不屈のエース~甦るレジェンド~   作:フリュード

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遅れを取り戻す!直しをして即投稿!

そういや、第一部の時ですが成宮のチェンジアップって「サークルチェンジ」だってことはご存知ですよね。当然ですよね・・・すいません。一般的にメジャーリーガーに多いサークルチェンジは描写の通りシンカー気味に沈むチェンジアップの類なんですよね。書いてほしかったと思う作者であります。


第3話 入部テスト

昼休憩 食堂

 

「おお。これは・・・ボリュームが多いね。」

 

午前の練習が終わったのでこれから昼食のため食堂に入り食べようとしたが、山盛りのご飯(これを3杯)に武藤は一瞬驚いたが、武藤は食べるほうなので好都合とポジティブに考え食べ始めた。

 

「良く食べれるなぁ・・・」

 

喜々とした表情で食べる武藤に隣に座っていた御幸が食べながら言ってきた。御幸の表情は若干青くなってきていた。

 

「流石武藤君ってか。」

 

御幸とは反対の隣に座っている川上もえづきながらもそう言った。

 

 

『武藤君。これからよろしくね!』

 

『おう。よろしくな川上!これから3年間頑張ろうな!』

 

朝のランニングで川上が話しかけて以来武藤と川上は早速友達になった。

 

「食わないと昼からのテストに響くから食べれるときに食べとかないと。」

 

武藤がそう言うと御幸と川上は理解したのか顔を真っ青にしながらも頑張って食べていた。

 

「よーし。俺も!」

 

それを見た武藤も食べ始めた。

 

 

 

~午後の練習~

 

「がはははは!!!!」

 

カキィィーーン!

 

午後の練習は最初から練習に身が入っていた。特に全国屈指のスラッガーでもある(あずま) 清国(きよくに)が最初から快音を連発していた。

 

「すごいなぁ・・・」

 

「そうか?あんなお相撲さん体系ならあの当たり出せて当然だろ?それよりも結城さんのほうがすごいよ。」

 

川上と武藤は一緒にランニングをしながらゲージで打撃練習をしている2人を見ていた。東の打球に驚く川上だが、それよりも武藤が凄いと思ったのは結城(ゆうき) 哲也(てつや)の方だった。

 

キィン!キィン!キィン!

 

「すげぇな・・・広角に打ち分けているよ・・・あの人が伊佐敷さんが言ってた哲さんかぁ・・・」

 

広角に打ち分けている結城の打撃を見て武藤は感嘆の声を出す。

 

後で聞いた話だが、唯一の2年生レギュラーであるらしい・・・それを聞いた武藤は「当然だよな。かっこいいな!」と言ったとか。

 

 

 

 

 

「1年生集合!これからテストを行うから全員スパイクに履き替えてBグラウンドへ集合!」

ランニングをしてしばらくした頃、監督がそう言ったのでランニングをしていた1年はすぐさま準備をし、Bグラウンドへ集合した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bグラウンド

 

「よし。ピッチャー希望者は揃ったな。これから遠投をしてもらう。」

それぞれポジション別に別れたあと、ピッチャー希望である武藤と川上は監督から最初のテストの説明を受けていた。

 

 

 

(うっ・・・遠投は苦手なんだよなぁ。)

 

最初のテストの内容を聞き武藤は一人そう思っていた。というのも右投げに転向してから自信が無かったからだ。肩を壊してから1年間ある人と一緒に特訓を重ねてきた武藤だが、当然1年だけで肩の強さはまだまだ出来ていない。

 

「よしっ!次、武藤!」

 

「っ!は、はい!」

 

悶々としているうちに武藤の番が来てしまった。すぐさま武藤は所定の位置に着く。

 

「・・・(ふぅ~やるしかない!)お願いします!」

武藤は所定の位置に着くと試験官に挨拶をし、一息をつく。

 

「うおりゃああ!!!」

武藤はラインを超えないように思いっきり助走を付けて投げた!

 

ビシュ!ヒューン・・・・

 

『おお、いい感じだな。』

 

「おお、初めてやったけどこれならいい記録が出たかも。」

 

ボールの行方を見た武藤は自分で自画自賛をする。

 

「記録、85m!」

 

「よしっ!」

 

思ったより良かった記録に武藤は嬉しくて思わずガッツポーズをする。

 

「右に変えてもこの記録って・・・」

 

武藤が戻ると川上が苦笑いしながらそう言ってきた。

 

「川上は80mだったからいいじゃない?」

 

「負けてるからこっちは問題なんだよ。」

 

川上は苦虫をかんだ表情で言い返した。

 

「ハッハッハ。どうだ~」

 

「くっ。」

 

勝ち誇った表情の武藤に何も言い返せない川上であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・片岡監督視点・

 

俺はこれまで出会ってきた投手の中で肩を壊して再び輝くと言うのは見たことが無かった。

 

それは武藤翔也と言う投手に対しても同じだった。

 

かつてレジェンドと呼ばれながらもその後すっかり名前を聞かなくなった。聞けば肩を壊したと聞き、今回右で投げているところを見ると壊した話は本当だと実感し、同時に投げられるのかと思った。投手としては大成しないのでは。不安な気持ちが募るが、最後の投手のテストであるブルペン投球を見てその思いが消えた。

 

 

 

パァン!!!

