魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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 今回は中々筆が進まず更新が遅れてしまいました。


第85話 驚愕!魔獣転送作戦3

廃工場

 

 

「おい直ったか?」

「ちょっと待って欲しいッス」

 

 廃工場に潜伏しているダングスは運び込んだ転送装置をヤートット達に直させていたが状況は芳しくは無い様子だった。装置を弄っていたヤートットがボタンを押すと転送装置はブラックホールを発射し直ぐに消えていった。

 

「ええい役立たずが!」

「ヤトット!?」

 

 それを見てダングスは苛立ってヤートットを殴り飛ばすとイライラと辺りを歩き出す。

 

「不味い、このままでは作戦失敗してしまうぞ。何とか打開策を考えねば・・・「全く何をやっているのです」ッ!!」

 

 ダングスが声のする方を振り向くとコツコツとビズネラが暗がりが出てきた。

 

「な、ビズネラ!何故此処に!?」

「何故って、いつまで経っても作戦成功の報告が来ない上にSNSで何やらトレスマジアやエノルミータが増えた等と言う情報が入ったので何事かと思い様子を見に来たんですよ・・・でどう言う状況なのです?」

「そ、それがよ・・・」

 

 ダングスがさっきまでの事をビズネラに報告するとビズネラは頭痛をこらえる様に額に手を当てた。

 

「何ですかその状況は・・・・正直SNSの情報があっても俄に信じられませんよ・・・」

「本当だ。俺がその目で見てる」

「分かっていますよ。唯でさえ船長からせっつかされている状況でこんな下らない嘘を吐くメリットがありませんからね・・・このまま作戦失敗する訳にもいきませんね。しかしドリルが壊されてしまうとはこれでは作戦の変更が必要ですね・・・」

 

 ビズネラがそう言い顎に手を当てて考え込むとやがて考えが纏まったのか顔を上げる。

 

「やむを得ません。転送作戦は止め穴を開けたら直接急成長エキスを流し込みます」

「だ、だがドリルが無いのにどうやって穴を掘るんだ?」

「問題ありません。穴を掘る機械なら代わりがありますよ」

 

 そう言いながらビズネラはチラリと転送装置に視線を向けた。

 

 

街中

 

 

「ふ~ん別世界って言っても私達の居た世界とそれほど変わらないのね」

 

 そう言いながら別世界の小夜達はハンチング帽を被り伊達眼鏡を掛けながら街中をキョロキョロ見回していた。はるか達は現在シオちゃんズ達と別々に別れバルバンと転送装置を探していた。

 

「せやな、幾つか知らない店や食べ物がある位で後はうちらの知ってる街並みやな」

 

そう言いながら別世界の薫子は先程買ったテガソードポテトを食べていた。

 

「へぇ、そうなんや。何でそこまで違うんやろうな?」

「さあな・・・そう言えばさっきは聞きそびれたけどウチらの世界にはバルバンが存在しないって言うてたけ何でウチらの世界にはバルバンや星獣が居ないんやろうな?」

「そう言えばそうね。何で向こう世界ではギンガルカ達は向こうの私達に接触しなかったのかしら?」

「もしかしたらその世界では破滅の意思が復活してないからまだ眠ってるだけかもしれんな」

〈(・・・もしくは、あなた達の世界では私達は存在しないかもしれないわね)〉

「「え」」

 

 ギンガルカの言った言葉に小夜と薫子は思わず足を止めてしまう。

 

「それどう言う意味ギンガホーン?」

〈(あくまで推測だけど平行世界はいわば可能性の世界、向こうの世界では私達は破滅の意思を完全に倒した代わりに私達も相打ちになって死んでしまった世界なのかもしれない。だからバルバンが出て来ないし私達も接触しないのかもしれないわね・・・)〉

「・・・・何かゴメン。軽い気持ちの話のつもりやったのに空気重くして・・・」

〈(あぁ!?そんなに落ち込まないで私達は別に気にしてないから!!)〉

 

 ギンガルカの説明を聞き申し訳なさそうな顔で別世界の薫子が謝罪しそれを見たギンガルカは慌ててフォローに入る。

 

「ホンマに・・・・?」

〈(ええ本当よ。向こうの世界の私達は死んでしまったかもしれないけど、こうしてあなた達が今を生きていてバルバンが現れないって事は、破滅の意思を完全に倒せたって何よりの証拠だもの。あなた達が生きていてあそこのはるか達みたいに今を楽しんでいるって言う事だけで私達の戦いは無駄じゃないって分かってとっても嬉しいの!!)〉

