勇者だって転生します。   作:カオス案山子

47 / 62
悩め悩め


勇者と疑問

 

「うーん・・・・結局肝心なところは聞けずじまいかぁ・・・」

 

アンスルは顎に手を当ててムムムと唸りながら病院の廊下を歩く

結局名前は聞けず、それどころかどういう生き方をしていたのかもわからず

しまいには「覚えてない」と来たもんだ

 

「おっ、おーい!」

 

「あっ、警察の・・・どうも」

 

ロビーまで戻ってくると

警察のおっさんが手を振りながらアンスルを出迎える

 

「で?どうだった?収穫は?」

 

「・・・・ゼロです」

 

アンスルがそう答えると警察のおっさんは見るからに残念そうに肩を落とす

 

「・・・そうか」

 

「いやそんなにがっかりされると・・・なんかこっちが申し訳なくなってくるんですけど・・・」

 

「いやあんたは悪くないよな・・・うん」

 

「そんな暗い顔しないでくださいよ・・・・」

 

やろうと思えばすべてを見れた

アンスルにはソレができる

だが、しない

それは女性が望まないことだからだ

 

「・・・えぇと。そういえばあなたの名前を聞いてませんでしたね」

 

「あれ?そうだったか?」

 

おっさんがそう首を傾げるとアンスルは「そうですよ・・・・」

とつぶやく

 

「悪い悪い・・・えぇと名刺は・・・ほらよ」

 

「えぇと・・・[川口 信 かわぐち しん]さんですか・・・」

 

「おう。よろしくな」

 

「いやよろしくも何も・・・これ以降会うことってないと思いますけど・・・」

 

アンスルがそう言うとおっさんはがははと大きく笑い、アンスルの背中をバシバシ叩く

 

「がハハハハハ!!いやお前さんはそう言うけどな!警察の勘って奴が言ってんのよ!お前とはこれからも何かと会うってな!!」

 

「うーん嫌な予感しかしないですね・・・」

 

「そんなこと言うな!」

 

 

 

@@@@

 

 

 

 

吹上の家に帰ってきたアンスルは気になったことがあったのですぐさまパソコンを起動する

 

「えーと・・・コレか。『連続幼児誘拐事件』」

 

「んー?珍しいわね。アンスルが帰って来て早々PCに向かうなんて・・・まさかあなたもとうとうこっち側に目覚めたのかしら?」

 

ルジュルンがそう言うと、吹上がベランダから洗濯物を取り込みながら割り込む

 

「いやコイツ結構パソコンいじってるぞ」

 

「え?そうなの?」

 

「まぁお前が来てからは結構少なくなったが・・・」

 

「なんでよ!」

 

「まぁ、見てる内容が・・・アレだったからなぁ・・・」

 

「アレって何よ。エロ?」

 

「うん」

 

「後ろで僕のそういうこと堂々と話さないでくれます!?」

 

「別にいいだろ。お前の趣味の一つなんだから」

 

「まぁ、別に隠すようなことでもないでしょ。私だって【ピー】することだってあるんだから」

 

「よくもまぁ恥ずかしげもなく・・・んで?何調べてんの?・・ってその事件か。まだなんか気になってんのか?」

 

吹上がパソコンの画面を覗いてそう聞いてくる

 

「うーん・・・やっぱりでないですね」

 

「何が?」

 

「・・・この加害者の少女と被害者の写真ですよ」

 

 




ぐるぐる
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。