ひとまず三人は病院を後にして、歩き出す
「・・・読み取れた内容は三つです」
「三つ?」
「えぇ。まず一つが山・・・というよりもあの丘ですね。まぁ、あそこで出会ったので記憶として深く残っていたんだと思います」
「深く残ってる記憶のほうが読み取れるのか?」
吹上が聞くと、ルジュルンがえぇと答える
「記憶を読み取る魔法っていうのはね。読み取る対象の深層心理に深く刻まれてる記憶がより読み取りやすいものなの。まぁ全盛期の私なら、あのくらいの情報から、全て読み取れるけど」
「まじかよ。・・・もしかしてルジュルンってすごい奴なのか?」
吹上がそう言うと、ルジュルンがその豊満な胸を張ってふふんと得意げに拳を胸に当てる
「当然よ!!!!私はあの国で公式に認められた魔女を超えた魔女・・・・大魔女なのよ!!!!」
「へー」
「何よそのどうでもいいような返事は!!!」
「いや・・・大魔女とか知らんし・・・」
吹上がそう言うと、ルジュルンはわざとらしく、大げさにため息を付く
その姿に少しイラつく吹上
「何だよ。知らなくても仕方ないだろ。そもそも俺お前らのいた世界のそういう内情知らないんだからよ」
「別に知らないことは罪じゃないわ。むしろこれから私の偉大さに恐れおののき、そして敬いなさい」
「ごめん敬う要素ゼロだから無理だわ」
「なんでよ!!!???」
「・・・・二人ともいいですか?」
いつもの漫談のようなやり取りを始めた二人を少し冷めた目で見るアンスル
そんな様子に軽く悪い悪いと平謝りする吹上
「だいぶ話がそれたな。すまんすまん。・・それで残り二つは?」
「二つ目が小屋・・・ですかね?」
「小屋?というかなんだそのあいまいな言い方」
「いやぁ・・・見た感じは小屋なんですけど・・・なんかこうドロドロしたものがまとわりついているというか・・・」
「へー・・・んで?三つ目は?」
「そんな軽く流さないでくださいよ・・・。三つ目は女の人ですね」
「それは・・・本人じゃなくて?」
「違いましたね。まずスタイルも全く別人でしたし・・・まぁ顔にモザイクがかかっていたのではっきりとは見えなかったですけど」
アンスルがそう言うと、吹上はなるほどねーとつぶやく
「・・・ホントに聞いてます?」
「聞いてるよ。・・・まぁ俺の反応がアレなのは認めるが・・・」
「あんたと知り合ってそんなに立たないけど、あんたのそういうところ直した方がいいわよ?」
「やかましいわ。それより、その読み取れた記憶からなんか推理できたのか?」
吹上がアンスルに聞くと、アンスルは少し悩みながら、首を縦に振る
「・・・まぁ、少しですけど。とりあえず行きましょうか」
「?行くって・・・どこへ?」
「決まってますよ。あの丘です」
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