魔法少女にあこがれて~バルバン襲来   作:ロト2

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バットバス編最終章又はルベル回になります。


第87話 決戦! モビーディグ誘導作戦

この頃アタシは考えている事がある。前までは真珠の力になりたいと思いヴェナの持ってきた力のお陰で強くなり真珠を助けていけていると思っていたけど段々バルバンの力も強くなってきた上に真珠がロコムジカとして真化を会得しアタシを除く全員が真化出来る様になってアタシはあたしの存在価値と言う物が分からなくなってきた。今のエノルミータの中で一番の役立たずのアタシがここに居て良いのだろうか・・・

 

「ネモ、ゲームオーバーになっているのだわ」

「え?あ・・・」

 

 マキナに指摘されネモはハッと意識を戻すとTV画面にはゲームオーバーの表示が浮かんでいた。

 

「どうしたのよネモ?アンタがこんな簡単にゲームオーバーになるなんて、何か悩んでるの?」

「・・・うるせぇ、真珠には関係ねーだろ」

「はぁ!?何よその言い草!折角真珠が心配してるって言うのに!」

「余計なお世話だっつーの」

 

 そう何処か苛ついた様にネモが吐き捨てるとさっさとナハトベースから出て行ってしまった。

 

「何だ~またバカップルの喧嘩か~?」

「う、うん・・・でも何だかいつもと違う様な・・・」

 

「何よ・・・ちょっと位真珠に相談しなさいよバカ!」

 

 

 

 荒くれ無敵城

 

 

ゼイハブ達が集まるいつもの部屋では背中に大型ミサイルを背負い緑色の甲冑と兜を着け、両腕には大量のシリンダーが巻き付けた魔人ーミザルスがシュプレヒコールを上げて入ってきた。

 

「俺達は?」

「「「バットバス特殊部隊!!」」」

「半べそかいてる?」

「「「トレスマジア!!」」」

「最後に勝つのは?」

「「「俺達だ!!」」」

 

 フォーーー!! 

 

「・・・・・・」

 

それを聞いてるゼイハブは無表情にフックを右手に叩きながら見ていた。

 

「船長今度は期待しててくれ。なんたって俺の切り札であるミザルスと前はなかったビズネラの作戦が組み合わさってるんだから作戦成功間違い無しだ。ビズネラ作戦「その前にだ」

 

 バットバスがビズネラに作戦を説明させようとした時それを遮る様にゼイハブが声を出す。

 

「なぁバットバス、テメエに聞きたい事がある・・・今回でモビーディグ急成長作戦はこれを含めて何回目だ?」

 

「「「(ビクッ)」」」「え?えーと、ヒィ、フウ、ミィ・・・」

 

 ゼイハブの底冷えする様な口調にビズネラとミザルス、そしてゼイハブの傍で控えているシェリンダもビクリとする様な様子を見せ、逆にバットバスはそれに気づかない様子で指を折って数え始める。

 

「6回目だな!前の地球魔獣の時と同じ回数だなへへ」

「そうだよ地球魔獣の時と同じ回数繰り返してじゃねーか!!」

 

 能天気なバットバスの返答に遂に堪忍袋の緒が切れたのかゼイハブはカトラスを引き抜き近くのテーブルを両断し破壊する。

 

「トレスマジアやエノルミータごときに邪魔されて船の1つも手に入らねぇ、一体どういう事だ!!バットバス、俺はこれでも結構シビレを切らしてんだぜ。いい加減手下任せにして同じ失敗繰り返すより手下残ってる内にテメエも前線に出て作戦成功率を上げたらどうなんだ?エェ!!」

「いぃ!?わ、分かりました。分かりましたよ。俺もそろそろビズネラと一緒に出ようと思ってた所ですよ・・・俺とビズネラが出れば一発で成功しますよ、なぁビズネラ?」

「ハ、ハイ」

 

 ゼイハブにカトラスを鼻先に突きつけられ、ようやくバットバスは自分の立場が危うい事を悟り今までの豪快な口調はなりを潜めへりくだった様な態度になる。

 

「よーしその言葉忘れるなよ!バットバス、ビズネラ作戦失敗した奴は?」

「「て、テメエで頭を食い千切れ・・・・」」

 

 

 

街中

 

 

(何やってんだアタシは・・・)

 

ネモは真珠と喧嘩になり飛び出す様にナハトベースを出て街に行き歩いて行くとやがて冷静さを取り戻し落ち込んだ様にベンチに座り込む。

 

