魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第106話 告白3

「バルバン!これ以上地震は起こさせないよぉ!!」

 

 マゼンタはそう叫んでビルの屋上で琵琶をかき鳴らしている雨法師に攻撃を仕掛けようとする。

 

「トレスマジアもう来たか!ブドー魔人衆が1人雨法師参る!」

 

 そう言って雨法師はかき鳴らしていた琵琶に仕込んでいた銃口をマゼンタとサルファに向け銃撃する。

 

「「真化星獣モード!」」

 

マゼンタとサルファは射撃に当たる直前に真化星獣モードに変身し攻撃を防ぐとそのままビル屋上に降り立つと雨法師達に攻撃を仕掛けた。

 

ビル屋内

 

 

黄色い煙が上がっていたビルにロコムジカ・ハトホルとルベルブルーメ・アヌベトが侵入すると侵入者を排除せんとヤートット達が立ち塞がる。

 

「ヤートット!」「ヤートット!」

「げ、やっぱり出てきた」

「予想出来てた事だろ、蹴散らすぞ」

 

 ルベル・アヌベトがロコムジカ・ハトホルをそう言いながら叱咤すると短剣を構えてヤートット達に切り込んで行く。

 

「オラオラァ!」

「ヤトット!?」「ヤトー!?」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトがヤートットを次々と切り倒していきロコムジカ・ハトホルに攻撃がなるべく向かない様に敵のヘイトを自分へ集中させる。

 

「ルベルの奴又無茶して・・・ルベル避けなさいよ!ヴォア・フォルテ!」

 

 ロコムジカ・ハトホル援護しようとルベルブルーメ・アヌベトに避ける様に言うと同時に音波攻撃を放つ。

 

「危ね!!」

「「「ヤートット!?」」」

 

 音波攻撃を見てルベルは慌てて影の中に潜ると同時に音波が着弾してヤートットを吹き飛ばし、その後ルベルブルーメ・アヌベトが再び影から現れロコムジカ・ハトホルに文句を言う。

 

「お前なぁ、こっちまで巻き込む攻撃するんじゃねぇよ」

「何言ってんのよ!あのまま攻撃が集中してたら幾らアンタでも押し切られてたでしょうが!!」

「そんなマヌケさらすか、よ!」

 

「「ヤトットー!?」」

 

 そう言ってルベルブルーメ・アヌベトが地面を踏み叩くと新たに現れたヤートットの集団の足下から犬の頭の影が飛び出て吹っ飛ばしていく。

 

「てゆうか何でビルの入り口から侵入してんのよ?普通に空飛んで屋上まで行けば良かったじゃない!!」

「さっき空から屋上に向かってるトレスマジアが見えたんだよ。アタシらも飛んだらアイツらと鉢合わせして余計な戦いする羽目になるだろ。アタシらの目的はあくまでバルバンだ!」

「ヤートット!」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトはそう言いながらカトラスを振り上げてきたヤートットと短剣で切り結んでいく。

 

「でも結局無駄な戦闘してるじゃない!うひゃあ!?」

 

 そう言い返すロコムジカ・ハトホルの顔の傍に銃弾が掠りロコムジカは慌てて悲鳴を上げて避ける。 

 

「無駄じゃねーよ!こうやってビル内にいるザコを倒しておけば屋上の増援も無くなって横槍もなくなるし屋上に居る奴に不意打ち出来る様になるだろうが、オラ!」

「グエ」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトはそう言って鍔迫り合いをしつつ空いた片腕で短剣を投擲し先程銃撃してきたヤートットに命中させる。

 

「そらお代わりが来たぞ、纏めて吹っ飛ばせロコ!どうせ屋上の連中は戦闘中だから気付いてねーよ!!」

「「「ヤートット!!」」」

「あーもう!何人いんのよコイツらーー!」

 

 

 

ビル屋上

 

 

「そらぁ!」

「ヤト!?」

 

 サルファは襲いかかってきたヤートットの肩を掴んで飛び上がるとその後ろに居たヤートットを蹴り飛ばしそのまま地面に着地すると回し蹴りで後ろのヤートットを倒す。

 

〈おー何だサルファそのスゲー動き〉

「今日立ち読みした本で書いてあった事を実践してみたんや。見よう見まねやけど割と上手く行ったわ。そらぁ!」

「ゲブゥ」

 

