コツ・・・コツ・・・・
アンスル達は偶然見つけた階段を下っていく
日も落ちてきており、かなり暗い
「まぁ、これでなんも無かったらもう諦めましょう」
「え。いいのか?」
「あら、あんなに執着してたのにあっさり諦めるのね」
アンスルがあっさりとそんなことを言ったので、吹上もルジュルンもちょっと驚く
とはいえ、アンスル的にはこの地下に答えがあるとほとんど確信を持っていた
それは勇者特有の何かなのか。
「・・・きっとこの先に答えがありますから」
そういってアンスルは目の前の扉を開ける
ギギギギときしむ音を立てながら開くと、そこには一人の女性がいた
「・・・・ほら」
「あら?あなたは・・・・」
「どうも。病院以来ですね」
そこには病院から逃げ出した女性がいた
(・・・・あっ。ああ・・・ああああああああ・・・・・)
「おっ?どうした?」
女性と対峙した瞬間、幽霊が崩れるように声を上げて座り込む
「・・・なんとなくですけど。幽霊はすべてを思い出したみたいですよ」
「え?幽霊?何あんたら急にオカルティックなこと言いだして・・・」
「んーオカルトと言えばオカルトだが・・・・説明むずいな」
ルジュルンが不思議そうに吹上に聞くが、吹上は答えに困ったように頭をポリポリかく
そんな二人を置いて、アンスルと女性の話は進む
「初めて会った時からなんですけど・・・・かなり黒かったんですよね」
「黒い?」
「はい。ちょっとスピリチュアルな話になるんですけど・・・・。僕はそういうの見えるんですよね」
「・・・・」
「んでそういうのって怒りや執念、怨念が強いほど黒くなるんですよ」
アンスルが話し始める
普通であれば何言ってんだコイツで終わるような内容だが、女性は静かに聞く
その内容にどこか思い当たる節があるのだろう
「それでなんですけど・・・あなたの場合多い。多すぎるくらいに。しかもそのほとんどが子供の霊ときたら・・・・答えですよね」
アンスルがそう言うと、女性はフッとすっきりした笑みを浮かべる
「・・・・つまり?」
「・・・数十年前にこの丘で起きた連続幼児誘拐殺人事件の容疑者・・・ではなく、その時唯一生き残った少女。それがあなたの正体ですね?」
「・・・・・」
アンスルがそう言うと、女性はしばし無言になるが、しっかりと首を縦に振る
「・・・えぇ。でもその言い方は違うわ。私は生き残ったのではなく、ほかの子達を殺した・・・ただの殺人犯よ」
女性があきらめたように、悟ったようにそう話す
「そんなことはない!!!あなたは・・・私を助けようとしてくれたじゃない・・・・!」
「・・・え?この声って・・・・まさか・・・・」
「ちょっと!誰よこの女の子の声!!」
「え?聞こえるんですか?」
幽霊の少女が叫ぶ
心の底から、それは違うと
その思いが通じたのか、女性とルジュルンにも聞こえた
「あの時、あなたは私を逃がそうとして・・・それがバレて・・・」
「あなたを・・・・あなたが殺される羽目に・・・」
ううんと幽霊が首を振る
「違うの!初めからあの人たちは私を殺すつもりだった!!」
それは悪意?それとも・・・