魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第31話 歌と騒音とルベルの悩み2

「オラオラ!!どうした?どうした?」

 

ギィーーーーーン

 

「うあぁぁぁあ、頭が割れるよぉ」

「ぐ、ウウウウウ」

 

 益々大きくなるストイジーのスーパーノイズにマゼンタだけでなく遂にサルファも耐えきれず防御魔法を解いてしまい、両耳を押さえ苦しんでいた。

 

「ウハハハハ、このままチーキュの花火の様に頭をはじけ飛ばすがいい!!」

 

 ギィーーー「ロコはラヴリー♪ラヴリーロ・コ♪」

 

「何!?」

 

 スーパーノイズが突如響いた歌声にかき消され、ストイジーが驚いて歌が聞こえる方向を向くとそこには歌っているロコムジカの姿があった。

 

 

荒くれ無敵城

 

「おいサンバッシュ!どういう事だギンガグリーンの笛の音が無いのに音が止んだぞ!?」

 

突如音が消えた事によりそう怒りながらサンバッシュに掴みか掛かり掴み掛かられたサンバッシュは慌てた声を出す。

 

「し、知らねえよ!何がどうなってやがる!?」

 

 

――――――――――

 数分前

 

 

「さっきのロコのヴォワ・フォルテであのスピーカー野郎の音が一瞬消えただろ、多分魔力を込めた音だから消す事が出来たんだ。だったら魔力を込めた長い歌ならアイツの騒音を消せるはずだ!」

「はぁ!?そんなんで本当に消せるの?」

「可能性はある!」

「ッ!」

 

 力強く断言するルベルにロコは思いがけず顔を赤らめてしまう。

 

「・・・・でもロコの下手な歌じゃきっと無理よ・・・」

「それも考えてある!ロコ、お前アタシにノーパンの状態で見られてたら上手く歌えるかもって言ってただろ!だからアタシがお前の影に入って見てやるからその状態で魔力を込めて歌え!!」

「なぁっ!?そんな事やる訳無いでしょ!!」

 

ギィーーーーーン

 

 ルベルの言葉に愕然として思わず拒絶する言葉を放つがそうしている間にも騒音が大きくなっていく。

 

「時間がねぇ!分かってくれロコ、このままじゃバルバンの好き勝手にされるぞ!!」

「~~~~~~!わ、分かったわよ!しっ、しっかり見てなさいよルベル!!」

 

 そうしてルベルがロコの影に潜りノーパンの状態を覗き込みでロコの羞恥心を煽る事で歌を上手くしそれに魔力を込めた事で狙い通りストイジーのスーパーノイズをかき消す事が出来た。

 

「バ、バカな・・・俺のスーパーノイズがそんなクソみたいな歌詞の歌に消されただと!?」

〈驚いた。悪の組織の人間にここまで心に響く歌を歌える者がいるとは・・・歌詞はアレだが〉

「すごい!あの大きな音を消し去っちゃった・・・あんな歌詞で」

「アイツ、あんなクソみたいな歌詞の歌で騒音を消すなんてこんな隠し球持ってたんか」

〈クソッ!不覚にも感動しちまったぜ!歌詞はアレだけど〉

「(ア・イ・ツ・ら~~~~!!)」

 

 バルバンとトレスマジアの両陣営に歌詞に散々な評価をされロコムジカは歌いながらバルバンとトレスマジアを涙目で睨み付ける。

 

「おいロコ歌止めんなこのまま続けろ」

「分かってるわよ!フェルマータ・ソング!!~~~~♪」

 

 ルベルに言われ怒りを抑えながら一呼吸入れると再び騒音をかき消す歌を歌い始めた。

 

「ヤートット!俺のコンサートの邪魔をしたあの女を始末しろ!!」

「「「ヤートット!!」」」

 

ストイジーの命令でヤートットが一斉にロコムジカに襲いかかってくる。

 

「(やば!)」

「やらせるか!影人形(ドッペル)!!」

 

 ルベルがそう叫ぶと黒い人形の様な人型が現れヤートット達と戦っていく。 

 

「マゼンタ、チャンスや!今の内に」

「うん!分かったよぉ!」

「「唸れ!星獣モード!」」

 

 騒音による妨害が無くなった事でマゼンタとサルファは星獣モードに変身し、さらに

そこに星獣モードのアズールが到着する。

 

「ごめんなさい2人とも遅くなったわ」

〈遅れた分を取り返すわ!〉

「「アズール!ギンガルカ!」」

 

 3人揃った事により3人は改めてストイジーと相対する。

 

「ギンガホーン!マゼンタ!」

「ギンガルカ!アズール!」

「ギンガホーク!サルファ!」

「「「胸に宿りし星獣の力!トレスマジア参上!!」」」

 

 トレスマジア、それは勇気ある魔法少女に与えられる正義の名なのだ!!