「(自分の今の現状に苛ついて心配してきた真珠に八つ当たりして飛び出して、本当にガキだなアタシ・・・・)ハァ・・・・」

「アレ?ネモちゃん」

「ん?」

 

 突然声を掛けられ俯いていた顔を上げるとそこにはエコバッグを持って買い物の途中らしいはるかの姿があった。

 

「はるかじゃん。買い物中か?」

「うん、お使いの途中なんだ。後はロマネスコを買えば完了だよぉ」

「(ロマネスコ?)・・・そ、そうか」

「・・・ねぇ、ネモちゃん何か悩んでるの?さっきベンチに座ってる時そう見えたんだけど?」

「え?まぁ・・・ちょっとな」

「良かったら相談に乗るよぉ?」

「え、いいよ別に・・・」

「遠慮しないで!ネモちゃんとは友達だし少しでも話せばスッキリする筈だよぉ!」

「うっ分かったよ・・・」

 

 真剣な様子でグイグイくるはるかにネモは観念した様に話始めた。エノルミータの事は伏せつつ、自分は昔から真珠の面倒を見ていて力になっていたと思っていたけど最近は真珠が自分で出来る事が増えて、自分が力不足になってきたと感じ始め、それで苛ついてしまいつい些細な事から真珠と喧嘩して飛び出してしまった事を話した。 

 

「そっかぁ・・・ネモちゃんは自分の力不足で悩んでたんだね」

「悪いなこんな事話されても反応に困るよな」

「ううん、そんな事無いよぉ!あたしも最近まで同じ事で悩んでたんだぁ」

「はるかも?」

「うん、あたしねこの前まで小夜ちゃんや薫子ちゃんみたいに力が無いから役に立つ所が全然無いって思ってたんだ」

「力が無い?はるか達って何か力を使う部活やバイトとかしてたか?」

「あ!ほ、ほら!ほらこの前の文化祭の準備の事だよぉ!!」

「あーそれか」

  

ネモの疑問にはるかが慌てて誤魔化す様にこの前の文化祭の事を言うとネモは納得した様子を見せはるかはホッとして話を戻した。

 

「でもある時気づいたんだ。小夜ちゃんや薫子ちゃんみたいな事が出来なくてもあたしはあたしの出来る事をやれば良かったんだって、それに気づいたら自分にも自信がついたんだよぉ」

「”あたしはあたしの出来る事をやれば”って、ハハッ何だよそんなのありきたりな事じゃねーか」

「うん!だから皆がよく忘れている事じゃないかな?」

「ッ」

 

 はるかの指摘にネモはハッとした表情を浮かべる。  

 

「だからあたしとネモちゃんの悩みは違うかもしれないけど真珠ちゃんが出来る事が増えたなら真珠ちゃんには出来ない他の事を手助けしていったら良いんじゃないかな?」

「・・・・・そうだな。確かにはるかの言う通りかもしれないな。ありがとうなはるか悩み聞いてくれ」

「ううん、少しでも力になれたら良かったよぉ!それじゃあそろそろお使いに戻らなきゃならないから又ねネモちゃん!」

「おう」

 

 そう言って去って行くはるかに手を振って見送るとネモはフッと息を吐いた。

 

(そうだった、例え真化が出来なくたってアタシはずっと自分なりに泥臭くてもみっともなくても真珠やうてな達の力になってきたんだ。元々真珠の為にアタシはずっと影で支えてきたんだ。力の強い弱いじゃない、アタシはアタシのやれる事をやるだけだ)

 

 

「ネモー!!」

「真珠?」

 

 ネモがそう考えていると真珠が此方に向かって走ってきた。

 

「アンタこんな所に居たのね。散々探したんだからって、ネモどうしたの?ナハトベースに居た時より穏やかな顔してるわね」

「ん?あぁさっきはるかに悩みを聞いて貰ったから大分気持ちがスッキリしたんだよ」

「ハァ!何よそれ!!何で幼馴染みの真珠より友達になったばっかりのはるかに悩み相談するのよーー!!」

 

 そう真珠は怒りながらネモの服を掴んでガクガクと揺さぶり、ネモはされるがままになる。

 

「あーウルセー、ウルセー。真珠だからこそ話せない悩みなんだよ・・・・」

「何よー真珠は頼りにならないって言うのーー!?」

「分かった、分かったよ。今度悩んだ時は真珠に相談するよ、それでいいだろう?・・・で急いで走ってきたのは何かあったのか?」

「うぅ、約束よ・・・」

 

