ナハトベース
「何だ・・・キサマはマジアベーゼ!?」
ナハトベースでマジアベーゼと戦っていたロードエノルメは焦った様な表情を浮かべていた。最初は魔物の物量でマジアベーゼを圧倒して拘束していた筈だったが突如マジアベーゼの魔力が爆発し魔物の拘束を解き髪が長くなり、翼と角が大きくなった姿で現れた。
「な、何故私の魔物が倒された・・・答えろマジアベーゼ!!」
そう叫び魔物を差し向けるもベーゼはそれを鞭の一振りで放つ魔力弾で粉砕する。
「簡単な事です、あなたの魔物が弱いからですよ・・・だから強い私が奪うのです。強き者が弱き者から奪う・・・あなたが言った言葉そのままお返ししますよロードエノルメ、貴方は奪われる側ですよぉ」
そう言ったマジアベーゼの目には幼い子供の姿をしたロードエノルメの姿が映っていた。
中央広場のビル屋上
「あったアレだね!」
屋上にたどり着いたマゼンタは遠くの巨大な卵に向かって光線を放っている円錐の魔法陣を見つけるとそれを壊さんと槍を顕現させて近づくと円錐の頂点から稲妻が放たれ接近を妨害される。
「きゃああああ!!」
〈マゼンタ!?〉
マゼンタが動きを止めると同時に魔法陣の中からイリエスが現れる。
「よくここまで来たわね、でもこれ以上近づけさせる訳にはいかないのよ。闇に葬られし我が一族、今一度力を与えよ!」
イリエスがそう言って呪文を詠唱すると幾つもの人魂が現れイリエスの体に入るとイリエスの顔が青白く変色し手足は鱗と爪を持ち胴体にデスフィアス、左肩にはバルキバルキ、モルグモルグ、ヒエラヒエラ、ゲルトゲルトの顔が右肩にはガーラガーラ、ワンガワンガ、メルダメルダの顔が浮かび上がり禍々しい姿―邪帝イリエス―に変貌した。
「何あの姿は!?」
〈気をつけろさっきよりも強い力を感じるぞ!〉
「ハァー!!」
イリエスの左肩のバルキバルキとヒエラヒエラの顔から霧の様な物が放たれそれがマゼンタの腕に当たると焼けただれる様な傷ができた。
「うぁ!?」
〈マゼンタ!!〉
マゼンタが痛みで喘ぐとギンガホーンが慌てた声を出すとマゼンタの腕が淡く光るとマゼンタの傷が治っていった。
「ありがとうギンガホーン!」
〈気にするな、この位どうという事は無い〉
「何、その声は?何か妙な力を新しく持っている様だけどその程度で私には勝てないわよ喰らえ!」
「こんな攻撃!!」
イリエスは今度は両肩の魔人の顔から機関銃の様に光弾を乱射するがマゼンタはそれを恐れず突っ込みイリエスを踏み台にして空中に躍り出ると魔法陣に向けて槍を振りかぶった。
「マジカルストライク!!」
マゼンタの放った槍は吸い込まれる様に魔法陣に当たり、そして魔法陣は砕かれる事無く槍を吸収した。
「えっ!?」
〈マゼンタ、止まるな!〉
「ハァ!!」
魔法陣に槍が吸収された事にマゼンタは思わず呆然となり動きが止まり、それにギンガホーンが警告するが先にイリエスが放った触手に絡め取られた。
「グッ・・・アァ・・・!?」
「ホホホホ、残念だったわねこの魔法陣は生命エネルギーと魔力を吸収して魔獣の卵に与えるのよ。そんな魔力で作った槍なんていい餌よ、あんた達の魔法じゃ私の魔法陣は決して壊せないわ、ホーホッホホ!」