 ギンガホークにそう返しながらサルファは別のヤートットの攻撃を避け正拳突きを喰らわせる。

 

「どりゃああ!」

「やぁあああ!」

 

 少し離れた所では雨法師とマゼンタがそれぞれが持っている琵琶と獣撃槍で打ち合っていた。

 

「おのれぇ!しぶとい」

「そう簡単にはやられないよぉ。花の嵐ー!!」

 

 マゼンタは鍔迫り合いをしている状態で槍先を雨法師に向けると槍先から花のアースを放出し雨法師を攻撃する。

 

「ヌォオオオ!?」

 

 アースの直撃を受けた雨法師はそのままビルの端まで追い込まれ膝を着き、そこへ既に真化星獣モードに変身したアズールが屋上に降り立ちマゼンタとサルファに合流する。

 

「ごめんなさい遅くなったわ」

「アズール!来てくれたんだね」

「これでマジックアースキャノンが撃てるな。アイツにトドメさすで!」

 

「こ、この・・・・!」

 

 雨法師が立ち上がり琵琶を構えたときビルを揺るがせるほどの地響きが起こった。

 

ゴゴゴゴゴ  

 

ビル屋内 階段

 

「ちょ、何又地震!?」

「危ねぇけどコレは急いだ方が良いかもな・・・・」

 

 

――――――――

 

 

「わ、この地響きは!」

〈ッ、この気配。マズイ魔獣が近づいているぞ!!〉

「「!!」」

 

 突然の地響きとギンガホーンの魔獣が近づいていると言う言葉にマゼンタ達は思わず意識をビルの下側に向けてしまい雨法師の注意が疎かになってしまう。その隙を逃さず雨法師は琵琶を鳴らした。

 

「隙あり!受けろ呪い琵琶!」

 

ベンベンベンベン!!

 

雨法師が琵琶をかき鳴らすと雨法師の周りから瘴気の様な発生しそのままマゼンタ達に纏わり付いた。 

 

「うっコレは・・・・!」

「何や体が重く・・・」

「まずい浄化を・・・・」

「させぬわ!」

 

 マゼンタが浄化しようとするがその前に雨法師がマゼンタの頭を琵琶で殴りつけ失神させ浄化を封じてしまった。 

 

「マゼンタ!」

「ギンガホーン!アンタの浄化のアースで」

〈やろうとしているが先程の邪悪な雨の影響で力が思った様に出ない・・・〉

「貴様等も眠るが良い!」

「ガッ」「グッ」

 

 何とか動こうとするアズールとサルファに対し雨法師はマゼンタ同様に動きを止めようと琵琶で殴りつけ倒れさせ、2人は気絶こそしなかったが吸い込んだ瘴気の影響で立ち上がる事が出来なかった。 

 

「そのまま大人しくしているが良い。我らがモビーディグを捕らえるまでな」

「くっ、待ちなさい・・・」

 

 震える腕を上げて止めようとするアズールを無視して雨法師は柵から下を覗き込むと地割れした地面の隙間からモビーディグの目がギョロリと見ていた。

 

「おぉ、来たかモビーディグ!だがまだ姿が見えきっておらぬな。待っておれ更に地面を割って捕獲しやすくしてくれよう!」

 

 そう言って雨法師は琵琶をかき鳴らし更に地割れを広げていこうとする。

 

 ベンベンベンベン!!

 

ゴゴゴゴゴ

 

「おぉもう直ぐだ。見ていて下され御大将!この雨法師がモビーディグを捕獲し!?」

 

 そう言っていた雨法師だが突如琵琶をかき鳴らすのを止め動きが止まってしまう。

 

「?何やアイツの動きが急に止まって「ヴァリツィオーネ・ノクターン!」アレは!!」

 

 倒れているサルファの頭上から炎の音符が飛び越えていき動きが止まっている雨法師に直撃する。

 

「ぐわぁぁああ!!」

 

 雨法師はそのまま柵を吹き飛ばしながらビルの下へ落ちていき、アズールとサルファはそれを呆然と見ていた。

 

「落ちていったわね・・・」

「あの技ロコムジカの、何でアイツがここに」

「そんなのアンタ達が知る必要ないでしょ」

「「!!」」

 

