魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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今回も長くなったので4分割になります。


第81話 潜入!魔獣おびき寄せ作戦3

「皆様状況は?」

 

ヂェンゾスと斬り合っているとバザーにいたヤートットを全て片付けたパンタノペスカとベルゼルガが合流し状況を聞く。

 

「パンタノペスカ、ベルゼルガ来てくれたんか!今残ってるバルバンはもうアイツだけや!後はアイツを倒すか何とか動きを止めて今上がって来てる魔獣を倒せばこっちの勝ちや!」

「分かりましたわ。取りあえずパンタノトラップですわ!」

「喰らってたまるか!」

「きゃあ!?」

 

 パンタノペスカが足止めしようとするがその前に鍔迫り合いをしていたマゼンタを弾き飛ばし、バックステップでパンタノトラップを躱す。

 

「雑魚がわらわらと・・・チェインソード!」

 

 ヂェンゾスはそう言うと刃がチェーンソーになっている剣を取り出すとマゼンタ達に向かって切り込みを掛ける。

 

「オラアァ!!」

「きゃあ!」「うわ!?」「グッ!」「うひゃあ!」「クッ!」

 

 ヂェンゾスの回転ノコとチェインソードの二刀の攻撃でマゼンタ、アズール、サルファはそれぞれ獣撃槍、羽衣、獣装の爪が傷つけられ、パンタノペスカはハンマーをベルゼルガは大鎌を真っ二つにされ傷を負った。

 

「くぅッ獣撃槍が」

「私の羽衣を切り裂くなんて・・・」

「星獣の武器を傷つけるなんて何て剣や・・・ッ!!」

「私のハンマー兼杖がー!?・・・これテープ貼れば直せますかしら・・・」

「チッ」

 

「コイツも喰らえオラァ!」

 

ヂェンゾスは追撃とばかりに丸鋸の刃を大量に射出しマゼンタ達の体を壁に縫い付け動きを封じる。

 

「グッこんな拘束直ぐに破壊して・・・何や?」

〈大変だ魔力やアースが阻害されてやがる!〉

「何ですって!?」

「気づいたか、だがもう遅い」

 

 アズール達が驚き戸惑う中ヂェンゾスは勝ち誇る様に笑う。

 

「今飛ばした刃はお前達の対策にビズネラが作った魔力やアースを吸い取る機能が付いているんだよ。これに拘束されている以上お前等は非力なガキに過ぎねぇ!」

「何やと!こんな物・・・ヌ、グ」

 

 サルファは何とか拘束を解こうと力を込めるが壁にめり込んだ丸鋸はビクともせずそんな足掻くサルファをヂェンゾスは鼻で笑う。 

 

「フンッ!精々無駄に足掻いていろ。今は魔獣の急成長が先だ。お前等の相手は後だ」

 

 そう言いながらヂェンゾスは落ちている急成長エキスを広い穴に向かって歩いて行こうとするとそれを遮る様に影のゲートが開き真化したマジアベーゼ達が現れる。

 

「今度はテメエ等か、いい加減にしろい!」

「生憎ですが此方にも色々借りがありますのでね。早めに返させて貰いますよ。来なさいアメミット!」

 

マジアベーゼ・クヌムが杖を突くと地面から泥が溢れ、その泥が鰐の様な魔物に変化しヂェンゾスに襲いかかる。

 

「舐めるなそんな魔物なんぞ!」

 

だがヂェンゾスはチェインソードであっさり切り裂いてしまう。

 

「クッ、即席の魔物では止められませんか」

「テメエ等も大人しくしてろオラァ!」

 

 ヂェンゾスはマゼンタ達を封じた刃をベーゼ達にも射出し、咄嗟に庇われたネロアリス以外の全員に刃が突き刺さった。

 

「だ、大丈夫?アリスちゃん・・・」

「・・・・!!」

 

傷を負いながらもアリスを心配させまいと微笑むベーゼにネロアリスは目を見開く。

 

「残ったのはそのガキだけか、テメーだけなら直接切り刻んでやる」

「や、やらせる、ガッ」

「邪魔だ」

 

 ネロアリスを直接始末しようとするヂェンゾスをレオパルト・セクメト達は阻止しようとするがヂェンゾスは虫でも払う様に片腕で殴り飛ばしていく。

 

「(マズイ、今アリスちゃんには戦力になるオモチャが無い!何とかアリスちゃんを逃げる時間を稼がないと!)てやぁああ!」

 

 マジアベーゼ・クヌムは痛む傷を我慢しながらヂェンゾスに向かって突進し、ヂェンゾスの胴体に組み付き動きを封じようとするが何の効果も無く逆に首を掴まれ持ち上げられる。

 

「舐めてんのか?そんな腕力で俺を抑えておける訳ないだろうが」

「グ、アァ・・・」

 

そのままヂェンゾスは腕の丸鋸の刃を急回転させる。

 

「目障りだ。お前から先に切り刻んでやらぁ」

「・・・・ッ!!」

 

それを見たネロアリスは咄嗟に自分の両手に抱える女の子と猫ぬいぐるみ、そしてプラモデルも見る。

 

 

ーはい、こりすいつも寂しい思いさせてゴメンね。

ー頑張って直してみたんだけど・・・どうかな?

