王様戦隊キングオージャー × ブルーアーカイブ   作:ガッチャ!ヘリオスキング

4 / 13

矯正局の脱獄犯のうち1人、『狐坂ワカモ』を逃がし、連邦捜査部『シャーレ』へ到達したギラ。

そこの地下室で、『シッテムの箱』という端末を手に入れ、端末のメインOSである少女『アロナ』とも邂逅を果たす。彼女によってサンクトゥムタワーの権限が戻り、連邦生徒会に移管された。

そうして、先生としての仕事を開始した… とさ。



アビドス対策委員会編 第1章 対策委員会と王様の日々
第1話 邂逅!キングとアビドス!


 

僕たちが、キヴォトスに来てから数日が経った。

 

数日も経てばキヴォトスの治安にも慣れ、生徒たちの頭上に浮いている物が『ヘイロー』と呼ぶことくらいは覚えた。

 

アロナが言うには、最近はシャーレに関する噂もたくさん広まっているらしく、多くの生徒たちから助けを求める手紙が届いているとか。

 

──だが、その手紙の中に、ひとつ不穏な物を見つけたそうだ。

 

「これだ。何やら─あまりよろしい状況では無さそうだ。」

 

ジェラミーから渡されたその手紙を開け、読んでみる。

その手紙の内容はというと………

 

『アビドス高等学校』という学校の生徒からの手紙だった。

 

それによると学校が暴力組織に脅かされ、校舎が狙われている状況らしく、物資が不足しており、暴力組織による学校占拠の危険性が高まっているとのこと。

 

そのため、シャーレに救援を要請したのだろう。

 

「アロナ、アビドス高等学校ってどんな所なの?」

 

僕はとりあえずアロナにアビドスについて調べてもらう。

 

アロナはすぐに『昔は大きかったが、今では異常気象によって厳しい状況下にある』

といった旨の事を伝える。

 

『その広さのあまり、街のど真ん中で遭難する人もいるとの事です。さすがに、誇張表現だと思いますがね……。』

 

「しかし、学校が暴力組織に攻撃されてるなんてな。一体何があったんだ?アビドスとやらは。」

 

ジェラミーの言葉を聞いて、僕は真っ先に動き出し、ジェラミーに

「どこへ行くんだ?」

そう問われると、

「……僕は今から、アビドスに出張する!」

と答える。こんな手紙を送ってきて助けを求めるということはよっぽどのことなのだろう。

 

僕は物資などを持ち、アビドスへすぐに向かった。

 

─────

 

「…あの……大丈夫?」

 

(あれ……ここは?)

 

僕は1人の少女の声に、目を覚ます。

 

「あ、生きてた。良かった、まだ死んでなくて」

 

目の前には、どこかの学校の制服を着た銀髪碧眼の少女がしゃがんでこちらを見ていた。

彼女の頭には、動物の耳のようなものが生えていた。(それとは別に、人間の耳も生えていたが。……どういう役割があるんだ?)

 

彼女の耳に疑問を抱きつつも、そこで僕はなぜ自分の意識がしばらくなかったのかを思い出す。

 

僕はアビドスの自治区に着いた。そこまでは良かったものの、学校が見当たらず、遭難。

そんな状況を何日も繰り返し、ついには街のど真ん中で倒れてしまったのだろう。

 

「あ…そうだ!アビドス高等学校って所を探してるんだけど…どこにあるか分かるかな?」

 

僕はそう銀髪碧眼の少女に問う。

しかし、彼女は答えず、ただ僕に話しかけた。

 

「アビドスを探してるの?……ヘイローも無いし、もしかして……『先生』?……」

 

『先生』。僕だと認知されているのであれば、先生は僕のことだろう。

 

だから僕は

「そうだよ」

と答え、彼女は驚くことも無く、ただ静かに頷く。

 

「そう……それなら、私が案内するよ。すぐ近くだから。」

 