 

「ヤートット!そいつらも抹殺だ!!」

「「「ヤートット!!」」」

「さっきみたいには行かないよぉ!」

「騒音さえなければこっちのもんや!」

「2人を苦しめた報い受けてもらうわよ!」

 

 

「ドォラー!」

「ヤトトー!?」

 

 サルファは獣装の爪でヤートットの首を引っかけると引きずり回して勢いをつけるととそのまま他のヤートットに向けてカーリングの様に放り投げ吹き飛ばしていった。

 

「「「ヤートット!?」」」

〈しゃあ!ストライクだ〉

 

「流水の刃!」

「ヤトットー!?」

 

 アズールは星獣剣から水圧カッターの様に水の刃を生成してそれをヤートットに飛ばして斬り付けていく。

 

〈すごいわアズール!これもホシュウのお陰なのね!〉

「いえ・・・・それは関係ないわ・・・」

 

「てやぁぁぁー!」

「ヤートット!」

 

 マゼンタはヤートットの1人と獣撃棒で斬り合っていく。

 

〈マゼンタ!あまり大振りになるな、隙が出来やすい〉

「分かったよぉ!」

 

ギンガホーンに言われマゼンタは防御に徹しカトラスを受け流すと蹴りでヤートットを蹴飛ばした。

 

「「「「ヤートット!!」」」

「影人形守れ!」

 

 ロコに襲いかかるヤートット達にルベルは影人形を操りロコに近づけさせない様に守っていた。

 

「「「・・・・・」」」

「「「ヤートット!」」」

 

 影人形(ドツペル)とヤートットの戦いは影人形が殴りつけヤートットが斬り付けるという乱戦にもつれ込んでいた。

 

「よし、これだけ乱戦になれば・・・くらえ影手裏剣!!」

「「「ヤトトー!?」」」

 

 ルベルがそう叫ぶと影人形は膨れてはじけ飛び破片が手裏剣になってヤートットを切り裂いていく。

 

「(ああ、見られてる、あんなに沢山の人に・・・ルベルにロコのノーパン見られてる・・・)」

「(ロコ・・・あんな嬉しそうに歌って、アタシがアタシが輝かせてるんだ・・・!!)」

  

 そんな戦いの中ロコはルベルやヤートットの視線を感じ半ば恍惚状態になりルベルもロコの力になっていると感じ2人の魔力は徐々に高まっていった。

 

「ぞっこんロックオン♡ラヴハート♡」

「ウオォォォー負けるかー!!ボリュームアップ、アップ、アップ、アアップ!!」

 

 ストイジーはロコのフェルマータ・ソングに負けじと指揮棒を振りまくりボリュームアップをしているがスーパーノイズは完全にかき消されていた。 

 

「あの魔人騒音を出す事に夢中でこっちに全然注意を払ってないよ」

「もう戦闘員は全員片付けた後はアイツだけや」

「ええ、今の内に合獣砲でッ!」

 

 マゼンタ達は残り1人になったストイジーに止めを刺そうとした時急激な魔力の高まりを感じ、魔力が高まった方を振り向くとロコムジカがオーラを纏っているかの様に見えるほどの魔力を放っていた。

 

「何や?あの魔力!?」

〈いかん!3人とも避けろ〉

 

 ギンガホーンが叫ぶのと同時に高まった魔力が歌声と共に一気に放たれた。 

 

「「フォルテシモ・カノン!!」」

「「「ッ!」」」

「なっ!ウワァァァ!?」

 

 ロコムジカと魔力とルベルの魔力が混ざり合い強力な光線として放たれトレスマジアは慌てて射線上から退避し、ストイジーは気づくのが遅れ退避仕切れず直撃をくらい指揮棒も粉々に粉砕された。

 

「はぁ、はぁ・・・やったのルベル?」

「みてえだな・・・・」

「「「・・・・・・・」」」

〈なんなのあの威力・・・・〉

〈エノルミータ・・・これ程の力とは〉

〈これ本当に人間が出せる威力なのか?〉

 

 息も絶え絶えになりながら立つロコとルベルに対してマゼンタ達は驚愕の表情を浮かべてロコムジカ達を見ていた。そんな中ストイジーはボロボロになりつつもバルバエキスを取り出した。

 

「貴様等ァ・・・よくも俺のコンサートを・・・許さんぞ!バルバエキス!効くぜー!!」

   

バルバンの魔人はバルバエキスを飲む事で巨大化する。だがそれは自らの命を縮める正に最後の手段なのだ!

