魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第113話 仲間

バルバンがモビーディグの捕獲を仕掛けそれを魔法少女達が阻止せんと攻防戦を繰り広げる中モビーディグは静かにだが着実に穢れを吸収し成長し汚染を徐々に広げていった。

 

 ブォオオオ!!

 

 バキバキバキ・・・・

 

 

事務所

 

 

スケジュール等の打ち合わせで久しぶりに事務所に集まったマゼンタ達は深刻な顔を浮かべるギンガホーンの話を聞いていた。

 

〈現在モビーディグはバルバンの出した穢れやそれ以外の人の出す穢れを吸収し予想外の成長をしていて汚染スピードがかなり早くなっている〉

「それ、わたしの浄化のアースで浄化出来ないのぉ?」

〈難しいな・・・前に私は後数年で汚染され尽くすと言ったが今は半年で汚染され尽くす勢いだ。もうマゼンタだけの浄化では追いつかない〉

「そんな・・・」

「それ早く魔獣を倒さんとこの星が生き物が一匹も居なくなる死の星になるって事やん」

「もう余り悠長にはしてられないわね・・・やはり倒すとしたらバットバスの時みたいに頭を出した瞬間に私が凍らせて動きを封じてマゼンタに浄化を集中して貰ってバルバンとエノルミータは私とサルファとシオちゃんズで足止めする作戦で行くべきね」

〈それが現状最適だろうな。ヴァーツ次に奴らが来る所の予測は出来るかね?〉

「それなら既に調べてあります。次はおそらく此処六つヶ峰町周辺の可能性が高そうです」

 

 ギンガホーンに聞かれヴァーツは地図の一カ所を指さす。

 

「既にその町での交流イベントの予定を入れたので後はシオちゃんズの方々に連絡を入れて一緒に来て貰えればそこでバルバンの襲撃に備える事が出来ます」

「よーし、じゃあそのイベントを無事に終わらせて、魔獣も今度こそ倒してみせるんだよぉ。おー!」

「えぇ、その通りね」

「前のトークショーイベントの時にアズールが受けたって言うみたいなエノルミータの妨害にも気を付けなあかんな」

 

 ヴァーツの言葉にマゼンタが頷いて自分を鼓舞する様に拳を上げるとそれをを微笑ましそうに見ながらアズールとサルファも同意した。   

 

 

 荒くれ無敵城

 

 

「ブドー、前々回と言い前回と言いどうもトレスマジアの連中が先回りしてる様に見えるがお前の誘導作戦バレてるんじゃねーか?」

「だとしたらお前がのんびりと作戦を進めていた所為になるな。もしモビーディグが倒されたらどう責任を取るつもりだブドー」

「心配ご無用、今更トレスマジアが気付いた所で我らの優位は崩されはせぬ」

「優位?自慢の四将軍がさっそく1人やられて何処が優位なんだ?」

 

 シェリンダの皮肉を混じった質問に対しブドーは答えず巻物を開く。

 

 

「モビーディグ捕獲作戦其の八[モビーディグは大気汚染を好む物なり]次はこの場所に大気汚染を起こしモビーディグをおびき寄せ捕らえる策。そしてそれをやるはブドー四将軍が1人砂爆盗なり」

 

 ブドーはそう言って札をシェリンダに投げつけシェリンダがそれを掴み見ると札には茶色い体をした力士の様な魔人が描かれていた。

 

「”砂を播き 魔獣好む 大気なり”」

「フンッ」

   

シェリンダはブドーの俳句に鼻を鳴らして札を放り捨てると扉の方へ向かう。

 

「どこへ行くシェリンダ?」

「少し外に出ます。海に浮かんでばかりで飽きて来たので憂さ晴らしがしたいんです」

 

 ゼイハブの質問にシェリンダはそう答えると扉を開け外に出る。

 

(ブドーめ、奴に任せていたらモビーディグを捕獲するどころか倒されかねん。やはり私自ら出ねば・・・それにそろそろ奴との決着も付けんとな)

 

 

六つヶ峰町 会場

 

 

広場でのトレスマジアのライブイベントで歌い終えたマゼンタ達は歌い終えて握手会を行っていた。

 

「今日は来てくれてありがとうなんだよぉ」

「マジアマゼンタ頑張ってくださいね」

 

 そう憧れる様な表情を浮かべるファンにマゼンタは笑顔を見せながら握手をしそれをアズールは横目で見ていた。

 

