魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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第56話 恐怖の館2

奴らが去った後に私の意識が目覚めたが血が殆ど流れ碌に動かない状態だった。この感覚は■■■に殺された時以来の忌々しい感覚だった。

 

「・・・・グッ」

 

 あのデカ女と戦った際咄嗟に魂の宝石を削り僅かな欠片だけは確保出来たが魔法陣も無くこんな欠片では復活は無理だろう・・・だがこのままむざむざ死ねる物か!!

 

「ヌ・・・ガッ・・・メルドゥスメルガスメディス・・・」

 

 手に握った欠片をを持った腕を何とか動かし傷口に埋め込むと呪文を唱える。この呪文は死体に魂を植え付ける呪術だがマザーの復活呪法に比べれば成功率はかなり低い上に成功しても復活に時間が掛かってしまう上に力も全盛期よりもはるかに劣るだろう。だが私の死体でマザーが復活出来れば必ずや力を貯めて奪われた残りの魂を取り返す。奴らに我らのしぶとさ思い知らせてくれる!!

  

 

某所

 

 

 「はぁ・・・・パンタノペスカ、あたしお化け作るの飽きちゃった」

 

 某所でベルゼルガは焼いた肉を食べながらお化け人形に血を付けながらそう愚痴る。

 

「あらベルゼルガ、イミタシオ様に任せて頂いた大事な仕事ですのよ」

 

 そう言いながらパンタノペスカはガーデニング用の土からお化け人形を模っていく。

 

「でもシオちゃん、柊何とかのとこ行っちゃったし、あたしやる気無いの」

「そんなことを仰らないでくださいまし。後でイミタシオ様が良くやったと褒めてくさいますわよ」

「そっか・・・えへへ褒めてくれたら嬉しいな♡」

 

 イミタシオに褒められる事を想像しながらベルゼルガは嬉しそうに人形に血を入れていく。

 

「それにご覧下さいまし彼女達このお姿!!と~ってもセンシティブで役得ですの~!!♡」

「死ぬほどどうでもいい」

 

 そう言いながらはるか達の様子を映している映像を見ながら乳首をいじりながら嬉々として解説しようとするパンタノペスカをベルゼルガはバッサリ切り捨てる。

 

「特に今の見所は真珠様でしてよ!どうにかしてこの3人でもっとドエロいことに・・・」

「ねぇうるさい黙って。ペスカって本当に節操なさ過ぎ。あたしみたくだれか1人をずっと思える方が尊いだよ、えへ♡」

「ベルゼルガの事は応援しておりますわよ♡ですが折角魔法少女になれたのですからこの力は私の好きな様に使わせて貰いますわ♡・・・所でベルゼルガ、アナタ随分凝った改造をしましたわね」

「?何の事?」

「何って、はるか様達や真珠様達を驚かせていた怪物みたいなあれベルゼルガが改造してくれたんでしょう?」

「私、色づけは出来るけど改造なんてしてないよ。アレ、ペスカが作ってそのまま送ったんでしょ?」

「?私あんな物作った覚えありませんですわよ?」

「エ?」

「え?」

  

 

――――――――――――

 

 

一方その頃

 

「ギシー!!」

 

「わあああぁぁ!?又別のがキター!?」

「・・・・ッ!!」

 

 はるかとこりすはワンガワンガを撒いた後小夜や薫子達を探していたら今度はゲルトゲルトに遭遇し慌ててこりすの手を引き逃げ、それをゲルトゲルトは剣を振り上げながら追いかけていた。 

 

「ギシー!鏡縛リ!!」

 

 中々追いつけない事に業を煮やしたのかゲルトゲルトは剣を長方形に区切ると長方形のエネルギー波になりそれをこりすに飛ばしてきた。

 

「ッこりすちゃん避けて!」

「!!」

 

 それを見たはるかは咄嗟にこりすを突き飛ばして代わりに自分が受け、それを受けたはるかは鏡の様な物に閉じ込められてしまった。

 

【何これぇ、出れないよぉ!?】

「・・・・!?」(ガンガンガン)