彼女はそう言って立ち上がる。僕も立ち上がろうとするが…

 

「…………」

 

数日間何も食べていない僕は、立ち上がろうとしても疲れのあまりバタッと音を立てその場に倒れ込んでしまう。

 

「ご、ごめん!すぐに立ち上がるから──」

「……ん、ちょっと待って」

 

彼女はそう言うと鞄から何かを取り出す。

 

「これ、エナジードリンク。ライディング用だけど……少なくとも、お腹の足しにはなると思う。」

 

その取り出したものは、水筒。そして、彼女は蓋を開けて、僕に差し出してくる。

 

「良かったら、飲んで?」

 

僕は一瞬躊躇ったが、空腹と喉の渇きには抗えず、差し出された飲み物を飲むことにした。

 

「えっと、コップは………」

「ん……ごくっ……」

 

僕はそのまま水筒に口をつけて、エナジードリンクを飲む。

 

喉が渇いた体に染み渡るような感覚だった。疲れ切った体にエナジーがどんどん入ってくるのを感じる。

 

「……!///あ……それ……。」

 

彼女は僕が飲み物を飲み干したところを見て何か小さく呟いていた。

コップを持っていたから、それに入れようとしていたのだろう。

 

僕は詫びるが、彼女から

「いや……大丈夫。」

と言われたので、まあ気にしなくてもいいかな。

 

そして、彼女にお礼を言い、アビドス高等学校に向かおうとするが……そこで彼女が僕を抱える。

 

「……え?」

 

僕は驚きながら彼女を見るが……その少女は僕を学校の方に向け、こう言った。

 

「それじゃあ…行くよ……先生。しっかり掴まってて。」と。

 

「…え、え?…って、うわぁーーー!!」

 

そして僕はそのまま抱えられた状態で、ものすごいスピードでアビドス高等学校へ連れて行って貰ったのだった。

 

─────

 

「ただいま。」

 

僕は彼女に抱えられたまま、5分もしない内にアビドス高等学校に着き、そのまま『アビドス廃校対策委員会』と書かれた看板の着いた教室の中へ連れ込まれた。

 

その教室には、大きな机に、5つの椅子があり、ホワイトボードや棚がある、普通の教室だ。…壁にガトリングガンがかけられているが。

 

そして、3人の女の子がいた。まあ間違いなく、この学校の生徒だろう。

 

「おかえり、シロコ先輩……?」

「……!?いや、その抱えてる人は誰!?」

 

黒髪ツインテールの少女が驚いたようにリアクションする。

彼女にも、動物の耳のようなものが生えていた。

 

「………………」

 

黒髪ショートヘアーでメガネをかけた少女は、唖然としたような表情でこちらを見つめる。

 

彼女は動物の耳ようなものは生えていないが、リンやチナツのように、耳が少し長く、尖っている。

 

「ふふっ‪☆シロコちゃん、もしかして、拉致ですか〜‪?‪☆」

 

一番長身で、金髪ロングヘアーの少女が楽しそうに言う。

彼女の頭には動物の耳らしきものも生えていなく、耳の形も僕と同じような形をしている。

 

「ん……多分拉致にはならない。…と思う。」

 

そう銀髪の少女は答え、僕を教壇の上に立つよう、合図を送る。

僕はそこに立ち、とりあえず自己紹介をする。

 

「えっと、僕はギラ・ハスティー……こっちだと、シャーレってところの先生をやっているんだけど……まあ、気軽にギラ先生とでも呼んでくれて大丈夫だよ。」

 

『!?』

 

そこでシロコと呼ばれた少女以外は全員驚く。

 

「…え、ええっ!?嘘でしょ!?」

 

ツインテールの少女が、僕を見て叫ぶ。

 

「ほ、本当に……『先生』なんですか!?」

 

メガネの少女は驚きながらもそう聞いてくる。

僕は少し戸惑いながらも答えた。

 

「そ、そうだけど……」

 

