王様戦隊キングオージャー × ブルーアーカイブ 作:ガッチャ!ヘリオスキング
だがしかし、当のカグラギは、カイザー側に寝返っていたのだ。
更には洗脳されたゴッドクワガタとも出会ってしまう。ギラは戦いの最中で、1度は洗脳を解いたと思ったものの、カイザーに連れ去られてしまった。
そして……ホシノが、手紙を残してアビドスから消えてしまった… とさ。
『先生へ。
実は私、大人が嫌いだった。あんまり信じてなかった。
シロコちゃんが先生をおんぶして来たあの時だって、「なんかダメな大人が来たな」って思ったくらいだし?
でも、先生みたいな大人と最後に出会えて、私は……いや、照れ臭い言葉はもういいよね。
先生。最後に我がままを言って悪いんだけど、お願い。
シロコちゃんは良い子だけど、隣で誰かが支えていないと、どうなっちゃうか分からない子で。悪い道に逸れちゃったりしないように、支えてあげてほしい。
先生なら、きっと大丈夫だと思うから。
シロコちゃん、セリカちゃん、ノノミちゃん、アヤネちゃん。お願い、私たちの学校を守ってほしい。
砂だらけのこんな場所だけど……私に残された、唯一意味のある場所だから。
それから、もしこの先どこかで万が一、敵として相対する事になったら……その時は、私の「ヘイロー」を「壊して」。
……よろしくね。』
……こんな事になってしまうくらい、予想は出来ていた。しかし、それが受け入れられるという意味じゃあ無い。受け入れられないんじゃなくて、受け入れたくないんだ。
大切な生徒を、まだまだこれからという希望の未来が待っているはずの生徒を見殺しにするなんて……。
「………ホシノ先輩ッッッ!!!」
セリカは己の無力さに打ちひしがれたのか、泣きながらホシノの名を叫んだ。
アビドスの対策委員会の教室、そこに集まった僕達は……今、彼女が残していった手紙を読み終えている。
「何なの!?あれだけ偉そうに話しておいて!切羽詰まったら何でもしちゃうって、分かってたくせにっ!
……こんなの、受け入れられる訳が無いじゃない!」
「………助けないと。私が行く。対策委員会に迷惑がかかるし、私1人で……」
「なっ……シロコ、それは……っ」
「シロコ先輩、私も連れてって!流石に先輩1人じゃ無茶でしょ!
……それに、ホシノ先輩にはまだ文句も感謝も言い足りないっ!だから、私も……」
ダメだ……!この流れは不味い、このまま2人が怒りに任せてホシノの後を追ってしまう。
僕はそれだけは避けたい……せめて、2人を止める役目だけでもっ!!
……そう、思った時だった。
ドカァァァァン!!!と、外から大きな爆発音が鳴り響く。
「うわぁっ!?何っ、爆発!?」
「近いです、場所は……!?っ、そんな……!」
「もしかして、カイザーPMCか!?」
僕の問いにアヤネは首を縦に振る。
「カイザー!?なんで今なの!!」
「こちらに向かって、数百……いえ、数千人くらいの兵力が進攻中!同時に、市街地に無差別攻撃を仕掛けています!」
「お、応戦しないとです!!何はともあれ、アビドスが攻撃されているのを見過ごす訳には……!」
「流石に1000対4は無茶だけど……今はそんな事を言ってられる場合じゃない。
とにかく、市民の避難を急ごう!」
僕らはすぐ、教室を飛び出し、市街地へと飛び出す……飛び出そうとした。
が、しかし。
「銃撃、どこから!?」
「対策委員会を発見!こっちに──」
「もうこんなところにまで、攻めて来てるの!?」
カイザーPMCの兵士たちが、教室に突入してくる。
セリカは兵士を相手しながら、そう嘆く。
「アビドス高校周辺に、カイザーPMCの兵を多数確認!既に校内にもかなり侵入されてます!」
「今はとりあえず、こいつらの相手をしてやらないと、ってことか……!
アヤネ、いつも通り僕らのサポートをお願い!」
皆は銃を持って兵士たちに向かい、僕もオージャカリバーを操作し、王鎧武装。
「はいっ……って、ギラ先生も戦うんですか!?」
「今はそんな事言ってる場合でもないだろ!?だから、頼む!!」
「……分かりました、先生を信じることにします。
校内の安全を確保したら、市民の皆さんの避難を急ぎましょう!気をつけて!」
アヤネがそう言うと、僕らは教室の外に走っていった。
─────
学校にいた兵士の数は少なく、ほどなくして全員を倒す事に成功。
そして、今は市街地に進行した兵士を掃討している。
「こんにゃろ、戦いは数が多けりゃ良いってもんじゃないのよ!」
しかし、この数……これほどの人数差だと、防戦一方だ。
と、その時。アヤネから通信が入る。
『何者かの接近を確認……カイザーの理事です!』
「……ふむ。学校まで出向こうと思ったのだが、お出迎えとは感心だ。」
僕が振り向くと、そこには車から降車しながら皮肉を垂れる、カイザーの理事が立っていた。
そして……カグラギもその隣に。
「これは何の真似ですか?企業が街を攻撃するなんて……
いくらあなた達が土地の所有者だとしても、そんな権限あるわけが無いです!」
『それに、学校はまだ私達アビドスの物です!侵攻は明白な不法行為!連邦生徒会に通報しますよ!』
「最初からスカウトなんて嘘だったってこと?いや、それよりも……ホシノ先輩はどこ?」
「どうせあんた達の事だから、全部ウソで搾取するだけ搾取する気なんだろうけどね!
