魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第118話 背水2

七ノ浜町

 

 

ベーゼ、ルベルブルーメ、マキナは眠らされたレオパルト達を安全そうな場所に寝かせるとルベルが悪態を吐く。

 

「クソッ何だよあのクラゲ」

「おそらく、バルバンの物でしょうね。どうやらこの町全てを結界の様な物で覆い、町中の人間を眠らせて居るみたいですね」

 

 ベーゼはそう言って周りを見渡すと周りに居る人間も冷たくなって眠っていた。

 

「それにこの針どうも物は貫通するみたいなのだわ。その所為でアリスちゃんを守れなかったのだわ・・・」

「そっかマキナは元が人形だから・・・」

「どうやら隣町にいるというバルバンは囮で本命はこっちの様ですね・・・何にせよあのクラゲこのまま放っておいたらマズいですね。破壊しておきましょう・・・ん?」

 

ベーゼがクラゲの様な物を破壊しようと視線を向けると飛び上がったイミタシオに真っ二つにクラゲの様な物を切り裂いた。

 

「あれはイミタシオ」

「アイツも閉じ込められていたのかよ」

 

「ん?アイツら」

 

 空中にいたイミタシオが下に居たベーゼに気がつくと降りベーゼ達に近づく。

 

「お前らの仲間も眠らされた様だな。てっきりゲートで隣町にもう言ったと思ったのだが」

「行こうとしましたけど結界の影響か通れなかったんですよ・・・ベルゼルガが居ないようですけどもしかして」

「あぁ、私を庇ってあの針を受けてしまった・・・」

「そうですか・・・そちらはトレスマジアと連絡は取れないんですか?」

 

イミタシオの落ち込んだ表情を見てベーゼは同情的な気持ちになりながらトレスマジアに連絡を入れない事に疑問を示した。

 

「いやこちらのテレパシーやスマホも通じない。それにこの結界、空の方も覆っているみたいでしばらく空を上がっていたが途中でぶつかってしまった。空から出るのも無理の様だ」

「空からも脱出出来ないのは分かったけどよ、じゃあどうする気だよ?」

 

 ルベルがどこか苛ついた様子で聞くとイミタシオはチラリと視線を向けて質問に答える。

 

「さっき、空に上がった時浜辺の方に異常があった。恐らくこの結界を張ってあのクラゲを飛ばした奴がそこに居るはずだ。そいつを叩いてベルゼルガを起こす、それに協力しろエノルミータ」

「ざけんな、上から目線で命令すんなよ。お前がロードエノルメ時代にアタシやロコにした事忘れたとは言わせねえぞ」

「ル、ルベルちゃん・・・」

 

 イミタシオの協力要請にルベルブルーメは怒りの表情で睨み付けベーゼはそれを見て狼狽えながらルベルを宥めようとする。

 

「お前に手を貸さなくてもアタシとベーゼとマキナだけでバルバンなんか倒してやるよ」「本気で言っているのか?この結界と町中の人間を眠らせているのは私達シオちゃんズやトレスマジアでさえ苦戦するブドー四将軍と言う精鋭の一人なんだぞ、そんな半分に減った状態で勝てるわけがないだろうが」

「んだと」

「ルベルちゃん落ち着いて・・・今はイミタシオと争ってる場合じゃ無いから。イミタシオ、協力と言ってもわたし達は魔法少女と敵対する悪の組織です、連携なんか出来る筈がありません。ここはお互いに攻撃し合わない、邪魔し合わないと言う事でどうですか?」「・・・分かった。その方が良さそうだな」

「ルベルもそれで良いのだわ?」 

「・・・あぁ、それでいい」

 

 ベーゼの提案にイミタシオも了承し、ルベルもこれ以上ごねるのも悪いと分かっているので頷いた。

 

「では浜辺の方でしたね。急いで向かうとしましょう」

 

 

八海町

 

 

「戦闘員はお任せください。パンタノドール!」

「「「ヤートット!?」」」

 

パンタノペスカは多数のゴーレムを召喚するとヤートット達と戦わせていく中マゼンタ達はブドーの前に立ち塞がる闇丸、鬼丸と戦っていた。

 

「閃光獣撃連弾!」

「く、この、グォ!?」

 

 マゼンタが放つ閃光獣撃連弾を闇丸は刀で弾いていくが弾ききれず幾つか喰らってしまい後ずさってしまう。

 

「喰らえ!」

「何の雷の羽根ー!」

 

鬼丸は手裏剣を複数投げつけるがサルファは雷のアースで全て撃ち落としその隙にアズールが鬼丸に接近し星獣剣で斬りつける。

 

