勇者だって転生します。   作:カオス案山子

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その時は近い


空へと羽ばたく

 

王国には様々な祭りがある

 

最近では勇者アンスルが魔王を討伐した記念祭や、勇者アンスルが亡くなった日

さらには王子の誕生祭など多岐にわたる

 

流石に連日連夜お祭り騒ぎとはいかないが、それでも勇者アンスルの誕生祭と討伐記念祭、没した日などが連日続くため、ここ数日は王国国民もすっかり浮かれていた

 

さらにこのアンスル祭りに続くのが女神の降臨祭である。

 

実際に降臨するわけではないが、毎年とある儀式を行い

その中で儀式に使用している瓶が割れると、現世のどこかに女神さまが降臨するという逸話があったりする

 

そんな感じでワイワイ盛り上がる王国をよそに、路地裏で死んだように生きている人物がいた

 

「けっ、なーにが魔王討伐記念祭だ・・・。結局崇められるのなんてアンスルとルジュルンとカルステスア、それにンギアだけじゃねえか・・・俺もパーティの一人だぞー!・・・クソっ」

 

そう吐き捨てるようにつぶやくと傍らに置いてある酒を浴びるように飲む

 

彼の名はザック

 

勇者アンスルと共に魔王を討伐した勇者パーティの一人であった

 

何故彼はこんな路地裏でホームレス生活を送っているのか?

 

それは彼の素行に問題があったからだ

 

勇者パーティーはアンスルを除き、全員が全員問題児であった

 

ルジュルンはご存じの通りだが、

カルステスアはアル中であったし、ンギアはクソザコナメクジミジンコメンタルだった

 

だがその三人は英雄として祭られているが、ザックは祭られるどころか王国の記録からも完全に消されている

 

何故彼だけそのような扱いを受けているのか?

 

それは彼の性癖に問題があった

 

「ったくよー・・・おっ、あの子は中々・・・・・いいな」

 

そう物色するように見つめる彼の視線の先には

 

「あんするさまってすごいねー」

 

アンスルの銅像を親と共に眺める幼女がいた

 

「あーっぱたまんねぇなぁガキってのは!!!!」

 

・・・・彼はロリコンなのだ

そして彼は一度、幼女に手を出してつかまっている

 

彼の名誉のために弁明するが

彼が手を出した幼女はサキュバスが化けた姿であり、基本は彼も『YESロリータNOタッチ』というニホンジンが広めた心情を心掛けている紳士・・・なのかな?

 

だが彼は精神系統の魔法、特にサキュバスにめっぽう弱く、かなりの頻度で色仕掛けに引っかかるアホアホなのだ

 

なので勇者パーティー時代も何回も迷惑をかけてきたのだ

 

彼が歴史から抹消された経緯にはそんなことがあったので

流石に国王が消すことにしたのだ

 

そして彼はホームレスをやっている

 

「・・・・それにしても、この文献はホントなのか?」

 

そんな彼が住処にしている路地裏の一角で、彼は一冊の本を取り出す

 

その表紙にはこう書かれている

 

『勇者□■に■した・・・・・・』

 

古い文献であるため、ところどころ虫食いや文字がかすれてしまい、読めない

 

しかし彼はこの一冊の少ない情報から、一つの重大な情報をつかんでいた

 

それはこの文献の中に書かれている一つの文章

 

「『勇者・・・・は初代魔王を・・・・・女神・・・・・送った』・・・・はぁ。ホントこういうのってなんで重要なところが穴抜けになってるかなぁ・・・・」

 

あきれたように本を置くザック

 

「・・・初代魔王ってなんだよ?俺たちが倒した魔王は初代じゃないってことか?つーか女神様も何かに関与してんだよな・・・・それに最後の送ったって・・・あーもうわからん!こんな時はアレだな!」

 

そういってザックは立ち上がり、駆け出す

 

「日常業務の公園チェックd・・・・・・!?」

 

駆け出したザックは突如として堕ちる

 

先程までなかった穴に落ちていく

 

しばらくすると、穴はなかったかのようにふさがり、何もなくなった

 

 

 

それと同時に、どこかの教会で、瓶が、割れた

 

 

 




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