魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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今回はまほあこのダンジョン回をやります。


第35話 毒とダンジョンとマゼンタの危機

荒くれ無敵城

 

 

「なあサンバッシュ、締め切りって言葉知ってるか?」

「え?何ですかい船長急に・・・?」

 

 ゼイハブが突然してきた質問にサンバッシュは戸惑う様な声を上げる。

 

「締め切りが分からねぇから何時までも呑気に時間も手下も浪費してる・・・そう思わねぇのかって聞いてんだよ!!」

「え、いや、それは・・・」

 

 そう言い足を踏みならして怒るゼイハブに続く様にシェリンダも口を開く。

 

「トレスマジアは真化星獣モードを会得した上にエノルミータまで巨大ロボットという戦力が加わる始末だ。おまけに偵察に出させたヤートット達からイリエスの結界が徐々に弱くなってきているという報告が来ている。このままダラダラ行き当たりばったりの作戦を続けていたらトレスマジアに魔獣の卵が破壊されるぞ」

「サンバッシュよぉ、俺は最近お前の作戦を続けるより魔獣の卵にお前を生贄にした方がまだ孵化する可能性がある様な気がしてきたんだが、どうだ一遍生贄になってみるか?えぇ!!」

  

 そうゼイハブは凄みながらサンバッシュに顔を近づけフックをサンバッシュに突きつける。その姿にサンバッシュは震え上がりながらも何とか口を開いた。

 

「せ、船長まっ、待って下さい!今度やる作戦は卵の孵化もトレスマジアもエノルミータも始末出来る一石三鳥の作戦なんです!」

「・・・何だ?言ってみろ」

「ハ、ハイ!あの魔獣の卵は元々イリエスがこの星の穢れや魔力を集めて生み出した物、だったらさらなる穢れである毒を与えれば中身が成長する筈!ついでに目障りなトレスマジアもエノルミータも毒で倒せるって寸法です!!」

 

サンバッシュの説明を聞き傍で控えていたシェリンダが眉をひそめる。

 

「毒だと・・・?まさかお前」

「そのまさかだシェリンダ。毒と言えばコイツの出番だCome on タグレドー!!」

   

サンバッシュが扉に向かって銃を撃つと扉から赤いラインが入った筋骨隆々な体をしたクワガタムシの様な魔人が入ってきた。

 

「呼んだか?リーダー!」

「タグレドー!瓦礫を食ってテメーの力で街を毒で満たして魔獣の卵の成長を手助けしろ!」

「それなら任せろリーダー、俺の得意分野だ!」

 

そう言うとタグレドーはプシュッと2本の角の穴から軽く赤い煙を噴出する。

 

「うぉ!?」

「船長!此方へ!」

「うおぉぉ!換気、換気!」

 

 それを見てシェリンダは慌ててゼイハブを避難させ、サンバッシュは窓や扉を開けて毒煙を外に出す。幸い毒煙はそこまで多くは無く被害はそれ程でもなかった。

 

「バッカ野郎、ここで毒を出すんじゃねぇ!街でやってこい街で!!」

「イデ!すまねぇリーダー」

「さっさと行ってこい!」

  

 サンバッシュに怒られ蹴られたタグレドーは慌てて扉から出て街へ向かっていった。 

「フィー「おいサンバッシュ」あ?何だよシェリンダ?」

 

 タグレドーを送り出して一息吐いているとシェリンダに声を掛けられそちらを向くとシェリンダがサンバッシュを睨み付けていた。

 

「まだ部屋に毒が残ってるかもしれんからブクラテスの毒消しを探して撒いておけ」

「はぁ!?なんで俺が?」

「お前の手下の不始末だろうがやれ」

「サンバッシュまさか嫌とは言わねぇだろうなぁ?」

「う、分かりましたよ・・・」

 

 ゼイハブの言葉でサンバッシュはスゴスゴ大人しくなり宝箱をゴソゴソを漁り始めた。

 

 

 

 薫子の部屋

 

 

 はるか達は夏休みの宿題をやる為に薫子の家に集まっていた。宿題が一段落して休憩としてドーナツショップで買ったドーナツを食べていた。

 

「ふぉおいえば、ギンふぉフォーンって」

〈はるか、物を食べながら喋るのは良くない、食べ終わってからにしなさい〉

「あ、ふぉめんなさい・・・ングング・・・ギンガホーンって2つのアースを使えるって聞くけど花のアースは見た事あるけど浄化のアースって具体的にはどんな力なの?」

 

 はるかの疑問に小夜と薫子も興味を示す。

 

「あ、それは私も興味があるわね」

「浄化って前に聞いたイリエスを受けた傷を治した奴やないんか?」

〈あれは花のアースの力を応用した物だから浄化の力ではないな・・・フム何と説明すればいいか・・・〉

 

