あなたは貞操逆転世界でプロヒモの弟子なようです   作: ҉ 光 ҉

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あわわわわ

 あなたたちは路地裏を抜ける事はありませんでした。それは男があなたを担ぎながら薄暗い迷路のような路地を足早に歩いて行きある場所で立ち止まると、ここが目的地だと言わんばかりに壁に備え付けられていたドアを開け、その中に入っていったからです。

 

 男は歩き出す前あなたに「なるべく下を向いて顔を隠しておけ」と言いました。男自身はフードをかぶっています。

 また、途中でどこに向かっているのかと問いかけをしようとしましたが、声を出すなど怒られてしまいました。あなたは目的地に到着するまで黙っていました。

 

 男は建物の中に入ると、これもまた歩き慣れた様子で歩いて行き、エレベーターの扉を開け中に入り、目的の階であろう場所のボタンを押しました。そして担いでいたあなたを地面に下ろしました。

 

 そうして初めてここってどこなのかとあなたはようやく聞きたかったことを聞けました。男はあなたをおろしてすぐスマホを触っていましたが、あなたの言葉に振り返り、こちらを向きました。

 

 

「マンション。まぁ俺がここに住んでる訳じゃなくて、俺の友達がここに住んでるんだが」

 

 

 あなたは先程までずっと眺めていたかなり高級感が溢れていた床をもうちいど眺めてみたした。そしてあなたは歓楽街のような場所の近くにある高級マンションなんてなんだかろくなものではないんじゃないかと思ってしまいました。

 

 ですが男を信じてここまで来たあなたにもう選択肢などはありません。さぁ行きましょう!覚悟を決めてその場の空気に流されながら突き進むのみです。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「男女比が1対9なんだよ。………いや、今はもう1対10になったんだっけな」

 

 

 部屋に着くとあなたは先程から思っていた男の女だけに限定するような妙な言葉遣いについて問いかけてみました。男は何を聞いているのか解っていない様子でしたがあなたが記憶喪失であり、常識すら知らないことに気づき、回答しました。

 

 ここって貞操観念逆転世界なのかと驚くあなたですが直ぐにいろんな考えが浮かんできました。色々なことに理由付けすることが出来そうです。

 

 そう考えて見たら合点がいくところがあります。会話の中の違和感を持ったフレーズもそうですがフードを被っていたのだってそうでしょう。そんな世界なら女性向けの風俗のような場所がこんな路地裏にあるのも多少は頷けます。

 

 それを含めて考えてみるとあなたは自分の存在が何なのかがわからなくなってしまいました。いったいこんな世界のそんな場所で何をしていたのか。記憶喪失なだけであなた自身も体を売っていた可能性だってあります。それとも本当にあの路地裏迷い込んだだけかもしれません。

 

 しかしそれよりも不可解なのはあなたの身体のことではなくあなたの精神のことです。この世界の男女比を聞いたとき、あなたは貞操概念逆転世界という言葉が真っ先に浮かびました。

 

 あなたが思ったのは、例え記憶喪失であったとしてもこの世界で過ごして来たのならそんな言葉が浮かぶはずないのではないかということ。逆説的に別の世界から転生か転移でもしたのではないのかとあなたは考えを巡らせます。

 

 

「あー、考え込んでるとこすまねぇが、お前何が食いたい?」

 

 

 男はあなたに声をかけました。先程までは薄暗い路地裏にいたので気づかなかったのですが部屋の時計をみるとちょうどお昼時のようです。男の気遣いには感謝しますがあなたからしてみれば正直に言って如何でもいいというのが本音です。あなたは「なんでもいい」と返しました。

 

 男が電話で何か料理を頼んでいる間、あなたは自身がいる部屋を見渡してみました。なんとなくですが、この部屋は女性のものようだとあなたは思いました。

 この部屋の持ち主である男の友人とは男女比で見ても女性の可能性が高いでしょう。入ってきたドアのデザインも壁にかかっている時計もどちらかと言うと可愛らしいもので女性らしさを感じさせます。

 

 それからしばらくしてあなたは先程男が頼んだ料理を食べてしました。そこらのチェーン店のハンバーグを食べていたあなたですが思っていたよりも手が進みません。欠してまずいというわけではなくおいしくはあるのですがあなた自身がその病弱な肌と病院服に似合うだけの少食になってしまったようです。

 結局あなたは料理を半分ほど余らしてしまいました。余らせた分は男が食べてしまいました。

 

 

「お前、これからどうする?」

 

 

 ご飯を食べ終えて暇そうにしているあなたに男は声をかけました。あなたは最初は早くここを出て、どうにかして生きていく術を身に付けようと思いましたが、男女比がおかしい世界と言うことに気づいてからは、そんな選択肢はもう選べそうにありません。

 

