魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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今回はホテル回を少し飛ばしてエピソード27からの話になります。


第32話 炎と想いと新たな星

ナハトベース

 

「・・・・・ハァ」

 

 ナハトベースの窓からキウィは物憂げな表情でため息を吐く。視線の先にはキウィの希望で建てられたホテルの・・・残骸があった。先日遂にホテルが建ち、うてなと結ばれようとした時思わずキウィは言ってしまったー約束だからするの?ー

 

「~~あー!何であんな事言っちゃったんだよー!!」

  

 キウィは悔しげに頭をガシガシと掻く。結局その直後にヴェナリータにトレスマジアが現れたと乱入され、それにぶち切れホテルを爆破してしまったが心の何処かで助かったと言う思いがあったのも事実だ。しかしそれ以来うてなとの関係がギクシャクしてしまっている。

 

「う~、うてなちゃんとどう顔合わせればいいんだよ~いやそれ以前にアタシはどうしたいんだよ~?」

 

 キウィが頭を抱えて頭をガンガン振っているとそこへトコトコとこりすが歩いて来た。

 

「・・・・」(ムスッ)

「お、こりすじゃ~ん、どうした?アタシと遊びたいのかー?おーそうかそうか丁度良かった。ついこないだ通販で買った玩具あるから遊んでやるよ(ゲシッ!)イデェ!?」

 

 悩んでいたキウィは丁度良いとばかりにこりすの気持ちを勝手に解釈して気張らしにこりすと遊ぼうとしたがこりすに向こう臑を蹴られ思わず蹲った。

 

「何すんじゃこりす!!」

「・・・・!!」(ビッ!)

 

 突然蹴られた事にキウィは怒るがこりすは構わずに「いつまでグダグダくだ巻いているんじゃボケェ、さっさとうてなの所に行ってこい」と言わんばかりの顔で出口の方へ親指を指す。

 

「こりすオメー・・・でもよぉ、どんな顔してうてなちゃんに会えって言うんだよ・・・」

「・・・・」(フルフル)

 

 キウィは珍しく弱々しい顔を見せるがこりすは困った様な顔で頭を振る。

 

「・・・・・」

「え?”そんなに考えずにキウィらしくガッて行けばいいだろ”ってオメ~簡単に言うけどさ~」

「・・・・」

「”結局キウィはうてなお姉ちゃんとどうなりたいんだ?”って・・・アタシは・・・」

 

こりすの言葉にキウィは考え込むに黙り込んだ。

 

 

 荒くれ無敵城

 

 

「飯もダメ、音もダメ。サンバッシュよぉ、お前真面目に魔獣の卵を孵化させる気はあるのか?いい加減に思いつきで作戦を立てるのをやめたらどうなんでぇ?」

「うぅ・・・」

   

 ゼイハブの言葉にサンバッシュは恐縮した様子を見せる。

 

「せ、船長、今度の作戦はちゃんと考えてます。今まで見たいな思いつきじゃありまぜんぜ」

「ほぉ、どんな作戦だ?」

「はい、今までは少々捻りすぎて失敗しましたが今度は原点回帰でシンプルに行きます。基本卵ってのは親が温める事で孵化をする、つまり魔獣の卵を温めれば孵化する筈です!」

「なるほど、言いたい事は分かる。確かに多少は考えてはいるようだな」

「で、この作戦は誰を行かせるか決めてあるんだろうな?」

「もちろんです船長!Come on コルシザー!」 

 

  サンバッシュの説明にシェリンダが納得する様子をみせゼイハブは誰に作戦をやらせるのか聞かれるとサンバッシュは意気揚々と答えると魔人の名を呼んで扉に銃を撃つ。

 

「OKやらせてもらうぜリーダー!」

 

 サンバッシュに呼ばれて扉から現れたのは装飾されたショットガンを右手に持ち左手はハサミになっているリーゼントヘアーをした赤い蠍の姿の魔人が入ってきた。

 

「コルシザーだと?温めるならリグローでは無いのか?」

 

この人選にシェリンダは疑問を挟むがサンバッシュは慌てる様子も無く答える。

 

「いやリグローの能力は周りの熱を集める特性上吸収したら周りを冬景色にしちまう、前回の遠くの海上にあったダイタニクスはともかく魔獣の卵が近くにある街でやると卵が冷えかねねぇ」

「?だったらどうやって温めるんだ?」

「簡単な事だ卵の周りにでっけえたき火をやって温めるのさ!コルシザー!とにかく燃える物ありったけ集めてでっけえキャンプファイヤーで卵を温めろ!!」

「任せろリーダー!ガンガン集めてガンガン燃やすぜ!」

「よーし行ってこい!」

「ヨッシャー!」

「(コイツ、途中までは考えていた筈なのに最後の最後で急に雑になったな・・・)」

 

 意気揚々とコルシザーを送り出すサンバッシュを見て結局杜撰な作戦になっている事にシェリンダ呆れた視線を向けるがサンバッシュは気づいている様子は無かった。  

 

 

 

 

ナハトベース裏

 

