神秘狂いのキヴォトス動乱道中(凍結)   作:紅琳檎

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なんだかんだ毎日投稿していますが、3000文字程度なのでもう少し頑張りたい次第。
でも今回は短めです。

ちなみに私の最推しは空崎ヒナちゃんなんですけど、次点で赤司ジュンコちゃんが好きです。
ふたりとも細っこいのでおいしいご飯を食べさせたいよな……。


さてこんなところでなんですが、神秘発現委員会の在籍は11名。
2年生6人1年生5人で構成されております、まぁブルアカじゃ中小規模の部活ですね。
こちらもそのうちご紹介できれば。


1-4 『ヘイロー所持者の神秘保有量におけるレポート』Ver.2

「やーやー、怒られちゃった。

 まぁでも今回4人分のデータが集まって、ようやく次の段階に進めるね」

 

ごくり、と誰かが生唾を飲んだ音すら聞こえるような静寂。

神秘発現研究部は、先日の研究棟倒壊事件(結局ユウカの目の前で崩れ落ちた)の事後処理から戻ったリズのギラギラとした雰囲気に圧倒されていた。

 

「じゃあ早速だけどデータの処理を始めよう」

 

普段のにこやかな社交性のある彼女は鳴りを潜め、御伽暴き(アンダーテイカー)としての側面を覗かせた。

強大な神秘の塊は周囲の神秘に対し様々な影響を与える。

反発すれば挑発、当てられれば気絶、呑まれれば恐怖、混ざり合えば混乱。

そのどれもから逃れるため、部員たちは弾かれるように作業を開始した。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「……うん、これで一通りは完成かな。

 あとは1日置いて推敲したらアップロードして終わり。

 みんな、お疲れ様!」

 

既に3日以上が経過していた。

 

「や、やっと止まった、部長……」

「後半『わたし死んでもいいなこれ』とか口走ってたの怖かった……」

「爆速で纏めたはずのデータの算出値を提出前にメモ帳に書き殴ってあったの本当に無理。

 論文書きながら全部記憶してて脳内でデータ処理してたってことでしょ、私たちより早く」

「1年生は初めてだよな、この状態見るの。

 まぁともかく、これでデスマは終わりだからさ、帰ってお風呂入って寝よう……」

 

ボロ雑巾のように縒れた部員たちと、その数倍は作業していた何故かつやつやぴかぴかなリズがそこにいた。

書き上げられた論文のコピーと収集したデータの紙束を抱えながら小躍りするご機嫌なリズを見て部員たちは震えあがる。

なにせこの女、3日間で席を立ったのはトイレに行った数度のみ、食事も睡眠もなく貫徹3日、ランナーズハイ状態でなく全くいつもと同じ素の状態であるからだ。

ちなみに部員たちは副部長のアイサを含め、ローテーションで仮眠や食事を取っているのだが、こちらもまぁ大概である。

 

「部長、今日はもう解散でいいよね?

 流石にちょっと限界な子が多いから」

「いいよ、もちろん!

 さー、わたしはちょっとネルちゃんところ行って約束のフィードバックをしてこようかな!」

「待って待って、今何時だと」

「午前3時56分!」

「少しは迷惑だって思えるようになりましょう部長……!」

 

アイサに羽交い絞めにされ手足に縋りつく部員たちを見て、リズは不満げな表情を浮かべた。

部室にいた9人掛かりでもリズの脚は全く止まらず、重量を感じさせない軽快な歩容である。

ずるずると床掃除をしながら部室を出つつ、部員たちの説得は続く。

 

「午前4時じゃ部室にいないですよぅ!」

「美甘さんだって寝かせてあげましょ!?」

「お前と違って人間は寝るんだよ!!」

「相変わらず意味わかんねぇくらい力強いんだが!?

 何食ったらこんなになるんだよ!?」

「神秘」

「もー御伽暴き(アンダーテイカー)状態の部長きらぁああい!!」

 

「……あぁ?

 荒守じゃねぇか……なんかいっぱい付けてんな」

 

ぎゃあぎゃあと騒ぎ声に反応したのか、少し先のドアが開き顔を出したのは美甘ネル。

マジか、なんでこっちもいるんだよ。

リズにしがみついた全員の気持ちが一致した瞬間である。

 

「あ、ネルちゃーん、やっぱりいた!

 新しい論文が完成してね、良いデータが取れたからお礼とフィードバックしにやってきた次第だよ!」

「いやまぁ、この時間にガッコにいるあたしが言うことじゃねぇとは思うんだけどよ。

 おまえらんところも大概だな?」

「いやほんと、一緒にしないでほしいかなそれは」

 

ご機嫌なリズと、ちょっと引いているネル、そして真顔のアイサ。

午前4時の奇妙な邂逅であった。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

ネルは部室で待機していなければならないし、万全でやるなら日を改めたほうがいい。

自らの口からそう語るも、完全に苦渋の決断をした表情である。

これにはリズも仕方ないかと完全に意気消沈、神秘発現研究部の胃は守られた。

 

「うむむむ、実証、実証がしたいなぁ。

 フィードバック装ってネルちゃんで実証して論文もう一本キメようと思ってたんだけど」

「丸3日超えてもはや4日目に差し掛かるような現状に何の違和感も抱かないのが本当に恐ろしいんだけど、本当におんなじ人間なの?

 神秘食べたらそんな感じになっちゃうの?」

「わぁ、興味が湧いたんだねぇ。

 いいよじゃあすぐにでも用意するからさ、待ってて待ってて」

「やだ!!!

 まだ人間でいたい!!!!」

 

                    To Be Continued......

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