 冷静になって考えるとあなたの今の状況はほぼほぼ詰んでいると言っても過言ではありません。もしあなたがこの世界の誰かに憑依したのではなく転生したのならば身分証も持っていませんし、あなたがこの世界で生きていたと言う証拠もありません。

 そうなってしまえば男が女に体を売ると言う風俗店やらに売り飛ばされてしまうのがオチではないでしょうか。

 

 あなたは陰鬱な気分になりました。そうなればもう取れる選択肢などほぼほぼ1つしかありません。あなたは目の前の男にこれから養ってほしいと頼みをかけることにしました。

 手段などを選んでる暇はありません。あなたは自分が考える中で最も位の高い頼み方である土下座と言う手段を選びました。「養って下さい! お願いします!」と誠意と懇願を込めた頼む声とともに。

 

 さすがにいきなり土下座したことに、男は驚いたのかまずあなたは男から落ち着かされました。その後男が主体となって建設的な話し合いを行いました。無論、話し合いとは言ってもこちらが一方的に頼む立ち場ではではあるので、頼み込む姿勢は崩しておりません。

 

 

「拾っておいてどっかに捨ててポイなんて真似はしねぇよ」

 

 

 そう言った男に対してあなたは感謝を覚えました。ただ同時に申し訳無さも心の中に浮かんできます。あなたは自分にできることはなんでもすると申し訳無さのまま気持ちをそのまま口にしました。

 すると男は眉間にしわを寄せイライラしたふうに言いました

 

 

「いらねぇよそんなもん。おまえはには情操教育もいるっぽいな」

 

 

 あなたは男が何故不機嫌になりながらも養ってくれるのかがわかりません。あなたから頼んだことでありながら、こっちに損がまったくない内容に困惑を覚えます。

 それからまたしばらくあなたは男と話し合いを行いました。その結果しばらくの間男が養ってくれること、そしてその間に男がこの世界への生き方と常識をあなたに教えること、見返りはいらないとして話がまとまりそうになっていたその瞬間でした。

 

 

「ねぇ! さっきこの部屋からアンタ以外の男の声が聞こえてきたんだけど」

 

 

 バァンとかなりの強さでドアを開けて1人の女性が入ってきました。男と話し合っている内に忘れていましたがそういえばここは男の家ではなくて、別の誰かこの部屋の持ち主がいることを思い出します。

 他人の部屋ならもう少しドアを開けることに躊躇すると思うので、彼女がこの部屋の持ち主なのだろうとあなたは検討をつけます

 

 それにしても、タイミングの悪いことだと、あなたは他人事のように考えます。あなたの体制は顔こそあげたものの、男に頼み事をした際に行った土下座のポーズのままです。目付きの悪い顔の男が真っ白い、肌の病院服を着た男の子を土下座させている。

 

 やっぱり事案じゃないかとあなたは思いました

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

   

 

「アンタ何やってんの!? こんなちっさい男の子どっから拾って来たのよ!」

 

「あー、いや、これは理由があるというか……。というよりさっき俺の部屋には入ってくるなって連絡したじゃ「男の子の悲鳴が聞こえたら誰だって入って来るわよ!」」

 

 あなたは言い争う2人を眺めています。女は入ってきてから、あなたの姿を見たと思うと、男に対して追求を始めました。勘違いされてしまうような構図であったのは確かで女が勘違いするのもわかるのですが、実際の事実はそれとは異なっています。

 

 あなたは女の勘違いを解こうと笑顔で何もひどい事はされてないから、そんなに怒らないでと女に言いました。すると女はこちらを向いて次に男を見ました。そしてそのまま比べるように2人の顔を見た後あなたのもとへ駆け寄りました

 

 

「大丈夫? すぐ部屋に女を連れ込むクソヒモ野郎のこいつにほんとに何もされてない?」

 

 

 先ほどまで怒っていた声とは真逆の穏やかな声でした。その豹変ぶりに少し驚いて一歩下がりつつも、ほんとに大丈夫だがら、何もされていないからとあはたは弁明を始めます

 男が女の肩を引き、あなたから引き剥がしながら喋ります

 

 

「勝手に連れ込んだのは悪いと思ってる、事情があるんだ。 だから1回落ち着いてくれ」

 

 

 そう言った男に女は落ち着いたのか、口を開きました

 

 

「わかったわよ、でもその事情がよっぽどじゃなきゃ親御さんの元に帰らせるわよ。 男の子がちょっと居なくなるだけでもかなり心配しているでしょうに」

 

 

 あなたはここで別に親がいるかどうかなんてわからいないから大丈夫だけどなんて言う真似はしませんでした。一旦落ち着いたんですからそれにまた再燃しそうなことを言うつもりはありませんでした。あなたはは多少空気を読むことができます。

 





ヒモのヒモになる主人公、なかなか居ないですよね
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