【こりすちゃん!あたしはいいから速く逃げて!!】

 

 こりすは鏡に閉じ込められたはるかを助けようと必死に鏡を叩くがビクともせず、それを見たはるかは自分を気にせず逃げろと言うがそうしている間にゲルトゲルトが追いついて、こりすの胸元を掴み持ち上げる。 

 

「ドコダ、何処に隠してイル?」

「ッ・・・・ッ」

 

【こりすちゃん!(どうしようどうしよう!こりすちゃんが近くいるから変身したら正体が・・・でもこのままじゃ殺されちゃう!何とか、何とかしないと!!)】

 

 はるかが何とかしたいと強く願った時、はるかの体から光が溢れそれがはるかを閉じ込めていた鏡からも溢れゲルトゲルトにも覆うほどの光が浴びせられた。 

 

「ギャアアア!?」

「・・・・!?」

 

ゲルトゲルトがその光を浴びると煙の様に消え去り掴まれていたこりすは地面に落ちると同時にはるかを捕らえていた鏡も砕けはるかも脱出する事が出来た。

 

(え?今消えちゃったの?でも今消えたって言うより・・・)

 

 はるかが今しがた起こった事に呆然としているとこりすが気を紛らわせようとするかの様にはるかのロール髪を引っ張った。

 

「・・・・・」(びよーん)

「あう!こりすちゃん!?あたしは大丈夫だよぉ!こりすちゃんはケガは無い? ・・・良かった。よーしそれじゃあ頑張ってここを脱出しよぉ!エイエイオー!!」

「・・・・!!」

 

 

 廃墟 とある一室

 

 

「え、で何?アンタ等付き合ってんの?付き合ってへんの?」

「え、つき・・・?」

「あ?」

 

 避難して隠れているの一室で薫子は瓦礫に座りながら興味津々に真珠達にそう聞き、真珠とネモは顔を赤くして戸惑う様な反応を見せる。

 

「カッー!何やのそれはっきりしぃ。アンタ等うてなはんのお陰で仲直りしたて~みたいな話やったんやろ?その後その後♡」

(アイツのお陰と認めたくないわね!)

(ヤツはただ自らの欲望のはけ口にアタシらを・・・・ッ!!)

 

 薫子の言葉に真珠とネモはその時の事を思い出しながらあんな事をしたうてなを忌々しく思っていた。

 

(でも・・思えばあの後真珠達の関係を言葉にした事って無いのよね・・・)

(そりゃあはっきりさせたい気持ちはあるけどよ・・・いざとなるとやっぱビビるじゃんよぉ)

 

「「・・・・」」

「やめーやその空気こっちまで照れるやん」

 

 顔を赤らめながら見つめ合う2人に当てられ薫子も気恥ずかしくなりながらツッコむ。

 

「てかさっきからやたら真珠達の関係に興味津々ね。何?アンタにも気になる子がいるの?」

「は?・・・はっ!?」

「オイ行け真珠カウンター効いてってぞ」

 

 真珠の返しに薫子は面食らい思わず顔を赤らめて慌ててしまう。

 

「なに言うてんねん!!ホラええから行くで!はるか達探さんとあかんし!!」

「あ~はるかちゃんって縦ロールの子だよな。あの子が気になってんのか?」

 

 薫子が誤魔化す様に怒りながら部屋から出ようとしたが走破させないと言わんばかりにネモが揚げ足を取る。

 

「はぁ!?」

「こいつ意外とちょろいわよネモ!!」

「そうだな。で、はるかちゃんの何処が好きになったんだよ?」

「~~~!ア・ン・タ・等なぁ~~~!」

  

 反撃とばかりにからかう2人に薫子は恥ずかしさで顔を赤くして歯ぎしりしていると扉がドンドン!と激しく叩かれる音が響いた。

 

「ロールラー!!」

 

「っ!?さっきの奴もう嗅ぎつけてきたんか!?」

「ヤバいわよこんな扉じゃ保たないわよ!」

「とにかくタンスなり瓦礫なりでバリケード作って入れさせるな!!」

 

