「空ちゃんに足りないのは自信よ!」
「自信・・・?」
空の母、宇宙はビシッと空を指差しそう高らかに宣言する
「いい空ちゃん?空ちゃんは私の血が流れているのだから人の骨を折るなんて造作もないことなの」
「さっきと雰囲気違いすぎない????」
「いえ・・・これがお母様の本性・・・!あなたたちが先程まで対峙していたお母様はフェイク・・・!」
「そのテンション何なのよ」
「これが興奮せずにいられるか!」
「それがわからないって言ってるのよ・・・」
月の興奮度合いに付き合いきれないと言わんばかりに目をそらすルジュルン
そらした先では、宇宙が空をぶん殴っていた
「何してんのよ!?」
「何って・・・殴ってるだけよ?」
「いやいやいや!あんた頭おかしいんじゃない!?」
「頭なんてとうにおかしくなってるにきまってるわ!」
「何を堂々と言ってんの!?」
「・・・僕は大丈夫だから」
「空!?あんたホントに大丈夫なの!?」
殴られた部分をさすりながらフラフラと立ち上がる空
その姿を満足げに見る宇宙は「いい?」と話し出す
「今殴られた場所が一番鈍く、聞いてくる場所よ」
「は・・・はい」
「反撃するにしても、いきなり顔面はやめといたほうがいいわ。相手の苦痛にゆがむきれいな状態の表情が見えなくなるから」
「そういう理由なの・・・・」
「いいルジュルンさん。現代社会ではやられたら負けなの」
「やり返せ。じゃなくて・・・?」
「そう。やられて、やり返す。私の時代じゃそれが普通だったけど、今はやられてやり返したら、やり返したほうがピックアップされるの。今は・・・えすえぬえす?だったかしら?がすごいでしょう?」
「SNSですね。まぁ確かに・・・」
ルジュルンもニホンに来てからというもの、配信を行う関係上、SNSの類もかなり見ている。その中では、向こうの世界では、なんてことないことでも、こちらでは炎上して、それが原因で病んでしまう人も色々見てきた。
だからこそ、SNSの怖さを感じている
「だからね。もう全員ぶっ飛ばして心を折ってしまうのが一番なの。撮影している奴がいるならまずはそいつの指を。次に撮影機材を。最後に心を」
「・・・バイオレンス過ぎません????」
「いいのよぉ。どうせ死にはしないんだから」
「社会的には死ぬと思うんですが・・・」
「子供の喧嘩よ?」
「子供の喧嘩でも!」
ルジュルンがそう言うと、困ったように笑う宇宙
「うーん・・・難しいのねぇ」
「あなたがバイオレンス過ぎるだけですよ・・・・」
ルジュルンが困ったように笑うとそれと同じように宇宙も笑う
「・・・じゃあもうちょっと穏便な解決方法考えるわ」
「・・・ぜひそうしてください・・・」
::::
「で?あの後どうなったの?」
数日後
ルジュルンと空は、初めて出会った公園で話していた
「うん。母さんの提案してくれた方法で何とかいじめも止んでって感じかな」
「それはよかったじゃない。・・・ちなみにその方法って?」
「うん。『いじめられている現場を生配信する』っていう方法」
「・・・・結構えぐいわね」
「ちゃんと実行犯のフルネームと住所を叫んだからしっかり配信に乗ってたよ」
「あんたも大概ね・・・・」
解決