この悪党どもめ……ホシノ先輩を返せ!」
ノノミを筆頭に、皆が理事に物申すが、奴は嘲笑うような口振りで、こう返した。
「……ククッ、面白いことを言う。
連邦生徒会に通報する?ああ、通報するなりなんなり好きにしろ。
だが、君達が幾ら救援要請をしたとて、連邦生徒会が動くことは無いだろう。
事実、動いているなら今の状況は生まれていない筈だ。
それは勿論、他の学園も然り。つまり……誰1人、君達に手を差し伸べる者はいない。」
「……。」
「アビドス最後の生徒会役員、小鳥遊ホシノが退学した……ということはつまり、アビドス生徒会の存在は完全に消えたも同然。
君たちはアビドスの生徒でもなければ、何者でもない。」
理事の言葉に、皆が言葉を失う。
「今のアビドスに学園としての存続は不可能と判断し……この自治区の所有者である我々が、仕方なく、あの学校を引き受けてやったというだけだ。
ククッ、『アビドス高校』は今から生まれ変わる……そうだな、『カイザー職業訓練学校』とでも名付けようか。」
「は……?な、何言ってるのよ!?アビドスにはまだ、私たちがいるじゃない!そんなこと、出来るわけが無い!」
『……残念ながら、それは出来ません。対策委員会は、公式に許可を得ている委員会じゃないから。
言ってしまえば……ただの集まりに等しいです。』
「……そんなっ!」
「鋭いじゃないか。君たちはそこにいるだけで、その存在を示す物は何1つ無い。
だが喜べ。アビドスが無くなれば、あの借金地獄も無くなる。君たちにとって少しのデメリットがあっても、メリットの方が遥かに上だろう。」
何、言っているんだ、こいつは……?
アビドスの皆の努力も、何も知らないで……!
……いや、待てよ。それは、僕だって同じなんじゃないか?
僕もちょっと前にここへ来ただけで、アビドスの事なんてまだまだ知らないことだらけだ。
アビドスを知った気になって、皆を助けてやらねば、なんて意気込んでいただけで……それは、確かに何も知らないのと同じだ。
「どうした、その表情は、泣きたいのか、悲しいのか、そうかそうか!
君達は本気で、借金を返そうとでもしていたのか!
これは傑作だ、何百年にも渡って、それが不可能だとしても!」
皆も、僕も。涙目で理事を睨むことしか出来ない。
「一体君達は、どうしてあんなに努力をしていたんだ?何のために?それが、水の泡になってしまうかもしれないとも思わずに?ククッ、その純粋さは見習いたいな。なぁ、カグラギ?」
「……それ以上言うな!」
「ふん、幾ら威嚇しようとも、牙の無い君達はもはや虫ケラ同然だ。フハハハハっ──」
……その時、理事が言いかけたと思うと、その直後、金属音のような音が鳴り響く。
そして目を前に向けると……
「グハァッ!か、カグラギ、何の真似だ?」
カグラギが、理事の顔に右ストレートを突っ込んでいた。
「……おっと、失礼。少しばかり手が滑ってしまいましてね。ずっと突っ立っていたので、身体の動かし方を忘れたのです。」
「フン、そうか……とでも言うと思ったか!ふざけるのも大概しろっ!」
理事は、今度はカグラギに右ストレートを入れる。が、カグラギはそれをあっさりと受け止めた。
そして、また理事が殴り、カグラギがそれを受け止め、また理事が殴り、カグラギが受け止める……を何か喋りながら繰り返している。
「……あっはははっ!あいつら、何かと思えば、仲間割れ起こしちやゃってるわよ!」
『ちょっ、セリカちゃ……っふふ、いやそうじゃなくて!』
その光景を目の当たりにしたセリカは大笑いしていた。……確かに、コントのようだ。
アヤネはそんなセリカを注意するが、笑いを堪えている。
まあ突然殴り合いを始めたら、そりゃね……
僕も少し、笑いが零れてしまう。
「まるで、コンビ芸人みたいですね……。」
ノノミも、苦笑いしながらそう言う。
(……でも、カグラギは決して裏切っていなかった!)