ーアタシが作ってやったんだから大事にしろよ~

ーはい、こりす、これあなたが前に欲しがってたぬいぐるみよね?

 

 ネロアリスの脳裏に両手にあるオモチャの思い出が浮かび、躊躇う様な表情を見せるがそれでも決心した表情になりオモチャに魔力を注ぎ込んだ。 

 

「止めだ死ヌォ!?」

 

 ヂェンゾスが止めを刺そうと腕を振り上げた時横から大きくなったプラモデルと悪魔猫と女の子のぬいぐるみが蹴り飛ばした。

 

「げほっ、げほっ、今のはアリスちゃんの・・・・」

「・・・・・」

 

 ベーゼが咳き込みながら先程自分が助けた者を見ているとネロアリスがベーゼの元に駆け寄りベーゼに刺さった丸鋸の刃を抜いた。

 

「ッ・・・ありがとうアリスちゃん。これで魔力が使えるアリスちゃんのオモチャを助けないとッ」

「邪魔だゴミが!!」

 

 マジアベーゼ・クヌムが動こうとした時ネロアリスが大きくしたオモチャが全てヂェンゾスに切り裂かれ破壊されてしまった。

 

「そんな・・・・ッ!!クッ」

 

 マジアベーゼ・クヌムが歯噛みをしながら先程生み出したアメミットを大量に生み出しヂェンゾスにけしかける。

 

「無駄だ!こんな雑魚何匹生み出した所で!」

「でも時間は稼げる今のウチに・・・・ッ!!」

 

 ヂェンゾスがアメミットと戦っている間にベーゼは破壊されたネロアリスの三つのオモチャを回収する。

 

「ゴメン、アリスちゃん大切なオモチャを・・・・」

「・・・・・」

 

 うてなが申し訳なさそうに謝るとネロアリスは何かを頼み込む様に杖に変化した支配の鞭を握る。

 

「・・・・!!良いんだねアリスちゃん?」

「・・・・・」(コクン)

 

 マジアベーゼ・クヌムはネロアリスの頼みたい事を理解し瞳を見て聞き返すとネロアリスはいつの間にか額に大量の星を宿しながら頷く。

 

「行くよ。一か八かやってみるよ!!」

 

そう言い二人は支配の鞭に魔力を合わせ壊された三つのオモチャに注ぎ込むとオモチャ達が合わさり新たな姿に変化していく。

 

 

 

 ナハトベース

 

 

「これは・・・・」

 

 ナハトベースでシスタギガントとこの戦いを観戦していたヴェナリータは驚いた声で呟いた。

 

 

 ――――――――

 

 

「この姿は・・・」

 

 新たに形成された姿を見てマジアベーゼ・クヌムは驚きの表情で見つめる。視線の先には2つに分かれた長い三つ編みの髪をした女性の姿にロボットの手足と背中に悪魔の翼と被っている帽子に猫耳が付いている姿だった。やがて人形の瞳が薄らと開くとネロアリスの方を向き口を開いた。

 

「アリスちゃん。やっとお話出来たのだわ」

「!?言葉を・・・!?」

 

 人形の女性が喋った事にマジアベーゼ・クヌムとネロアリスが驚きお互いに顔を見合わせる。

 

「そうだねこれは・・・支配の鞭から、わたしの力から独立してる」

 

 

 ナハトベース

 

 

「ヴェナさん何があったんですかぁ?」

「いやぁここ最近は驚く事ばかりだよ。想いの力とはよく言った物だよ。アリスがあのオモチャを今まで戦いに出さなかったのは彼女の中であれらが最早ただの[おもちゃ]では無くなっていたからさ。ヒトの感覚で言い表すなら[友人]かな。友を失うまいとする彼女の想いが今ここに形を成して現れたのさ」

 

 

 ――――――――

 

 