 そう言いながら3人は部屋にあったタンスや瓦礫を扉の前に積み上げ押さえつけて扉を破られない様にする。

 

ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

 

「ロールラー!!」

 

「ヒィイイ、このバリケード本当に保つのー!?」

「ンな事行ってる暇あったらしっかり抑えろ!!」

「入ってくんな!このミイラ怪人!!」

 

真珠が悲鳴をあげ、ネモがそれを叱咤し薫子が罵りながら必死に抑えているとやがてピタリと扉を叩く音が止んだ。

 

「へ?諦めたの・・・?」

「だと良いんだけどな・・・」

「待ち伏せしてる可能性もあるし、これじゃあしばらく出れそうに無いな・・・ん?」

  

 薫子がふと扉に視線をやると扉の僅かな隙間に長い包帯の様な物が入り込んできているのが見え怪訝な声を出した。

 

「どうしたのよ薫子?」

「いや、何か包帯みたいな物が・・・あっ!」

 

 薫子がハッとした時には包帯が部屋に入り再びモルグモルグの姿を形作った。

 

「ウラウラー!」

「嘘でしょ入ってきた!?」

「まずい!逃げ場が無い!!」

「コイツ!」

 

 モルグモルグは3人の驚愕を無視して真珠に狙いを付け襲いかかろうとする。

 

「カエセー!」

「真珠避けろ!」

「わ!こっち来ないでよ!?」

  

 真珠は咄嗟に濡れて丸めた布の様な物を投げつける。

 

「ベッ!?ペッペッ!」

 

 べしゃりと丸めた布の様な物が顔に当たりモルグモルグは驚き不愉快そうに払いのけ身をよじり、それにより動きが止まる。

 

「今やこれでも喰らい!」

 

 薫子がその隙にモルグモルグの背後に周りこみ角材を持って後頭部を殴りつけモルグモルグはたまらず倒れ込んだ。

 

「ウゴガ!?」

「今の内や!動けなくなるまで袋にせぇ」

「わ、分かったわよ」

「これでも喰らえ!」

 

 倒れたモルグモルグを取り囲むと瓦礫や角材を持ってボコスカと攻撃する。

 

「グ、ゲ」

「早よう気絶せぇ!」

「チキショウこの攻撃本当に効いてんのか?」

「あーもう何で真珠がこんなアイドルっぽくない攻撃しなきゃならないのよー!?」

 

3人がそう言いながら攻撃を続けていると突如モルグモルグの姿がフッと消え攻撃が地面に当たった。

 

「え?消えた?」

「倒した・・・って事か?」

「恐らくな・・・ここももう安全や無いかもな、バリケード崩してこの部屋出るで」

 

薫子達は不可解さを感じながらもこの部屋を出ようと扉の前に積み上げたバリケードを片付けていった。

 

「所で真珠、さっきアイツに何投げたんだ?」

「エ”ッ・・・それはその・・・・ンツ

「あ?何だって?」

「だから!さっき漏らしちゃったパンツよ!!」

「ア・・・そうか悪い・・・」

「あーまぁ、それで助かったし結果オーライやから・・・」

「そんな目で見るの辞めなさいよー!!」

  

 

 

――――――――――――

 

 

廃屋敷 廊下

 

 

「キウィちゃん、小夜ちゃん、大丈夫?」

「・・・・」(ほどきほどき)

 

ゲルトゲルトの襲撃の後、天井に吊り下げられていた裸のビスクドールにはるかは怯え、こりすは喜びながら進んでいたら天井に吊り下げられていたキウィと小夜を見つけ救助を行っていた。

 

「チキショーあの毛髪クソヤロー絶対許さねー!!」

「ごめんなさいはるか、解けそう?」

「何とかしてみるよぉ」

   

キウィは早くに解く事が出来今は地面を叩きながら悔しがっていたが小夜の方は時間が掛かっていた。

 

「でも良かったぁやっと誰かと合流出来てちょっと安心したよぉ」

「良かねぇやい!あたしは、あたしは・・・うてなちゃんを守れなかった・・・!!この苦しみ分かるかこりす~!!」

「・・・・」(ポンポン)

 

はるかの言葉に涙を流しながら悔しがるキウィを慰める様にこりすは同意する様な表情を浮かべながら肩を叩く。

 

「急いで解くぞはるかっぴ!うてなちゃんを一刻も早く探すんだぁ!!」

「うん!」

 

 そう言ってキウィも小夜の拘束を解くの手伝うが中々解けない。

 

「チキショー絡まりすぎだろー!?小夜お前バカァ!!」(パァン!)

