、どうも薫子達のいる町が奴らの次の目標かもしれないって予測が出たの。そっちは何か異常は起こってない?』

「!!いや今の所こっちは異常は無いわ」

『そう・・・このまま異常が無ければ良いけど、ゴメンなさい折角はるかと出掛けて居たのに』

「小夜が謝る必要がないやろ。バルバンが行動している可能性があるならトレスマジアの出番や何か異常があったら直ぐに連絡するわ」

『ありがとう薫子』

「気にせんとき」

 

 小夜は薫子に礼を言って通話を切ると薫子はスマホをポケットにしまうとはるか達の居る席へ戻っていく。

 

(バルバンか、杞憂やと良いけど、楽しんでくれてるはるかには水を差したくないしギリギリまで教えるのはやめとくか)

「薫子ちゃんどうしたのぉ?」

「ううん、何でも無いわはるか」

   

 

ビル屋上

 

「オンキリキリバサラーウンハットーオンキリキリバサラウンハットーオンキリキリバサラウンハッターガンアドトー!」

「「「ヤートット~、ヤートット~」」」

 

 ビルの屋上では設置した祭壇で雨法師が祈祷を行い後ろではヤートット達が雨乞いをし雨法師が叫ぶと祭壇に置かれた火の上がっている鉢から青い煙が立ち上り雲を作っていく。

 

「行けー邪悪なる雲ー!穢れたの雨で大地を覆い尽くすのじゃー!!ヘルヘルヘモイマ、ヘルヘルヘモイマ~ 」

 

 雨法師が更に祈祷すると雲は更に大きくなり町一つを覆うほどになり雨が激しく降り始めた。

 

 

荒くれ無敵城

 

 

「酸性雨とやらはちゃんと降っている様だが地面に染みこんではモビーディグは上がってこないのではないか?」

 

 部屋に設置された望遠鏡で遠くで雨を降らせている黒い雲を確認しながらシェリンダは聞くとブドーは茶を点てながら答える。

 

「無論唯の雨では無い。雨を十分に染みこませて雨法師が琵琶をかき鳴らせば地面を割りモビーディグを露わにする事が出来る。そうなれば捕獲も容易いという物・・・飲むか?」

「いらん」

 

 ブドーがそう言って差し出した茶をシェリンダは素っ気なく断るとブドーは特に気にした様子も見せず自分で飲んでいった。

 

 

 

――――――――

 

 

 ご飯を食べ終わったはるか達は店に出ると丁度待ち構えていたかの様に土砂降りの雨が降ってきた。

 

「ちょっ、何よこの雨ー!あのお天気神官嘘吐いたのーー!?」

「マズイな傘持ってきてねーぞ」

「アソコでで雨宿りしようよぉ」

 

 はるか達は慌てて駅構内に入り雨をしのぎ一息吐く。

 

「あぁもう靴までぐしょぐしょ・・・」

「タオル持ってくりゃ良かったな」

「お店に入る前は雲一つ無かったのに何で?」

「・・・・・・」

  

 はるか、真珠、ネモが突如降ってきた雨に文句や疑問を浮かべる中薫子は考え込む様な表情を浮かべるとはるか達から少し離れて小夜のスマホに連絡を入れる。

 

『もしもし薫子、何かあったの?』

「小夜、そっちの方は雨降ってるか?」

『え?いえ降ってないけど・・・異常があったの!』

「あぁ、晴天やったのに急に雨が降ってきたねん。しかも唯の雨やなさそうや」

 

 薫子はそう言いながらチラリと外に視線を向けると駅前のマンドラ坊や像の表面が溶け始めていた。

 

『分かったわ。今ギンガホーンとギンガホークがあなた達のいる町の周辺を捜索しているから三つ隣町の方に向かわせるわね。ヴァーツも使い魔をつかって捜索してるから其方の方に全ての使い魔を行かせる様にお願いしてくるわ。薫子は先にバルバンが何処にいるか探して』

「了解や(はるか、聞こえるか?)」

(薫子ちゃん?)

