「助けようとした・・・・?」
幽霊の声に困惑の声でつぶやいたのはルジュルン
ルジュルンからすれば幽霊がいきなり出てきてしかもしゃべりだしたというのも中々意味不明なのだが
「え?えちょっと待って。アンスルの言い分だとそこの女があの事件の生き残りで・・・そこの幽霊はその事件で殺されて・・・それで助けようとしてて・・・うぅんよくわからん」
「・・・つまりこういうことですよ」
アンスルはルジュルンに説明する
・幽霊は事件で殺された少女の一人
・女性は同じ事件で誘拐されたが、生き残った唯一の子供
・女性は容疑者と共に、少女を殺害した
「まぁざっくりですけど・・・これであってると思いますよ」
「ほー・・・じゃああの幽霊はあの女を恨んでるはずじゃ?」
ルジュルンがそう言うと、幽霊はうぅんと首を横に振る
「・・・違うの。お姉さんは私を殺したくて殺したんじゃない。殺すしかなかったの」
「殺すしかなかった?なんで?脅されてたとか?」
「・・・うん。お姉さんは私を殺さなきゃ殺されてたの」
幽霊がポツポツと話し出す
それを女性は静かに俯き、聞いている
「・・・あの日、お姉さんは私に一つの抜け道を教えてくれた・・・けどそれは、あの二人にバレていたの」
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あの夜
お姉さんは私を逃がそうとした
けれどそれは失敗に終わる
・・・バレたら当然どうなるか
二人とも殺されてしまう
それは絶対にダメだ
だから私はその時に決めたの
必ずお姉さんは生き残らせるって
だから私はこう言った
『自分一人で逃げようとした。ごめんなさい。殺さないで』
あの二人は命乞いをする子供を殺すのが好きだった
これまでに殺された子供が命乞いをする姿を嗤いながら殺していた
・・・だから自分がこう言えば、必ず殺意がこっちに来る
そして二人はお姉さんに私を殺させるだろう
今までもそうだった
決して自分の手を汚さず
子供に子供を殺させる
@@@@
「・・・だから謝るのは私なの!お姉さんに殺しをさせてしまった!そして今もお姉さんはそれに苦しめられている!それを・・・見ていられなかった・・・だから私が見える人に・・・連れてきてもらって・・・・!」
「・・・それでアンスルねぇ・・・。まぁこれ以上にない人選だったんじゃない?」
「まぁこれでも勇者ですからね。僕」
「・・・ごめんなさい」
女性がポツリと謝罪の言葉を吐く
「ずっと・・・ずっと謝りたかった。私は確かに被害者かもしれない・・。けど、あなただけじゃなく、たくさんの子供を殺した・・・。その罪は消えないでしょ?」
「・・そうですね。現にあなたは相当恨まれてますよ。死んだら100%地獄でしょうね」
女性の問いに、あっさり答えるアンスル
けれどそれを聞いた女性はすっきりしたように微笑む
「そう。それならよかった」
「・・・よかった?」
「えぇ。これで私もきっちり裁かれるのだから」
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「・・・ま、これで解決ですね」
「いやこれでいいんかい」
3人は自宅への帰り道を歩いていた
「・・・そういえば吹上さんに聞きたいんですけど」
「ん?なんだ?」
「なんで吹上さんって幽霊が見えてたんですか?」
アンスルが聞くと吹上はんーとどうでもよさそうに答える
「まぁそういうのが見えるってことよ」
「答えになってない・・・・」
「そういうこと。・・・・それよりなんか猛烈に嫌な予感がするんだよなぁ・・」
吹上はそう言うと、空を見る
「・・・・全く、普通に生きたいもんだよ・・・ホント」
その呟きは誰にも届かない
会いたいなぁ