戦闘描写難しい……。
――……臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。皇国陸海軍部中央歴9月3日午前6時発表。皇国陸海軍は、昨日2日未明、北部アルーニ地方においてリーム帝国軍と戦闘状態に入れり。皇国陸海軍は、昨日2日未明、北部アルーニ地方においてリーム帝国軍と戦闘状態に入れり。今朝、皇国陸海軍部からこのように発表されました。本日正午よりルディアス皇帝陛下から開戦にあたっての演説が行われます。ラジオの近くにいる方はできるだけ周囲の方々に声をかけ放送をお聞きになるようご協力を願いたします。繰り返し申します……――
……ついにリーム帝国との戦端が開かれた。北方の諸王国を併合した勢いそのままに我が国へ全軍を差し向けて向けて進撃しており、敵主力部隊は既に幾つかの村町を落とし一路アルーニを目指して快進撃を続けていると国家情報局からの情報である。
技研の長としてできる限りの改革や技術進歩をしたつもりではあるがこればっかりはどうしようもない。軍を信用するしかないであろう。ルディアスも忙しそうにしているためしばらくは会うこともできなさそうである。
「銃後にいるとはいえ……不安で仕方が無い」
臨時帝前会議で軍部はと言うとリーム帝国の兵は質より量を優先しているのか大軍のほとんどは旧式の兵器であり、歩兵で見てもマスケット銃や剣と盾で武装した兵士がほとんどらしい。リーム帝国の初戦の勝利は物量に任せた突撃戦術で得た限定的な勝利と報告が上がっていた。
「……戦車大隊と歩兵部隊はそろそろアルーニに到達した頃かしらね」
仕事が全く手につかないので適当に技研の施設内を歩き回ってみたりはしているがどうにも落ち着かない。その道中ロバートとばったりと出会った。彼の話によれば全員が研究をほっぽりだしてラジオの前から動こうせず、戦況が心配のようであった。
「仮にでも我々の開発や製造した兵器が前線の兵隊たちの役に立てているのか不安で仕方ないのですよ」
なるようにしかないでしょうね。とロバートは笑っていたがその通りであった。窓からアルーニの方面を見つつも小さく祈る。
「……この戦に神のご加護が在らんことを」
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城塞都市アルーニ、その中央駅はエストシラント方面の列車がひっきりなしに発着していた。列車から兵士が次々と降り、入れ替わるようにしてアルーニの避難民たちが乗り込み発車していく。
貨車からは蒸気式戦闘車が次々と下ろされ牽引式の野砲と連結して最前線へと向かう。
「アルーニの民間人避難は順調か?」
「はっ、次の列車が避難最終便となるかと……」
「急ぎ給え。敵はすぐそこまで迫っている。」
アニールから北に5キロ程、パーパルディア陸軍の前線指揮所には次々と情報が流れ込み刻々と変わっていく戦況が黒板に記載されていく。
「閣下、アルーニからの避難民を乗せた最終便が発車しました」
「リーム帝国主力未だ動きはありません」
「4000で大口径砲による砲撃用意、2000で蒸気戦車隊の砲撃を実行せよ。」
「はっ、直ちに」「報告します!」
「「何事か!」」
「リーム帝国主力部隊が突撃を開始致しました!」
戦場に響き渡る太鼓の音と共に不気味な突撃の足音がパーパルディア陸軍の塹壕線に響き渡るその背後にある砲兵陣地ではムー国製75ミリ榴弾砲が迫り来るリーム帝国軍へ向け今か今かと牙を磨いて待っていた。
「目標っー!リーム帝国軍!距離4000!」
「距離、ヨンセーン!」
「打ち方始めー!」
「うちかたはじめー!」
ムー国製75ミリ榴弾砲が次々と砲兵陣地から放たれリーム帝国軍の突撃部隊に刺さり、砲撃の命の赤い華を咲かせてはいるが進撃は一向に止まる気配を見せない。
「距離サンゼンロッピャーク!急ぎ撃てー!」
「サンゼンロッピャーク!急ぎ撃てー!」
どんどんと距離を詰められては来ているが突撃部隊の人数は大幅に減り、先頭集団が2000を切った段階で戦車隊の砲撃が始まる。それでもリーム軍は陣地を突破せんとしていたが突撃して来た蒸気戦闘車隊の姿を見るやいなや恐慌状態に陥り士気が崩壊、蒸気戦闘車と歩兵の突撃によって総崩れ、大敗北を喫しリーム帝国占領下の都市への逃げ帰っていった。
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「……以上がアルーニ防衛戦の報告となります。皇国陸軍の損害は軽微、リーム帝国軍はおおよそ2万の死傷者を出したものと推測されます」
「良かった。ひとまずは迎撃成功だね。レミール……技研の最新兵器はどうだったの?」
「蒸気戦闘車についてですが、やはり今までになかった蒸気戦闘車という物がが前進してくるのにパニックに陥ったそうです。マスケット銃やハンドキャノンを跳ね返して進撃する蒸気戦闘車に味方の士気が上がったとの報告もあります」
「うんうん。これはレミールとロバート博士に感謝だね。何か問題等は無かったの?」
「……数台が大砲の開けた砲弾孔に落下して行動不能になったぐらいです。」
「大変結構!国境までの逆侵攻は許可するけどその先、リーム帝国領へは極力行わないよう現地司令官に伝達して」
「はっ、了解致しました」
帝前会議に上がってきた報告書を聞き、蒸気戦闘車に大きな問題が無かったことに安堵した。不安の種となっていた装甲に関しても今のところは正面装甲のみで跳ね返すことができた。一先ずは安心してもいいのではないだろうか。
「ルディアス、報告書を技研に持ち帰ってもよろしいかしら?」
「いいよ。この戦争の立役者と言っても過言じゃない技研の活躍のためならいくらでも渡そう」
「そんな大げさなことをしなくてもいいのに……」
私とルディアスが会話をしているのを他の局長たちがやけに胸の当たりをさすっている。胸焼けを起こしているのかと思ったがどうやら違うようである。帝前会議の後でカイオスに聞いてみると思いのよらぬ返答が帰ってきた。
「レミール殿下と皇帝陛下はいつも一緒におられるじゃないですか」
「うん」
「そのですね……四六時中いちゃついているように見えてですね」
「うん。うん?」
「その……はっきり申し上げますとお二人を見てると胸やけがしてくるのですよ。一部の局長たちからは許嫁だからと噂されてますが……」
「ええ?そんな事実は無いんだけれども」
なぜそんな噂が広まってしまったのかがわからない。
陸と来たら次は……