「(キウィちゃんからの手紙でナハトベース裏まで来たけどやっぱり爆殺されるんじゃ・・・いや逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ。わ、私にはキウィちゃんに謝る義務が)「うてなちゃ~んこっちこっち~」キウィちゃん!」

 

うてなが声がした上を向くと建物の上にレオパルトに変身したキウィが立っていた。

 

「あ、あのキウィちゃん、この前の事ごめんな「うてなちゃん。アタシと戦って!」ッ!?」

 

 謝るうてなを遮る様にレオパルトは拳銃をうてなに突きつける。

 

「そんな・・・どうして急に・・・?」

「ん~そーねぇ理由は~特訓とかどうよー!!」

 

 レオパルトがそういと同時に周囲に大砲を展開しうてなに砲撃を撃ち込みうてなが爆煙に包まれるがレオパルトが電球の魔物に電球内に閉じ込められる。レオパルトが振り向くと空中にベーゼに変身したうてながいた。

 

 

「!!」

「・・・本当に戦うのキウィちゃん?」

「モチのロン。アタシはこう言うやり方が性に合ってるからさ!」

  

 そう言うと同時に拘束していた電球が破裂しシスタギガントと戦った際の姿になっていた。

 

「あの時の話の続きしよっかうてなちゃん」

「・・・いいでしょう受けて立ちましょう」

 

 ベーゼのそう言うと同時にレオパルトが飛びかかり空中で激しい爆発が何度も起こった。

 

 

 

「うわー派手にやってるわねー、ほっといていい訳アレ?」

「構わないさ今の彼女達には必要な事さ」

 

 ナハトベースの窓からレオパルトとベーゼの戦闘を見ていた真珠は呆れた声で疑問を示すがヴェナリータはいつも通りの口調で問題ないと返す。  

 

「・・・・」

「どうしたこりす?」

 

 そんな中真珠に肩車したこりすが何処な不安そうな様子を見せているのにネモが気づき声を掛ける。

 

「・・・・・・・」

「”早くうてなとキウィを仲直りさせたくてキウィ焚き付けたけどやり過ぎたかもしれない”って、あーそう言う事か」

 

 こりすの言葉にネモは納得した様子を見せると気遣う様にこりすの頭をポンポンと撫でた。

 

「別にこりすは悪くねーよ。こりすなりに何とか二人の仲取り持とうとしたんだろ?」

「そーよ真珠達が言えた義理じゃないけどアイツらもゴチャゴチャ考えすぎなのよ。本当に友達だって言うなら気遣うばっかじゃ無くて偶には喧嘩してでも本音ぶつけ合えばいいのよ」

 

 ネモの真珠の言葉にこりすは驚いた様に目を瞬かせる。

 

「そう言った意味じゃアイツらやっと本当の友達になれたんじゃないの?」

「あぁ、それにアタシ達は所詮拳で殴り合わなけりゃわかり合えない悲しい存在なのさ・・・」

「え?いや何言ってんのあんた?」

「・・・・」

 

 ネモの気取った台詞に真珠とこりすは戸惑いとドン引きを合わせた様な表情で見ていた。

 

 

 

街中

 

 

「オラオラ、ドンドン燃やせるモン奪ってこい!」

 

 そう言いながらコルシザーはショットガンを乱射し、街路樹をへし折り車を破壊し燃やしていく。

 

 メキメキ、きゃああああ!!

 

「ヒュウ♪車の燃料はよく燃えるぜ、燃やすならやっぱりアレか?」

「燃えやすい物持ってきったッス!」

「オウ来たか」

 

強奪に行かせたヤートット達が幾つかのボトルや瓶を持って帰ってきコルシザーは早速それを確認する。

 

「ごま油、サラダ油、オリーブ油・・・何だコリャ?油だよな」

「ハイッス!そこら辺の店や家に置いてあったす!かなり良く燃えたッス!」

「そうか!じゃあコレも根こそぎ集めてこい!」

「「「了解ッス!」」」

 

 コルシザーの命令でヤートットが食用油を奪いに散っていくのを見届けると視線を車に挟まれ動けなくなっている女性に向けるとニヤリと笑った。

 

「ついでだ、人もよく燃えるか確かめてやるぜベイビー」

「ひっ!」

 

 怯える女性を楽しそうに見ながらコルシザーは躊躇う事無くショットガンの引き金を引いた。弾は車に当たり燃料に引火し爆発していった。

 

「ハハハハハ・・・何!?」

 

 コルシザーはしばらく笑っていたが爆煙が晴れるとそこには結界を張ったサルファと女性を救助するアズールとマゼンタの姿があった。

 

「お前ら!!」

〈バルバン!これ以上お前達の好き勝手にはさせねーぞ!〉

「マゼンタ、アズール。守りはしっかりしとくからその人を急いで安全な所へ!」

「よし、助け出せた!」

〈消火は私達がやるからマゼンタとギンガホーンはその人の治癒を!〉

〈任せろ〉

「絶対死なせない無いんだからぁ!」

 

マゼンタが回復魔法を掛けると女性の怪我はみるみる治り歩ける位に治っていた。

 

「あ、ありがとうございます」

「一人で逃げれますか?」

「は、ハイ。どうかこの街を守って下さい!」

 

女性はそう言うと急いでその場から離れていきそれを見届けるとマゼンタ値は改めてコルシザーを睨み付ける。

 

「ギンガホーン!マゼンタ!!」

「ギンガルカ!アズール!!」

「ギンガホーク!サルファ!!」

「「「胸に宿した星獣の力!トレスマジア参上!!」」」

 

トレスマジア、それは勇気ある魔法少女に与えられる正義の名なのだ!!