 

 薫子は小夜との連絡を終えるとはるかにテレパシーで連絡を入れる。

 

(はるか、どうやらこの雨バルバンの仕業の可能性が高そうや。今ギンガホーンとギンガホークが向かってるらしいからウチらもこの町に潜んでるバルバンを探すで)

(分かったよぉ!薫子ちゃん)

 

 薫子とのテレパシーを終えるとはるかは真珠とネモの方を向き申し訳なさそうに手を合わせる。

 

「ゴメン2人とも!行かなきゃならない用事が出来たからあたしもう行くね」

「ウチもちょっと行かなきゃならん所あるからここでお別れや」

「え?ちょ」

 

 ネモが驚いて聞き返すもはるかと薫子はサッサとその場を離れていった。

 

「何なんだ2人とも急に・・・」

「察しなさいよネモ、デートの続きに決まってるでしょ」

「あっ」

 

 

――――――――  

 

 

上空

 

 

(ヴァーツ!バルバンが何処にいるか分かった?)

 

上空を飛びながらアズールは三つ隣町で先に使い魔で探しているヴァーツにテレパシーで確認を取る。

 

(すいません。今使い魔を町に総動員して探しているんですがどうやらこの雨は探知を妨害しているみたいなんです)

 

(くっ、ギンガホーン、ギンガホークそっちはどう?)

〈ダメだこの雨は穢れを含んでいて私達の体を蝕んでいて探すどころかこれ以上の顕現は難しい〉

〈悪いけどこれ以上探すのは無理だ。一旦サルファ達と合流して変身アイテムに戻らせて貰う〉

「(そう、だったらあなた達をこれ以上危険に晒せないわ。早くサルファとマゼンタと合流して体を休めて)急いだ方が良いわね。ギンガルカあなたも念の為に変身アイテムの中に戻っていて」

〈分かったわ〉

 

 アズールはギンガルカを変身アイテムの中に戻すと速度を上げて三つ隣町へ急いで飛翔する。

  

 

 

三つ隣町 ビル屋上

 

 

「全ての大地は我が雨に覆われた。後は魔獣を呼び出すだけ、皆祈るじゃ!」

「「「ヤートット~、ヤートット~」」」

 

ベンベンベンベン!!

 

 雨法師はそう言って雨を止ますと琵琶を取り出し激しくかき鳴らすと火の上がっている鉢から今度は黄色い煙が上がり町が激しく揺れ地割れも起きていく。

 

 

 

――――――――

 

 

駅構内

 

 

「今度は何よ!?雨が止んだと思ったら次は地震に地割れ!?」

「やっぱり何か変だぜ」

 

 駅の構内で雨が止むのを待っていた真珠は慌て、ネモはスマホで画面を見る。

 

「気象情報を確認してみたけどここ以外は快晴みたいだぜ・・・この不自然な雨に地震に地割れ、アタシらエノルミータはこんな事出来ねーし考えられるとしたら」

「バルバンの奴らね!っネモあれ!」

 

 真珠が外を指さすと一つのビルの屋上から黄色い煙が上がっていた。

 

「どうすんだ真珠?うてなとキウィは家の用事で来れねえって言ってたし、こりすも母親と久しぶりに一緒だって聞いてるから呼び出す訳にも行かねーぞ」

「そんなの決まってるじゃない真珠達だけで行くわよ!バルバンに好き勝手させるのは面白くないわよ」

「同感だ。遊びに来た町を滅茶苦茶されるのは気にくわねーしな」

 

 

――――――――

 

 

三つ隣町 上空

 

「サルファあの煙は!」

 

 ギンガホーン達と合流しギンガホーン達を変身アイテムに戻し休ませて周辺を探しているとマゼンタもビルの屋上から上がる黄色い煙を見つける。

 

「アソコか、行くでマゼンタ!これ以上町に地割れを起こさせんで!!」

「モチロンだよぉ!」

 

 サルファとマゼンタはそう言うと煙の上がっているビルへ飛んで行った。




多国籍料理店は仮面ライダーオーズのクスクシエにしようか迷いましたが戦隊の名前を借りたオリジナル店にしました。

 ちなみにバトルケニア風焼肉はケニア風の調理をした焼肉です。決してバトルケニアを焼肉にした訳ではありません。本当ダヨ。
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