魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

4 / 110
今回はオリジナル技が出てきます。


第4話 鏡の中のネロアリス2

 こりすが目を覚ますとそこはどこか薄暗い空間だった。周りを見渡すとこりすの母親が倒れていた。

 

「・・・・!!」(ユサユサ)

 

 母親を起こそうと揺らすが起きる気配が無く、やがてこりすは起こすのをやめ、エノルミータの変身アイテムを取り出しネロアリスに変身した。

 

「・・・・」(キョロキョロ)

 

 ネロアリスは改めて周りを見渡すと一カ所だけ薄らと一筋の光が差している所があった。ネロアリスはそれをしばらく見つめた後、持っていたプレゼントの包装を破き中からぬいぐるみー軍帽を被った黒い羽生やした様な黒猫ーを取り出してそれを巨大化させると母親をぬいぐるみに抱えさせて、自分はぬいぐるみの背に乗り光を目指して歩き始めた。

 

 

 

 

 

町中

「逃げられた・・・・!」

「ベーゼちゃん・・・」

 

 ベーゼは悔しそうに唇を噛みそれをレオパルトが心配そうに見る。

 

「ごめんベーゼちゃん・・・アイツが足を止めた時にちゃんと倒してれば」

「ううん、気にしないでレオちゃん。逃げられたのは悔しいけど、さっきの攻撃で”発信器”は付けたから、それを追えばまだ間に合うはずだから」

「お~流石ベーゼちゃん。じゃあ早くそれを辿って「あ、あの!」あん?」

  

 レオパルドが早速探そうとした時、マゼンタに声を掛けられ怪訝な声をだした。

 

「マジアベーゼ・・・さっきは何で捕らえた人達を解放しようとしたんですか?」

「・・・別にたいした事ではありませんよ。貴女達魔法少女の様な正義感では無く個人的な私欲ですから」

 そう言うとベーゼはマゼンタに背を向ける。

 

「私達はこれからあの魔人に付けた”発信器”の反応を追います。後を追いたのでしたらご自由に私達は、貴女達魔法少女と協力は出来ませんが偶々私達の後を追って、そこにバルバンが居たなら勝手にバルバンと戦って捕らえた人達を助ける事ですね」

  

 そう言ってベーゼ達は空中に飛び、後にはキョトンとしたマゼンタ達が取り残された。

 

「えっと・・・つまりどういう意味なんだろう?」

「要するに、協力はしないけどバルバンを追跡したければアイツの後を追いかけろ言うてんねん、全く面倒くさい奴や」

「でも敵の居場所や儀式と言う物がいつ行われるかが分からない以上マジアベーゼを追うしか手は無いわ」

「うん、私もそう思う。今はエノルミータの、ううん、マジアベーゼの思惑に乗ってみようと思うの」

「・・・しゃーないな、このまま当ても無く、バルバン探すよりかは可能性はあるか」

 

 そう言うと3人は頷いてマジアベーゼ達が飛んでいった方角へと後を追っていった。

 

 

 

 

「お、アイツら追ってきてるみたいだなー」

「そっか、良かった・・・追ってきてくれなかったら、どうしようかと思った」

 

 遙か後ろからトレスマジアが追ってくるのを確認したベーゼは、ほっとした様子で息を吐いた。

 

「でもベーゼちゃん、何で態々アイツらも連れ行くの?あんな奴ら居なくても私ら居れば楽勝じゃん」

「ううん、レオちゃん、多分儀式の場所は厳重に守られている筈だし、鏡に閉じ込められたアリスちゃんも早く助けないと行けないから人手は多い方が良いよそれに・・・」

「それに?」

「悪の組織を倒す役目は魔法少女の物だから、バルバンを倒すにはトレスマジアの活躍は絶対に必要だし絶対見なきゃ駄目なんだよ!」

「オ~久しぶりのクソヤバ感だ~」

  

 

 

 

 

廃工場

 

「ギーシギシギシ!多少手間取ったが何とか生贄の数が揃ったぞ」

 

 そう笑いながらゲルトゲルトは魔方陣を描き儀式の準備を行う。そこへイリエスが姿を現した。

 

「よくやったわゲルトゲルト、さっそく儀式に掛かりなさい」

「畏まりました。マザーイリエス」

 

 ゲルトゲルトは魔方陣の方へ向かおうとイリエスに背を向けた時、ゲルトゲルトの背中に何かが付いてるのをイリエスは見つけた。

 

「ゲルトゲルト背中に何か付いているわよ?」

「エッ?コ、コレはっ!」

  

 ゲルトゲルトが慌てて背中に手を伸ばして取ってみるととガラス片で作られた魔物が微弱な魔力を発していた。

 

「クソ!やられた、あの時の攻撃はコイツを付ける為か!」

 

 ゲルトゲルトは苛正しげにその魔物を床に叩き付けて踏み潰した。

 

 

 

 