 薫子の疑問にギンガホーンが答えしばらく考え込む様に黙り込む。

 

〈まず私の浄化のアースは主に毒や邪悪な力を打ち消す事が出来るのだ。3000年前の破滅の意思もこの力で弱らせる事が出来た・・・もっともそれだけやってもかつての仲間達を相打ちで全滅させてしまったがね・・・〉

「ギンガホーン・・・」

 

 自嘲する様に語るギンガホーンにはるかは、悲しそうな声を漏らす。

 

〈すまない、自虐的過ぎたな・・・まぁそれが私の浄化のアースの力だ。私の力が宿っているはるかにも意識すれば使う事が出来るぞ〉

「本当!」

〈あぁ、だが浄化のアースは万能では無い、さっきも言ったが破滅の意思の様な強大な力だけでなく地下深くにある邪悪な力や穢れも浄化の力が通り難いんだ〉

「そうなんだ」

「なんや思ったより強くなさそうやな」

「コラッ!薫子」

 

 拍子抜けした様な表情で言う薫子に小夜は窘める様に注意する。 

 

〈まぁ、そう思うのは仕方がないだろう〉

〈でも本当に強いのよギンガホーンの浄化のアースは〉

〈薫子も実際見てみたらスゴイと思うぜ〉

「・・・そうかいな、まぁギンガホークとギンガルカがそう言うなら信じてみよかな」

 

2体の言葉を聞き薫子がそれならばと思った時ヴァーツのテレパシーが入った。

 

「(皆さん大変です!街にバルバンが出ました!!)」

「みんな!!」

「ええ!」「了解や!」

「「「トランスマジア!!」」」

  

 

街中

 

 

「ヤートットどんどん持って来い!アグ」

「「「ヤートット!!」」」

 

 街中の道でタグレドーがドデンと座りヤートットが切り出したガードレールや石畳を食べていきそしてあっという間に周りの石畳やガードレールを食い尽くした。

 

「どうッスか?」

「まだだ。全然食い足りねぇもっと持って来い!「そこまでだよぉ!」ム」

 

タグレドーが空を見上げるとそこにトレスマジアが星獣モードで登場した。

 

「これ以上の悪事は許さないよトレスマジア見参だよ!」

「トレスマジアか、俺は食事の邪魔をされるのが一番嫌いなんだ。喰らえ毒噴射!」

 

 タグレドーが腹を叩き2本角から毒煙を噴射しそれをトレスマジアに浴びせかける。

 

「うわッ!?」

「きゃあ!?」

「グッ!?」

 

 それを浴びたマゼンタ達は苦しみながら地面に落ちる。

 

「ウハハハ、どうだ俺の力は?」

「ゲホッ、何コレ苦しい・・・」

〈アズール!〉

「吐きそうや・・・ゲエ」

〈サルファ!〉

「コレは・・・毒・・・!?」

〈マゼンタ!今こそ浄化の力を使うんだ!〉

「ギンガホーン・・・どうやって?」

〈やり方は簡単だ。目を閉じて感じる邪悪な存在を手で押し込む様な感じをイメージしてアースを流すんだ!〉

「分か・・・ったよぉ・・・」

  

 ギンガホーンにやり方を聞きマゼンタは 目をつむり胸に手を押し当てるとアースを流し込んでいく、するとマゼンタの体にあった苦しみが徐々に消えていきその力はアズールやサルファにも広がり毒を消していった。

 

「何だと!」

「スゴイ、体の苦しみが無くなった!」

「コレが浄化のアース・・・確かにギンガホーク達の言う通りのスゴイ力や・・・!」

「今度はこっちの番だよ!獣撃棒!!」

 

 マゼンタはそう言って獣撃棒を召喚するとタグレドーに向かい突撃する。ヤートットが迎撃しようとするがマゼンタはそれをなぎ倒しタグレドーに殴りかかる。

 

「やあぁぁぁ!」

「グエ、ギャア!?」

「桜花獣撃!!」

 

マゼンタはタグレドーに止めとばかりに花のアースの力を込めた獣撃棒を叩き込み吹き飛ばす。

 

「グワー!?クソッまだやられる訳にはいかねぇ、ここは一旦退却だ!」

 

 そう叫ぶとタグレドーは傷を抑えると高く飛び上がると建物を次々飛び越え姿を眩ませた。

 

「野郎逃がすかッ!この気配は!」

「えぇ、エノルミータの気配ね」

〈アズール本当なの?私は何にも感じないけど〉

「本当よ、これは私達にしか感じ取れないから仕様が無いかもしれないけど」

「ど、どっちを追ったら?」

 

エノルミータの気配を感じ取ったマゼンタはどちらを追うべきかとアワアワと慌てる。

 