 サルファの声に答える様にロコムジカ・ハトホルが姿を現すとそのまま柵の方まで向かう。

 

「選手交代よ、アイツはロコ達にも脅威だからアンタ達が倒せないならロコが倒してやるわよ」

 

 ロコムジカ・ハトホルはサルファ達にそう言うとビルから飛んで降りていった。

 

「アイツ、言ってくれるやん・・・ギンガホーン!早う浄化のアースで瘴気を浄化出来んか?」

「私達も何とかマゼンタを起こしてみるわ」

〈分かった。できる限り何とかしよう〉

 

 

――――――――

 

 

「うぐぐ・・・何故動きが止まったのだ・・・?」

 

 ビルの下に落とされた雨法師は呻きながら立ち上がると雨法師の影からルベルブルーメ・アヌベトが現れる。

 

「そりゃアタシが影繰りで止めてやったんだよ」

「!貴様はエノルミータのルベルブルーメ!トレスマジアの味方をするつもりか!?」

「別にトレスマジアは関係ねーよ。ただお前等のバルバンの思い通りにさせるつもりがねぇだけだよ」

「そーよ!」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトに同調する様にロコムジカ・ハトホルもビルから降りてきてルベルの隣に立ち雨法師に指を突きつける。

 

「アンタ達がここやロコの町を滅茶苦茶にしたらロコ達が迷惑なのよ!さっさと倒されなさい!」

「ぬかせハァー!!」

  

雨法師はルベルブルーメ・アヌベトとロコムジカ・ハトホルに銃撃するがルベルブルーメ・アヌベトが前に出て影盾を展開して防御する。

 

「ロコ今だデカいのぶちかましてやれ!」

「わ、分かってるわよ!しっかり見てなさいよルベル!!」

「応!」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトはロコムジカ・ハトホルの影に入るとジッと凝視しロコムジカ・ハトホルはその羞恥心から魔力が高まっていく。

 

「フォルテシモ・カノン・エネルジコ!!」

「影盾解除!」

 

 ロコムジカ・ハトホルは技を放つと同時にルベルブルーメ・アヌベトが影盾を解除し影盾に遮られて見えなかった雨法師は避けれず直撃し大爆発した。

 

「ヌアァアアア!!」

 

「へっ、ザマー見ろ。後はあの穴の中の化け物だけど「浄化の槍ーー!!」心配ねーみたいだな」

 

 ビルの屋上から復活したマゼンタが飛び降りながら獣撃槍を伸ばし地割れの中にいるモビーディグに突き刺し浄化のアースを流し込んだ。

 

 ブォオオオオ!?

 浄化のアースを流し込まれたモビーディグは驚いて暴れて槍を引き抜き地中へ逃げていった。

 

「ダメ、かなり力を入れたのに少ししか刺さらなかったよぉ・・・」

〈魔獣め、前よりも強くなっているのか〉

 

モビーディグが逃げた直後、爆煙の中から雨法師が立ち上がる。

 

「このままでは死ねん。バルバエキスせめて最後のご奉公!!」

 

バルバンの魔人はバルバエキスを飲む事で巨大化する。だがそれは自らの命を縮める正に最後の手段なのだ!

 

『ぬぁああああ!!』

 

ベベベン!!

 

「ヤバッデカくなったわよルベルどーすんのよ!」

「どーもこーも後はナハトスター無いんだからトレスマジアに任せるしかねーだろ。後は頼むぜトレスマジア」

 

 ルベルブルーメ・アヌベトはそう言ってロコムジカ・ハトホルを連れて撤退していった。

 

「あんにゃろ、中途半端に介入して・・・・!」

「サルファ今は巨大化した魔人を倒さないと」

「分かってる。で誰が行く?」

「だったら私が行くわ」

「あたしも行くよぉ」

「分かった、頼むで2人とも」

「「マジアエキス!!」」

 

 魔法少女はマジアエキスの力で巨大化する事が出来る。だが巨大化出来る時間は僅か5分なのである!

 

 

『『はあぁぁぁ!!』』

 

 マゼンタとアズールは巨大化すると同時に雨法師は琵琶をかき鳴らす。

 

『喰らえ呪い琵琶!!』

 

 ベンベンベンベン!!