「まさかアリスとベーゼの力が合わさり新たな生命を創り出したのか・・・!?森羅万象を魔法が超越した・・・まるで、まるで奇跡じゃねぇかよこれは・・・!!」

「分かったから、魔力阻害するこの丸鋸抜くの手伝ってよ」

「イデェーむっちゃ血が出たーーー!!」

 

 レオパルト・セクメト、ロコムジカ・ハトホル、ルベルブルーメが何とか丸鋸の刃を抜こうとしている間にもマジアベーゼ・クヌム達の方でも新たな動きが見られようとしていた。

 

「アリスちゃん此処は任せて欲しいのだわ」

 

 そう言い人形の女性は両腕からレーザーブレイドの様な物を生成するとヂェンゾスに斬りかかろうと突撃するが直ぐにすっ転んでしまった。

 

「ええー!?」

「身体の使い方がまだ分からないのだわ」

「ええい次から次へと面倒くせぇ。テメエも切り刻んでやる!」

 

 ヂェンゾスは新たに現れた人形の女性に苛立った声を上げると彼女に向かって回転ノコの刃を連射して飛ばしバラバラにしてしまう。

 

「あぁ!!」

「・・・・!!」

「ハッハァ!大した事は無い・・・何!?」

「成る程こっちの方が動きやすいのだわ」

 

 バラバラになった人形の女性にベーゼ・クヌムとネロアリスが悲痛な表情を浮かべたが人形の女性はバラバラのまま各パーツが浮かびそれぞれが光線を無茶苦茶に撃ちまくった。

 

「ウォオオ!?何処狙ってやがるマヌケが、今度は念入りにバラバラにして・・・」

 

 ゴゴゴゴゴ!!

 

 ヂェンゾスが攻撃をしようとした時学校全体を揺るがせる様な地響きが起こり汚染液を流し込んでいた場所がボコりと盛り上がった。

 

「しまった!時間を掛けすぎた。モビーディグが出てきちまった・・・早く急成長エキスを飲ませねーと、オラァ!」

 

 ヂェンゾスはそう言うと牽制する様に刃を飛ばしながら急成長エキスを拾う。

 

「モビーディグ来い!急成長エキスはこっちだ「させないよぉ!!」ウォ!?」

 

 ヂェンゾスがモビーディグを帯おびき寄せようと急成長エキス掲げた時ヂェンゾスの上を飛び越える様にマゼンタが飛び上がっていった。

 

「お前何で拘束から抜け出て・・・さっきの光線か!あの光線無茶苦茶に撃った様に見せかけてアイツらを拘束していた周りの壁を崩していたのか!!」

「そう言う事や」

「これでこの作戦は失敗よ!」

「グゥウウ邪魔だテメエ等!!」

 

 飛び越えたマゼンタの邪魔はさせないとばかりに真化星獣モードになったサルファとアズールがヂェンゾスを抑えている間に真化星獣モードのマゼンタはそのまま盛り上がっている地面に獣撃槍を突き刺した。

 

「獣撃槍よ、穢れを浄化せよ!!」

 

 マゼンタは獣撃槍から浄化のアースを放出し、穢れを浄化しさらに上がっていたモビーディクにも浄化のアースを浴びせかけられ火傷の様な傷が出来る。

 

 ブォオオオオ!!

 

 モビーディグは痛がる様に吠えると再び地中深くに逃げていった。

 

「モ、モビーディグが、おのれぇ!!」

「後はお前だけや!これ以上学校に居させるかいオラァ外に出ろ!!」

 

 サルファはそう言うと獣装の爪でヂェンゾスを引っかけるとそのまま学校の外へ引きずり出し、マゼンタ、アズール、ベルゼルガ、パンタノペスカもそれに続いた。後には止血をしているエノルミータメンバーだけが残された。

 

「・・・・でウチらはどうするかもう決まってんだろ」

「勿論です。あの魔人を倒して学園祭をめちゃくちゃにした報いを受けさせてやりますよ」

「流石ベーゼちゃん!よーしアタシらも行くぜーー!!」

 

 レオパルト・セクメトの言葉に続く様にベーゼ・クヌム達もトレスマジアの後を追う様に走る中、ネロアリスは人形の女性の服の裾をクイクイと引っ張り止めた。

 

「??アリスちゃんどうしたのだわ?」

「・・・・・・・」

「それは・・・・分かったのだわ。一緒に戦うのだわアリスちゃん」

 

 




この作品のロボ子は鏡の中のネロアリス回で使っていた悪魔猫のぬいぐるみも混ざってるので悪魔っぽぃ羽と帽子に猫耳が生えています。

今回ヂェンゾスの使っているチェインソードはオリジナル武器になります。イメージとしてはコードギア〇の月下の使う回転刃刀みたいな物です。
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