(流石マゼンタね疲れた様子も見せず常に笑顔で皆に対応して私も見習わないと、って、あら)

 

 そう思いながらアズールは次に来たファンに視線を戻すと見知った顔が見えた。

 

「あなた、さよ子ちゃん?」

「うん!」

〈(アズール知り合いなの?)〉

「(えぇ、ギンガルカと会う前にね)」

 

 アズールの質問に嘗てヒエラヒエラの時に知り合ったさよ子が笑顔で答えさよ子の事を知らないギンガルカにアズールがテレパシーで説明しながらさよ子と握手をする。

 

「久しぶりねさよ子ちゃん。ここは随分遠いけど会いに来てくれたのね」

「ううん、さよ子引っ越して今はここに住んでるの」

「え?」

 

 さよ子の答えにアズールは思わず聞き返すと代わりにさよ子の母親が答える。

 

「あの事件以来バルバンによる町の被害が大きくなっていったので又巻き込まれない様に引っ越したんです」

「そうだったんですか・・・(私達がもっと早くバルバンを倒していれば、いえ悔いているだけではダメね・・・)さよ子ちゃん私達は必ずバルバンを倒して安心して暮らせる世界を取り戻してみせるわ」

 

 そう言ってアズールはさよ子の手をギュッと握り約束する  

 

「本当?」

「えぇ」

「分かった!約束だよアズール」

「えぇ約束するわ」

「さよ子そろそろ時間よ」

「分かったお母さん。バイバイアズール」

 

 アズールはさよ子に笑顔で約束すると手を振って親子を見送っていった。

 

〈(約束必ず果たさないとねアズール)〉

「(果たしてみせるわトレスマジアの名に掛けて)」

 

 そうギンガルカとテレパシーで会話していると町でパトロールしていたシオちゃんズから連絡が入る。

 

「(皆バルバンを見つけたの!町の広場で何かをばら撒いているの)」

「ッ!!2人とも」

「うん」

「今度こそ魔獣を倒すで!」

 

 そう言いながらマゼンタ達は会場の外へ急いで走って行った。

 

 

 広場

  

 

「喰らえ毒砂!」

 

広場で腰にしめ縄を締め茶色い大柄の体格をした髭の生えたオコゼの様な魔人ー砂爆盗が背負った袋から毒々しい紫色の砂を当りにばら撒く。

 

ゴホッゴホッゴホッ

 

 砂爆盗のまき散らした砂を吸い込んだ人達は苦しそうに咳き込み倒れ込んでいく。

 

 

「オラオラ出て来いモビーディグ!こっちは急いでんだ」

 

砂爆盗がそう怒鳴りながら砂をばら撒いていると先に砂爆盗を見つけたシオちゃんズが駆けつけてくる。

 

「そこまでなの☆これ以上の狼藉はシオちゃんズが許さないの」

「魔法少女共か、長生きしたかったら引っ込んでいろ。このブドー四将軍の1人砂爆盗様に殺されたくなかったらな。爆熱射砂(ばくねつしゃずな)!」

 

そう言って砂場苦闘は背負っている袋から砂を発射すると砂が爆発しイミタシオ達は爆風に包まれたが直ぐに収まり、そこには腕輪と盾を構えたベルゼルガとパンタノペスカとベルトで吸収したイミタシオの姿があった。

 

「エネルギーは全部貰ったの☆」。

 

「エヘヘ、爆風なんて効かない」

「吸収した物はお返ししますわ。反射!」

 

 パンタノペスカはそのまま盾で吸収した爆風のエネルギーを砂爆盗に向けて発射するが砂爆盗はそれを腕で軽く払い別方向で飛ばしてしまう。

 

「あ、あら?」

「チッそういやお前等ビズネラ製のアイテムを奪ってやがったな面倒くせぇ。だったら直接潰すだけだヤートット!!」

「「「ヤートット!!」」」

 

 砂爆盗が多数のヤートットを呼び出すと自身も魚のひれを模した様な刀を取り出すとヤートット達と共にイミタシオ達に切り込んで行く。

 

「ベルゼルガ!」

「了解シオちゃん。血の舞踏」

 

 イミタシオの合図でベルゼルガは血の刃を大量に射出し突撃して来てたヤートットの何人かは倒されるが

 

