魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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今回は何とか今日中に上げれました。


第46話 決戦と暴走と新たな影2 

「おい、サンバッシュまだ仕掛けないのか?」

 

採石場に着いたサンバッシュ達は岩陰に隠れてトレスマジアとエノルミータの戦いを見物していたがやがてシェリンダが焦れてサンバッシュに聞く。

 

「まぁ慌てんなシェリンダ。今乱入しても両方から袋叩きに遭うのが明白だ。アイツらのどちらかが大技撃って両方弱った時がチャンスだ。リグロー、その時がお前の出番だ」

「了解です。纏めて魔力も熱も奪ってやりますよ」

 

 

 

 ――――――――

  

 

「滅殺光線シュトラール!!」

「「フォルテシモ・カノン・オンブラー!!」」

「クッ!!」

 

 レオパルトとロコムジカ達の高威力の攻撃でサルファは反撃出来ず回避を続けていく。

 

「オラオラ!さっきまでの勢いはどうした?サルファちゃんよー!!バカップルこのまま一気に決めるぞ!!」

「分かったわ、後バカップル言うなー!!」

 

 

「サルファ!・・・ハァ!!」

 

 サルファの劣勢を見たアズールは羽衣をベーゼに飛ばし巻き付ける。

 

「ッ!!こんな拘束直ぐに燃やしてあげ・・・濡れている!?」

「せやぁ!!」

 

 ベーゼは羽衣を燃やそうと火の魔術を使うが羽衣が濡れて燃えにくくなっており、それに驚いている間にアズールはベーゼを巻き付けた羽衣をぶん回し岸壁に叩き付けた。

 

「ガッ!?」

「よし!これでベーゼはしばらく動けない筈、急いでサルファの元へ!」

 

 

 ――――――――

  

 

「ちゃんと避けろよアリス!滅殺光線シュトラール!!」

「「フォルテシモ・カノン・オンブラー!!」」

 

そうレオパルトがネロアリスに警告すると射線上に重なったサルファとマゼンタを纏めて倒そうとロコムジカ達と共に最大出力で攻撃を放つ。

 

 (まずい!今ウチの後ろにはマゼンタがッ!!)

 

〈いかん!マゼンタ直ぐに離脱するんだ!!〉

「でもサルファがッキャア!?」

「・・・・!!」

 

 ギンガホーンは直ぐに射線上から離れる様に言うがマゼンタがサルファの心配をしているとネロアリスが後退しながらぬいぐるみから魔法を放ってマゼンタの足止めを仕掛けマゼンタの動きが封じられてしまう。そうこうしている内レオパルト達の攻撃が避けきれない距離まで近づいて来た時2人の前にアズールが出て羽衣を展開し攻撃を全て自分の方へと受け流した。

 

「「〈〈(アズール!)〉〉」」

(愛 スゴッ いったいどうして  こんな こんなに 大きな 

LOVE どこから どうやって 知りたい)

 

 全ての攻撃を受け止めたアズールはボロボロになりつつも受けた攻撃全てを自身の攻撃エネルギーへ変換し攻撃に転じようとしていた。

 

「!!まずい!」

 

 それを見て危機を感じたベーゼは妨害しようとアズールに接近しようとするが目の前にサルファが立ち塞がる。

 

「させる〈サルファ防げ!〉!?」

「させるかぁー!!」

 

ギンガホークの警告を聞きサルファは咄嗟に防御魔法を張るとレオパルトがクローを振り上げて攻撃を仕掛けベーゼの援護をしてきた。咄嗟に張った防御魔法で直撃は避けられたが防御魔法を砕かれサルファは吹き飛ばされる。だがサルファは吹っ飛ばされつつもニヤリと笑った。

 

「時間は・・・稼げた・・・」

「「!!」」

 

 サルファの台詞にハッとしてベーゼとレオパルトが振り向くとそこにアズールが攻撃を放とうとしようとする瞬間だった。

 

「愛のアヴァランチ!!」

 

「「「「「!!?」」」」」

  

ドォオオオオン

 

「はぁ・・・・はぁ・・・・」

 

 大技を放ったアズールは力尽きた様に空中に落ちて倒れ込んだ。

 

「アズール!サルファ!」

 

 マゼンタは倒れた2人に向かって慌てて駆け寄る。

 

「大丈夫や、擦りむいた程度や心配せんでええ」

〈マゼンタ!アズールが重症なの回復をお願い!!〉

「分かっ「悲しいですねぇ・・・」え?」

 

 マゼンタが回復しようとした時、煙の向こう側から声が聞こえボロボロになったベーゼが出てきた。 

 