 ネモにそう約束されやっと落ち着いた真珠は服から手を離すとスマホを取り出して画面を見せる。

 

「もう一つの用事だけどさっきキウィがSNSしてたらバルバンを見つけたって投稿があったから、全員ナハトベースに集まってからそこへ向かおうって話になってるのよ、急いで戻るわよネモ」

「了ー解だ。今アタシはスゲえ絶好調なんだ。ルベルブルーメとして役に立っていくぜ」

「?何言ってんのアンタはずっと役に立ってた所しか無いでしょ」

「・・・・嬉しい事言ってくれるね」

 

 

街中 商店街

 

 

ネモと別れたはるかは商店街に行き鼻歌を歌いながら買い物をしていた。

 

「~~~~♪」

〈(はるか、随分ご機嫌だね)〉

「(うん、あたしもギンガホーンみたいに誰かの悩みを聞いて力になれたかなって思ったら嬉しくて!)」

〈(おや嬉しい事を言ってくれるね。私もはるかの手本になれたのなら嬉しいよ)〉

「(だったら嬉しさも2倍だね(はるか!)小夜ちゃん?)」

 

 ギンガホーンとの会話を楽しんでいると小夜からのテレパシーが入りはるかは驚いた表情を浮かべる。

 

「(小夜ちゃんどうしたのぉ?)」

「(さっきヴァーツから連絡を受けたのSNSに倉庫街でバルバンを見つけたって投稿があったの!私達は先行して向かってるからはるかも急いで合流して頂戴!!)」

「(分かったよぉ!)」

〈(どうやら買い物は一旦中断の様だね)〉

「(必要な物は大体買ったから大丈夫だよぉ!ロマネスコは又今度だね)」

 

 そう言いながらはるか人目の突かない所に行くとマジアマゼンタに変身し直ぐに上空に飛び出した。

 

「バルバン!あなた達の魔獣急成長作戦は絶対に阻止して見せるんだからぁ!!」

 

 

 倉庫街

 

 

「全く、又私が作戦の実行役をする羽目になるとは・・・・ほら急ぎなさいこの作戦には私とバットバス様の命が掛かってるんですからね!!」

「「「ヤートット~~」」」

 

 ビズネラは積み重なったコンテナの上でぶつくさ文句を言いながらヤートット達に指示を飛ばしヤートット達は何処かやる気無さそうに急成長エキスを引き摺りながら配置していた。

 

「さて後は「ビズネラぁ!」来ましたか」

    

ビズネラが見上げるとそこにはマゼンタを除いたトレスマジアとシオちゃんズが揃ってビズネラを睨み付けていた。

 

「今度はお前が作戦の実行役かい!」

「来ましたねトレスマジアにシオちゃんズ、1人居ないのは気になりますが概ね想定内です。私の考案した急成長作戦、邪魔出来る物ならやってみなさい!!」

 

 そう言うとビズネラはリモコンの様な物を取り出してスイッチを押した。

 

 

――――――――――

 

 

 ゴゴゴゴゴ

 

「わッ!何ですかすごい揺れましたけど?」

 

 倉庫街から少し離れた所に現れたベーゼ達は突然起きた地響きに驚いた声を上げる。

 

「多分魔獣とか言う奴じゃね~の?」

「だとしたらあのSNSの情報は本当かもしれないわね」

「だな。だったらこの倉庫街をっ!?」

 

 突如ベーゼ達の居た所に小型ミサイルの様な物が降り注ぎ慌ててベーゼ達はそれを回避すると待っていたかの様にミザルスとヤートット達が現れた。

 

「エノルミータやはり来たな!貴様等が来る事はレーダーで探知済みよ。貴様等は俺達の作戦通りにここでくたばるがいい!!」

「んだとこのロケット野郎!くたばるのはテメーだろうがよ~!!」

「生憎私はトレスマジアの戦う姿を見るまでくたばる気はありませんよ。あなた達を排除してトレスマジア達を見に行かせて貰いますよ」

「抜かせヤートットやれ!! 」

 

 ミザルスの命を受けヤートットは一斉に武器を構えて襲いかかってくる。

 

「来るわよルベル!」

「分かってる!今のアタシは怖い物はねぇ!全力でロコ達の力になってやるぜ!!」

 




因みにはるかが歌っていた鼻歌はギンガマンのED曲です。
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