「ウゥゥゥ・・・」
そう言ってイリエスは高笑いしながらマゼンタを締め上げていきながらも口を開く。
「私達の・・・魔法・・・じゃ壊されないなら・・・それ以外の力なら・・・壊せるんだね・・・」
「ハ?何まさか、さっきの治す光で壊す気?それともそんな細い腕で叩き壊そうって言うの?ちゃんちゃらおかしいわね!やれる物なやってみなさいよ」
イリエスがあざ笑う中マゼンタが振るえる腕で首元の変身アイテムに手を伸ばし言葉を紡いだ。
「唸れ星・・・獣モード」
「!?」
マゼンタがそう言うとマゼンタの体が光に包まれイリエスの拘束を破り地面と降り立つと軽装な鎧とグリーヴを纏ったマゼンタが立っていた。
「花びらの角ー!!」
「ウアァァ!?」
呆然としているイリエス目掛けてマゼンタが手のひらから花のアースを放ちイリエスを吹き飛ばすと続けて大きな棍棒の様な武器―獣撃棒―を出すと肩の乗せると魔法陣に狙いを定めた。
「獣撃破!」
「ッ!ま、待ちな」
イリエスが慌てて止めようとするがマゼンタの放った獣撃破は魔法陣を粉々に破壊しそれにより魔獣の卵に送られていたエネルギーが途絶え、町全体を覆っていた魔法陣も消え失せた。
「馬鹿な!アースですって!?この星には無かったんじゃないの!?」
「やあぁぁぁ!」
「グアァァ!?」
無いと思い込んでいたアースの攻撃でイリエスは動揺するがマゼンタはそれに構わずイリエスに獣撃棒を振るいイリエスをビルの下へたたき落とした。
マゼンタが魔法陣を破壊する少し前 中央広場のビル付近
「雪花一閃!」
「ウアァァ!?」
「雷鳥の双撃!」
「ギヤァァァ!」
アズールがヒエラヒエラを斬り付け凍り付き砕け散らす隣で、サルファは獣装の爪の2連撃でメルダメルダの胴体をぶち抜き倒していく。
「ガランガー!」
「ウォオオ!!」
残る魔人の1人、ガーラガーラは腕を伸ばしアズールの首を締め上げ、邪魔はさせないと言わんばかりにデスフィアスは剣でサルファを斬り付けサルファはそれ獣装の爪で防御しながらアズールに視線を向ける。
「アズール!」
「大丈夫よ・・・サルファこっちは何とか・・・するから・・・貴方は自分相手に集中して、やぁ!」
そう言いアズールは星獣剣で腕を切り落とし地面に着地するとそのままガーラガーラと斬り合った。
「・・・了解や!こっちもさっさと倒したるわ、おらぁ!!」
アズールが大丈夫そうなのを見るとサルファは眼前の相手に視線を向けを叩き潰すと言わんばかりに気炎を吐き爪で剣を掴むとそのままへし折った。
「ヌゥ!?オオオオ!!」
「遅い!」
剣を折られデスフィアスは一瞬怯むがそれでも折れた剣で斬り付けようと剣を振るいサルファがそれを避け髪が数条斬られるがそれに怯まず懐に入ると振りかぶった獣装の爪 に力を込めて殴りつけた。
「雷鳥の一撃!」
「グガアアア!!」
デスフィアスが風穴を空けられ倒れるその近くでアズールはガーラガーラの全ての腕を凍らせ今まさに止めを刺そうとしていた。
「せやぁぁぁ!!」
「ギャア!?」
デスフィアスとガーラガーラが倒れ宝石に戻っていくのを建物の影からネモは呆然とした様子で見ていた。
「スゲぇ・・・あっという間にあんなに強かった再生怪人軍団を全滅させやがった・・・」