〈何!?〉

「そんな・・・・!!」

「アズールの大技喰らって何でまだ動けるんや!?」

「強化された身体とレオちゃんが庇ってくれなかったら危なかったですよ・・・どうやらここで終わりのようですね」

「舐めんな!終わりはお前等の方や!!」

〈そんなボロボロな状態で俺達に勝てると思うなよ!!〉

 

 マゼンタを庇う様にサルファが前に出て構えベーゼの前に出た時

 

「今だ!やれリグロー!!」

「合点承知!!」

「「「!?」」」

 

 頃合いと見たサンバッシュがリグローと共に乱入し、熱と魔力を吸い取りベーゼ、マゼンタ、サルファが倒れ伏し、サンバッシュに続く様に隠れていたシェリンダやヤートット達も出てくる。

 

「なッ力が・・・・ッ」

〈サルファ!?〉

「さ、寒いよぉ・・・」

〈マゼンタ!このタイミングでバルバンだと!!〉

「ヘイヘイ、学習能力がねーなテメー等!三つ巴の戦いで二つの勢力が一つを無視して争うからこうなるもんだぜ」

「イヒヒヒヒ」

「マジアベーゼ、今度こそ引導を渡してくれる!!」

「シ、シェリンダさん・・・ウワッ!?」

 

 シェリンダは剣を引き抜くと脇目も振らずベーゼに斬りかかり、何とか立ち上がりシェリンダの攻撃を防いでいく。

 

「あーあ、シェリンダの奴勝手に押っ始めやがって・・・まぁいい、ヤートット!エノルミータの残りの死に損ないはテメー等で片付けろ!リグロー!テメーは俺と一緒にトレスマジアを片付けるぞ!!」

「「「ヤートット!!」」」

「了解ですリーダー喰らえ熱線!」

    

 リグローが先程吸収した熱を熱線に変換するとマゼンタに向けて発射する。マゼンタに直撃する寸前サルファが立ち上がり防御魔法を張り熱線を防御した。

「サルファ!?動けるの!?」

「何とかな。残った魔力を熱に変換して身体温めて動かしてるわ」

〈けど割とじり貧だぜ。何とか逆転の一手を打たねーと〉

「だったら・・・マジックアースキャノンよ・・・」

「「〈〈アズール!?〉〉」」

 

 ギンガホークの声に応える様に腕を押さえながらボロボロのアズールが近づきそれを見てマゼンタ達は驚いた声を出す。

 

〈アズールダメよ!そんな大怪我で動くなんて!?〉

「そんな事を言ってる場合じゃないわギンガルカ・・・ここで何も出来ずにマゼンタとサルファがやられるのを黙ってみている訳には行かないの・・・それに私達が倒されればこの星は悪の手に落ちてしまう・・・そんなの絶対にさせる訳には行かないわ!」

〈アズール・・・〉

「ええ啖呵やアズール。せやウチらは正義の魔法少女や!何時だって全力でこの星や人を守る為に力を尽くすだけや!!やるでマゼンタ、アズール!」

「うん!」

「ええ!」

 

 気力を取り戻したトレスマジアは獣撃棒、星獣剣、獣装の爪を組み合わせマジックアースキャノンを完成させるとそれをサンバッシュとリグローに向ける。 

 

「「「獣魔一体!マジックアースキャノン!ファイア!!」」」

 

「リグロー!」

「合点です!」

  

マジックアースキャノンから放たれたエネルギー弾に対しリグローが前面に出て赤い宝石の腕輪が付いた右腕を翳すとエネルギー弾が吸い込まれていった。

 

「「「なっ!?」」」

「イヒヒヒヒご馳走様です。これはお返しだ!」

「「「キャア!?」」」

 

 リグローはそう笑うと熱線を放った。撃った直後で動けず直撃する。

 

「う・・・サルファ、アズール!!」

 

 マゼンタが何とか起き上がるとサルファとアズールが倒れ伏している姿を見て悲鳴を上げる。

 

「何だまだ起き上がれるのか?真化も出来ねぇザコがしぶとい事だ。だったら俺の手でGo to Hellしてやるよ」

(どうしよう・・・どうしよう・・・・ッ!!今のあたしの力じゃサンバッシュにもあの魔人にも勝てない・・・)

〈マゼンタ!しっかりするんだ!!〉

 

 2人が倒れサンバッシュが止めを刺そうと近づいてきてマゼンタは固まり絶望を抱いているとギンガホーンの叱咤する声が聞こえる。

 

〈まだ絶望的な状況じゃない!マゼンタ、君には仲間を助ける力が・・・守る力が残っているだろう!!〉

「あ・・・」

 

――――――なんかあったら守ったるさかいに、アンタにはでっかい借りがあるからな

  

(そうだ・・・あたしが・・・・ッ2人の力になるんだ・・・・ッ!!)