「甘ぇ!」

「「「!!」」」

 

 砂爆盗はそれを全て刀で弾き落として距離を詰めるとそのままイミタシオに斬り掛かり イミタシオは咄嗟にそれを大剣で受け止めた。

 

「オラオラとっと真っ二つになりやがれ」

「ぐ、う」

「シオちゃん!お前等邪魔!!」

「ヤートット!?」

「ヤートット」「ヤートット!」

「チッ」

 

 上から振り下ろされた刀をイミタシオは咄嗟に大剣を両手で持ち両足で踏ん張るが体格とパワーの差からかジリジリと押しつぶされようとしておりそれを見たベルゼルガが助けようとヤートットを切り伏せていくがヤートットは人海戦術で妨害をする。

 

「イミタシオ様、ベルゼルガ!今パンタノドールを「ヤートット!」うひゃあ!?」

 

 パンタノペスカが数の不利を打ち消そうとゴーレムを生成しようとするがその前にヤートットがカトラスで斬り掛かり慌てて盾で防ぐがイミタシオ同様上からジリジリ押し込まれていく。

 

「あわわ、こんな早くに乱戦になるなら早くに作るべきでしたわ・・・」

 

 ヤートットの攻撃を防ぎながらそうぼやいているとヤートットの2人が背後からカトラスで斬り掛かってくる。

 

「「ヤートット!」」

「イヤーー!薄い本みたいな展開はイヤですけどガチ殺しにこれられるのもイヤですわー!!「獣撃破!」マゼンタ様!」

 

パンタノペスカが斬られる直後に星獣モードになったマゼンタ達が到着し強化獣撃棒でヤートットを撃ち抜きアズールとサルファも強化星獣剣と強化獣槍の爪で砂爆盗とヤートットに殴り込んでいく。

 

「ハァ!」

「チッ」

「オラァ!」

「ヤトー!?」

 

 砂爆盗はアズールに斬り掛かられた事でイミタシオの押し込みを中断して回避しサルファ拳のラッシュでヤートット達を吹き飛ばしてベルゼルガと合流する。

 

「ゴメン、パンタノペスカ遅くなったんだよぉ」

「そんな事ありませんわ。助かりましたわ」

「遅れた分はこれから返すわ」

「魔獣の前にまずはお前からや」

 

 そう言いながらマゼンタ達は胸元の変身アイテムに触れる。

 

「「「真化星獣ッ!!」」」

 

 マゼンタ達が真化星獣モードになろうとした時、体中に纏わり付く様な不快感が襲いかかり3人は苦しむ様に倒れ込んだ。

 

「マゼンタ様!」「アズール!」「サルファ」

「隙あり!爆熱射砂」

 

 倒れ込んだ3人に思わず駆け寄るイミタシオ達にチャンスと見た砂爆盗は今度は手前に爆熱射砂を放ち煙幕を張りその隙にその場から撤退していった。

 

「ゲホッ逃げられた・・・」

「アイツを追うのは後回し今は」

「皆様大丈夫ですの!?」

 

 イミタシオ達は砂爆盗の追撃を後回しにして倒れたマゼンタ達に駆け寄った。

 

「う、うぅ・・・イミタシオ?どうしたのぉ・・・」

「どうしたのはこっちのセリフなのあなた達が真化しようとした急に倒れ込んだのよ」

「そうだった。真化星獣モードになろうとしたら」

「急に気持ち悪くなって気が遠くなったんや。どう言う事何やギンガホーク?」

 

 サルファの質問にギンガホーク、ギンガルカ、ギンガホーンが変身アイテムから顕現するが星獣達は難しげな表情を浮かべていた。

 

「どうしたんや?そんな顔して」

〈不味い事になったかもしれねぇ・・・〉

「え?」

〈アースが、魔獣の汚染でかなり蝕まれているわ〉

「そ、それってかなり危ないって事なのぉ?」

〈あぁ、今のマゼンタ達の変身はアースが混じっている状態になっている。その状態で変身を続ければ毒を飲むと同然の状態だ。今は大丈夫でもこのままでは真化星獣モードや星獣モードが使えなくなるだけで無く、魔法少女の状態を続けるだけでもやがて死んでしまう可能性がある・・・・!〉

「「「え・・・・?」」」

 

 ギンガホーンの苦渋に満ちた答えにマゼンタ達は呆然とした声を出した。  

  

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