魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第107話 絡繰り

ナハトベース

 

 

「あ~暇だ~」

「いきなり何だよ」

「キウィ、アンタテストが終わったからってだらけすぎでしょ・・・」

 

 ナハトベースの会議室でキウィはだらけながらそうぼやいているとTVでゲームをしているネモとマニキュアを塗っていた真珠が呆れた様な目を向ける。

 

「だってさ~折角テストが終わってもアタシもうてなちゃんもお金無いからスィーツ巡りもショッピングも遠出にも行けないしよ~」

「ヴェナさんも魔法少女やバルバンと戦う時以外はゲートは使っちゃダメって言ってるからね・・・」

「そう言えばこりすやマキナまだ来てね~な。何かあったのか?」

「あ、そう言えば」

 

 キウィがこりすとマキナがまだ来ていない事に疑問を抱いているとうてなが思い出した様に声を上げる。

 

「こりすちゃん今日はお母さんと一緒に山にハイキングに行くって言ってたっけ。ゴメン連絡し忘れてた・・・」

 

 うてなが今日のこりすの予定の連絡を忘れていた事に謝罪するとキウィ達は気にするなという様に手を振る。

 

「そうか、こりすは今日居ないのか・・・折角新作ゲームの[シャドーラインでGO!!]を買ったから一緒にプレイしたかったんだけどな」

「あ!ネモ。アンタ又ゲーム買って。家にアレだけゲームあるのに又無駄づかいしたの!!」

「うるせーな新作ゲームは無駄づかいじゃねーよ。日々の新しい情報と友達との交流に必要なツールなんだよ」

「もーそんな屁理屈「あぁああ!!」何よいきなり!?」

 

 いつもの真珠のネモの喧嘩が始まりそうになった時うてながいきなり大声を上げ喧嘩をやめて驚いた様子でうてなを見る。

 

「今スマホで検索してたら四つ先町でトレスマジアのトークショーイベントが開催してましたよー!!」

「このパターンは・・・」

「あぁ、うんいつものね」

 

 うてながテンションを上げながらトレスマジアのイベントを見つけた事を言うとネモと真珠はその先の展開が読め死んだ様な目になる・

 

「キウィちゃん暇つぶしが出来そうですよ!ちょっと遠いですけど今から行ってトレスマジアにちょっかい掛けに行きましょう」

「わ~い♪あ、そうだこの前うてなちゃんにやって貰いたかった物があるんだけどそれアイツらに利用出来るかも~」

「え、何々?」

「ふっふ~ん、それはね~」

 

 

 

――――――――――

 

 

四つ先町 野外広場

 

 

「それでは今日のゲストはトレスマジアの皆様でーす!!」

「よろしくお願いしまーす」

 

 司会に紹介されマゼンタが挨拶すると観客は歓声を上げた。マゼンタはそれに答えて手を振りながら席に座り隣に座るアズールとサルファにテレパシーを飛ばす。

 

「(アズール、サルファ本当にここにバルバンは来るかな?)」

「(可能性としては半々ね。奴らが次の行動を起こす可能性があるのがこの町か隣の町でバルバンが隣町で行動を起こしても対処出来る様にヴァーツにすぐに行けるここでイベントを出来る様に手配して貰ったけど)」

「(アイツらの狙いは分かったのは良いけどその場所までが完璧に分からんって言うのはもどかしいな・・・ヴァーツはんも使い魔を広域に放って探してくれてるしウチらはイベントをしながら待つだけや)」

「(そうだね・・・出来れば犠牲者が出ないで欲しいね)」 

 

 

 

荒くれ無敵城

 

 

「ハァ・・・もうこの海に浮かび続けて何ヶ月経つのだ・・・ブドー!モビーディグの捕獲はいつ成功するのだ!!」

「心配ご無用。モビーディグは着実に追い込んでいるで御座るよ」

「心配してんじゃねぇ催促してんだよブドー」

 

シェリンダの苛ついた声にブドーは気にした様子も無く短冊に何かを書いているとゼイハブがシェリンダの言葉に続く様に口を開く。

 

「テメエの狙いである誘導策と強化策、狙いは理解したが俺もそこまでのんびり待てねぇんだよ。浄化のアースを持ったマゼンタがいる以上悠長に時間を掛けてる間にモビーディグが倒されたら今までの苦労が水の泡だ。ブドー、俺は最近お前が誘導する事ばっかりを優先して肝心の捕獲作戦手え抜いてる気がしてきたぜ」