 

 ギンガホーンの言葉を聞きマゼンタは決戦前にサルファに言われた言葉を思い出すと目に光りが灯った。それに呼応する様にマゼンタの周りにマゼンタ色のリボンの様な魔力が現れアズールやサルファの傷を治していく。

 

「何!?」

「う・・・これは?」

「あ・・・傷が治っていく!」

〈すごいわマゼンタ!こんな回復が出来るなんて!!〉

〈ありがとうな!これならまだ戦えるぜ!!〉

「やった・・・あたしも役に立てた・・・」

〈あぁ、十分過ぎるほどだ。さぁ反撃開始だ!!〉

 

 

――――――――

 

「はぁ!!」

「うわぁ!?」

 

 マジアベーゼとシェリンダの戦いは一方的な物になっていた。ベーゼが紙一重で剣戟を防ぐのに業を煮やしたシェリンダは光線を放ちベーゼを吹き飛ばした。

 

「フンッ!いい様だなマジアベーゼ2度も私に屈辱を与え怒らせた事を存分に後悔するがいい」

「ぐ、う・・・」

 

 倒れ伏したベーゼを鬱憤を晴らすかの様にグリグリを踏みつけベーゼは苦しそうに呻きながら頭を上げると突然涙を流し始めた。

 

「まじかぁ・・・」

「何だ急に泣き出して?ようやく私を怒らせた事を後悔して涙を流しているの、か・・・」

 

 ベーゼが泣き出した事にシェリンダは遂に自分の怒りを買った事への後悔の涙かと思ったがベーゼの視線が自分ではなく後ろに向いている事に気づき振り向くとその先では回復したトレスマジアがサンバッシュとリグローを押している姿があった。

 

「やあぁぁぁ!」

「はあぁぁぁ!!」

「グヘェ!?このぉ!」

 

「オラァ!」

「ドワァ!?」

 

 

「あぁ・・・やっぱりトレスマジアはすごいです・・・」

(コイツッ!!今戦っている私では無くトレスマジアしか眼中に無いだと!?何処まで私を虚仮にする気だ!!)

 

 この状況になっても自分の事を見ないマジアベーゼにシェリンダはギリギリと歯ぎしりし感情のままに剣を振り下ろそうとした時、サンバッシュとリグローが吹き飛ばされてきた。

 

「うわ!?サンバッシュ!あんな奴らに何を手子摺っている!?」

「グッ・・・信じられねぇ、あんな死にかけだったのに全回復しやがった!何なんだアイツら!?」

「マズイですよリーダー!」

 

 

「サルファ、サンバッシュ達とベーゼが一カ所に集まったわ!」

「千載一遇の好機や纏めて倒すで!!」

 

シェリンダやサンバッシュ達が慌てる中、ベーゼは慌てもせず感動した様に止めを刺そうとするアズールとサルファを見つめていた。

 

(ありがとうトレスマジア、最後に良い物が見られました。ありがとうキウィちゃん、こりすちゃん、真珠ちゃん、ネモちゃん・・・今まで本当に楽しかった。わたしは此処が潮時みたい)

 

 

 ――――――――嘘をつくな

 

 

 最初に異変に気づいたのはシェリンダだった。ベーゼを踏みつけていた足に違和感を感じ視線を向けるとマジアベーゼが嗤いながら黒い泥の様な魔力に包まれようとしていた。

 

「なっ!?」

「あ?」

「え?」

 

ゾッとした物を感じ足を慌てて離すとサンバッシュとリグローもそれに気づき視線を向けると更に黒い魔力が周りを飲み込みそうな程に溢れ、3人は急いで離れアズールとサルファやギンガルカやギンガホークもそれを見て異常に気づいた。

 

「「〈〈!!?〉〉」」

 

 

 

「ベーゼちゃん・・・・?」

 

 自分達を始末しに来たヤートットを何とか全て撃退したレオパルトが異常な魔力をベーゼが居た方から感じ振り向くとそこには魔力で出来た黒い蕾の様な物があり、そこからベーゼの魔力を感じ呆然した様子で名前を呟いた。

 それぞれの陣営が驚愕や恐怖や呆然した視線を受けながら黒い蕾はゆっくりと開いていく。

 

 

 

――――――――咲いた。

 

 

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