「え、えっと……アビドスへようこそ。とりあえず、よろしくお願いしますね?ギラ先生。」

 

メガネの少女は僕にそう答える。

 

「あ!そうだ!」

とツインテールの少女が思い出したかのように叫ぶ。

 

「私たち、自己紹介してないよね?」

 

「ん、確かに……そうだったね」

 

そして4人は順番に自己紹介をしてくれた。

 

まず、ツインテールの彼女は『黒見セリカ』という名前で、1年生。

この『対策委員会』の会計を務めているらしい。

 

メガネの少女は『奥空アヤネ』と言い、同じく1年生で対策委員会の書記、更に戦闘中でのオペレーターを務めているとのこと。

 

そして金髪の少女の名前は『十六夜ノノミ』。彼女は2年生。

ここで特に与えられた役割は無いらしい。…ちなみに壁にかけられているガトリングガンは彼女の所有物なんだとか。

 

最後に、シロコと呼ばれた少女が自己紹介をする。

彼女のフルネームは『砂狼シロコ』と言い、2年生。

この対策委員会の行動班長をしているらしい。

 

「あ…そうだ、ホシノ先輩に知らせてあげないと…セリカちゃん、ホシノ先輩は?」

 

「ん?委員長なら隣の部屋で寝てるよ。起こしてくるね。」

 

セリカはそう言って教室を飛び出し、そしてすぐ隣の部屋に向かった。

 

「……ん?あれ、ホシノ先輩……起きてたんだ?」

 

セリカがそう呟いたのが聞こえた。

しばらくすると、彼女は隣の教室から出てくる。

 

その隣には、桃髪のロングヘアーで、オッドアイの少女が気だるそうな顔で歩いている。

 

「ふわぁ〜あ……おふぁよ〜」

 

彼女はあくびをしながらそう言った後、シロコに言う。

 

「それでぇ〜?なにかおじさんに用〜?」

 

「ホシノ先輩!シャーレの先生が来てくれたよ!」

とセリカは興奮気味に言った。ホシノと呼ばれた少女は、固まる。

 

「あっれぇ?おじさんの聞き間違いかなぁ?今さ、『先生が来てくれた』って聞こえたんだけど……」

 

「うん、言ったよ。」

 

シロコは答えた。そしてホシノは僕に近づき……

 

ダダダダダダダダッ!

 

その時、学校の外から銃声が鳴り響く。

 

「……まずい!カタカタヘルメット団の襲撃です!」

 

アヤネが叫ぶと、他の対策委員会のメンバーたちは即座に武器を手に持ち、外へ向かう。

 

「あ、あの……これどういう状況?」

 

その問いに、アヤネが瞬時に答えてくれる。

 

「えっと…簡単に言えばカタカタヘルメット団という組織がこの学校に襲撃を仕掛けてきたんです。

それで、今このアビドス廃校対策委員会は、その集団と戦っている状況です。」

 

「つまり、あれが手紙で言ってた暴力組織?

…わかった!僕はここから指揮を飛ばすよ。アヤネは─」

 

「私はここでオペレーターを担当します。先生、よろしくお願いします。」

 

「よし!じゃあみんな!行くよ!」

 

ホシノが意気込むと、皆は「おー!」と言って教室から出て行った。

 

僕は、彼女たちにシッテムの箱から指示を出しながら、この戦いの行方を見守る。

敵の数は、ざっと24人くらいだろうか。

 

こうして、アビドスでの最初の戦いが始まった。

 

─────

 

数分も経つと、学校を包囲していたヘルメット団たちは撤退していった。

 

4人が思った以上に強かったし、アヤネのサポートも優秀だったから、僕はあまり上手く指揮を取れていなかったと思うけど………

 

「ふぅ……終わったねぇ〜」

 

ホシノ、と呼ばれていた少女は汗を拭いながら言う。

アヤネも安心した表情を浮かべていた。

少し遅れて、セリカとノノミ、シロコの3人も帰ってきた。どうやら撃退できたらしい。

 

