勇者だって転生します。   作:カオス案山子

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ゴミ箱に捨てたよ


魔王と威厳

 

「ま、まぁ内容は置いといて・・・魔王は僕たちにどんな手伝いをしてほしいの?」

 

「うむ。そうだな・・・。この講座を開くにあたって色々とやってほしくてな」

 

アンスルの質問に、フェイガスが答える

 

「まず一つは広告を出してほしいのだ。何もない状態でやったとしても対して人数も集まらんだろう?」

 

「それはそう」

 

「そこでだ!この日本にそこそこ適応してるであろう貴様らにこの講座を効率よく民衆に広めてほしいのだ!」

 

「広めてって言っても・・・」

 

「というかそもそもの話、どういう形式で講座をやるのよ」

 

ルジュルンが机に腕を付きながら聞くと、フェイガスは待ってましたとでもいうように、得意げに話し出す

 

「フフフ・・・この魔王たる我がそんなことすら考えてないと?」

 

「え、そう思ったけど」

 

「そんなわけなかろう!魔王たるもの常に計画は立てておるのだ!」

 

「・・・あんなこと言ってるけど?」

 

「私も初耳ですね」

 

「だって」

 

「サプライズというものだ!!!!」

 

「無理あると思うなぁ・・・・」

 

「細かいことは気にするな!!さて形式だが・・・所謂学習塾のような形で開こうと思っている」

 

「へー・・・お前学習塾なんて知ってたんだ」

 

魔王の宣言を聞いた吹上が、少し感心したかのようにそうつぶやく

 

「魔王は常に世界の情報を集めているからな。ネットももちろん使えるぞ」

 

「それはどうでもいいけど「どうでもいいんかい!!」うるさいわね・・・」

 

高らかに話すフェイガスに若干のイラつきを隠さないルジュルン

そんな二人を置いて、アンスルがチューゲイに話しかける

 

「ねぇねぇ」

 

「何ですか?」

 

「魔王って向こうにいた頃からこんなんだったっけ・・・?」

 

アンスルがそう思うのも無理はない

彼の記憶の中にある魔王は、正に絶望の擬人化のような存在

数回戦闘し、勝利はわずか一度のみ

倒すべき存在であり、越えなければならない存在

それが彼の記憶の中の魔王であった

 

「そうですね・・・・。普段の魔王様は常に威厳とカリスマを維持してましたからね」

 

「そういうもんなの?」

 

「えぇ。魔族というのは本来、同族であろうが何だろうが、『自分より下だと思った存在には価値がない』という本能がありますからね。魔王様も周囲の魔族から舐められないように、あのような立ち回りをしていたんですよ」

 

「魔族ってそんな本能あったんだ・・・。ならアレが魔王の本心ってことか」

 

「そうなりますね」

 

チューゲイが懐かしむように、ルジュルンと吹上とギャーギャー言い合っているフェイガスに視線を向ける

 

「・・・んで?君の本心は?」

 

「・・・はい?」

 

「君は未来予知・・・断片的だけど、超強力な力も持ってるし、見たところ魔族としての力も失ってないでしょ?」

 

「何故それを・・・・!」

 

アンスルの問いかけに、動揺するチューゲイ

自信が力を失っていないことなぞ、魔王にすら話していないのに、この勇者はそれを見ただけで看破したのだ

 

「反逆しようと思えば簡単にできる。しかも君は洗脳魔法を使えるでしょ?さっきの話だと、君も本能がまだあるはずだ。それなのに何故力を失った魔王に従うの??」

 

アンスルの問いかけに、チューゲイは少し躊躇い、答える

 

「それは・・・魔王様が」

 

「魔王が?」

 

「私の・・・・!私の救世主であり、光だからです・・・・!」

 

チューゲイは真っすぐアンスルを見て、答えた




闇=光
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