「ハァアア!」

「ぬっ」

 

 それに対し鬼丸はチャクラム状の大手裏剣で防御する。

 

「おのれ魔人忍法、縄頭蓋(じょうずがい)!」

「きゃあ!?」

〈クッ〉

 

闇丸が巨大な鮫を召喚しそれの上に乗り突進攻撃を仕掛けマゼンタは吹き飛ばされる。

 

「魔人忍法、自在縄!」

「うわぁ!?」

「サルファ!きゃ!?」

 

 別の所ではブドーに近づかせまいと鬼丸はエネルギー状の紐を多数飛ばしサルファとアズールを捕らえると無茶苦茶に振り回し地面に叩きつける。

 

「やっぱり四将軍は手強いよぉ・・・」

〈妙だ・・・〉

「何がなのギンガホーン?」

 

ギンガホーンの呟きにマゼンタは怪訝な表情を浮かべる。

 

〈あの闇丸と鬼丸という奴ら確かに強いが前の四将軍二人の様な強さを感じない。アイツら本当に四将軍か?〉

「で、でもブドー魔人衆はもうあの二人だけの筈でしょ?」

〈魔人衆の残りは本当にあの二人だけなのか?本当は、まだ残っている可能性も〉

「何をよそ見をしている!惑わしの術」

「ッ危ない!」

 

 鬼丸がマゼンタとギンガホーンを話している隙を突く様に指先から何かの光線を放ち、アズールは咄嗟にマゼンタを庇う様に光線を浴びた。

 

「アズール大丈夫!」

「アンタは頑丈やからって直ぐに自分の体を盾にするのやめーや!体は何ともないんか?」「・・・・」

〈アズール?〉

蹲ったまま黙っているアズールにギンガルカが心配そうに近づいた瞬間突如アズールがギンガルカを殴り飛ばした。

 

「うわあああ!!」

〈きゃ!?〉

 

「ギンガルカ!?」

「アズールお前何してるんや!ってうわ」

「ああああ!」

 

 アズールがギンガルカを殴り飛ばした事にサルファが抗議の声を上げるがそのサルファにも斬りかかりサルファは慌てて獣装の爪で防御する。

 

「アズール、どうしたんやって・・・」

 

「わあぁああ!」

「ヤートット!?」

「ちょっアズール様!?」

 

 サルファはアズールの振るった剣を弾き飛ばして再び詰問しようとするが今度はヤートットやゴーレムに斬りかかっていく。

 

「アズールどうしたの一体?」

〈おそらく、あの忍者がさっき撃った光線、あれでアズールは錯乱させられたんだ〉

 

 

「ほう、鬼丸あの術を使ったのか」

「ハッ時間稼ぎとしてはこれ以上無く有効かと。奴らが錯乱した仲間の対処に時間を掛ければ掛けるほど我が有利になります」

「だがこちらも巻き込まれるわけにはいかん、御大将もう少しお下がりを」

「うむ、我らは高みの見物と行こうか」

 

 そう言いながら距離を取るブドー達にマゼンタ達は反応する余裕も無くアズールを抑えようと四苦八苦していた。

 

「アズール様失礼しますわ。パンタノトラップ!」

「ハァアア!」

 

 パンタノペスカがアズールの足下を泥濘で捕らえ拘束しようとするが足下が沈む前にアズールは足下を凍らせ沈まない様にしてパンタノペスカに斬りかかる。

 

「うぇ!?ですわ」

 

 ガキィン!

 

 パンタノペスカは慌てて盾を構えて斬撃を防ぐが力の差からかジリジリと押し込まれていきそれを見たサルファが慌てて後ろからアズールを羽交い締めにして止める。

 

「やめいアズール!アンタほどの魔法少女が何簡単に敵の術に掛かってんねん。はよ正気に戻りい!」

「うわあああ!!」

 

羽交い締めを解こうと暴れるアズールを見てマゼンタは縋る様にギンガホーンに聞く。

 

「ギンガホーンどうしよう・・・」

〈思いつく手は二つある。一つはあの術が邪悪な物ならマゼンタの浄化のアースで浄化する方法。もう一つは荒療治になるが強い衝撃を与えて正気に戻す方法だ。あの手の術は強い衝撃で元に戻る場合が多い〉

「だったら確実そうな浄化のアースで治すよぉ!浄化の」

 

「やらせぬ!」

 