彼のかつての行動を思い出し、僕はカグラギに希望を感じた。
「……なんか、少し笑ったら気持ちが軽くなって来たわ!」
「皆!今の内に行くぞ!」
『了解!』
勇気を取り戻し、理事達に立ち向かって言った、その時。
ドカアアァァァァン!!
そう、市街地全域に届きそうなくらいの爆発音が2度、鳴り響く。
「って、このタイミングで爆発!?」
「クソっ、今度はなんだ!?」
「間に合いましたか!」
そして、煙が晴れると、そこにいたのは……
「良い笑顔じゃあないか!そういう顔が見たかったのさ、俺たちは!」
「ジェラミー!?って、そっちの君は!」
「目には目を、歯には歯を。
無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を行く……
それが、あなた達覆面水着団のモットーじゃなかったの?」
「便利屋の、社長さん!」
「あの日、私たちが見たあなた達はとても輝いていたわ。
泣き言、弱音を吐いているあなたたちは美しくなんかない。
……でも、やっぱりあなた達は覆面水着団、挫けても立ち上がれた!」
「まっ、要するに今はめちゃキラキラしてて綺麗だって事でしょ〜?だったらそれを最初から伝えれば良かったんじゃないの?」
「うっ、そっ、それは違うのよ!えーっと、確か……」
「『行間』だな、それは!」
「そう、それよ!」
……こっちもこっちでコントみたいだけど。
「……便利屋に……連邦生徒会だと?な、何だと言うのだ……これは。」
理解が追いついていない様子の理事に、ジェラミーが語りかける。
「さて、あんたが噂のカイザー理事だな?自己紹介でもしておこうか。一応、それが大人のマナーってもんだろう。
俺はジェラミー・ブラシエリ……そこの2人の知り合いさ。
そして……この『便利屋68』の”自称”お目付け役とでも今は名乗っておこうか。」
「フッ、フン!連邦生徒会が犯罪者共に手を貸していたとはな!報告したら、どうなるかが楽しみだな!」
「ならやってみればいいじゃないか、今すぐにでも。俺はこの4人組の所属している『ゲヘナ学園』の風紀委員会からの公式な許可を得て、『お目付け役』をしているんでね。
諦めなきゃ俺をお縄に出来るかもな。ま、やるだけ無駄だろうけどさ。」
「その通りよ!」
ジェラミーの言葉に、理事はさっきまでが嘘のように狼狽える。……というか、風紀委員会の許可を得てるってのは本当なのか?
「それはそれとして……この状況、お前さんの味方はいないが、どうする?」
ドドドドドドドドォォン!
とまたまた爆弾が起爆する。
「……どちらにせよ、逃がすつもりは無いようだが。」
「くっ……ええい!こちらとて迎え撃たない訳が無いだろう!やれ!」
「さあ、行くわよ!先生!勿論、対策委員会のあなた達も!」
「……ハーハッハッハッハァッー!あたぼうよ!王鎧武装!」
僕もオージャカリバーを起動し、再び変身。
アルたち便利屋の4人と、アビドスの3人(+1人)を率いて、カイザーの兵士達に立ち向かっていく……!
前回ほどでは無いとはいえ、めっちゃ遅れて申し訳ない……というかこれ手紙のとこの途中で途切れてたんだな
今回は今までで1番ガバガバな話だと思うんすよね、テンポを重視しすぎたのと無理にオリジナル展開をやりすぎたような気もする(そのせいで4753文字しかないし)
というか前回の次回予告と内容が全然違うのは書いてて途中で気づいたんですが、当時の俺は『原作そのまんまよりオリジナルにした方がいい……よくない?』と思ってあえて嘘予告にしたというまあクソほどゴミなエピソードがあります
それとまあ登場からだいぶ経ってイベントもとっくに終わっちゃいましたがトモエチーパオやばすぎませんか?デザイン的な意味で
いやあれはホントやべーと思う。オレトモエのことをメモロビがエッチな人程度にしか感じていなかったけどもっとやべーのを感知しました。僕のスキスキセンサーがビンビンです。
ちょっとキショすぎるのは無視して、今回サブタイトルの「アウトロー」要素も「スパイダー」要素もそんなねえな……
まあそんな話をしたところで、次回、王様戦隊×ブルアカ!
遂に、ホシノの奪還へと直行するギラと、対策委員会。
ヒフミや風紀委員会、便利屋68、カグラギとジェラミーの協力も得て。
そして……
「おかえり。」
「……みんな、ただいま!」
アビドス編 第10話(第13話)「青春の1ページが、新たに刻まれた!… とさ。」
下手したら11月くらいまで延びるかもだけど、次回で畳み掛ける予定だからはい、ヨロシクゥ!