意識が覚醒するのが分かると先程まで見ていた夢...いや、過去の出来事を思い出す。
子供の頃...今もまだ子供と言えば子供だが
幼少期に会った少女の事を考えた
アレから元気にやってるだろうか
首からかかっているチェーンの先が点滅する
「ああ、分かってる。そろそろだな」
誰もいない空間、その中で周りは青紫に発光している海を漂っている
そしてチェーンの先にあるもの...デバイス-モナド-
それが指し示すのは到着の合図
「地球かぁ」
生まれは地球、しかし育ちの半分は別世界だ
地球での思い出は先程見ていた女の子との約束ぐらい...いや、その子のお父さんの怪我も治したから少し濃いのか?
とりあえずだ
「近未来的なミッドとも、古代的なあの世界とも...これが神からの授かりものだってのも未だに理解できてないし」
モナドを撫でるように触る
少し物思いにふけっていると肝心な借りたマンションの事を思い出した
そう、大事なことだがなぜ借りれたかは、まぁ親代わりな人がちょっといたからだ
親ではないが、ただそう、親同士の知り合いだったから
「リンディさんには感謝しないとな」
リンディ・ハラオウン、それがこの地球で生活するにあたって力を貸してくれた人の名だ
そちらの家族ら辺の挨拶は後々済ます手筈となっており、今日は荷解きと街の散策をする
と、言っても荷解きするほど荷物はないが
本当に最低限の生活必需品だけだ
「さて...街を見て回るか」
玄関をくぐり、マンションを出る
今の時間は昼過ぎの14時ちょっと
遅めの昼食になるがどこか外食する事に決め適当なお店を選ぼうとしたところに目に付いた喫茶店、どこか懐かしさも感じられたため足を運んでみる
「いらっしゃいませ」
「1人で席空いてますか?」
店員に尋ねる。見たところ20代過ぎかな
「はい、こちらへ」
メニューを渡され、そのままにらめっこしてるといつの間にか店員が交代していた
ん、これにするか
「ブレンドコーヒーとチーズケーキ1つお願いします」
「ブレンドコーヒー1つとチーズケーキ1つ...かしこまりました...」
注文を終えると窓の外を見ようとしたが、視線に気づく
なんというか、モナド貰ってから嫌というほど人だけにあらず、生き物、監視カメラから"見られてる"感覚がこべりついて仕方がない
視線の方を見ると先程注文を頼んだ相手、女の子だ
「えっと...何か?」
「あ、えっと...その...心人くん?」
「ん?なんで名前を...まさか高町か?」
唯一この地球での知り合いである少女の苗字を口にする
それを聞いた相手、高町なのはであろう少女は
「うん!久しぶり...だね」
「そうだな...ところで...注文したの...」
「あ!ごめんね、待ってて!」
何ともまぁ偶然とは言えまさかピンポイントに出会うとはな
暫くして高町がチーズケーキとコーヒーを持ってきてくれる
「座ってもいいかな?」
「ん?いいがバイト中じゃないのか?」
「にゃはは、ここ、私の両親が経営してるお店なんだ。私はそのお手伝いをしてるの」
なるほどと頷く
それなら多少はいいのか
「今までどこに行ってたの?」
「んー、遠くかな。口では言い合わせられないぐらい遠く」
「そっか、翠屋...このお店に来たのは偶然?」
「ああ、軽い昼食にと思ってな。引っ越ししたてで何も無かったから」
理解したようだ。まぁ引っ越し早々に家で料理ってのも無理があるからな
「まぁそのなんだ。約束を果たせて良かった。探すつもりではあったけど忘れられてたらって少し不安だったからな」
「忘れるわけないよ...心人くんはなのはの最初の友達だから」
そういや高町は公園でひとりぼっち、ブランコに座ってたからな
「当時はなんというか、無理してる感があったよな。今はそんなの無くなってるように見えるけど」
ケーキを切り口に運びながら話す
時折コーヒーに口をつける
「うん。今はたくさん友達できたよ」
「あんなに我慢してた高町がなぁ...」
考えにくいぐらいだ。でもこうして元気でやってるのだからそれなりに過ごして来たんだろうな
「お土産とかあれば良かったんだけど、悪いな。あんまり持参できる所じゃなかったから」
「ううん、気にしないで。こうしてまた会えた事が何よりものプレゼントだから」
「そう言ってもらえると助かる」
他愛もない話を続け、学校の話になると
「え!?心人くんも私立聖祥大附属中学に通うの?」
「ああ、親代わりになってくれてる人が娘さんがそこに通ってるからそこの方が気が楽だろうってね。にしても、"も"って事は高町も通ってるのか」
「うん。それじゃあこれから毎日会えるね!」
「流石にそれは大袈裟な気もするけど...でもそうだな」
高町と話しているとすっかり夕暮れ時に
そろそろ会計を済ませて帰らないと
「それじゃ今度、海鳴市を案内してもらっていいか?」
「うん。来週のお休みの日に見て回ろっか」
会計を済ませると高町にまたなと別れを告げ帰路に着く
中々どうして世界は狭いものだな
それとも出会うことが必然だったのだろうか
帰り、コンビニによってインスタントラーメンを購入しそれを晩御飯にする事にした
「にしても...高町から感じられた魔力...あれは...イヤ、まさかな」
そう呟いて玄関を潜り明日の準備を済ませ、自己紹介などその辺を考えたが行き当たりばったりで大丈夫かとベッドに横になり眠りについた
ヒロイン候補
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