「お疲れ様。皆、無事でよかった……」

 

「──あ、そうだ。」

 

「ん?どうしたの?」

 

ホシノに対し僕は聞く。

 

「いや、みんな自己紹介してるのに、おじさんはまだしてないから、しようかなって」

 

「確かに、忘れてたね……」

とシロコが言う。

 

そしてホシノは自己紹介を始める。

 

「私は小鳥遊ホシノ。一応、ここの委員長をやってるよ。いやぁ〜よろしく、先生ー。」

 

「僕は…ギラ・ハスティー。よろしく。」

 

「うん!じゃあ、これからは一緒に戦う仲間として……よろしくね?先生」

 

そう言って彼女は微笑んだ。

 

「…さて、話を戻しましょう。」

 

アヤネは真剣な顔立ちで、本題に戻る。

 

「ご覧になった通り、我が校は現在、危機的状況です。

先生が来るまでは、次ヘルメット団に攻め込まれてしまったら乗っ取られるのも時間の問題、という状況でした。」

 

「でも、先生のおかげで何とかなった!」

とセリカが嬉しそうに言った。

 

しかし、ノノミは悲しげな表情になり、そして言う。

 

「……ですが、次いつ攻めてくるかも分からない状況です。私達はまだ戦わなくてはなりません……」

 

「そう思うじゃん?でも……」

「おじさん、ちょっとした計画を練ってみたんだ〜」

 

ホシノはそう言うと、セリカとアヤネは驚愕し、シロコとノノミは嬉しそうな顔をした。

 

「それで……その計画とは?」

 

僕は問う。するとホシノは嬉しそうに答えた。

 

「うん、えっとね?まずおじさんたちの現状をまとめると……ヘルメット団による襲撃にあって、数で負けているんだよね〜」

 

「今、ここの人数は非戦闘員のアヤネを含めて5人しかいないからね……」

 

「そして、ヘルメット団はたぶん数日も経ったらまた攻めてくると思う。

だから、早めに対策を練らなきゃいけないよね……」

「そこで!おじさんが考えた作戦は……ズバリ!ヘルメット団が消耗しているだろう今こそ、奴らの前哨基地を襲撃!奴らの戦意を削ぐことができれば、私達にも勝ち目があるんじゃないかな?」

 

彼女は自信満々にそう言った。

 

「なるほど……確かに良い案かもしれませんね」

 

アヤネは彼女の作戦に賛成し、他のメンバーもそれに納得。

 

先程と同じように、シロコ、 ホシノ、ノノミ、セリカの4人は出撃し、アヤネは後方からドローンでのサポート、僕は端末で指揮をする。

 

─────

 

『敵の撤退を確認!皆さん、学校に戻ってきてください!』

 

「ふぅ……終わったね……みんな、おつかれ。」

 

ヘルメット団への奇襲を終えて、僕は安堵のため息をつく。

 

「2人とも、おつかれ!」

 

セリカが僕とアヤネに対し、労いの言葉を投げかける。

 

「とりあえず、カタカタヘルメット団とは片が付きましたね。これで一息着けそうです。」

 

ノノミは安堵の表情を浮かべながら、椅子に座る。

 

「これでやっと、もっと重要なことに集中できる。」

 

シロコは深刻な表情になりながらも、椅子に座りながらリラックスしている。

 

「先生のおかげね!これで心置き無く借金返済に取り掛れるわ!ありがとう!先生!この恩は絶対、一生忘れないからね!」

 

セリカは笑顔で僕に感謝を伝え……ん?ちょっと待って、借金返済……?何だそれ!?