 

『オオォォォー!!』

 

「やば!巨大化された」

「まじぃぞ、アリス居ねーし対処出来ねーぞ」

(そこまでです)

 

 巨大化したストイジーにたじろぐ2人にマジアベーゼの声が響いた。

 

「「ベーゼ!」」

(お二人とも良い戦いぶりでしたよ、ですかここまです。後はトレスマジアにお任せするとしましょう)

 

 マジアベーゼがそう言うと同時に影が現れロコとルベルを回収して消えていった。

 

「アイツら!ウチらに後始末押しつけおって・・・」

〈サルファ、エノルミータの連中の事は一先ず後だ。今はあの魔人を!〉

「分かっとる!マゼンタ、アズール!今回はウチが行く、マジアエキス!」

  

魔法少女はマジアエキスの力で巨大化する事が出来る。だか巨大化出来る時間は僅か5分なのである!

 

『はあぁぁぁ!!』

 

『喰らえスーパーノイズ!!』

 

ギィーーーーーン!!

 

 ストイジーはサルファに向かってスーパーノイズを放ちサルファはまた苦しそうに両耳を塞いだ。

 

『コイツ、指揮棒無しでも騒音出せるんか』

〈サルファ!〉

『心配無いギンガホーク、もうこの技は対策出来る!ハァ!!』

 

サルファは片腕をストイジーに向けるとストイジーの周りに3重の結界が張られ騒音をシャットアウトした。

 

『何!?』

 

『オマケや喰らえ雷伝導!(らいでんどう)』

 

サルファがそう言って雷のアースを放つと雷のアースは結界に感電し結界内で放電し中に居るストイジーに大ダメージを与える。

 

『ギャア!?』

 

〈サルファ今だ!〉

『了解や!』

 

 サルファはストイジーを捕らえていた結界を解除しよろめいているストイジーに走りより獣装の爪を装備した拳を振りかぶった。

 

『剛昇拳!!』

  

『ギャアアアア!』

 

 剛昇拳をくらい吹き飛ばされたストイジーはバリバリと電流が走ったかと思うと空中で爆散していった。

 

 

 

ナハトベース

 

「フフフフ、良いですねサルファの騒音に苦しむ姿からの大逆転劇・・・!補習の所為で途中からしか見れませんでしたが、お二人のお陰でバルバンの邪魔も出来てサルファの勇姿も見る事が出来ました。お二人とも本当にありがとうございます!」

「はぁ・・・・」

「そりゃどうも・・・」

 

 サルファの巨大化戦を映像で観戦していたベーゼは嬉しそうな表情で二人に礼を言うとロコとルベルは何処か疲れた様な声で返事をした。

 

「はぁ、今日は何かどっと疲れたわ・・・そう言えばアンタ何か変だったけど何か悩みでもあったの?」

 

 ロコにそう言われルベルは一瞬驚いた表情を浮かべるが直ぐに顔をロコに見えない様に逸らした。

 

「・・・・別に、もう解決したよやっぱりオメーはアタシが居なきゃダメだって事が分かっただけだよ」

「はぁ!どう言う意味よ?」

 




オリジナル技設定

フェルマータ・ソング

強化されたロコムジカの魔力で歌う事でスーパーノイズ等の騒音をかき消す技。下手な歌だと効果が無いのでロコムジカの羞恥心を煽りながら歌う必要がある。

影人形(ドッペル)

強化されたルベルブルーメの新技自分の影から操れる人形の様な兵隊を出して戦わせる戦闘力はヤートットと同程度。ロコムジカを守る力になりたいという思いから生み出された。影人形のイメージは顔がのっぺらぼうのコナ〇の犯人君。

影手裏剣

ルベルブルーメの新技その2名前の通り影から手裏剣を作り出して打ち出したり投げたりする。影人形を爆発させなくても生成可能。

雷伝導(らいでんどう)

サルファの新技。結界内に閉じ込めた敵を雷のアースで放電して中の敵にダメージを与える事が出来る。
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