マゼンタが浄化のアースをアズールに放とうとした時、離れて見ていた闇丸と鬼丸が手裏剣を投げつけ妨害する。手裏剣はギンガホーンが実体化して幾つか弾こうとするがブドーが斬りかかって、ギンガホーンの護衛を妨害し、手裏剣が幾つか当たりマゼンタの集中が途切れてしまう。

 

「きゃあ!?」

〈マゼンタ!〉

 

「馬鹿め、厄介な貴様を野放しにする訳がないだろう」

「このブドーを忘れてもらっては困るな。ブドー居る限りマゼンタの守り出来ぬ物と知れ」

 

「くそウザい真似を・・・!ギンガルカ、ギンガホーク!ギンガホーンの手助けしてくれんか!」

〈分かったわ!〉

〈了解だぜサルファ〉

 

 サルファはアズールを抑えながらギンガルカとギンガホークに援護に向かう様頼みながら悪態を吐く。

 

「クソッ人手が足らん、イミタシオもベルゼルガはまだ来ないんか?」

「可笑しいですわ。隣町ならもう来ても可笑しくないし何かあったらテレパシーで連絡する筈なのに・・・まさか向こうで何かあったんですの?」

 

 

----------

 

 

七ノ浜町 浜辺

 

 

 ベーゼ達が浜辺に吐くとそこには多数の戦闘員とクラゲの様な笠を被った魔人と鎧武者の魔人がおり海辺付近に槍の様な物が刺さっておりそこから海が赤潮の様な物に覆われ始めていた。

 

「いた!アイツらですね」

「(魔人が二人いるだと!マズい想定外だ) 待てこのまま戦うのは」

「うるせぇ!ロコ達を助けなきゃなんねぇんだろ。一人多い所でやる事変わんねぇよ。真化!」

 

イミタシオの制止を無視してルベルブルーメは真化しルベルブルーメ・アヌベドになる。

 

 

「行け影犬!!」

 

 ルベルブルーメ・アヌベドは多数の影犬を召喚して怒濤武者達に襲わせる。

 

「「「GARUUUU!!」」」

 

「「「ヤートット!?」」」

「エノルミータにイミタシオか。結界内に居ただけでなく夢氷も喰らっていないとわな」

「だがその程度の数で挑もうなど愚劣の極みよ、セイ!」

 

 怒濤武者はそう言って太刀を抜き影犬の一匹をあっさりと斬り殺り、氷度笠も刀を抜き影犬を次々切り捨てていく。

 

「そのクラゲの笠・・・テメエがロコや町中の人間眠らせた犯人か!だったらテメエを先に倒す、影縛り! 」

「ぬ!」

「うぉ!」

 

 ルベル・アヌベドは速攻で決着を付けようと怒濤武者と氷度笠を二人同時に影の拘束で動きを止めると氷度笠目掛けて短剣を振り下ろした。だが

 

「舐められた物よ。この怒濤武者がこの程度の拘束で止まると思うな」

「何!?」

 

 怒濤武者は拘束されているにも関わらずあっさりとルベル・アヌベドの腕を掴み攻撃を止めると太刀をルベルに振るう。

 

「ルベル」

「マキナ!!」

 

 それに対しマキナが間に割り込み怒濤武者の斬撃を受け止め切り裂かれるが反撃とばかりにマキナが口から光線を撃ち怒濤武者を怯ませルベル・アヌベドの腕を解放させ後ろに下がりその間に怒濤武者と氷度笠は影の拘束を破ってしまう。

 

「マキナお前キズ・・・」

「この程度問題ないのだわ」

 

 ルベル・アヌベドはマキナの胸に一閃された傷を見て罪悪感を覚えるがマキナは気にするなと言っているとにベーゼとイミタシオが合流する。

 

「だから待てと言っただろうが」

「チッ・・・」

「真化しているルベルちゃんの拘束をあっさり破るなんて、アイツらは一体?」

 

 ベーゼが警戒した視線を向ける中怒濤武者と氷度笠はその視線を意に介さず余裕な態度で名乗りを上げる。

 

「星から星への渡り鳥、ブドー四将軍が一人氷度笠」

「同じく四将軍が一人怒濤武者。エノルミータイミタシオよ、この結界内にどうやって入ったかは知らぬがたった4人でブドー四将軍2人掛かりの捕獲作戦邪魔できると思うなよ」

 

 そう言って怒濤武者はギラリと刀をベーゼ達に向けた。




 今回出した闇丸と鬼丸の縄頭蓋と自在縄の術はハリケンジャーの暗黒七本槍のサンダールの術です。鮫+忍者なので闇丸と鬼丸に使わせたいと思い採用しました。

 申し訳ありませんが来週は用事があり更新が出来ないかもしれません。
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