 

 ゼイハブのその言葉を聞きブドーは書いていた手をピタリと止める。

 

「・・・船長。このブドー嘗てイリエスの奸計に嵌まり一度は裏切り者として扱われましたがこの忠誠心は今も昔も変わらず船長の為に全身全霊でモビーディグの捕獲を進めております。その忠誠心をお疑いになるとは情けのう御座います」

「成果の無い忠誠心を向けられても意味がねぇんだよ。忠誠心示したかったら成果出せ成果を」

「ならば示してご覧に入れよう!」

 

 ブドーは巻物を素早く開くと次の項目を読み上げる。

 

「モビーディグ捕獲作戦其の六[モビーディグは悪臭を好む物なり]次なる捕獲作戦は我が配下の1人傀儡太夫が作りし絡繰り人形に悪臭を放つ液体を内蔵させ町で爆破させる策で御座る。この液体は発火しやすく一度燃えれば大量の悪臭を発する物。これをこの場所に大量に放ちマゼンタが浄化出来ぬほどの飽和攻撃を仕掛けると同時にモビーディグをおびき寄せ捕らえてご覧に入れましょう」

 

 そう言ってブドーは地図の一カ所に丸を書くと書き終えた短冊をゼイハブ達に見せた。

 

「”絡繰りに 穢れため込み 運び出す”」

 

 

洞窟

 

 

ギィ・・・ギィ・・・

 

 何処かの洞窟では大きな歯車が回り合う絡繰り機械の前でヒトデの様な髭を生やした紫色の基調の頭巾と衣装をした傀儡師の様な魔人ー傀儡太夫の絡繰りが作り出した黒いマネキン人形のような物に指先を向けると額に歯車のマークが付いたセーラ服を着た少女になりそれ以外にも大人や子供、会社員や作業員、学生など様々な職業や年齢にも見える人形が並んでいた。

 

「さぁ往け我が子らよ、モビーディグをおびき出せ」

 

 傀儡太夫の命で並んでいた大量の絡繰り人形が歩き出し洞窟から出ていった。

 

 

 

山中 ハイキングコース

 

 

「こりす、足は痛くない?」

「・・・・」(コクン)

 

 とある山中のハイキングコースでハイキングをしていたハイキングに適した服装で帽子を被った杜乃親子はハイキングを楽しんでいた。

 

「もう少し歩いたら休憩所があるからそこでお弁当を食べましょう。こりすの好きなカレーの味がする唐揚げが入ってるわよ」

「・・・・!」(キラキラ)

(こりすちゃん、すごく嬉しそうなのだわ)

 

 母親の言葉に嬉しそうに頷くのを見てこりすのリュックに隠れている人形状態のマキナがコッソリと微笑ましそうに見る。その時横の茂みから複数の人の一団が現れた。

 

「キャ!?」

「!?」

 

 母とこりすは驚いた表情を浮かべるが茂みから現れた一団は表情をピクリとも動かさず一言も喋らずどこかぎこちない動きで山を下りていった。

 

「な、何あの人達登山?いやでもあんな格好で・・・?」

 

 こりすの母親が疑問を浮かべる様に先程現れた一団は、町中で見かける様なスーツや学生、作業服を着た一太刀だった。母親が降りていった人達を驚いた表情を浮かべているとマキナが母親に気付かれない様にこりすに耳打ちする。

 

「(こりすちゃん、さっきの人達私と同じ人形なのだわ)」

「・・・・!!」

 

マキナの言葉にこりすは驚いた表情を浮かべて先程の人形達が去って行った方を見た。

 

「(どうするのだわこりすちゃん?あの人形エノルミータの物じゃなかったらバルバンの物だと思うのだけど・・・壊すのだわ?)」

「・・・・」(フルフル)

 

 マキナの言葉にこりすは考え込むと母親の方を見て小さく首を振った。

 

「(分かったのだわ。今はお母さんが居るから被害があったらダメだから仕掛けるのは辞めるのだわ。機を見てうてな達に連絡するのだわ)」

「・・・・」(コクン)

 

 マキナとコッソリ相談してそう決めるとこりすは母親を手を取ってグイグイと引っ張っていった。

 

「わ!こりすどうしたの急に?そんなにお弁当が食べたいの?」

「・・・・!」

 

 驚く母親に構わずこりすは母の腕を引き少しでも先程の人形達から遠ざかろうとする様に歩いて行った。

 

  

――――モビーディグをおびき出せ!

