勇者と少年心
雨が降る
日が落ちた山には光はなく
ただ無限のような暗闇が続いている
「・・・・・が・・・・・・はwww」
「お・・・・・それ・・・・・ねwwww」
人気がない山に似合わない声が聞こえる
数人の女性と男性の声が聞こえる
「・・・・・・・・て」
「・・・・・ねえ・・・・・・www」
随分盛り上がっているのだろう
笑い声も時々聞こえる
ザーザーと雨足が強くなってくる
いろんな音も消し去るくらい
ひたすらに
強く
「・・・・・ねぇ、もう流石に帰らない???」
「「「!」」」
先程の集団とは違う声が聞こえる
その瞬間、先程の集団は逃げるようにその場からいなくなる
@@@
「秘密基地を作りません???」
「「は?」」
ある日、アンスルは突然、そのようなことをルジュルンと吹上に言う
あまりにも突拍子もないことなので、反応が一瞬遅れたのだろう
「・・・・いや、秘密基地って・・・」
「あまりにも前後の会話からのつながりがなさすぎるわ」
「まぁまぁ。そういう気持ちもわかりますよ?」
「じゃあこっちの気持ちもわかってくれよ」
「勇者は人の心までは読めないので」
「いやあんたそういう魔法使ってたじゃない。こっちに来ても力失ってないんでしょ?」
「あーあー!聞こえないですねぇ!!!」
「随分と図太くなったなコイツ」
「成長を喜んでほしいですね!」
「その年でそれはキツイわよ・・・あんた向こうでの年数考えたら何歳よ」
「知らない!・・・・そ・れ・よ・り!秘密基地ですよ!」
それた話を戻すように再び秘密基地というアンスル
「ほら!僕ってアレじゃないですか。昔からそういうのにあこがれてたんですよ」
「初耳だわ」
「初耳ね」
「んで!この間江北さんとそういう話になりまして・・・・」
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「江北さんって某国民的アニメ見てます?」
「・・・・いきなりね。まぁ、昔は見てたわね。今は見てないけど」
「じゃあ、コレって知ってます?」
アンスルがそう言って、江北にスマホを見せる
そこには某国民アニメに登場する秘密基地の画像が映されていた
「いや知ってるも何も・・・・んで?これがどうしたの?」
「僕秘密基地作りたいんです」
「・・・・・いやいや、その年で秘密基地って・・・」
「江北さん!何かを始めるのに年齢は関係ないですよ!」
「年齢以外にも理由はあると思うけど・・・・まぁいいんじゃない?やってみれば」
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「・・・ということで!この山に行きましょう!ここに基地を作ります!」
「・・・まぁ、勝手にどうぞ」
「そうね。一人で頑張って」
「何言ってるんですか?二人も来るんですよ?」
「なんでだよ」
「一人で行ってくればいいじゃない」
「こういうのは四人で作るって相場が決まってるんですよ!!!」
「いやだわ!!!大体なんでこんな天気もあんまよくない日暮れにそんなこと言いだすんだよ!!!」
「そうよ!この後天気荒れる予報なのよ!?・・・四人?」
ルジュルンが少し引っかかった点に疑問を覚える
「四人ですよ?」
「・・・ここの三人と誰?」
ルジュルンがそう聞いたその時、ピンポーンとインターホンが鳴らされる
「お、来ましたね・・・」
アンスルが玄関まで歩いていく
ルジュルンは残ってなんか準備を始めた吹上を見て恐る恐る聞く
「・・・ねぇ、ホントに行くの?」
「・・・正直ちょっと気になった。」
「正気!?」
「だってアイツ。ああなったらめんどくさいだろ・・・」
吹上がいつものようにめんどくさそうにそう話す
それを聞いたルジュルンはどこかあきらめたようにうなずく
「お待たせしました!四人目です!」
そういってアンスルが連れてきたのは・・・
江北だった
「えーと・・・呼ばれたんですけど・・・何ですかコレ」
「・・・・江北さん。うちのバカがスミマセン」
山にGO