「別に調べても特に何か新しいことは出てこないと思うけどな」
「いいんですよ。別に何か出てこなくても。・・・・というか吹上さん僕の電話番号教えましたよね?あの時の警察の人に」
「ん?うん。教えたけど。何か問題でもあったか?」
アンスルがそう言うと、吹上は何も悪びれる様子もなく、そう答える
「・・・・(ジトー」
「何だよ。別に悪いことはしてないだろ」
「いや十分悪いことですよ!?いきなり知らない番号から電話かかって来たら誰でもいやな気分になるでしょ!?」
「うーん・・・いや、お前は俺の家に居候してるわけだろ?ならそれくらいの迷惑はかけても文句は言われないと思うわけよ」
「迷惑って思ってたんならやめてくださいよ!!!」
アンスルが抗議すると、吹上はわかったわかったとアンスルをなだめる
「悪かったよ。まさかそこまで嫌がるとは思わなくてだな・・・」
「・・・今度からやめてくださいよ?」
「わかったよ。・・・それで?何かお目当ての情報はあったか?」
吹上が聞くが、アンスルは首を横に振る
「それが全く。やっぱり実名は隠されてますね」
「まぁそうだろうな。未成年だったんだろ?その加害者は」
「そうですね。当時17歳ですって」
「じゃあ名前は公表されてないだろ。それに20年前ぐらいだろ?あんまりネットも普及してなかっただろうし・・・それ以上の情報はそれこそ当事者に聞かないとわからんだろ?」
「そうですね・・・・」
「・・・というかアンスルなら魔法使えるじゃないの。私と違って没収されてないんだから。なんで使わないの?」
ふとゴロゴロしていたルジュルンがアンスルに聞く
ルジュルンからすると、今アンスルが悩んでいる問題は、魔法で解決できるわけだから、それを使わないアンスルの姿は実に不思議なのだ
「・・・なんというか、それは違うじゃないですか」
「違う?何が?」
「こちらの世界・・・日本では魔法なんて全くと言っていいほど発達どころか存在しないわけですよね?」
「少なくとも俺は聞いたことないな。創作の中とか昔話では出てくるが」
「ですよね?」
「それが何なのよ」
「いいですかルジュルン?確かに僕は向こうの世界にいた頃と同スペックで色々とできます」
「そうね」
「でもそれじゃ違うんですよ」
「違う?何が」
「・・・ここで僕が魔法を使ったらずるじゃないですか」
「・・・・ずるだぁー????」
「えぇ。僕はそういう外付けの能力で有利に動きたくないんですよ。それに強くてニューゲームなんて勇者らしくないじゃないですか」
「・・・・なるほどね」
アンスルの魔法を使いたくない理由を聞いたルジュルンは一呼吸おいて、答える
「つまり舐めプしてるわけね。だっっっさ!!!!!!」
魔法はずるなのか?