 

 山から下山し町に散らばった絡繰り人形の一体がとある場所で止まると右腕を掴んで回すと何かが入った様な音がし、チッチッチッと言う音がし始めた。

 

 

ナハトベース

 

 

「フッフッフ見つけましたよ。それでは始めましょうか、わたしをタップリ楽しませて下さいね♡」

「ワーイ♡」

「「ハァ・・・」」

 

 使い魔からの映像を確認したベーゼはレオパルトから借りたASMRを魔物化させるとヘッドフォンの魔物をヴェナリータから借りたステルス装置で隠してゲートを経由して野外広場まで移動させるとアズールの耳元まで近づけた。

 

「へーそんな事があったんですね」

「そうなんですよ、それでホォワーーー!?」

 

 司会の質問ににこやかに答えていたアズールが突如奇声を上げ司会やマゼンタやサルファはビックリした顔になる。

 

「ちょどうしたんやアズール?」

「ビッ、ビックリしたよぉ」

「(み、皆・・・)」

 

 2人が驚いて居るとアズールから焦った様なテレパシーが届く。

 

「(た、大へホワ、エホワ、ミーホワ、が攻げホワァア♡)」

「「((〈〈いやテレパシーうるさ〉〉))」」

 

 アズールが何かを伝えようとするのは伝わったがホワホワうるさく何にも伝わらなかった。

 

〈(み、皆多分アズールはエノルミータの攻撃を受けているのよ!)〉

「「〈〈!!〉〉」」 

 

  だがそんなギンガルカはパートナーとしての意地なのか何とかアズールの意図を読み取りマゼンタ達に伝える事が出来た。

 

 

ナハトベース

 

 

「むむ、中々耐えますね」

「だったらベーゼちゃんアタシに任せてよ~すぅーー」

 

 中々ベーゼの望む反応を見せないアズールにベーゼがやや感心しているとレオパルトが大きく息を吸い込みヘッドフォンに大声を叫ぼうとした時、画面越しで響く様な爆発音が響いた。

 

「ちょっベーゼ何やったのよ!?」

「お前トレスマジアを驚かせる為にここまでやんのか」

 

 ドン引きした様な目を向けるロコとルベルにベーゼは否定する様に慌てて手を振る。

 

「いえいえいえ!?違いますよ今のは私じゃ無いですよ!!」

 

 

――――――――――

 

 

ドオォォォン!!

 

キャーー!?何!?

 

「この爆発は!?」

 

 突如広場の向こう側のビル街から爆煙が上がり観客達はパニックになる中、エノルミータの耳からの責めが突然止んだ事で復活したアズールが何事かと思うとヴァーツからテレパシーが入った。

 

「(皆さん大変です四つ先町の複数の場所で爆発が起こりました!!)」

「( ヴァーツ!これはバルバンの仕業?)」

「(恐らくは・・・)」

「(分かったわ)皆急いで避難して!バルバンの攻撃よ!!」

 

アズールの言葉を聞くと観客や司会は慌ててその場を離れて逃げていき後にはマゼンタ達だけが残った。

 

〈すごいわアズール。エノルミータの攻撃を受けていたのにもう復活して他の人達に避難指示を出せるなんて〉

「そんな事はないわギンガルカ。それよりも急いで現場に急ぎましょう」

「そうだね、シオちゃんズにも連絡入れて来て貰わないとぉ」

「クソッ前のバットバス魔人部隊の爆弾野郎みたいな奴が又出てくるとはな」

〈急いだ方が良いな、この爆発でどうモビーディグをおびき寄せるか分からんがあの爆発だけでは無いはずだ〉

「モチロンだよぉ!」

 

 ギンガホーンの言葉にマゼンタ達は同意すると急いで現場へと飛び立って行った。

 




オマケ

シャドーラインでGO!!

 プレイヤーはネロ男爵になってクライナーを使って世界を闇に包んで自分の領地を広げ世界征服を目指す列車シュミレーションゲーム!
 
 時々イベントでやられたらゲームオーバーになる闇の皇帝が勝手にどっか行ってしまうので彼がやられない内に見つけて連れ戻したり、皇帝に理不尽な攻撃を食らってHPを減らされたり、幹部が裏切ったりするけど支配した地域に部下を配置して闇を生んで自陣営を強化出来るよ!ただし最終局面になるとお邪魔キャラのトッキュウジャーが理不尽な強さになってクリアがかなり難しいよ!
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