「ネモ、ボーッとしてる場合じゃ無いわよ!今の内にキウィ回収してうてなの援護に行くわよ」
「あ、あぁ・・・」
真珠の言葉にネモは頷くとキウィが戦っていた場所へ急ぎ走っていた。
「くっおのれぇ!!」
「後は貴方だけね」
「観念せぇ」
アズールとサルファがメドウメドウに相対した時、ビルの屋上から放たれていた光が消え、体全体を覆っていた気怠さが無くなった。
「ッ!これは!!まさか・・・」
「マゼンタ、儀式を阻止したのね!」
「よっしゃぁ!!これで全力で戦えるわ」
「クソッ!儀式が失敗したならますます私が倒される訳にはいかないわ!マザーの密命を果たすまでは!ハァ!!」
メドウメドウは光線を放ちアズールを怯ませるとそのまま姿を眩ませた。
「チッ!逃がしたか、しゃーないアズールこのままマゼンタの援護に〈サルファ上だ!〉
!?」
ギンガホークに言われサルファが上を向くとビル屋上からイリエスが落下し、遅れて星獣モードのマゼンタも着地した。
「みんな!」
「マゼンタ!良かったわ大丈夫そうで」
「マゼンタ、なんやアイツ、姿が前見た時とえらい変わってんで」
「うん、何だか怨念を取り込んでパワーアップしたみたい・・・気をつけて!」
「トレスマジア・・・よくも私の大儀式を・・・」
マゼンタが2人に説明する中イリエスはヨロヨロと立ち上がり睨み付けるがそれに構わずマゼンタ達は名乗りを上げる。
「ギンガホーン!マゼンタ!!」
「ギンガルカ!アズール!!」
「ギンガホーク!サルファ!!」
「「「胸に宿りし星獣の力!トレスマジア参上!!」」」
トレスマジア、それは勇気ある魔法少女に与えられる正義の名なのだ!!
「喰らえ!!」
イリエスは両肩の魔人から光弾を乱射し倒そうとするがサルファは前面に防御魔法を展開して突撃し距離を詰めていき武器を振りかぶった。
「獣撃棒!」
「星獣剣!」
「獣装の爪!」
「ウアァァ!?」
マゼンタ達の連続攻撃を受けイリエスは火花を上げながら倒れ伏した、が直ぐにバネ仕掛けの様に起き上がった。
「えっ!?」
「何て頑丈な奴や!」
「だったらこれならどう?雪花の息吹!」
そう言いアズールは雪花の息吹でイリエスを凍らせ、サルファはマゼンタの槍に力を分け与えマゼンタがそれを投擲した。
「マジカルユナイトストライク2!!」
「ガッ!?」
槍はそのままイリエスに当たり爆発するがそれでもイリエスは倒れる事無く立ち続けていた。
「「「!?」」」
「トレスマジア、あんた達の力はこの程度?今度はこっちの番よ!ガンダルスカルブジャベグゥー」
イリエスが呪文を唱えるとイリエスが巨大化し3人を見下ろすとそのまま足を振り下ろし踏みつぶさんと攻撃をする。
「わ!?」
〈マズいな、このままではやられてしまうな 〉
「分かっとるわ!マゼンタウチらも巨大化すんで!」
ギンガホーンに怒鳴り返しながらサルファはマジアエキスの瓶を取り出した。
「ここは町中やから2人しか変身出来ん!アズールは待機、万が一の時は頼むで」
「えぇ、了解よ、お願いね2人とも」
「「マジアエキス!!」」
魔法少女はマジアエキスの力で巨大化する事が出来る。だが巨大化出来る時間は僅か5分なのである!