「反応が消えた。どうやら気づかれたみたい」

「どーするのベーゼちゃん?」

「大丈夫、もう場所は分かったから、あそこの廃工場みたい」

  

 ベーゼ達が廃工場の敷地に降り立つとそこへイリエスが姿を現した。

 

「あ、この前のエジプト女!」

「小娘共、儀式の邪魔はさせないよ!!」

「愚かですねぇ、貴方1人で私達に勝てるとでも?」

「この前の借り熨斗付けて三倍返しにしたらー!」

 

 レオパルトはそう叫びながら重火器を召喚し、マジアベーゼも魔物を作り出してイリエスに攻撃を仕掛けた。

 

「あ!見て既に戦闘が始まってる!」

「どうやらあの幹部が守っているようね」

「でもあいつ今エノルミータと戦ってこっちに気づいてへん、好都合や今の内に裏口に回るで」

 

 ベーゼ達とイリエスが戦闘を開始したのをトレスマジアも遠くの方から確認しイリエスに気づかれない様に迂回し廃工場の裏口へ侵入を果たした。

 

 

 

 

鏡の中

 

 ネロアリスはぬいぐるみに乗って光を目指して歩いていた。時折、気絶した人間が空間に倒れていた、、空中に現れて落ちてくるのでそれを避けながらしばらく歩いているとやがて目の前に姿見の様な鏡が現れ光はそこから出ていた。

 

「・・・・?」

 

 ネロアリスが不思議そうにそれを覗き込むとその鏡にはボロボロの床に魔方陣が描かれている景色が映っていた。

 

 

廃工場内

 

 トレスマジアが廃工場の中を走ると光る魔方陣が描かれている部屋が見えてきてそこでゲルトゲルトが盾を展開し内蔵されている鏡から何かのエネルギーを放出していた。

 

「居た!」

「もう儀式が始まってる!」

「はよ、止めるで!」

 

 マゼンタ達が止めようと走るが彼女達の前に剣を持った3体の骸骨ー死神人形-が立ち塞がる。

 

「ガイコツうー!?」

「私達を通さない気ね!」

「邪魔やおんどれらー!!」

 

 突然現れた死神人形に驚くも儀式を止めるべく護衛の人形を倒すべく立ち向かっていった。  

 

 

 鏡の中

 

 

 

「うっ・・・」

「・・・・!」

 

 鏡の外に映る魔方陣が光り始めるとぬいぐるみの腕に抱えていたこりすの母や周りに倒れていた人々が苦しみ始めた。それを見たネロアリスは急いで脱出しようと母親を下ろすとぬいぐるみの両腕を使い鏡を破壊しようと殴り始めた、だが幾ら殴っても鏡には罅すら入らなかった。

 

「・・・ッ!・・・・ッ!」

 

 ネロアリスは次第に表情に焦りを浮かべながら攻撃を激しくしていくが鏡はビクともせず、母親の苦しむ声を聞きながら鏡への攻撃を続けていった。

 

 

廃工場内

 

「うわぁ!?」

 

 マゼンタは狭い建物内では槍を振り回せず、やむを得ずステッキで戦っているが死神人形の方が上手なのかステッキを振る暇を与えぬ程の猛攻を仕掛けマゼンタは防御に徹していた。

 

「マゼンタ!」

「クッソ、コイツら骨だけの癖に意外と強い!」

 

 アズールはやや刀身を短くした氷の剣で対抗していたがサルファもステッキで戦っていたがマゼンタ同様押されており、やがてサルファは業を煮やし、いつもより大きいナックルを作り出して装備した。

 

「ちょっ、サルファ!?それじゃあ魔力の消費がいつも以上になるわよ!」

「速攻で決めれば問題ない!」

 

 そう言うとサルファは、ナックルの両手を広げそのまま自分とマゼンタが戦っていた死神人形を握り掴んで動きを止めた。

 

「今やマゼンタ!多分あの盾が儀式の起点や、マゼンタの槍投げて破壊しい!」

「分かった!サルファ、やあぁぁぁ!!」

  

マゼンタはいつもより細長いハートの槍先の槍を作り出すと儀式を行っているゲルトゲルトの盾目掛けて大きく槍を振りかぶって投げた。儀式に集中していたゲルトゲルトは、反応が遅れ慌てて体を捻り盾に当たらない様にし、その結果槍は盾の中の鏡に軽く傷を付ける程度に留まった。

 

 

 

鏡の中

 

 

 ネロアリスが鏡への攻撃を続けていると突如鏡に一筋の罅が入った。

 

「・・・・!!」

 

 それを見たネロアリスはその罅へ攻撃を集中し、やがて罅が広がり始めやがて大きな音を立てて割れると空間が光に包まれた。

 

 

廃工場内

 