 

「借金返済……って?」

 

気づけば、僕は既にそう呟いていた。

するとセリカは「はっ!」と慌てたように口を押さえ、声にもならないような声を上げる。

 

「そ、それは……。」

 

アヤネが助け舟を出そうとするが、それを遮ってホシノが

「セリカちゃん、言ってもいいんじゃないかな?もう、先生を信頼しても良いと思うよ?」

 

そう真剣な眼差しでセリカに言う。

 

「………で、でも、先生だって結局は部外者だし!わざわざ、話すようなことじゃないでしょ!」

 

「…大丈夫だよ。私たちが悪いことをした訳じゃない。

それに、先生なら私たちの味方になってくれるよ。」

 

「ホシノ先輩の言う通り。ギラ先生は、私たちにとって、とても大切な人。

だから、もう部外者ではない。信頼しても大丈夫。」

 

「で、でも……」

 

「確かに、先生が信頼できないのかもしれないけど……私たちを、アビドスを助ける選択をしてくれた大人は先生だけしかいないじゃーん?」

 

「そうですよー?‪もしかしたら……ギラ先生なら、借金のことも助けてくれるかもしれないですし…」

 

「そ、それは……」

 

セリカは口籠る。

 

「……でも、この学校の問題は、ずっと私たちだけで何とかしてきたのに…今更、こんな大人が首を突っ込んで来るなんて……そんなの、私は認めない!」

 

セリカはそう言うと、ものすごい勢いで教室を抜け出す。

 

「セリカちゃん!?」

 

アヤネが慌てて追いかけようとするが、僕はそれを制止する。

 

「先生!どうして止めるんですか!」

 

アヤネは怒りをあらわにしながら言う。

 

「ノノミ、様子を見て来れる?もし、手に負えないようだったのなら、呼び戻して欲しい。」

 

「はい。かしこまりました。」

とノノミは真面目な表情で答える。そしてセリカの後を追いかけるように教室を後にした。

 

「アヤネ。少し落ち着いて。確かに、余裕のなさそうなセリカを気にするのはわかるよ。でも、自分まで余裕を無くしちゃダメだ。」

 

「で…でも……」

 

「アヤネちゃん。」

 

ホシノがアヤネの肩に手を置きながら言う。

 

「……話を戻そう。まあ、この学校には、借金があるんだ。それだけなら、良くあることなんだけど……」

 

ホシノは複雑そうな表情でそう語り、続けてこう言う。

 

「問題は、その返済額。……ざっと、9億円はあるんだ。」

 

「……正確には、9億6235万円ですね。」

 

僕はそのあまりの返済額の多さに驚愕する。9億……!?

 

「そ、そんなに!?」

 

「……うん。だから、私たちはその返済のために日々、バイトをしたり、物を売ったりして生活していたんだ。でも、それにも限界はあるからね〜」

 

ホシノはそう言うとため息をつく。そしてアヤネが口を開く。

 

「これが返済できないと、学校は銀行の手に渡って、廃校手続きを取らざるを得なくなります。」

 

「でも、完済できる可能性は殆どないに等しいんだよね〜アビドスの生徒の殆どは、この学校と街を捨てて、別の学校や街に去っていったよ〜」

 

「私たちは、その中で唯一残った5人。」

 

「ここに私たち以外の人がいないのも、廃校になってしまいそうなのも、全てこの借金のせいです。」

 

3人が現状のアビドスについて、説明してくれる。

 

「そんな時、ギラ先生が来てくれたんです!これでなんとかなりそうですね!」

とアヤネは嬉しそうに言った。

 

「……まあでも、敵が居なくなっても借金の返済額は変わらないんだけどね〜?あはは……」

 

「ねぇ、借金に対する質問なんだけど……どうして、そんな巨額の借金を抱える羽目になったの?」

 

僕は、アヤネに問う。彼女はそれに対して、すぐに答える。

 

「……数十年前、このアビドスの郊外にある砂漠で、砂嵐が起きたんです。

この地域では、前から頻繁に砂嵐が起こっていたんですが……」

 

「その時の砂嵐は、今までのなんかとは全然違う、異常なまでの規模だったんだ。」

 