『『はあぁぁぁ!!』』
マゼンタとサルファは星獣モードのまま巨大化しイリエスと相対する。
『マジアマゼンタ、マジアサルファ!さっきは驚いたけどそんなアースでこのアタシを倒せると思うんじゃ無いわよ、ハァー!!』
イリエスは今度は両肩の魔人から溶解液を吐き出し、それに対してサルファは前に出て結界を展開したが結界がみるみる溶かされサルファの腕や足に掛かり火傷の様な傷を負う。
『うあぁぁ!?』
『サルファ!』
マゼンタがサルファに近づき回復魔法を掛けるがその隙を突きイリエスが両腕から触手を出し2人を拘束する。
『フフフ、ホラホラァ!!』
『きゃああああ!』『クソォオオ!』
イリエスは拘束した2人を無茶苦茶に振り回しぶつけ合わせ、地面に叩き付けてダメージを与えていきそして止めを刺そうとしたその時、2人を拘束していた触手が切り裂かれ2人は拘束から抜け出る事が出来た。
『グッ!キサマァ!!』
『『アズール!!』』
そこには巨大化し真化したアズールが触手を切り裂いた羽衣・白藍剣乃型を振り下ろしイリエスを睨み付けていた。
『ごめんなさい2人とも、ヴァーツの言いつけを破っちゃったけど見捨てる訳にはいかなかったの・・・後で一緒にヴァーツに謝ってくれる?』
『アズール・・・もちろんだよぉ!』
『アズールのお陰で助かったんや、その位お安い御用や』
『あんた達1人増えた位でもう勝った気かい!舐めるんじゃ無いわよハァー!!』
『雪花の霧!』
イリエスはもう一度両肩から溶解液を発射するがアズールは視界を覆うほどの霧を出し姿を眩ませた。
『(それでアズールどうするの?あの溶解液はかなり厄介だよ)』
霧でイリエスの攻撃から隠れる事が出来たマゼンタは次をどうするかをアズールに聞きアズールは慌てる事無く答える。
『(大丈夫よ私に考えがあるわ)』
――――――――
『トレスマジア!隠れても無駄よ、出て来なければ周りを破壊して人間共を殺すわよ!』
イリエスはそう怒鳴りながら周りを警戒していると、霧の向こう側からアズールが突っ込んできた。
『来たわね、ハァー!!』
イリエスはアズールに向かって両肩の魔人から溶解液を吐きかけるが当たる前にアズールは水で作り出した壁を展開し溶解液は水の壁に当たるも蒸発するだけでアズールには届かない。
『無駄よ』
〈いくら強力な溶解液でも水は溶かせないでしょ!〉
『だったらこれならどう!』
今度は光弾を乱射し、水の壁を突き抜けアズールに当たるが
『クハァアア!すごい愛が来たぁぁぁ!』
『だから何で喜んでのよコイツ!?』
〈あんまり無茶しないでねアズール〉
『(私が攻撃を受け止めて距離を詰めて、その後ろをマゼンタが攻撃して怯ませて、最後にサルファが止めを刺す!これが私達の新たな合体技よ!)』
『(スゴイよアズール!あの攻撃を全部受けるなんて!!)』
〈(あぁ、これ程の勇気を持った者は3000年前にもいなかった)〉
〈(スゲーなサルファ!アズールはまさに星を守る戦士の鑑だな!!)〉
『(・・・・あぁ、うんソウヤネ)』
アズールの後ろで走りながらマゼンタ、ギンガホーン、ギンガホークがアズールを賞賛するがサルファは複雑そうな表情で同意した。
『クッ!そんな攻撃態々当たるとでもッ・・・!?』
イリエスが攻撃を避けようと足を動かそうとするがいつの間にか足が凍り付かされており動けなくなっていた。
『キサマァ!!いつの間に!?』
『逃がす訳無いでしょ、今よ2人とも!!』
『桜花獣撃!!』
『剛昇拳!!』
『ウアァァ!?』
アズールの後ろからマゼンタとサルファが飛び出し、マゼンタは獣撃棒に花のアースの力を込めて攻撃し、サルファも拳をイリエスにぶち当てたがイリエスは吹き飛ばず踏みとどまった。
『フーッフーッ!!』
『何て奴やまだ倒れへんのか!?』
『だったらもう一度やるだけだよ!獣撃棒ランスモード!!』
マゼンタはそう言いと獣撃棒が長く伸び、片方の砲口に赤紫色のエネルギー状の刃が現れる。
『ギンガホーン!私に力を!!』
〈あぁ、私の力を君の足に!〉
ギンガホーンの言葉と共にマゼンタの足に馬の足を模した様な甲冑に覆われる。
『マジカルユニコーンブースト!』