「~~~!エノルミータや!まずは気配で居場所が分かってバルバンより弱いエノルミータを先に倒すで!!」

「「わかったわ(よぉ)」」

 

サルファが散々悩んだ末にエノルミータを先に倒すと決めるとマゼンタとアズールもそれを了承すると直ぐさまエノルミータの気配する方向へ飛んで行った。

 

 

山中

 

 

ナハトベースで駄弁っていたうてなはネモが何気なく話したローグライクの話を聞き閃きが走りネロアリスに玩具を沢山上げる事で強力してもらいダンジョンを作り上げた。

 

「ふぅ、完成です!」

「わぁ~ステキー」

「マジで作りやがったよ・・・」

「・・・・♪」(ほくほく) 

「アンタってば最低よね」

 

ダンジョンを完成させやり遂げた顔をしたマジアベーゼとそれを褒めるレオパルトと呆れた様子をみせるルベルブルーメ、大量の玩具を貰ってほくほく顔のネロアリスとそれを見てベーゼに蔑みの視線を向けるロコムジカと中々にカオスな状況だった。

 

「さぁさぁ皆さんお入り下さい!!」

「いや何でロコ達も入らなきゃならないのよ!?」

「え?いやそれは折角なので皆さんにも魔法少女を弄ぶ悦びを学んで頂きたいと思いワハハ!!」

「何わろてんのよ」

「やってらんねーよ、アタシらは帰ら「コラーこんな所で何をしてるのエノルミータ!!」うわ出た」

「アンタらも何でノコノコ来ちゃうのよー!!」

「ハァーハッハッハ!!我々を倒したくば後を追ってくる事ですねー!!」

「あーもう」

 

 ベーゼはそう言うとレオパルト達を引き連れダンジョンの中に逃げていく。 

 

「あ!待ちなさーい!!」

〈待つんだマゼンタ〉

 

 それを見てベーゼ達を追おうとしたマゼンタをギンガホーンが引き留めた。

 

「ギンガホーンどうしたの?」

〈あの遺跡は明らかに怪しい、一度入ってしまえば攻略に時間が掛かってしまう。その間にあの魔人が活動を再開してしまうかもしれん、悔しいがここは後回しにした方が良い〉

「うぅでも・・・」

「いや、ウチも悔しいけどギンガホーンの意見に賛成や、元々エノルミータを速攻で倒す為に来たのにあんな拠点があったら時間が掛かる、だったら目標変更や」

「そうね、私もサルファと同意見だわ」

「・・・分かったよぉ」

 

 マゼンタ達が撤退を決めるとダンジョンに背を向けて飛び去ろうとしてそれを見たベーゼは予想外だと驚く。

 

「あ、ベーゼちゃんアイツらダンジョンに入らないよ!」

「何ですって!?折角趣向を凝らしたのに!!」

「良かったわ、これで帰れるわ・・・」

「えーい逃がしませんよえいっ!」

  

 ホッとするロコムジカを気にせずベーゼがそう言うと蔦に支配の鞭を打ち魔物化させると蔓の魔物は触手を伸ばしマゼンタ達を捕らえる。

 

「「「へ?」」」

 

「生憎ですが私のダンジョンは入場拒否は出来ません、強制的に参加して貰います」

 

そう言いベーゼがグイっと腕を引くとすごいスピードで蔓の魔物はマゼンタ達をダンジョンに引きずり込んでいった。

 

「「「わあああぁぁ!?」」」

 

ダンジョンに引きずり込まれたマゼンタ達はそのままベチャリと床に落とされると同時にダンジョンの扉もバタンと閉まった。

 

「これは・・・・!!」

「ダンジョンちゅー奴やな」

「気を付けて進まないと〈ガチッ〉ガチッ?」

  

 一歩を踏み出そうとしたマゼンタの足下から音が聞こえ下を見下ろすとマゼンタの足がスイッチの様な物を踏んでおりそのまま床が3人を飲み込む様な穴パカリと空き3人はそのまま落下し強制的に滑り台の様な通路を滑らされる事になった。

 

「わあああぁぁ!?」

〈マゼンタ!槍を通路に刺してスピードを緩めるんだ〉

「わああぁかったぁぁぁよおぉぉ!」

 

 ギンガホーンのアドバイスを聞きマゼンタは短い槍を召喚しそれを床に突き刺した。ギャリギャリと嫌な音は出るがスピードは緩んで行ったので出口に放り出されると顔面をぶつける事無く着地する事が出来た。

 

「たっ、助かったよぉ・・・ここは?」

 

 マゼンタが辺りを見回すと突如ダンジョンからベーゼの声が響く。

 

『さぁ、トレスマジアの御三方ダンジョン攻略の始りです!!幾多のトラップを潜り抜けて私の元にたどり着いて下さいね!!』

 

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