 

 雨法師は再び琵琶を鳴らして瘴気を発生させるとマゼンタとアズールに向かわせる。

 

『同じ手は二度喰わないよぉ!浄化のアース!!』

 

 だがマゼンタが浄化のアースを放ちマゼンタ達に到達する前に浄化してしまう。

 

『おのれ、ならばこれだ!』

 

雨法師は今度は琵琶の銃撃を浴びせるが今度はアズールが前に出て羽衣で防いでしまう。

 

『無駄よ。その程度の愛返すまでも無いわ』

 

『おのれおのれ!ならば直接攻撃するまででやぁぁああ!!』

 

 雨法師は琵琶を振り上げてマゼンタに突進して琵琶を振り下ろすがマゼンタはそれを腕を伸ばして掴み取る。

 

『何!?』

 

『捕まえたよぉ、獣撃槍よ闇を貫け!!』

 

 マゼンタ片腕で槍を突き刺し雨法師に貫通させる。

 

『ガッ』

 

『アズール!』

 

『えぇ!雪花凍牙刃ー!!』

 

 マゼンタが動きを封じて合図するとアズールはそれだけで理解し雪花凍牙刃を放ち雨法師を凍らせ砕け散らした。

  

 荒くれ無敵城

 

 

「雨法師、其の方の働き忘れぬぞ・・・」

 

 

――――――――――

 

三つ隣町駅前 マンドラ坊や像前 夜

 

 

「すっかり暗くなっちゃったね」

「せやな・・・」

 

  雨法師との戦いの後、雨法師の起こした地割れの対処ににマゼンタ、アズール、サルファと駆けつけたヴァーツとシオちゃんズと共に修繕しそれが終わったときにはもう辺りは夜になっていた。

 

「最後はバルバンの戦いになっちゃったけど久しぶりに薫子ちゃんと遊べて楽しかったよぉ!」

「あぁ、ウチも楽しかったで」

「でも皆で帰って良かったのに小夜ちゃんもギンガホーン達もシオちゃん達も先に帰る事無かったのに」

「・・・・なぁ、はるか」

 

 はるかが残念そうに喋る中薫子は意を決してような表情を浮かべて声を掛ける。

 

 

――――――――

 

 

その様子を少し離れた建物の影で小夜達がジッと見ていた。

 

 「薫子遂に告白するのね・・・」

〈ねぇ小夜なんで私達隠れてるの?〉

〈薫子が告白って誰にだよ?〉

〈まさかはるかにか?〉

「どんなHな告白をするんでしょうね・・・♡」

「と言うかこんな出歯亀していいの?」

「お腹空いた・・・・」

 

 ――――――――

 

 

「(言え、言え、言うんや・・・ウチは今日はるかに好きやって告白するって決めたんや。天川 薫子、女を見せるんや!!)は、はるか!!」

「うん何?」

「う、う、う、ウチとこれから・・・・これからも友達でいてくれるか!!」

「!うんモチロンだよぉ!!これからもずっと友達だよ薫子ちゃん!!」

「うん、ありがとう・・・」

 

 

 ――――――――

 

 

「へたれた」

「へたれましたわね」

「へたれたの」

「お腹空いた・・・」

〈何だ告白ってそう言う事〉

〈そんな事、今更言わ無くたってはるかと薫子はずっと友達だろ!〉

〈フム、改めて言う事で友情を確認したという所か〉

 

 ――――――――

 

 

(ア”ーーーーー!!何で最後の最後でへたれんねんウチ!!・・・でもこれからもバルバンとエノルミータとの戦いが続くからはるかに変な迷い抱かせる訳にもいかんよな・・・せめてバルバンとエノルミータを倒したら次こそ改めて告白するんや)

「薫子ちゃ~ん。どうしたの電車行っちゃうよぁ?」

「あぁ、今行くわ!(きっと何時の日か・・・)」

  

   




オマケ その後のエノルミータ勉強会

キウィ「でこの公式をギャッてやってそうしてこのXをヤッてなって解がダァってなるんだぜ~」

真珠「分かるかー!そんな擬音でーーー!!」

うてな「アハハハ・・・キウィちゃん感覚派だから」

ネモ「頼る相手間違えたかも・・・」

マキナ「中学生は大変なのだわ」(こりすに髪を梳かれながら)

こりす「・・・・」(コクコク)
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