 

「ヌゥ!」

「よくもここまで破壊してくれたな。イリエス魔人族はコソコソ姑息やったけどお前等は、よくも派手にウチらの街を好き勝手に破壊してくれてそれ以上にむかっ腹が立つわ!生きて帰れると思うなよ」

「えぇ、あなた達が今度はどんな作戦をするかは知らないけどこれ以上街は破壊させないわよ!」

「速攻で決めるよぉ!やあぁぁぁ!」

  

マゼンタが槍を顕現させコルシザーに突撃しようとした時足下から銃弾が撃ち込まれ動きが止められた。

 

「「〈〈〈マゼンタ!!〉〉〉」」

「大丈夫だよぉ!」

  

銃弾が放たれた方向を見るとサンバッシュがバイクに乗って近づいてくるのが見えた。

 

「そこまでだGirls、作戦の邪魔はさせねーぞ。コルシザーオメーは作戦を続けろ」

「OKリーダー!」

 

サンバッシュの命を受けコルシザーはこの場から離れていき、トレスマジアはそれを追おうとするがサンバッシュとヤートット達が立ちはだかる。

 

「クソッ邪魔や!」

〈サルファ、幹部相手じゃ今の姿じゃキツい〉

「分かっとる、唸れ!星獣モード!」

「ヤートットやれ!」

「「「ヤートット!!」」」

 

 サルファ達が星獣モードになり武器を構え突撃するとサンバッシュはそれを迎撃する様にヤートットに命じ突撃させる。

 

 

「せいやあぁぁ!」

「「「ヤートット!?」」」

 

 マゼンタは右手に獣撃棒を左手に槍を持ちそれらを振り回しながらヤートットの集団の中を突っ込んでいきヤートットを次々と吹き飛ばしていく。

 

「どおおおらぁ!」

「ヤトトー!?」

 

 サルファは鷹の様に飛び上がりヤートットに蹴りを浴びせ吹き飛ばす。

 

「ヤートット!」

「オラァ!」

「グベェ」

 

 隙を突いて他のヤートットがサルファに攻撃をしようとするがサルファは顔面に獣装の爪をめり込ませる。

 

〈おーエゲツないなサルファ〉

「嫌いかこーゆんは?」

〈いや、豪快で俺はいいと思うぜ〉

 

「くらえ!」

「くらわないわ」

 

 サンバッシュはアズールに向かってリボルバーは連射しそれに対しアズールは星獣剣ではじき返し、剣から水のアースを放出してサンバッシュにぶつける。

 

「ブヘッ!?ブドーみたいな真似しやがって!」

「私だってアレから成長してるのよ!」

 

そう言いアズールは斬りかかり、サンバッシュはそれを転がって避ける。

 

「逃がさないわ」

「クソ!」

 

 アズールがさらに追撃を加えようとした時サンバッシュは落ちているヤートットのカトラスを掴む。

 

〈ッ!アズール防いで!〉

「えっ?きゃあ!」

 

ギンガルカに言われ咄嗟に星獣剣を構えると強い衝撃がアズールを襲った。

 

「アズール!大丈夫?」

「え、えぇ」

「コイツ・・・」

 

 マゼンタが慌てて駆け寄りアズールを声を掛けアズールは驚きながらも返事をし、サルファは警戒しながらも驚愕の表情を浮かべていた。そこには銃を持ちながらもう片方の手で慣れた様にカトラスを回すサンバッシュの姿があった。

 

〈この男剣も使えたのか・・・〉

「ハッ当然だ。今でこそ銃を使ってるがこれでも宇宙海賊として剣も使えんだよ!」

  

ギンガホーンの言葉に当然とばかりに答え、眼前にカトラスと銃を交差させる。

 

「さぁ第2roundだ。精々いい剣のさび落としになれよ」




海外版のパワーレンジャー・ロスト・ギャラクシーでサンバッシュが剣を使っていたらしいので採用させて貰いました。

オマケ

星獣達から見たエノルミータ評

ギンガルカ
「悪の組織って聞くけど、そういう割りには破滅の意思やバルバンみたいな邪悪さは感じない不思議な存在ね」

ギンガホーク
「神聖な戦いをバカする様な真似ばかりするムカつく奴らだぜ」

ギンガホーン
「邪悪さは感じないが時折マゼンタ達を見る目に邪な物を感じる・・・マゼンタを辱められない様に守らねば」
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