「ほぉおっ♡」

「キウィちゃぁん!?」

  

 中々解けない事に苛立ったキウィは八つ当たり気味に小夜のお尻を叩き、小夜は思わず嬉しそうな悲鳴を上げる。

 

「チクショーこんな事してる場合じゃねーのに」(スパパパパン)

「お尻に当たっちゃ駄目だよぉ!!」

「いえ、はるか・・・」

 

 泣きながら小夜のお尻にスパンキングするキウィをはるかが止めようとするがそれを小夜が遮る。

 

「私の!お尻で!誰かが!救われるならッ!それはッ!とても素晴らしい事よ・・・!!」

「何にも分かんないよぉ!?」

 

 小夜の言葉にツッコミをいれるはるかの脳内で何故かテレパシーが通じないのに「自分の身を犠牲にして怒りを静めようとするなんて・・・・ッ!何という高潔な自己犠牲精神の塊なんだ!!」というギンガホーン達の言葉が聞こえた気がした。

 

「ありがとうなぁ!小夜ぉ!良ーし皆叩けぇ!!」(パァン!)

「・・・・!!」(パァン!)

「????」(パァン!)

「あっ!おほぉ!はぁああん♡」

 

 キウィの言葉に流される様にこりすや頭に疑問符を浮かべながらはるかも叩きカオスな空間になる中、向かい側の廊下からワンガワンガが走ってくるのが見えた。

 

「チャチャチャチャー!!」

 

「あ、さっきの!キウィちゃんこんな事してる場合じゃ無いよぉ!早く小夜ちゃんの拘束を・・・」

「ウルセー!!」(ガスゥ!!)

「チャチャチャゲブゥー!?」

「エエエッ!?」

 

こっちに突っ込んで来たワンガワンガにキウィはカウンターの様に怒りを込めた拳をワンガワンガの顔面にぶつけ、ワンガワンガのお面はひび割れ、その勢いのままもんどり打って背中から倒れ込んだ。

 

「こっちは急いでうてなちゃん探してーんだよぉ!!唯でさえ苛ついてんのに出てきてんじゃねー!!」(ガスガスガス!)

「・・・・!」(ガスガスガス!)

 

 そのまま倒れたワンガワンガに苛立ちをぶつける様に連続でストピングを叩き込みついでにこりすも便乗する様に踏んでいく。

 

「ゲ、ゲ、ゲ、ゴゲ・・・」(ピクピク)

「わあああぁぁ!?キウィちゃん!こりすちゃん!ストップ、ストップこの人もう痙攣してるよぉ!?」

 

はるかが慌ててキウィ達を止めようとしたが痙攣していたワンガワンガが突然消え、後には何も無い廊下だけがあった。

 

「アン?消えた・・・?」

「・・・・」

「一体何処に行ったのぉ?」

「何なの?この屋敷といいさっきの怪物といい・・・一体誰の企みなのかしら・・・?」

「小夜ちゃん、その格好じゃ格好がつかないよぉ・・・・」

 

 

???

 

 

「チィ、全員やられたの・・・私の今の魔力じゃこれ以上呼び出せないし、あの弱さじゃあ頼りにならないし・・・こうなったら私自身が出て自分の魂を取り戻すしか無さそうねぇ・・・」

 

そう言いながら影はズルリズルリと引き摺る様な音を立てながら移動していった。




 亡霊魔人達が弱いと感じるかもしれませんが、これは復活した■■■■は魂の欠片一つしか無いので魔力が足りず、魔人を復活させようとしても3体までしか復活出来ず、スペックも一部の能力しか使えない上にパワーも耐久力も戦闘員並になっているからです。
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