そう叫ぶと同時に目に見えぬ速さでマゼンタはイリエスをイリエスを貫いた。
『ガッ!?』
『マジカルブースト!アーム!』
マゼンタは両腕を強化しイリエスを刺したまま獣撃棒を持ち上げると獣撃棒にアースと魔法の力を込める。
『マジカルユニコーンキャノン!!』
『ウワァァァー!?』
イリエスに刺さったエネルギー状の刃をイリエスごと射出し、空中でエネルギーが膨張し大爆発しイリエスはそれに巻き込まれ粉々になった。
『『〈〈やった!!〉〉』』
イリエスが倒されるのを見てアズールとサルファ、ギンガルカやギンガホークが喜びの声を上げ、マゼンタは振り返って2人に笑顔で手を振ると元の大きさに戻って地面に倒れそれを見て2人も慌てて元の大きさに戻りマゼンタに駆け寄る。
「マゼンタ大丈夫!!」
「大丈夫だよぉ・・・ちょっと疲れただけだよ」
「無理も無いわあんだけの力使ったんや、今は休んどき、後はウチらがやっとくさかい」
「心配ないよ、もう動けるよ!急いで残りの魔物を倒さないと!!」
〈マゼンタ、待て、無理は駄目だここはサルファの言う通りに・・・〉
「あーこうなったらマゼンタは頑固だから無理よ・・・私達がフォローするから心配しないでギンガホーン」
〈むう・・・〉
アズールの言葉を聞きギンガホーンは不服そうな声を漏らすが渋々納得する。
「それじゃあ行くよぉ!みんな!!」
マゼンタがそう言うと魔物の残りを探すべく走り出しアズールとサルファもそれを追って走って行き、そこに誰にも居なくなった。しばらくするとイリエスが爆散した地点に落ちた赤い宝石の様な物をそれを拾う者がいた。
「マザー・・・なんとお労しい姿に・・・」
宝石を拾ったメドウメドウは悲しそうに呟くと直ぐにその場を離れていった。
路地裏
「待っていて下さい!マザーに命じられた復活の儀式必ずやり遂げて見せます!復活すれば魔獣の卵とエノルミータの一部の者の正体の情報があれば船長ももう一度チャンスをくれる筈「やぁ」!?」
メドウメドウが隠れながら復活させるべく走っていると突如声を掛けられ驚いて足を止めると何も無い空間からヴェナリータが現れた。
「何だキサマ!!」
「初めましてボクの名前はヴェナリータ、エノルミータのマスコットをしている者さ。今回は君に頼みがあってね」
「頼みだと?」
「あぁ、君の持っているその宝石ボクに譲ってくれないかい?」
「なっ!?」
「今回トレスマジアは新たな力を手に入れて強くなった様だから、ボク達もパワーアップしないとバランスが悪いんだよ。その点その魔力の塊は極上の強化素材だ。是非ともそれを置いてさっさと消えて欲しいんだ」
「!!ふざけるなぁーこのチビがー!!」
ヴェナリータの言葉にメドウメドウは怒りを露わにヴェナリータに襲いかかるがヴェナリータの背後から巨大化したシスタギガントが襲いかかった。
――――――――――
――――――――
――――――
「ご苦労だったねシスタ」
「もぉーエノルメさんを始末して休む暇もなくこき使うなんて人使いが荒いですよヴェナさぁん・・・それで今回は概ねヴェナさんの計画通りなんですかぁ?」
「そうだね、バルバンと言うイレギュラーはあったけど当初の予定通りにロードエノルメはうてな達の良い成長の糧になり、うてなをエノルミータ総帥の座に着ける事が出来たし、更にバルバンのお陰で強化アイテムも手に入った」
そう言うヴェナリータの手には赤い宝石が握られており背後には血まみれのメドウメドウの死体が転がっていた。
「そう全てはボクの掌の上さ、バルバンには今後もロードエノルメの代わりにうてな達の成長の糧になって貰おう」
そうヴェナリータは言いながらシスタと共に影の中に姿を消した。
こうして、イリエスと最後の配下メドウメドウは倒れイリエス魔人族は敗れ去った。だがイリエスが残した最後の置き土産、魔獣の卵は今も静かに鼓動を続けていた。
――――ドクン、ドクン――――
今回でイリエス編が終わり今後の予定としては幕間的な話で新総帥になったうてなの話をした後に新たな行動隊長の章に入ろうと考えています。夏が終わるまでに水着回が書けたらいいですが行けるかどうか分からないです。