「ギンガルカ・・・」

 

 ギンガルカに言われ視線を向けると2人のはるかが楽しそうにアイスを食べながら話していた。

 

「わぁ!このなめ茸味のアイスあたしの世界じゃ無かったよぉ!」

「そうなの?だったらこのテガソードポテトは食べた事あるかな?良かったら一口どうかな」

「本当!ありがとうだよぉ!!」

  

 

「全く、どっちのはるかも転送装置見つけなかったら元の世界帰れないかもしれんのに呑気やな・・・まぁらしいちゃっらしいけど」

「フフ、そうね。でももう1人の私達と会うなんて奇跡みたいな物だし楽しみたいっていうのも分かる気がするわね、あら?」

 

 小夜が視線を向けるとマジメイトの前で店員達が立ちはるか達に何かを渡していた。

 

「いらっしゃいませ~今マジメイトは新作のトレスマジア星獣モードのフィギュアが発売記念でステッカーを配布中で~す。今新作のトレスマジアのフィギュアを買うと次回の新作の予約特典付きのチケットが貰えま~す。良かったらどうぞ~」

 

「へーこの世界やとそんなのが売ってるんやな」

「別世界のあたし達の真化フィギュア!ねぇねぇ小夜ちゃん、薫子ちゃん別世界に行った記念に買っていこうよ!!」

「ダメよはるか。今は楽しんでいる所もあるけど本来の目的は転送装置を探す事なんだから店に入っている暇は無いわ。それにもし中でうてなさんや他の知り合いに会って正体がバレたらどうするの?間違いなく説明が面倒になるわよ」

「うぅ・・・」

「わわ!気を落とさないでもう1人のあたし。記念ステッカーは貰えたからそれでも十分別世界に行ったって記念になるよぉ!!」

「本当・・・?」

「本当、本当!」

 

「何だはるかをもう1人のはるかが励ますって言葉にしても絵面にしてもシュールな光景ね・・・」

「それは言わんときぃ、もう1人の小夜・・・・」

 

 そんな事を話していると別行動を取っていたイミタシオからテレパシーが届いた。

 

(皆、バルバンを見つけたよ!!パンダ公園に居るの!!)

 

 

 マジメイト店内

 

 

「おぉ!!これがこの世界のトレスマジアのフィギュア!鎧やグリーブも付いていて格好良さと可愛さの2重奏ですよ!!」

「それだけじゃありませんよ、もうひとりのあたし!次回の新作はトレスマジア全員の真化星獣モードと予約特典として今までの戦いの記録のDVDが出るようですよ!!」

「何と!!これは何としても発売日までこの世界に留まらなければなりませんね!!」

 

「いや、早く転送装置見つけて元の世界帰りなさいよ・・・向こうの世界の真珠達や母親が心配するでしょ」

 

 店内でトレスマジアのフィギュアを見てテンションを上げているうてなとサングラスとニット帽とマスクで変装している別世界のうてなに真珠は離れた所でツッコミを入れる。

 

「はぁ~向こうの世界のうてながマジメイト行きたいって言い出してウチの世界のうてなも同調して行く事になっちゃったし・・・もし知り合いや友達に会ったらどう言い訳するのよ。キウィ達も頼りになんないし・・・」

 

視線の先には2人のうてなに駆け寄る、キウィとダッフル帽と眼鏡を掛けて変装する別世界のキウィの姿があった。

 

「うてなちゃ~ん。うてなちゃんの好きそうなキーホルダー見つけたよ~」

「こっちも見つけたよ~」

「「本当!!ありがとうキウィちゃん!!」」

 

「何で真珠がこっちの面倒見るはめになってるの・・・真珠もこりす達の所に行きたかったな・・・」

 

 そう言いながら真珠は離れた所に居るこりす達の所に視線を向ける。

 

「・・・・・・」

「私の名前?皆が考えている最中だからまだロボ子なのだわ、別世界の私はどんな名前なのだわ?」

「私の名前はマキナなのだわ。こりすちゃんが付けてくれたのだわ・・・良かったらこの世界の私もこの名前にしても良いのだわ」

「・・・・・?」

「良いのか?ってもちろんなのだわ。たとえ別世界だとしても名前はやっぱりありすちゃんが付けてくれたお揃いの名前が良いのだわ」

「・・・・!・・・・・」(ポソポソ)