ホシノが補足してくれる。

 

「街中の至る所が砂に埋もれて、砂嵐が去った後もその砂は残り続けていました。

その自然災害を克服する為に、我が校は多額の資金を投入せざるを得ませんでした。」

 

「でも、こんな田舎に支援をしてくれる銀行なんてまず見つからない。

それで、私たちはカイザーローンっていう、悪徳金融業者に頼るしかなかった。」

 

シロコは悲しげな表情で教えてくれる。

 

「最初は返せそうだったんだけどねー。でも、砂嵐は毎年、巨大な規模で発生したんだよねー。

そのうち、アビドスの半分以上は砂漠と化したし、借金も膨れ上がっていったんだよ。」

とホシノがすこし虚ろげな表情で言った。

 

「セリカがあそこまで神経質になったのは、ここまでちゃんと話を聞いてくれたのはギラ先生が初めてだったから。」

 

(…つまり、僕が王様になる前にいた孤児院みたいな状況ってことか……それなら……)

 

昔を思い出し、共感を覚えて、僕は

「それなら僕も、対策委員会の顧問として、借金返済を手伝うよ!」

と、かなりの無理難題に首を突っ込んでしまう。

 

─これはできる、できないの問題じゃない。

 

先生としてでもなく、やらなきゃいけない、助けなきゃいけない。そう思ったんだと思う。

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「うん、もちろんだよ。」

 

僕は笑顔で答えた。するとホシノは

「……先生は変わり者だねー。わざわざ、こんな面倒なことに自分から首を突っ込むなんて。」

と言う。

 

「これで、希望が見えてきそう。」

 

「そうですね!ギラ先生のおかげで借金返済の目処が立ちそうです!」

 

「……でも、この学校が廃校になったら、みんなバラバラになっちゃうのは嫌だな……」

とホシノは少し寂しそうに呟くが、

「大丈夫、僕がなんとかするから。」

 

僕は自信を持って答えた。

 

「…あ、ノノミちゃんが帰ってきた。セリカちゃんは見つかった?」

 

「それが……どこにも見つかりませんでした。」

 

ノノミが暗い顔で言うと、シロコが「ノノミ、お疲れ様。」と労う。

 

「それで……どうしましょう?」

 

「……とりあえず、今日はいったん解散にしようか。みんな疲れたでしょ?」

 

「そうだね〜。」

 

「…それでは、皆さんまた明日ですね!」

 

アヤネは笑顔で言って、アビドス出張の初日は終わった。




『今回はやけに更新早いな』と思う人がいるほど見てる人がいるかはさておき、そう思った画面の前の君!実はこれ、投稿日の前の週に書いている。

というのも、元々この作品はアビドス編からだったんだけど、当初の設定だとあまりにも無理がありすぎたのでプロローグから書き始めてるんですよね。
つまり、既に書いていたのを少し変えて投稿した、というわけだァ!

ストーリーのテンポがクソ早いのも、今よりも文がゴミなのも、全て俺のせいなんだよ……いやほんと今みるとクソカスだなこの文…

前のバージョンのアビドス編は1章までは書き終えてるんで、そこまで時間はかからんと思う。ただ2章以降はまだ書いてないんでそこから更新は元に戻るよ多分。

というわけで次回!王様戦隊×ブルアカ!

セリカをストーキングしまくった結果、彼女のバ先である『柴関ラーメン』をアビドスの皆と訪れたギラ!
散々罵詈雑言を浴びせられたがラーメンがとても美味しかったので、皆関係なしと言わんばかりにご満悦だった。

─しかし、セリカが何者かによって、拉致されてしまった。ギラはアビドスの皆と共に彼女のことを取り戻しに行く!

アビドス編 第2話(第5話) 「王様とお姫様」

次回は作者がアビドスの中で1番好きにセリカが主役です 可愛いですよね、あずにゃん まあ僕けい○ん1ミリも知らんのですが
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。