 

「ナイスボールだ!」

武藤のブルペンの相手である御幸がそう声をかける。

 

 

「彼、良いボールを投げますね。」

 

武藤のボールを見た部長の太田がそう言ってきた。

 

「副部長。武藤は転向して何年目ですか?」

 

俺は高島さんに聞いた。

 

「2年の夏の終わりに転向したので今年で2年目ですね。」

 

「2年だと?」

 

高島さんの言葉に俺は驚いた。

 

ありえない。明らかにずっと右で投げていたようなノビのあるストレートは1年で得られるようなものじゃない。

 

そう思っているうちに武藤が投球モーションに入っていた。

 

ノーワインドアップから腕を顔付近まで上げると同時に足をあげてからオーバースローで投げたボールは手元でスライダー方向に変化し、ミットに収まった。わずかな変化だが、俺はそれを見逃さなかったと同時に驚いた。

 

「カットボール・・・・」

 

とても1年で覚えたとは思えない切れのある変化球に俺は言葉を失った。

 

「・・・武藤、最後はストレートを投げてくれ。」

 

「分かりました。」

 

ブルペン投球も終わりに近づいた頃、俺がそう言うと武藤は頷きロジンバッグに手をかけた。

 

 

「おい、スピードガンで武藤のストレートを測れ。」

 

「は、はい!」

 

ロジンバッグに手をかけて準備をしている間に俺は近くにいた部員に言った。部員もすぐにスピードガンをとりに行き、すぐに御幸の後ろについた。

 

準備を終えた武藤は投球モーションに入ったあとノーワインドアップから腕を顔付近まで上げると同時に足をあげてからオーバースローで投げた。ノビのあるいいストレートがミットに収まり、パァンと乾いたいい音がなった。

 

「ありがとうございました。」

 

こうして武藤のテストが終わり、俺はすぐに部員の所へ行った。

 

「・・どうだった。」

 

俺が言うと、部員は「いやあの・・・」と驚いていた表情だった。

 

「どうしたんだ?」

 

「いや、ボールの勢いといいノビと言い130㌔後半は出ていると思ったら・・・」

 

そう言い、部員が俺に見せたスピードガンの表示は「129キロ」と表示されていた。

 

「ふん・・・あれだけのストレートでこの球速か・・・これは化けるな。」

 

俺はスピードガンを見てそう言った。

 

 

 

片岡監督視点 終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

練習が終わり、風呂に入ってから食事を取ることになった。

 

「・・・・」

 

武藤は川上と一緒に黙々と食べていた。

 

「はっはっ。どうしたんだ黙って?」

 

2人が黙々と食べていると、食事の入ったトレーを持った御幸が武藤の隣に座った。

 

「ん?いや何も。しかし俺のブルペン時に監督が俺のストレートを測っていたのが気になってね。」

 

武藤は御幸にそう言った。ブルペン投球時のことが印象に残っていたのだ。

 

「確かにな。監督はもしかしたらお前を試合に出したりするかもな。」

 

「うん。俺もそう思うかな。」

 

「???そうか?」

 

御幸と川上がそう言うが武藤は不思議でならない。まだそこまでの実力に届いていないと武藤は思っていた。

 

「武藤ちょっと謙遜してない?」

 

「いやぁ、謙遜はしてないけどまだそこまでの実力は備わっていないと思うけどなぁ。」

 

川上がそう言ってきたので武藤はそう返事をした。

 

 

 

「・・・・」

 

「・・・・・」

 

けど、他の2,3年の投手が武藤のほうを睨んでいたのは後で御幸から聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

監督室

 

「いや~今年もいい選手が揃っていますねぇ!」

 

監督室で太田がそう言い興奮をしていた。

 

ポジション別のテストも終わり、その結果が監督室に届いていた。

 

「くすっ。確かにそうですね。」

 

高島も書類を見ながら言った。

 

今年も粒が揃ったいい選手が入団してきたのだ。

 

走力と守備においてダントツでトップだった倉持洋一、堅実な守備が特徴の白洲健次郎、切れのあるボールをサイドハンドから投げる川上憲史、リードもさることながらチャンスに強いクラッチヒッター御幸一也、そして、右投げに転向しても以前と遜色ない投球を披露した武藤翔也。

 

魅力あふれる選手が入団してきたため首脳陣もたいそう喜んだ。

 

「・・・・」

 

片岡はいすに座り書類を無言で目を通していた。

 

「今年で目立ったのはやはり御幸ですな!」

 

「えぇ。それに倉持君の走塁・守備はなかなかのものですね。」

 

「それに白州や川上もなかなかの実力ですね!」

 

書類を見ながら2人で話していたが、高島は片岡のほうを向いた。

 

「監督、武藤君はどうでしたか?」

 

高島は武藤の事を片岡に聞いた。

 

「・・・ふん。球速はまだまだだがストレートのノビと変化球のキレ・制球力・・それに守備時のフィールディングも1年・・いや、青道の中でもトップクラスだな。」

 

「!!??」

 

監督がそこまで褒めたことに2人は驚いた。

 

「それで、どうするんですか?」

 

高島は期待の意を込めてそう言った。

 

「・・・御幸は早くても関東大会でデビューさせようと思う。武藤は頃合を見て夏大前の練習試合で先発をさせて良ければ夏で投げさせようと思う。」

 

「えっ!?」

 

「・・・分かりました。」

 

驚く太田に対し高島はそう返事をした。

 

 

 

そして武藤たちは夏に向けて頑張っていくのであった。

 

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