「ありがとうなのだわ。ありすちゃんそして別の世界のありすちゃんともう1人の私」

 

「あー、いつの間にかロボ子の新しい名前が決まっちゃってるし・・・真珠も参加したかったのに・・・」

「まぁ良いんじゃねーの。別世界でもやっぱりロボ子、じゃねぇなマキナの名前も一緒の方が違和感なくて問題無いだろ」

「あ、ネモー!アンタどこ行ってったのよーー!!」

「うるせーな、トイレだよトイレ。後バルバンが何処居るか情報収集してたんだよ」

 

 そう言いながらネモはスマホの画面を真珠に見せる。

 

「アイツら今パンダ公園の方で目撃されてるみたいだぞ」

  

 

 

パンダ公園

 

 

「よーしもう一発撃ち込め」

「ヤートット!」

 

 ダングスの命を受けヤートットがスイッチを押すと逆さまにした転送装置からブラックホールが撃たれ穴が開けられていく。

 

「順調順調。このまま後数発撃ち込めばモビーディグの居る所まで穴が空きそうだ。そして穴が空いたらこの急成長エキスを流し込めば・・・」

 

 そうダングスが皮算用をしていると空からシオちゃんズが降り立った。

 

「バルバン!悪巧みはそこまでだよ☆」

「シオちゃんズ、貴様等が先に来たか!ヤートット始末しろ!!」

「「「ヤートット!!」」」

 

「イミタシオ様、あの転送装置は」

「分かっている。うっかり壊す訳にはいかん。ベルゼルガまずは近接戦でマゼンタ達が来るまで雑魚を蹴散らすぞ!!」

「エヘヘ了解」

 

 イミタシオはそう言うとヤートットに斬りかかりそれに続く様にベルゼルガとパンタノペスカも切り込んで行く。

 

「オオオオ!!」

「ヤートット!?」

 

 イミタシオが大剣を振り回し回転切りの様に周りのヤートットをなぎ払っていっているとやがてマゼンタ達も公園に到着する。

 

「シオちゃん達もう戦っている!!」

〈戦闘員は彼女達が大分減らしてくれた様だな。これなら後はあの魔人を転送装置からどかして転送装置を確保すれば!〉

「奴らの作戦と別世界の私達を帰す事が出来る一石二鳥ね!!」

〈別世界のアズール達は私達の後ろに!私達が道を切り開くわ!〉

 

「来たなトレスマジア!コイツを喰らえオラァ!」

「え?キャア!?」

 

 そう言うとタングスは腹の大砲を撃ち出すと砲弾は割れ中からネットが飛び出しマゼンタ達を捕らえ動きを封じた。後ろに居た別世界のマゼンタ達は難を逃れたがマゼンタ達が捕らわれ動きが止まってしまう。 

 

「な、何やコレ!?」

「力が出しにくいよぉ・・・」

「このっ星獣剣で切れないなんて、何て頑丈な網なの!!」

 

「マゼンタ!?「ヤートット!!」なっ」

 

 それを見たイミタシオが助けようとするが残ったヤートット達がイミタシオ達にもネットを投げつけ絡め取ってしまう。

 

「ウハハハ、どうだ?魔力やアースを阻害する特性ネットの味は?これで真化も出来ずしばらくは動けまい」

「だから最後まで油断しない」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 突如何も無い空間から声が聞こえたかと思うとそこからまたネット弾が発射されダングス達の後ろから転送装置に近づこうとしたベーゼ達も捕らわれる。 

 

「クッ何で何も無い空間から攻撃が?」

「フフフ」

 

 ベーゼの疑問に答える様に何も無い空間から笑い声が聞こえるとステルスを解除して大型銃を構えるビズネラが現れる。

 

「甘いですよエノルミータ。あなた方が介入してくる事何て想定してないと思ってたんですか?少々我々を甘く見すぎですよ・・・さて」

 

 ビズネラは辺りを見回すと網に捕らわれていないのは別世界のマゼンタ達とベーゼ達のみであった。

 

「残るはあのブラックホールから出てきたあなた達ですか。あなた達が何者かは知りませんがここに捕らえているトレスマジアやエノルミータ程の強さは感じませんね。ネット弾はもうありませんがこれなら私達でも十分に倒せそうですね」

 

「「「ッ!!」」」

「「クッ・・・・」」「・・・・!」

 

 そう余裕そうに言うビズネラに対し別世界の彼女達は緊張した様子で汗をタラリと流した。

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