「ギーシギシギシ、残念だったな!この程度の傷では儀式は止まらんぞ」

「そんな・・・」

「クソ!」

「まだよ!まだ間に合うはず」

「馬鹿め、此方の方が早いわ!儀式の完成をよく見・・・」

 

 ピシッ

 

 「・・・何?」

 

 何かが割れる音が聞こえゲルトゲルトが何事かと思うと盾が粉々に砕けると同時にネロアリスや捕らえた人達が空中から投げ出され、それと同時に魔方陣に流れていたエネルギーがネロアリス達の元へ戻り、魔方陣から光が失われていった。

 

「ネロアリス!?彼女も捕まっていたの?」

「マジアベーゼがゲルトゲルトを攻撃していた理由はこう言う事だったのね」

 

 マゼンタとアズールが突如出てきたネロアリスに驚きつつも、サルファと共に死神人形を倒すと解放された人達を守るべく走り出す。一方のゲルトゲルトは儀式を台無しにしたと思われるネロアリスに驚いた声を出す。

 

「貴、貴様!いつの間に鏡に入っていた?いやそれ以前にどうやって鏡を「・・・・!!」グェ!?」

 

 ゲルトゲルトの詰問を無視しネロアリスは巨大なぬいぐるみでゲルトゲルトを掴ませるとそのまま外へと押し出して行った。

 

「アズール、サルファ私達も行こう!」

「えぇ!」

「外に出たんなら好都合や”あの技”を試すで!」

  

 

廃工場敷地

 

「大口を叩いた割には大した事無いわね、エノルミータ」

「クッ・・・・!」

「んにゃろう!」

「さてあんた達の相手も飽きてきたしそろそろ止めと行こうかしら」

 

 イリエスは、ボロボロになったレオパルトとマジアベーゼを愉快そうに見ながら手をかざした時、廃工場の壁を突き破ってイリエスの傍にゲルトゲルトが転がってきた。

 

「ゲルトゲルト!あんた儀式はどうしたの?」

「も、申し訳ありません、マザーイリエス・・・儀式は失敗してしまいました」

「何ですって!?」

  

 イリエスがゲルトゲルトの発言に驚いていると、ネロアリスとトレスマジアが追いついてきた。

 

「おーアリスじゃん!」

「良かった、助かったんだ」

「・・・・!」

 

 ネロアリスの無事な姿を見てレオパルトとベーゼは安心した声を出し、ネロアリスはそんな2人を見つけると急いで駆け寄った。

 

「トレスマジア見参!宇宙海賊バルバン、これ以上の非道な真似は許さないよ!」

「クッ!ゲルトゲルト、この失敗の責任はコイツらを始末して晴らしな!!」

 

 イリエスはそう言うと姿を消し、後にはゲルトゲルトのみが残されゲルトゲルトは失敗した原因のエノルミータに憎しみの視線を向けて剣を構えた。

 

「エノルミータ、貴様らの所為で・・・・!」

「あいにく貴方の相手は私達では無いですよ。良いんですか?私の方ばかりに注意を向けて」

「何?「隙ありや!」グォ!?」

  

 ベーゼ達に注意を向けた隙を突きサルファはゲルトゲルトを思い切り殴り飛ばしゲルトゲルトは又地面を転がる羽目になった。

 

「今や!アズール、マゼンタ!」

「えぇ!私の氷の力をマゼンタの槍へ!」

「アズールの力を私の槍へ!」

 

 そう言ってアズールはマゼンタの槍先に自らの力を注ぎ巨大な氷の槍先を精製し、マゼンタはそれに魔力を注いで強化していく。

 それを見たゲルトゲルトは嫌な予感を感じ逃げようとするが、サルファが人一人分覆う位の結界を張りゲルトゲルトの動きを封じた。

 

「逃がすと思うとるん?」

「貴、貴様!出せ!」

 

 ゲルトゲルトが何とか出ようと足掻いている間にマゼンタの槍は鋭く強くなっていき、マゼンタがそれ掴むと大きく振りかぶる。

 

「マジカルユナイトストライク!!」

「うぉおおお!?」

 

 マゼンタがそう叫び槍を投擲し槍が結界に当たる瞬間にサルファが解除し、ゲルトゲルトはそれを避ける暇も無く直撃を受け爆発した。

 

「(はぁぁ!トレスマジアの新しい合体技だ!格好良い、尊い尊い尊い!!)」

「ベーゼちゃん涎出てるよー」

「・・・・」(ジー)

 




オリジナル合体技

マジカルユナイトストライク

 バルバンを倒す為にトレスマジアが修行で身につけた技、サルファの結界で相手の動きを封じてその隙にマゼンタの槍先にアズールの氷の力を付与して威力を上げそれを投げつけて、ギリギリで結界を解除して相手に当て槍の魔力を爆発させ相手を倒す。
 タイミングが難しく、上手くいくまで何度も結界の解除を解く前に槍が結界に当たったりしていた。

 後もう1話だけゲルトゲルト戦が続きます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。